麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

【じじい散歩】<その2>


◇5月5日(火・祝)

白岡市を南北に走る宇都宮線白岡駅から北の新白岡駅までは4月29日に散歩し、南の蓮田駅までは5月4日に散歩したので、次は東と西を目指すことにします。直通で帰ることができる宇都宮線は南北にしか伸びていませんが、東西も数キロ散歩すれば別の鉄道の駅があるので、帰りは電車に乗って家に帰ることができます。
この日の散歩は、自宅から東の方角をを目指すことにします。

自宅をのんびり出て宇都宮線東北自動車道路を超え、まずは娘と息子が通っていた中学校まで。ここまで私の足でのんびり歩いて約30分かかり、13歳の頃の息子と娘に毎日往復1時間の通勤を課していたことを改めて申し訳なく思ってしまいました。(もっと、学校に近い家にしてあげればよかった… っと)

ここから先はほぼ車でしか通ったことがない道で、最初の寄り道は市の介護老人福祉施設。私のケア・マネージャーをしてくれた方などが所属・普段勤務されている場所なのに、すぐ近くにあるのに普段通ることがない道にあるので全く行った事も見たこともなかったからです。
祝日なので静かなのだろうと思っていたのですが、人は動いていて送迎車らしき車がひっきりなしに入ってきます。「介護の人たちには、GWもコロナも関係ないのかな? 大変だなぁ~」 と改めて感心してしまいます。

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すぐそばに「鷲宮神社」ののぼりがあるので寄り道。敷地は広くなっそうですが、参道は結構長く由緒正しそうな神社。

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鷲宮神社」といえば、久喜市にあり最近はアニメの聖地として人気も高く、私も「埼玉県全市町村めぐり」の久喜市編で訪ねたことがありますが(記事はこちら)、その関連性などは記されていなかったものの、まぁ分社なのだろうと思います。本殿は久喜市のそれとは比ぶべくも無く参道の長さの割には賽銭箱もなくささやかなものでした。

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更に散歩を続けると、また道端に神社の看板が。「八坂神社」(??)と書かれているので、覗いてみますが、閉められたガラス戸の中を除くとお祭りに使うような山車が鎮座しています。白岡のお祭りすら見たことがない不謹慎な市民の私ですが、次のお祭りはこの山車が担がれるところを見てみたいと思いました。

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近所にはお寺もいくつかありますが、お寺は神社とは違って檀家でもない我々にはちょっと敷居が高い感じ。お寺とは言え人が住んでいる場所を通って開放的ではないお寺の本堂やお墓に行くので、部外者は入りにくいのです。

この近くには我が家のお墓があるので参拝。ここまで寄り道を含めて約1時間ちょっと。我が家のお墓には9年前から墓守がいて、ずっとこのささやかなお墓を守ってくれているのです。(記事はこちら

 

この墓地の前の道路は、例年この5月5日には年に1回だけ大混雑します。理由は、この道は東武動物公園の西口(いわゆる裏口)へのアクセス道路であり、例年5月5日は東武動物公園はちびっこの入場料が無料になるので、この道にファミリーカーが殺到するからです。
ところが今年は無料どころか休園中なので、残念ながら動物たちとは逢えません。

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因みに、特に芸を教え込んだ動物園の動物たちはしばらく休ませると芸を忘れ、すっかり野生に戻ってしまうのだそうです。勿論、そうならないようにスタッフの方々は努力されているのだそうですが、早くみんなと会えればいいなぁ…と、考えながらの散歩。

(選挙などの)看板が見慣れないものに変わってきました。どうやら隣町「宮代町」に入ったようです。

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どこか観光スポットがあれば、ここ宮代の全市町村巡りも達成にできると考えましたが、そもそも事前準備も全くしてこなかったので観光スポットらしきものも見つからず、ただ歩いただけではここ宮代町は達成とは認めないのがマイルール。このあたり、我ながらストイックです。

今日の散歩のゴールは東武線の和戸駅。墓参りも含めて約2時間半の散歩でした。

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和戸駅の隣の駅は久喜駅で、久喜からは宇都宮線で自宅に帰りました。

 

◇5月6日(水・振)

この日は雨で散歩はお休み。GW最終日もSTAY HOMEでした。

 

◇5月7日(木)

この日はGW明けのために出社しましたので、散歩はお預けです。

 

◇5月8日(金)

この日は久しぶりの在宅勤務なので、朝7時からの1時間程度のお散歩。この日も家の南側の蓮田方面をぶらり。かなりこのあたりの道も歩いたことがない道が減ってきています。
「南新宿」といえば、私の子供時代には、小田急線の新宿の次の駅だった、”みなみしんじゅく”なのですが、蓮田のこの辺りは”みなみしんしゅく”。因みに、私が勤めている大学の葛飾区の住所は新宿と書いて”にいじゅく”と読みます。ここにも小さな神社があります。

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しばらく歩くとお寺があります。

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何となく入りやすそうなお寺だったので、入ってみると本堂やお祈りできそうなところには入れなかったものの、お地蔵さんとは対話できました。

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それにしても神社やお寺って本当に多いですね!? 改めて近所にはこんなにも宗教関連の施設がこんなに多いことに驚きです。「日本人は無宗教が多い」なんて、誰が言ったの??

 

◇5月9日(土)

この日散歩を休んだ理由… もう忘れてしましました!
健忘症に一歩一歩近づいていますね。

 

◇5月10日(日)

この日は東西南北で最後に残った西方面の最寄り駅を目指すことにします。
最初は5月4日に蓮田方面を散歩した時にも歩いた西城沼あたりを散歩、道は歩いたことがないところを選んで歩くのですが、ほとんどの道が住宅街で何の特徴もないのである意味退屈な散歩が続きます。先日は写真を撮った元荒川を超え、先日日本酒を買った酒蔵をこの日は素通りします。(そういえば、先日お土産に買った日本酒は、家飲みで美味しくいただきました。)
先日はその酒蔵あたりで南に曲がりましたが、この日はGO WESTで西を目指します。しばらくすると、典型的な蓮田の農村風景が広がります。

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「農耕車優先」なんてどっかすごく遠くまで来た気がしますが、まごうことなくここは埼玉。「右も、左も、みんな~埼玉」(「なぜか埼玉」より)なのです。

突然、1983年5月1日(日)の夜9時過ぎに記憶が飛びます。前日、入社したばかりの会社で「配属先は仙台」と告げられ、当時は大宮始発だった東北新幹線の最終列車に乗り、同じく岩手に赴任する同期と缶ビールを飲みながら、”大宮出たばっかりなのに… もう、真っ暗!”といきなり不安な気持ちになったこと思い出します。真っ暗で不安になったのはまさにこのあたりの出来事だったに違いありません!

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東北新幹線の線路を超えると、住所は蓮田市から伊奈町に変わります。伊奈町は「バラのまち」なのだそうですが、今回も前回の宮代町同様伊奈町の観光スポットを全く調べてきていないので、単なる住宅街の風景を眺めながら、ただのんびりと”じじい散歩”。

本日のゴールは、ニューシャトルの志久駅。今回も2時間強の散歩のつもりでしたが、寄り道をせずにまっすぐ歩いたので、約1時間半で5キロを歩いたことになります。

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そのニューシャトルを初めて新幹線から眺めた時の衝撃はいまだに忘れられません。まだ昭和の時代、新幹線からぼんやり外を眺めていると、突然できたばかりのニューシャトルが新幹線に寄り添います。「何だ、この電車は!?」としばらくその線路に目が離せませんでしたが、しばらくしてそういえばそんな交通機関ができたというニュースを目にしたことを思い出しました。それからしばらく経って、ニューシャトルに初乗車した時、ニューシャトルの窓から眺めた新幹線も、感動の瞬間でした!

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◇5月11日(月)

在宅勤務のこの日は、恒例の朝の1時間散歩。7時に家を出て1時間で帰ってきて仕事を始めなくてはいけないので、散歩するルートも限られてきます。
今日の一枚は近所の”業務スーパー”。最近、話題のスーパーですが、私がよく通ったのはもう15年以上前。当時はまだ”酒市場ヤマダ”という名前だったと記憶していますが、まだ娘も息子も我が家にいて、我々も含めて全員食欲旺盛だった頃に、大量の冷凍食品を大量に揃えた記憶が蘇ります。

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今や夫婦二人だけとなり、このお店の大量の冷凍食品にもすっかり縁遠くなってしまいました。そういえば、2人暮らしになった後に初めて行ったコストコでも、全く買うものがなくて手ぶらで店を出たことを思い出しました。

 

◇5月12日(火)

この日は、気になることがあったのでいつもより1時間半早く朝7時から仕事を始めたので、やはり1時間半早い3時半に勝手に仕事を終えることにします。(このあたりが、在宅勤務のいいところ?) ということで、天気もいいので午後にのんびりお散歩。
この日は1時間を超えてもいいので、駅をぐるっと大まわりで1周。普段は車でしか超えない跨線橋を歩きながら、白岡のこの跨線橋が鉄ちゃん達には有名だったらしいことを思い出しました。昔、「白岡に引っ越した」というと、何人かの人が「写真撮りに行った事がある!」という返事。それを聞いて、「この人、”隠れ鉄っちゃん”なんだ!」という事実を知るという”聖地”が、この跨線橋なのです。そういえば、この道を車で通る時に、三脚を立てたカメラマンを何度か見かけたこともあります。

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今は北斗星カシオペアなどの人気列車も通らないので、ここに鉄ちゃんが来ることもなくなったようなのですが… そういえば、鉄っちゃんが三脚を構えていた場所は、道路の反対側だったことを、橋の上に上がってから思い出しました!(道路は車通りが激しいので、信号以外で横断するのは絶対に無理です!)

 

◇5月13・14日(水・木)

この2日間は出勤したので、散歩はお預けです。

 

◇5月15日(金)

朝の一時間散歩も行く場所がボチボチマンネリ化してきましたが、この日も蓮田方面へ。蓮田の東北道のあたりまでのんびりと歩いてみます。
東北道の上りの蓮田サービスエリアといえば、昭和の時代の思い出が蘇ります。当時、仙台から団体で海外旅行に行くときには、成田空港までの交通手段は多くの場合は貸切バス。成田までの当時のルートで最後の休憩はいつも蓮田サービスエリアで、蓮田から成田空港まではおおよそ1時間半なので、添乗員だった私は、蓮田を出てからの約1時間半を掛けて、成田空港~機内~到着空港での説明をするのが常でしたので、蓮田SAという場所は、「さあ、いよいよ始まるぞぉ~!」」と、自分を奮い立たせる場所でした!
平成になって仙台から横浜に転勤してからは、蓮田サービスエリアで降りる機会もめっきり減り、近くに引っ越してからは全く降りることはなくなりました。
昨年、上りの蓮田SAは東京寄りに移転し、より大きく魅力的なサービスエリアに生まれかわりましたが、私的には昭和の思い出がまた一つ減り寂しさもひとしお。以前は、このすぐ近くに蓮田SAはあったのですが、今では「あと3キロ」の看板になっています。

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◇5月16日(土)

天気が悪かったので、この日の散歩はお休み

 

◇5月17日(日)

今後も散歩は続けますが、ブログは書くのも読むのも全く退屈なので、この日でこの”じじい散歩”のブログへの投稿は最後にしようと思います。

この日は、時間があるので白岡の中では一番馴染みが少ない新白岡方面へ。いつもの郵便局前から東北道をくぐり、市役所の近くまで。ここからは東北道の側道を歩きますが、このあたりは車でしか来たことがない道。その先の車でも通ったことがない道を右折してみます。相変わらずの田園風景が続きますが、しばらくすると「水を大切に」という標語が目立つようになり、気づいたら目の前に浄水場が!

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この白岡に住んでから約23年間ずっと飲み続けている水なのに、浄水場がここにあるなんて迂闊にも初めて知りました!

もう少し歩くと市内唯一の県立高校があります。娘や息子がまだ高校生になる前、「この学校に入れば、定期代もかからないので一番お得かも?」なんて冗談で考えて娘や息子に冗談半分で薦めたことを思い出しました。

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この日の散歩は新白岡駅でゴールするつもりでしたが、まだ1時間とちょっとしか歩いていなくて、もう少し歩きたい気分だったのでこのまま自宅まで40分以上歩いて帰ることにしました。

 

これからも在宅勤務の日や土日などには散歩は続けようと思いますが、これで”じじい散歩”の投稿は終わることにします。


次回の投稿は、夏の旅行になります。今年の夏は、高校生の時に行って以来43年振りの北海道の離島シリーズ「利尻・礼文と天売・焼尻」で、ほとんどの予約はコロナが流行るの前の3月までには完了しています。
「神様!どうか予定通り夏の旅に行けますように!」

 

【じじい散歩】<その1>


この文を書き始めた日は、2020年5月3日です。本来ならば、今年の今頃は「2020年桜紀行その②」として、弘前をはじめとした北東北の桜と遅い春を満喫している筈でした… (この日の晩は、4年前に大満足した青森県深浦の民宿を再訪する予定でした。)
ところが、思いもかけずの新型コロナ禍の「緊急事態宣言」で、当然のことながら半年以上かけて綿密に計画していた旅行は中止です。折角人気の弘前の「東横INN」を半年前の”深夜の激闘”を勝ち抜いて確保したり、自分的には選りすぐりの宿と美味しいであろう料理を準備していたのに…

”STAY HOME”の暇つぶしで、このところあのTVドラマ「仁-JIN」の再放送を見ているのですが、この”仁”に限らず人類の歴史は、「まさに人類と疫病との闘いの歴史である」ことは昔歴史の授業で習った記憶があるのですが、まさか今の時代に私たちがその疫病との闘いにここまで巻き込まれるとは想像していませんでした。我々は、「まさに人類の歴史の中に生きている」のですね!

緊急事態宣言が出てから、私が勤める大学は入構禁止になりましたので、個人的には東日本大震災の翌週以来の「在宅勤務」に突入しました。今の仕事内容では会議等も多いわけではなく、学内のデータが見られてメールのやり取りができれば業務には影響は少ないので、時折メールだけではうまく意思が伝わらず、”電話した方が早い!”などのもどかしさはあるものの、在宅勤務は以前に比べてきわめて快適です。(ITの進歩は凄い!)

ところが、8時半から17時まで家のPCに向かって座っているだけなので、どうにも運動不足というか体のペースが狂いがちです。3日ほど雨が続いた週などは、4日間全く家の外に出なかったので、冗談ではなく本当に「あれ、歩き方忘れた? こうだったっけ??」と思うぐらいに歩行が不自然になってしまったことすらあったほどです。家にいるだけなので間食は取らないように注意していたものの、やはり徐々にではありますが体重は増えてゆき、”これはマズイ!”と危機感を募らせます。
ということで、朝の業務開始前(または夕方の在宅勤務終了後)には1時間程度の散歩に行くことを心掛けるようにしました。勿論、雨の日には散歩には行きませんが、それ以外の日には家の近所の、出来るだけ”通ったことがない道”を歩く事にしています。ここ白岡市に住むようになってから20年以上になりますが、ずっと毎日会社への往復だけで、歩くのは駅までの往復のみ… 休日も車で買い物に出かけたりするだけなので、実は”マイホームタウン(自宅の周り)は、知らないことだらけ”状態なのです。間もなく来る(もう来ている?)”老後”のためにも近所の道ぐらいは全て通っておき、せめて「知らない道はない」ぐらいにはしておこうと、せっせと散歩に励みはじめました。
”3つの蜜”を避けて感染予防に努めなければならない在宅勤務なのですから、「家から出るなんてとんでもない!」というご意見もおありでしょうが、我が街白岡市は田舎町なので、どこを歩いても人とすれ違うことは少なく、”蜜状態”が発生する事は殆どありません。散歩をしていて人とすれ違う時は、どちらかが道の反対側に移動してすれ違うので、他人と2m以内に接近することも稀。それでも勿論マスク着用の重装備で、帰宅後には”うがい、手洗い”はちゃんと励行してます。コロナが怖いというよりも、感染したら周囲の皆様に多大なる迷惑を掛けるためです。

GWを前にした4月28日(火)の朝も、テレワーク前の7時過ぎから約1時間の散歩に出かけます。この日は、”幻のGW桜紀行の旅”の出発予定日だったため、頭の中は幻の旅行プランのことで一杯。「本当なら、今頃はもう東北道に乗っているんだろうなぁ~」など、朝からの好天が恨めしいばかりでした。いつもは仕事のことも含めて散歩中は様々なことに思いを巡らすことが多いのですが、この日ばかりは考えることは大好きな「旅」のことばかり。
散歩の後半、その存在は知っていたけれど一度も入ったことがなかった「白岡八幡神社」にお参り。
「そういえば、”日本2周目”で中断している”埼玉県全市町村巡り”の、『地元白岡市』はどうするんだっけ?」と全く決めていなかったルールに思いを馳せ、「そうだ!これからこの在宅勤務の間、できるだけ地元の様々なところを散歩すること」にして「コロナが終息して在宅勤務が終了したら、地元白岡市とすぐ近くの蓮田市(我が家から5分以内でもう蓮田市なのです!)は達成したことにしよう!」 とすることにしました。決めたマイルールは、「とにかく、1日1枚は地元の写真を撮る」ことだけを義務にすることとして、記念すべき1枚目の写真を「白岡八幡神社」でパチリ。

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これからGW中は、しばらくこの「じじい散歩」の毎日をレポートさせていただきます。
どうか3日坊主にはなりませんように!

◇4月29日(水・祝)

在宅勤務の時の散歩は主に朝。7時には家を出て8時には戻って業務につく準備につくという時間制限があるので、平日朝の散歩は”遅刻をするわけにはいかない”という真面目な性格(?)な故、遠出は避けて主に家の近所の”まだ歩いていない道”を歩くようにしています。
逆に休日は時間制限がないので、すこし足を伸ばしてちょっと遠くまで行ってみようと思っています。1時間以上歩いて隣の駅まで行けば、その後は電車で最寄駅白岡まで戻ってもいいのですから。
という訳で、この日は滅多に行くことがない隣駅新白岡までの散歩を決行。隣駅まで真っすぐ歩けば1時間はかからないのでしょうが、まわりを眺めながら寄り道・遠回りしてのんびりと歩くので、2時間程度の散歩です。

最初の写真は、家の近くでいつも気になっている、白岡市観光協会

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ここに白岡市観光協会があるのは車の中から見て知ってはいたのですが、「こんなに田舎で、観光地なんて何もないただの住宅地の市の観光協会って、一体毎日何してるの?」というのが、私的にはこの辺りでは最大の素朴な疑問。
勿論、組織として多くの市町村に観光協会があるのは理解しますが、その多くは役場の一角にあって担当職員は別の仕事を兼務している… ぐらいのイメージです。観光協会が役場と独立しているのは、みどころがそれなりにあって観光案内所がちゃんとあるような(観光がそれなりにその自治体の財政に貢献しているであろう)市町村ならわかるけれど、この白岡に観光が目的で訪れる人は皆無だと思うのですが、その観光協会が役場から独立したオフィスを構えているなんて… ここで働いている方は毎日何の仕事をしているのでしょうか?
一応、観光業界に30年以上携わってきた私なので、この建物の前を通るたびにこのことを真剣に考えてしまいます。これがこの辺りでは自分的には最大の謎です。

いつものスーパーを過ぎると、ここからは車でしか通ったことがないエリア。典型的な田舎風景が続き、すぐ横にはGWなのにガラガラであろう新幹線が見えます。

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今日、普段滅多に行かない新白岡方面へ散歩するにあたり、”行きたいところ候補”として下調べをしていた場所その①は、電車から見たことがあった小さな神社。滅多に乗らない白岡~新白岡間で随分前にこの神社を見つけて、疑問に思っていたのは恐らく10年以上前。その後はすっかり忘れていましたが、今回の散歩の下準備で地図を見ていてその朧げな記憶が蘇ったのです!
地図で見る限り、この神社には踏切を渡ってしか行く方法はなさそうです。

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神社の名前は”鷲神社”というらしい。(今回、地図を見て初めて知りました。)「わざわざ踏切を作っているくらいだから、さぞかし由緒正しい神社なのに違いない。」と思ってお賽銭を握りしめて参拝しましたが、残念ながらお賽銭箱もなく、その存在を知ってから10年越しの初訪問にしては、ちょっと拍子抜けでした。

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更に散歩を続け、東北自動車道をくぐります。「早くコロナが終息して、東北道をドライブできますように!」と祈りながらこちらもガラガラに違いない道路の下を通過。

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”行きたいところ候補その②”は、古代蓮の群生地。古代蓮といえば、同じ埼玉県の行田が有名ですが、白岡にもあるのだとか。東北道を超えてすぐに「古代蓮」の観光看板らしきものがあります。恐らく白岡市内では唯一(?)の観光用の看板?

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実際の古代蓮は時期が悪いのか、蓮の花どころか草も見えないただの貯水池の感じ。こんな何もないところに私以外の人が来るわけないと思いきや、親子連れが来たことの方が驚きでした。(勿論、近所の人でしょうが…)

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古代蓮の花が咲くのは7~8月とのことで、今度はその時期に来てみようと思います。

この日の散歩のゴールは新白岡駅。2時間弱のぶらり旅でした。

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◇4月30日(木)

在宅勤務のこの日は、いつもの通り朝7時からの1時間のお散歩。
初めて歩く細い道のすぐ横に、小さな神社というか祠があります。由緒を見ると以前流行した疫病の治癒祈願のために建てられた祠なのだとか…

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まさに、今にぴったりの祠ではありませんか!
おまけに、小さいながらもお賽銭入れもあるので、コロナ治癒をお祈りしました。

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この日の目的地は正福院というお寺。地図だけでは宗派は判らなかったのですが、来てみると私の好きな「真言宗智山派」のお寺だったので、朝からちょっとラッキー。

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おまけに、お寺には室生犀星川端康成の文学碑があったりします。私が知らなかっただけで、「白岡、なかなかやるじゃん!」と、ちょっと嬉しくなったりします。

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◇5月1日(金)

この日はハンコを押しに、3週間ぶりに会社に行ったので、散歩はお休み。
3週間ぶりの会社はそれなりにやることがたくさんあり、結局7時近くまで会社にいてしましました。

◇5月2日(土)

この日は電車でちょっとだけ出かける予定があったので、白岡駅の周辺の歩いたところがない場所を1時間みっちり散歩。
歩いたことがないまたはゆっくり眺めたことがない白岡の町並みをじっくりと観察しながら歩きます。
「どの家にもそれぞれの人たちの人生があるんだなぁ~」と、考えながら歩くと、「散歩ってなんて深いんだろう!」という気になり、感慨深いものがあります。
ところが、この日の散歩の目的にしていた白岡駅附近の”日本初の獅子舞の博物館”だという「獅子博物館」を見つけることができないうちにタイムアップ。駅に向かいながら、「そうだ、写真撮るの忘れた!」
結局、GWなのに人がいない白岡駅をパチリ。

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それにしても、やっぱり田舎ですね…

◇5月3日(日)

この日、散歩に出かけようとした直前に、Facebookで友人から指令が入ります。暇を持て余している毎日なので、早速そのミッションに乗ることにして楽しい作業を始め、気づいたら昼近くまで熱中してしまったので、この日の散歩はお休み。

◇5月4日(月・祝)

この日は隣町”蓮田市”への散歩に出かけます。家を出て5分も歩けば、もう白岡市蓮田市の市境が見えてきます。(嘘です。実際は市境には何もありません。)
この両市は意外に仲が悪く、過去には2回の合併話が住民の反対によって潰れています。1回目は菖蒲町を加えた3市町の合併。(その当時、白岡と菖蒲は町でした。)新市名も彩野市(あやのし)と決まっていたのですが、新市庁舎を白岡の役所に決めたことが蓮田市民の反発を買い、蓮田で合併が否決されてご破算に。その後、菖蒲はこっちに見切りをつけ、さっさと久喜市に組み込まれてしまいました。
2回目はその数年後、今度は蓮田と白岡の2つだけの合併。新市名は白岡蓮田市と決まっていたものの、今度は市役所の場所は前回の失敗に懲りて未定としていました。ところが、今度は白岡の住民が大反発し、先に実施した住民アンケートで反対票が65%を上回った圧倒的な反対で、その結果蓮田市住民投票を実施する前に、白岡はさっさと合併協議会から脱退してしまった記憶があります。
そんな”黒歴史”はともかく、今日の午前中はずっと蓮田を散歩します。

最初の目的地は「蓮田東照宮」。蓮田東照宮が出来たのは確か2年前ぐらい。地元のニュースでその完成を知り「一度は行かねば!」と思っていたのですが、西は桶川市と隣接するくらい広い蓮田市の中でも、我が家から歩いて30分以内で行けるとても近い場所にあると知って、とても嬉しかったことをよく覚えています。

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蓮田東照宮に来るのは3回目で、前回・前々回共に散歩で来ています。確か、蓮田市の旅行会社とバス会社を経営している人が建てた東照宮なので、日光にもちゃんと仁義を切って、分祀していただいているようです。

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ここでも祈ることは”コロナ撲滅”。このところ、お祈りはこれ一色です。

ここから、南にまっすぐ進むと蓮田駅の方に行くのですが、今日は時間があるので西に向かってぶらりと歩を進めます。東照宮の裏側に出ると、いつも車で走っている県道「さいたま栗橋線」に出ます。目の前にはいつも行くTSUTAYAがあり、向かいには時折行くファミレスがあります。さいたま栗橋線を西に折れて、すぐそばにあった西城沼バス停でバス路線図を確認します。歩き疲れたらこのバス路線に乗って帰ろうと思って何となく眺めたのですが、意外なところでそれが役に立つことになろうとは、この時点ではまだ知りません。。
この辺では大きな川である元荒川を渡ります。

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この元荒川、秩父あたりから熊谷付近を流れる荒川とは違う川なのですが、そのずっと下流(平井あたり)で荒川と合流する運命を辿るようです。

国道122号線(埼玉県での通称はワン・ツー・ツー)の旧道を曲がります。すぐそばに蓮田では有名な造り酒屋「清龍酒造」があるので立ち寄ってみます。

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「今日は車じゃないから、試飲があったらできるなぁ~」なんて考えていたのですが、残念ながら試飲コーナーはありませんでしたが、売店は年中無休で開いているようです。

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とは言え散歩中なので重い瓶は買えません。一番軽い300mlの一番高い大吟醸820円也を記念に買い求め、今晩のお楽しみに。

その後、ワンツーツー(の旧道)をとぼとぼと歩き、気づいたら蓮田駅はもうすぐ。家を出てから約2時間後の蓮田駅で今日の散歩はフィニッシュ!

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…の筈でした。
ところが、肝心の宇都宮線が止まっていて、あと1時間は動かないらしいとのこと。ここ蓮田駅であと1時間待つのも嫌だし、かといってまた歩いて帰るのはつらいし、タクシーで帰るのも嫌だし… そんな時に駅前のバス乗り場に止まっているバスの行き先を見ると、さっきのバス停「西城沼」を通りそうです。乗ろうかどうしようか逡巡していると、運ちゃんがいきなりエンジンをスタートさせるので、誰も乗っていないバスについ飛び乗ってしまいます。

1時間以上前に眺めた西城沼バス停で降り、朝とは反対に今度は我が家に向かって歩き始めますが、ちょうどお昼になり、このあたりにある有名店の鰻が食べたくなり、妻と2人分の鰻重をテイクアウト。
鰻2人前は重いので(と、自分を納得させて)タクシーを呼んで自宅に帰りました。
最後に思いがけない出費がありましたが、大満足の蓮田散歩でした。

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蓮田名物(?)の鰻せんべい

一旦、この辺りで投稿することにします。

 

 

【2020年桜紀行① 稲取温泉と河津桜】

 正月明け、不満たらたらで湯西川温泉から自宅に帰りついた時に、伊豆のお気に入りの旅館から季節の便りと豪華宿泊プランの案内DMが届いていました。基本DMなどには釣られない私なのですが、この時は湯西川で受けたあまりに酷い対応に、半日以上経っても夫婦共々怒りが収まらなかったため、妻は「やっぱり、このレベルの宿に泊まらないとダメだよね! 早速、行こうよ!」と、しきりに湯西川のリベンジに行きたがります。でも、これからはGWの旅行に向けて資金を貯めないといけないので妻を説得にかかりますが、「じゃぁ、この宿の宿泊代は、私が払ってあげる!」とまで仰るので、妻のへそくりにお世話になることを決め、喜んでお言葉に甘えることとしました。その日のうちに休めそうな月曜日に当たりをつけ、2月16日(日)の予約を完了。
2月の伊豆と言えば何と言っても河津桜、我々は5年前前の会社退職寸前に河津桜と今回と同じ稲取温泉を訪ねていますが、あの頃は無職になる恐怖が徐々に始まっていたので、旅館は某有名旅館の姉妹館にリーズナブルに泊まっています。

また、3月のJRダイヤ改正で何回もお世話になった特急「スーパービュー踊り子」が廃止になることが発表されていたので、"スーパービューラスト乗車の旅"も楽しむことにします。ラスト乗車ならば、まだ乗ったことがない大宮始発のスーパービューに乗り、日曜日なので混むことは覚悟の上でこの日のうちに河津桜を楽しんでからお気に入りの宿に向かうプランを立て、列車も予約。昨年に続きグリーン車で行くことも考えましたが、JR代は家計負担と妻とは交渉妥結しており、GWの旅行に向けて我慢です。
河津桜祭りは2月10日から約1ヶ月の開催。さすがに2/16では桜は少し早いかな? と危惧していましたが、桜の開花状況をネットでチェックすると、今年の河津桜はお祭りが始まる前から既に満開のようで、桜の開花よりも日曜日の混雑の方が気になります。
ところが、出発日が近づくに連れて日曜日の天気予報が徐々に悪化し、前日には”終日、ずっと雨” の予報に変わったので、大宮からのスーパービュー乗車を諦め、日曜日は行くだけにして、河津桜の見学は天気予報は曇りの翌月曜日にしようと、JRの予約を何とか変更することができました。スーパービュー乗り納めの旅なので、前日の変更でもちゃんと往復共スーパービュー踊り子を確保します。

1日目:2月16日(日)

以前、世間では"金正日の誕生日"で認識されていた2月16日。でも私にとっては10年前に天国に召された母の誕生日でもありました。昭和2年生まれの母は生きていれば93歳かな? なんてことを考えながら、墓参りよりも伊豆の温泉を優先する親不孝な息子を詫びます。(さすがに、こんな親不孝にももう慣れたかも?)
雨の中、最寄り駅から東京駅まではいつも通りグリーン車を奮発。でも、来た電車は雨のせいか珍しくガラガラで、普通車でも余裕で座れた感じ。この旅最初の無駄遣い?
東京駅で駅弁を仕入れ、1時発のスーパービュー踊り子に乗り込みます。

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今日の宿はとにかく料理がメインで、ホームページにも"昼食は軽めにして、来て下さい。"と堂々と謳っています。確かに自信がなければあそこまで書けないと思いますが、その言葉に嘘偽りがないことは、過去2回の訪問で証明済みなので、見た目はさほど多くない弁当を選んだつもりでしたが、いざ相棒のビールと共に食べると、意外なほどボリューミーなお弁当だったのでいささかびっくり。
最後の伊豆までのスーパービュー踊り子、前日の乗車変更でもしっかりと海側のA席を確保していましたが、生憎の雨で景色は全く楽しめません。淋しいラスト乗車ではありますが、伊豆への列車がなくなる訳ではないので我慢です…
伊豆稲取駅で下車し、今日のお宿のお迎えのバスに乗車。バスに乗るやいなや早速暖かいおしぼりが供されます。さすがはサービスも一流の高級旅館!

今日泊まる宿の名は、「食べるお宿 浜の湯」。2018年の正月の静岡県の旅で泊まって(記事はこちら)以降、すっかり気にいって今回が3回目の宿泊です。

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(写真は雨が上がった翌日朝の写真です!)

名だたる名旅館がある伊豆半島において、この旅館を知った後には他の温泉旅館に行く気がしなくなったくらいに気に入った宿なのです。(自分的には最大限の賛辞のつもりです。)
この宿の素晴らしさはいくつもありますが、何より夕食と朝食が最高!大型旅館ではありますが、我々が毎回選ぶプランは夕食も朝食も部屋食なので、他のお客さんとはお風呂でしか顔を会わせません。そのお風呂も露天風呂も広いので、さほど混み合うこともなく、雄大な海と伊豆大島が見渡せる露天風呂はとにかく快適なのです!(写真をお見せできないのが、本当に残念!)

いよいよお楽しみの夕食。この宿に泊まるたびに食べ過ぎてしまうので、この日は夜も朝も胃腸薬を飲んでから美味しすぎる食事に挑みます。夕食と朝食は部屋でいただきますが、毎回、担当者がしっかりとついてくれて、絶妙なタイミングで一つ一つのメニューとお酒のお代わりを待たせることもなしに配膳してくれます。勿論、一品一品の説明も完璧。今、思い出すだけで改めてよだれが出てくる程。

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この、前菜からスタート

いつも伊豆らしい美味しいメニューが山ほど出るのですが、今回のメインを少しだけ紹介すると
・お頭付き伊勢エビのにぎり
・鮑のウニ焼き

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この2品が、今回選んだコースの一押しのメイン料理!

・舟盛り

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This is "浜の湯"その1

・キンメの煮付け

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This is "浜の湯" その2

味はどれも、期待を上回る旨さ。他の旅館の料理は確かに旨いものもあるけれど、そうでもないものもそれなりにあるので、そうでもないものを少しづつ残して量を調整するのですが、この宿には厄介なことに"そうでもないメニュー"が存在しないので、結局あの凄いボリュームの料理を妻共々完全完食してしまうので、胃腸は当然の如く音を上げます。今回も、最後の釜めしデザートも完食して、残したのは舟盛りの”刺身のつま”ぐらいでした!(自分でおろした伊豆名産のわさびすら、殆んど完食したぐらいですから…)
食事が終わったときには、我々はボディを打たれてノックアウトされたボクサーのよう。ただただ、お腹を押さえて幸せの余韻をいつまでも楽しんでいました。

2月17日(月)

宿の部屋と露天風呂からは、伊豆大島から昇る朝日が見えるのですが、日の出の時間の露天風呂はそれなりに混むので、私はいつも5時代のお風呂を殆んど貸切状態で楽しみます。朝から、アクティブに活動してお腹を空かせておかないと、美味しい朝食が入らなくという理由もあります。

お風呂から上がって、部屋のバルコニーから朝陽を待ちます。海の向こうには伊豆大島が見え、初めて来たときから「次は、伊豆大島行くぞぉ~!」と毎回誓っているにもかかわらず、まだ実現できていない自分の実行力のなさに情けない気分になってしまいます。

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大きく見える伊豆大島三原山

この日の伊豆は予報通り曇っていて、残念ながら朝日は見えませんでした!

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我々はこの宿では毎回バルコニー付きの部屋を予約しています。前回はGWだったので朝食は海を見ながらバルコニーでいただきましたが、さすがに2月にはまだ寒くってバルコニーでの朝食は無理です。次回は暖かい時に来たいものです。

再び胃薬を飲んだ後には、お楽しみの朝ごはん。

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朝からビール! の至福の瞬間

この宿の朝食には、なんと朝からまた舟盛が出るのです!

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これも、朝食なのです‼

朝の舟盛は、夜ほどの量ではないけれど、それでも普通の旅館で出る夕食時の刺身よりは多いくらいの種類と量は平気で出ます!初めて来た時には車で来たので、この至福の朝食の時にはビールが飲めずに悔しい思いをしたので、今回も勿論朝からビールが相棒です!

でも、夕食同様とにかくすべてのおかずが美味しいので、ビールの後でもご飯をお代わりして、朝食もやっぱり完食。特に、伊豆の朝ごはんの定番中の定番であるアジの開きと海苔の佃煮が絶品でした!

本当に満足して宿を後にします。今回の旅は、そもそも「あまりに悔しかった湯西川温泉のリベンジ」として計画したものでしたが、この段階で湯西川の事なんてすっかり忘れてしまいました!

さて、本日は河津桜を楽しんでから最後のスーパービュー踊り子に乗る行程。伊豆稲取駅に送っていただきましたが、各駅停車の下田行までは時間があるので、稲取の駅前をぶらり。駅前の”稲取名物のつるし雛”のお店に入りますが、つるし雛は意外と高価で、いいなぁ~と思うものは数万円もします。でも、間もなくひな人形の時期でもあるので、一番安いつるし雛を1歳の孫娘へのお土産に購入。やはり、”爺バカ”ですね!?

伊豆急下田行の各駅停車は、都内の朝のラッシュ時に近いくらいの大混雑。地元民らしい人は少なく、予想通り大半の観光客らしき人は当然のごとく伊豆稲取の2つ先の河津駅で下車します。階段の渋滞はこんな感じで、朝の都内の駅並み??

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コインロッカーに荷物を預け、河津桜鑑賞の開始です。河津川沿いの見事な桜は予想通り満開です!

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凄い数の観光客は予想以上、今日は平日の月曜日なのに… もし、昨日雨が降らずに日曜日予定通りに河津を見学していたら恐らく凄いことになっていたのでしょうね? 昨日雨でこの日程に変えて大正解だったのかもしれません。

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帰りは、3時間半後に河津駅を出るスーパービューを予約していましたが、桜を見ながらのんびりと歩いていると地元民向けのアナウンスがあり、「人身事故が発生し、伊豆急行は当面動きません!」とのこと。帰りの電車が心配になりますが、とりあえず予定通り上流に向かってのんびりと散策。上流に行くに連れ、人の数は徐々に少なくなってきます。

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桜と菜の花のコラボレーションも、本当に素敵です!

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2月中旬にして、桜は既に満開! というより、一部の桜ではもう葉桜が始まっているようです。長く楽しめるのがウリのはずの河津桜ですが、3月まで持つのかどうか、ちょっとだけ心配になってしまいます。

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のんびりと1時間ほど散策してから、今度はゆっくりと駅に向かって戻ります。食事の時間だったのですが、朝食を本当にたくさんいただいたので二人とも昼ご飯を食べる気になれず、私はビールとたこ焼きでお昼を済ませます。

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駅に戻ると、予想通り駅は大混乱中。でも何とか”帰りのスーパービューは、約1時間遅れ”ということが判り、駅前の喫茶店で時間を潰し、更に余った時間で私だけ駅近くのカメラマンが大勢待機している撮影スポットの端に場所を確保して、”列車と桜”の写真を撮るために列車を待ちます。

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30分程度で何本かの列車を撮影することができ、特に最後のスーパービューの写真を河津桜と一緒に撮ることができたので、1時間の遅延も大変ありがたい結果になりました。

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さようなら。スーパービュー踊り子

河津駅もホームに人が溢れんばかりの大混雑。反対側のホームには成田エクスプレスの車輛を転用した特急が停まっている中に、最後のスーパービューがやってきます。

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ガラガラだったスーパービューは河津駅であっという間にほぼ満席に。さすがに最後は海側のAB席は確保できずに山側のCD席でしたので、スーパービューとの最後のお別れの盃を酌み交わすうちに、熱海につく前にあっという間に眠りに落ちてしまい、気がついたら品川のビル街でした。

大満足の2日間のレポートをこれで終了します。でも、別の心配事がさらに増えてしまいました。今年のGWは、数年前から念願だった弘前を中心に東北の桜を見に行く予定で既にホテルの予約も完了していますが、日本中どこも桜の開花が早く、GWには楽しめないのでは…? という心配です。
結果がどうなるかは、5月のレポートでご報告します。

【2020年最初の旅】湯西川温泉への旅


2010年代の私にとっての10年間といえば、いきなり2010年の6月に脳卒中片麻痺になり、リハビリの日々。そして2015年には長年勤めた会社を辞めて日本一周への取組を始め、その後は旅行三昧という今までの自分の人生の中でも、最も激動のディケード(10年)でした。
2020年からの10年間がどんな10年になるのかは全く想像ができませんが、できることなら引き続いて旅行三昧の日々が送れる10年になることが理想です。最近、「いったい、私はいつまで元気でいられるのだろうか?」と時折考えるようになりましたが 、せめて最低でもあと10年(=60歳代)は妻共々旅行を楽しめるほど元気でいたいと考えています。

ということで、今年もお金と時間が許す限り、寅さんに負けないくらいに旅をしたいと思い、勤務先の正月休みが世間より1日ほど長かったため、連休の最後にまたまた1泊2日で出掛けました。


2020年の最初の旅行先は栃木県の湯西川温泉。栃木県の温泉には昔から結構あちこち訪れていますが、ちょっと遠い湯西川温泉には仕事・プライベート含めて行くチャンスがなかったのと、暖冬のこの冬には、まだ雪景色というか雪すら全くみていないので、とりあえず冬らしさを感じたいと考えたためです。雪があるのは確実と思われたので、車で行くという発想は全くなく、列車の旅です。

奥日光エリアの湯西川温泉に行くには、列車で鬼怒川温泉まで行くルートが一般的。鬼怒川温泉に行くには東武特急スペーシアなのですが、スペーシアに乗れる春日部駅までは車で行けばすぐなのに、列車だと大回りの必要がありメチャ不便。なので大宮から乗れる数少ないJR・東武相互乗り入れの特急を利用することにすると、便数が少ないのでもう行きも帰りも時間が決まってしまいます。
この、「大宮駅から乗り換えなしで鬼怒川や東武日光に行ける!」という特急の運行は確か2005年頃に始まった筈。当時旅行会社の大宮のオフィスにいたので、JRさんとタイアップして様々な販促をした記憶がありますが、その当事者だった私は、今でこそ言えますが、実は一度もこの特急に乗ったことがなかったのです!(JRさん、申し訳ございませんでした!)

11時に大宮を出る鬼怒川温泉行きの特急は、東武特急車輌のスペーシアで運行。(元)鉄ちゃんにとっては、「東武スペーシアがJRの大宮駅に停まるということは、とんでもなくエキサイティングなことなのだよ!」と、興奮ぎみに妻に訴えたところで、妻には全く興味はなさそう。

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一人で興奮してスペーシアに乗車します。”あのスペーシアが”私の通勤ルートを通り、我が家の最寄り駅白岡を通過、この普段の通勤ルートをビールを飲みながら通過するのがささやかな夢だった私は、お昼前から2020年最初のプチ贅沢を早速実行。
JRから東武への切り替えは栗橋駅にて。栗橋駅を通過してJRから東武の線路に乗り移ることも初体験で、"鉄爺"としてはとても楽しみにしていたのですが、ダイヤ上通過の栗橋駅運転停車して、乗務員がJRの人から東武の人に交代するのだとか… 切り替えポイントを高速で通過するというスリルは味わえませんでした。

東武線内に入ると、朝からのビールが回り、ほろ酔いでうとうと状態が続き、寝たり起きたりの気持ちいい状態が続きます。母親の実家があった新鹿沼には停車、子供時代にはよく遊びに来たけど、最近は本当にご無沙汰なのでつい降りたくなりましたが、今では母親の実家はどうなっているのかすら不詳です。
下今市で日光方面の路線と分岐すると、にわかに雪が降り始めます。今シーズン、雪を見るのもはじめてです!

鬼怒川温泉駅での乗り継ぎ時間は1時間強。本当なら美味しいレストランで落ち着いて高級ランチと洒落こみたいところですが、鬼怒川温泉駅周辺は観光用食堂ばっかりで、グルメを気取ることは出来そうにありません。それでも食べログで見つけたピザ屋さんに行くと、10人以上は待っていてとっても1時間では席に座るまでが精一杯の感じ。結局昼食を食べ損ねるのが恐くて、まさに「観光食堂」と呼ぶに相応しい観光地駅前にしかなさそうな超平凡な食堂でのカツ丼の(妻はそばの)ランチ。早く出てくることだけが取り柄かな? 食べ終えたら早く出るのがこのような食堂の暗黙のルール。表は結構雪が激しくなってきたので、とりあえず駅に戻ります。

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駅で列車を待っていると、駅前に多くの人が集まり出します。野次馬根性丸出しで見に行くと、駅のすぐ横にはSL用の転車台ができており、その上には最近走り出した東武のSL(C11)が!

はてなブログでもyou tube貼り付けできました!)


C11はD51やC62と並んで私が大好きだったSLだったのに、この東武のSLの存在を失念してしまうなんて、やはり健忘症は着実に進行しているようです。でも、久し振りにC11をゆっくり見られてラッキーでした。

東武線から野岩鉄道へ乗り継ぎ、湯西川温泉駅まで。一駅毎に周囲は徐々に雪深くなって行きますが、トンネルばっかりであまり楽しめない野岩鉄道の車窓は以前に体験済み。(記事はこちら)
トンネルの中の駅湯西川温泉は結構乗降客も多く、"平家の落人の秘境"とは、とても思えません。この駅で降りたたくさんの人たちは、駅前に停まっていた湯西川温泉行きの路線バスに吸い込まれて行きましたが、我々は今宵の宿の送迎車を予約していて、こちらも満員御礼のホテルバスにて、宿まで向かいます。

湯西川温泉は秘境だけあって全体的 にバリアフリー対応はイマイチの感じ。湯西川ナンバーワンの宿は、バリアフリーの点で私にはちょっと無理な感じだったので予約を諦め、以前から名前だけはよく知っていた大型旅館を予約していましたが、2020年最初の宿泊にして最悪と断言してもいいくらいに、散々な目に遇いました。
なので、2020年の初ブログには(最初の投稿としては極めて不謹慎ですが)名前及び写真を非公開にして悪口を書きます!

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ホテルの窓から見える雪景色です

その1 従業員
日本人はみな慇懃無礼で上から目線の従業員ばっかり。数多い外国人従業員は、日本人従業員がホスピタリティーを教育していない(というか、彼らも絶対知らない!)ので、日本の旅館のおもてなしには程遠い対応。実は私が夕方、お風呂で怪我をして血が止まらなくなり、ホテルの人を呼んでもらったのですが、ホテルの人は一目見て、「こりゃ~、酷い!」と私の血が付いた床のことばかり気にしています。目の前にまだ血をダラダラと流している客がいるのに無視され、ただの一度も「大丈夫ですか?」など気遣ってくれる素振りは皆無でした。なかなか血が止まらないので、予備のガーゼを分けて貰うお願いをしても、ほんの少ししかくれません。予想通り後でガーゼが足りなくなり、妻がフロントに貰いに行ってもやっぱりくれるのはほんの少しだけ… たかがガーゼとはいえ、そのあまりのケチ振りに、夫婦共々おおいに呆れてしまいました。

 

その2 大浴場
右手足が不自由な私は、浴槽に手すりがないとお風呂には入れません。今回も勿論事前にネットで風呂の手すりの写真を確認して予約したのですが、何と男性用大浴場には手すりがないのです! あれだけお風呂の写真の手すりを何枚もHPに掲載していながら、あれらは全て女性用と貸切風呂なのだそうです。(なんという酷い情報統制!)その貸切風呂に1回無料で入れるというプランを予約していたのですが、チェックインの時に、「本日、貸切風呂は故障で使用できません。その代わり、カラオケは如何ですか?」高齢の夫婦が温泉地でカラオケなんてすると思いますか?? 

ということで、結局手すりのある風呂には入れず、全く手すりのない風呂にトライしてみたところ、上述の通り全治1週間以上の大けがをしてしまいました。(損害賠償を請求したいくらい!?)

 

その3 夕食
夕食は「平家お狩場焼き」を選択、いろりで焼きながら食べるという夕食に期待していたのですが、いろりのある個室という場所はいろりが大きい反面、人が座るスペースが狭く、料理を置く場所が横という極めてヘンテコなレイアウト。座った横に料理を置く台があり、自分の左側に(貧弱な)料理が並び、自分の横の料理と、少しだけあるお狩場焼きを前のいろりで焼いて食べるのです。右半身が不自由な私がとてつもなく不便なだけではないようで、妻もしきりに「食べにくい、食べにくい」と愚痴っています。おまけに、このプラン、「2時間、飲み放題」なのだそうなのですが、お代わりを注文するには部屋の狭いところで立ち上がって酔うといろりに転びそうで危ない狭い場所を通って内線電話まで行き、お代わりをお願いしないといけない… という面倒さとスリルを味わわなければならないので、(酒飲みなのに)お代わりなんて1回が精一杯でした! (干からびた刺身など)料理が超貧弱だったので、飲む前に食べ終わっちゃったというのも、事実なのですが…

 

ということで、2020年度最初の旅は超不満だらけの2日間になり、妻にもたった2日でかなりのストレスが溜まってしまったようです。私にとっても、団体用大型旅館であることは判っていたので、あまり期待していなかったとはいえ、やっぱり利用には十分注意しなければ… と、大いに勉強になりました。(この年になっても勉強なんて… 相変わらず、修行が足りませんね!) 特に風呂場の手すりについては、少し高い授業料でした。妻は、「ネットの口コミに酷評して、他の方に知らせた方がいいよ!」と勧めますが、昔自分の会社がお世話になった旅館なので、武士の情けとして名前は非公開とし、旅館が写っている写真も掲載しませんのであしからずご了承ください。

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帰りの東武直通特急 帰りはJRの車両でした。

ストレスが溜まった妻は、「やっぱり、見知った”いい旅館”に行きたいね!」とさかんに言っていて、我々が今一番気に入っている伊豆の旅館からタイミング良く届いたDMはがきに見事に釣られてしまい、お金もないのに早速2月にその宿を予約してしまいました!
ということで、2020年代最初の満足温泉レポートは、来月になります!

【2019年最後の旅】茨城県あんこうの旅

 

はてなブログに乗り換えてから、初めての投稿です。

先日、2019年最後の旅として「茨城県の二周目」を楽しんできましたので、年末のバタバタした合間を縫って、今日はそのレポートを投稿します。まだ、このはてなブログの投稿システムに全く慣れていないので、リンクなどがまだうまく貼れない可能性がありますが、徐々に慣れて改善してゆきますので、お見苦しい点はご容赦ください。


「47都道府県の魅力度最下位」の茨城県への1回目の旅は、2015年度のGWに実施、国営ひたち海浜公園で満開の「ネモフィラ」を楽しみ、その後袋田の滝竜神大吊橋を満喫しました。翌年の2月には水戸偕楽園&筑波山の梅 を楽しみましたので、「魅力度ランキング最下位というのは… ちょっと言い過ぎでは??」とも思っていました。

2016年に日本2周を始めるにあたり、日本二周目各都道府県で行きたいところ&やりたいことを書き留めていて、今回久し振りに見返してみたところ、茨城のところには3つの目標が書かれていました。その3つとは、①アンコウを食べる ②鹿島神宮 ③牛久大仏。自分でこう書いたことなどすっかり忘れていましたが、約3年後の2019年末に、期せずしてまさにその3つの目的を完遂したのでした!

 

1日目:12月27日(金)

 

世間ではこの日が仕事収めという会社が大半のようなのですが、私が勤める学校法人はその前日が仕事納めだったため、この日を狙って1泊2日の茨城県への旅を実行。今回のメインイベントは何といっても「茨城県で茨城名物のあんこうを食べる。」ことだったので、時期は冬のなるべく寒い時期があんこうの旬なのですから、年末年始はまさに「あんこう旅のベストシーズン」です。
あんこうをどの宿で食べるか」については随分と悩みました。あんこうは冬であれば茨城県のどこでも食べられそうで、宿泊サイトを見ると茨城県内の海沿いならばどの宿にも「あんこうプラン」などがあり、そのどこで食べてもそれなりには満足できそうです。とは言え、宿にはやっぱり温泉も欲しいし、あんまり家(埼玉)に近すぎても旅行の雰囲気にはならないし… 
最終的に、日立以北の海沿いの宿3軒に絞って検討をしましたが、最後の決め手は宿の名前を「あんこうの宿」と銘打っている本当に茨城県最北端の宿を予約しました。検討していた3つの旅館はどれも良さそうだったのですが、このうちどこか1軒に決めなければいけないのにその決め手がなかなか見つからず、宿が「あんこうの宿」と名乗る場所ならば、今回のツアーの目的地にこそ相応しいと、自分で自分を無理やり納得させたというのが偽らざる実態です。

家出発は9時過ぎ。いつもの夏の旅のように朝早く家を出ないのはやっぱり寒いから。自宅近くから圏央道へ。圏央道に乗る時はいつも中央道・東名方面に南下するのですが、今回は反対側に。圏央道東北道との久喜ジャンクションを過ぎるとあっという間に片側1車線になり、反対側への時のように快適なドライブとはいかず、前に遅いトラックなどがいるとすぐにノロノロ運転になってしまい、しばらくノロノロ走るとやがて追い越し車線が現れノロノロ車を抜き去ってようやく快適なドライブが始まるかと思いきや、1分もたたないうちに前にはまた別のノロノロ車が現れる… といういたちごっこの繰り返し。少しストレスが溜まるドライブを1時間ほど続けると、最初の目的地「牛久大仏」がその巨大な姿を現します。

「日本三大仏」とは、奈良と鎌倉ともう一つには諸説あるようですが、最後の一つが富山県の高岡大仏ならば、私は一周目で三大仏とも訪ねていてます。その他にも大きいだけの大仏ならば日本各地にたくさんあり、サイズだけで比べたら高岡大仏なんて可愛いもので、鎌倉や奈良も太刀打ちできない巨大大仏も数多くあるようです。奈良や鎌倉の大仏とは比較対象にすらならない近年にできた大仏さんの中でも、この牛久大仏はその巨大さでは群を抜き、ギネスブックに登録されているそうなので、何であれ日本一・世界一の場所には敬意を表すのがマイルール。確かに、高速道路を運転しながらも、「で、でっけぇ~」と驚いたことは今までにも何回かあったものの、立ち寄った経験はありません。

入場料を払って間近から牛久大仏を見ると、そのデカさはやっぱり半端ねぇ~! 

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すぐ近くで見上げると、更にその大きさに圧倒されます!

それにしても今日は、本当に雲一つない好天ですね~!

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大仏さんの胎内へ入って、エレベーターでお胸のあたりの展望スペースに上がります。ただ、展望スペースとは言えども、あくまで大仏さんの中から覗き見るので、オープンスペースや広い窓があるわけではなく、大仏さんの景観を損なわないように作られた小さな窓から外が見えるだけ。「雲一つない好天」のはずですが、筑波山にも東京スカイツリーにも雲がかかっていて全く見えません。途中の階には金色のたくさんの仏様があったり、写経場があったりしますが、信仰心薄い我々はお土産コーナーでいつも通り線香を買い求めるだけ。(今更、親孝行しても遅い??)

この日のお昼は、大仏からほど近い牛久沼へ。実はこの牛久沼の畔が「うな重発祥の地」だと誰かから聞いた(または何かで読んだ)記憶がぼんやりと残っていたので調べてみると、以前は牛久沼の畔には十軒を超える鰻屋さんがあって、国道6号線のこの辺りは「うなぎ街道」として栄えていたのだそうですが、その後寂れてしまって今では数軒(ネットによると4軒)の鰻屋さんを残すのみなのだとか… でも、鰻好きの我々は「うな重発祥の地」と聞けば行かないわけにはいきません。4軒のお店の中から食べログで一番点数の高かったお店に入ります。このお店のうな重の特上が6千円を超えるという価格に驚き、貧乏人の我々には3千5百円のうな重の上が精一杯でした。

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でも、妻にはここの鰻はイマイチだったようです。

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お店のすぐ横には牛久沼が…

 午後は鹿島神宮へ。私の地理感覚では牛久・竜ケ崎と鹿島はすぐ近くのイメージだったのですが、ナビの誘導するまま高速に乗せられ、あっという間に千葉県に戻り(私の感覚では遠くの茨城県からすぐ近くの千葉に戻ったというイメージなのです)、その後もずっと高速を1時間以上も走ってようやく鹿嶋市にたどり着いたイメージです。

そう、鹿島神宮鹿島アントラーズは”鹿島”なのに、地名は”鹿嶋”市。これは確か鹿島が市になる20年ぐらい前、佐賀県に既に「鹿島市」があるので混乱を避けるために「鹿嶋市」にしたということを久し振りに思い出しました。でも、鹿嶋市に知人もいないので郵便を出す用事などもないので、普段見る鹿島はアントラーズなどが大半なので、私の中では「鹿嶋」というイメージにはいささか違和感があります。
とは言え、うなぎ街道から鹿島神宮まで、思ったより時間がかかってしまったため、「早めに宿に入ってのんびりする。」という妻との約束を果たすために、鹿島神宮はちょっと駆け足で観光します。

鹿島神宮は臨時駐車場がたくさん準備されており、参道にはたくさんの露天の準備が… もう既に初詣の準備が万端なようです。今日は年末の金曜日なので観光客も少なめですが、数日後からは大賑わいなのでしょう。

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楼門をくぐり、東京ドーム10個以上分はあるという広大な神宮に入ります。我々は奥宮などをゆっくり参拝することはせずに、入り口近くにある本殿に参拝し、ちょっと早い初詣を。

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「2010年代は(病気になるなど)色々あったけど、とにかくありがとうございました。2020年代も我々一家をよろしくお願いします。」というたくさんのお願いを、僅かなお賽銭で図々しくお願いします。

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いよいよ今宵の宿に向かいます。地図を見ると今いる鹿島神宮茨城県の最南端にあり、今晩の宿がある北茨城市福島県との県境に近い、茨城県最北端です。ナビをセットすると途中から高速を使っても2時間半以上はかかるようで、「茨城県って、意外と広いっぺ!?」と実感できます。とはいえ、国道には信号も少なく、渋滞とは無縁な感じで、ナビの到着予定時刻はどんどん早まっていき、高速を順調に走って4時半前には宿に無事に到着しました。(いえ、決してスピード違反はしていません! いつも安全運転ですから… ナビの平均時速が30キロで設定されているのに、大半のルートを40~50キロで走れたから短縮されただけなのです!)

今回の宿は、「あと1分も車を走らせると、福島県」という場所にある、「あんこうの宿まるみつ旅館」という宿。選んでいる宿泊プランは勿論、「あんこう尽くしプラン」です!

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この宿も温泉で、大浴場の他にあんこうのコラーゲンの露天風呂や家族風呂などたくさんの温泉があるようなのですが、4つある家族風呂は既に先に着いた他のお客さんが使っているので、我々は大浴場へ。最初っから、「あんこうのコラーゲン入りの露天風呂」には何となく入る気にはなれませんでした。でも、小さな旅館で4つの家族風呂が大盛況だった分、やや小ぶりな大浴場はほぼ貸し切りでした!

いよいよこの旅のメインイベントのあんこう尽くしの夕食。最初から、地の魚尽くしの料理が並ぶのですが、「あんこう尽くし」というほど、あんこうばっかり出てくるわけではないようです。

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アンキモもあるけれど、他の魚の刺身が大半

でも、メインの初めて食べる「あんこうのどぶ汁」はやっぱり絶品でした!仲居さんの指導でおいしいどぶ汁を作ることに必死で、そのお陰で写真を撮り忘れてしましました!

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完成して、取り分けたどぶ汁

 


〆の雑炊まで大満足! 雑炊をお代わりするほどの絶品でした。
「みんなこのあんこうを食べれば、茨城県は最下位から脱出できるかもね?」そんな夢見心地の気分で、あっという間に眠りについてしまいました。

 

2日目:12月28日(土)

 

早く寝た分、年寄りは朝早く目覚めます。5時には再びお風呂に入ることにしますが、さすがにこの時間の露天風呂はとても寒そうなので、再び大浴場へ。今回も30分以上のんびり入っていましたが、ずっと貸し切り状態でした!

朝食も贅沢に。いきなり鍋に焼き石を入れる「豪快鍋」のような味噌汁が出て驚いていると、メインは巨大な鯛の尾頭付きの焼き物。2人で1尾とは言え、朝から食べきれないほどの量でした。

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お正月に食べたいような、”めで鯛”です

この日の午前中は、宿付近の北茨城の海岸線を観光する予定。まずは五浦(いずら)海岸にある岡倉天心の別荘だった「六角堂」へ。この六角堂、海より少し高い所に立っているのですが、東日本大震災後の津波で、六角形の地盤を残してすべて上物は流されてしまったそうなのですが、今は再建されています。すぐ近くまで行きましたが、この階段を降りるのは私には無理なので、すぐ近くから再建された六角堂と五浦海岸を写真に収めて満足することにします。

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続いて岡倉天心の功績をたたえる、「茨城県天心記念五浦美術館」へ。岡倉天心の功績や、天心の弟子である横山大観などの作品などが展示されています。

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この茨城の北端の地が、近代日本の絵画史にたくさんの功績を残したことなどを興味深くじっくりと眺め、楽しませていただきました。

 

北茨城での最後の見学地は、「北茨城市漁業歴史資料館 よう・そろー」。

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漁業のことはともかく、ここには東日本大震災の北茨城の震災の様子が記録されているというので、ここで東日本大震災をしっかりと感じて、この記憶を風化させてはいけないと思い、見学しました。茨城というと宮城・岩手・福島などに比べて被害が大きくないような気がしてしまいましたが、ここの展示を見ると、この辺りの壮絶な被害状況が改めて強く感じられて、言葉を失ってしまします。
すぐ横には、あんこうのことがよくわかる展示もあり、両方の意味でも楽しめる施設でした。
「よーそろー」とは、個人的にはずっと海軍(海上自衛隊)用語だと思っていたのですが、航海用語だったのですね… 今更ながら自分の日本語知識の浅さに唖然としてしましました。まだまだ、修行が足りませんね!

 

この旅最後の昼食は、日立市内まで戻って市場のような道の駅へ。ここを選んだ目的は、プランニング時には食べたいものが明確に決まっていなかったので、「海産物ならばなんでも食べられる場所にしよう!」と思っていたことと、「最後に市場で正月用のお買い物もできるかも」と目論んだため。ところが、すぐ前の”よう・そろー”であんこうの展示を見るうちに、「この旅のうちに、もう一度あんこうを食べておくべきでは?」という気持ちがムクムクと沸き上がり、道の駅の食堂では1人前からあんこう鍋が食べられるというので、迷わず「あんこう鍋+アンキモ増し」を注文。妻には、「また、あんこう食べるの??」と呆れられましたが…

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(雑炊にしないでうどんにしたのは昨晩が雑炊だったから… でも、やっぱり雑炊にすればよかった!)

結局、市場にはこれと言って欲しい海産物はなかったけれど、リンゴが安くて美味しそうだったので、茨城のリンゴをお土産に買い求めて帰路につきました。

 

2019年は、「旅行なんてできるかなぁ~?」という心配から始まった1年でしたが、数多い台風との遭遇はあったもののとても楽しめた1年でした。
2020年も、いっぱい旅したいと早速計画を始めています!
来年も絶対いい年にするぞぉ~!!


皆様にとっても(勿論、私にとっても)、2020年代が、素晴らしい10年になりますように!

 

初めての投稿!

今まで、So-Netでブログを約9年間書き続けてきました。このたび、訳あってso-netブログからはてなブログに乗り換えることになり、今日が最初の投稿です。(過去の投稿はso-netに投稿したものをインポートしたものです)

 下の投稿は、so-netでの引っ越し告知の最後の投稿です。

 これから宜しくお願いします!

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 間もなく、ブログのサイトを変更する(乗り換える)ことになりましたので、このサイトとしては、今回が最後の投稿です。
引っ越すサイトのURLは以下の通りです。
https://zettaikaifuku.hatenablog.com/

 2010年の12月にこのブログを立ち上げてから、ずっとプロバイダ契約をしてきたSO-NETブログ(現在はSSブログというらしい)に書いてきましたが、このたび、訳あってプロバイダというか接続契約そのものを変更することになり、SSブログは、プロバイダ契約が終わるとブログも即刻削除されてしまうのだそうです。

 ブログを始めた当初は、闘病の記録を残そうと&左手一本でいかに文章を早く入力するかの練習台として書き始めたこのブログ。お陰で、人並みとは言わないまでも入力が遅い人の両手レベルぐらいのスピードくらいでは打てるようになり、そのお陰で仕事にも無事復帰&転職ができました。闘病記としては書くことがなくなった(症状がほとんど変わることがなくなった)2015年頃からは、旅行記の投稿が中心となり、自身の老後の楽しみとして記録を残しておくことに投稿の目的が変わりました。
いずれにしても、読んでくださる方を考えない自分勝手な投稿であることには変わりはありませんが、「契約終了次第、ブログが消えてしまう。」のは、自身の老後のためにせっせと書き続けた身としては大いに困ります。ついては、「ブログ契約だけは(多少お金がかかっても)何とか残せないか?」と、いまはSO-NETが業務移管した(ドコモ光とのセット契約を事業譲渡した)NTTぷららに相談しても、取りつく島もなく答えは”NO!”。業務を売っ払ったSO-NETにも相談してみましたが、こちらも”ぷららがだめならダメですねぇ~!”と、あまりにも冷たく無責任な回答。「じゃあ、私が今まで書き続けた600を超える投稿はすべて消えてしまうの?」と泣きついてみても、「策なし!」なのだそうです。

 仕方がないので、他のブログ会社に乗り換えることにして、書いたデータをそのままインポートできそうな会社を中心に探しました。そこで巡り合ったのは、この「はてなブログ」という会社。
https://hatenablog.com/

 早速約半日かけて、今までの600を超える投稿をso-netから少しづつエクスポートして、はてなブログにインポート。これで老後の楽しみがすべて消えて無くなってしまう緊急事態だけは、とりあえず回避できました。レイアウトや設定などを整え、見た目には以前以上に見栄えのいいブログに仕上がったと、とりあえずは自己満足。

 でも、ブログの記事本文と一緒に写真も無事に引っ越しできたと思っていたのですが、よく見ると写真は全てso-netでアップロードしたものにリンクされているだけということのようなので、ということは、今は良くてもso-netのブログが消えてしまうと、こっちの写真も消えてしまうのであろうと思います。
でも、写真はこのPCのどっかに保存されているので、そのうち暇を見て少しづつ再アップしようと思っています。

 この秋には台風の影響などで旅行には行けなかったのでまだ投稿するネタはありませんが、年末年始にはプチトリップに行けると思うので、年明けからこのはてなブログに投稿を開始します!

 とりあえずso-netとはこれでお別れです。最後は最悪の別れ方でしたが、10年以上にわたり、大変お世話になりました。
はてなブログさん、これからよろしくお願いします!

2019年夏の旅Ⅱ<京都・大阪>最終回:太陽の塔と仁徳天皇陵


4日目:8月17日(土)

今日からはいよいよ2泊3日で大阪。今日はいきなりの大阪のメインイベントである"太陽の塔内部見学。"
昨日、強引に銀閣寺の観光を追加してしまったため、昨日夕に今朝の朝食を仕入れることができなかったので、朝は2日連続の志津屋さんのパンなどを部屋でいただきます。朝食後は出発まで部屋でのんびり。

行きと帰りには大きな荷物(今回は、2人で1つのスーツケース)は宅急便で送れるからいいけれど、都市の移動にはスーツケースを持っていかなければいけません。3泊お世話になったAPAホテルを出ると目の前にタクシーが停まっていて、スーツケースを持った我々を見ると、すぐに運転手さんが出て来て荷物をトランクに入れてくれます。でも、実は今回だけはタクシーに乗るのは余りに近すぎてちょっと躊躇していて、バスで行こうかと考えていたのです… 我々の鉄道乗車駅は、すぐ近くの阪急河原町駅。京都のタクシーの初乗りは東京と同じ400円台(正確な金額は、たった2ヶ月前のことだというのに、もう思い出せないという痴呆性の進み具合!)で、歩いても行ける河原町駅までは、どう考えても基本料金なので、あまりにも運転手さんに悪いかなぁ~… という遠慮が働いたため。その点、女性にはそのあたりの遠慮はないようで、予想通り基本料金の会計をワンコインで支払った妻は、しっかりお釣りとレシートを受け取っています。

大阪梅田までは、JRと違って外国人が殆んどいない阪急の特急で40分ほど。大阪に入り、阪急の十三から梅田までは、同じ阪急の3路線が並走するとてもドラマチックな区間複々線よりまだ多い”複複複線”、初めて乗った時、あの茶色の阪急電車3車輌が並走する姿を見て、とても感動したことを昨日のことのように覚えています。
終点梅田駅で降り、すぐ駅前の今回の大阪の宿である新阪急ホテルにスーツケースを預けて、いよいよ大阪の観光スタート。
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まずはすぐ近くの大型複合ビル”グランフロント大阪”で早速昼食。
今日のお昼は、このビルの人気店、” 近大水産研究所”の近大マグロを予約しています。予約時間は11時の開店時間と同じなのですが、11時5分頃に行ったら、もうすでに満席で行列ができています。勿論我々は予約なので、すぐに奥の個室感のある席にご案内いただき、まずはビールで喉を潤します。
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近大マグロ養殖場紀伊半島の串本辺りだと思うのですが、前回の"紀伊半島グルメ旅"の時には、近大マグロを食べる日程を組み入れられなかったため、16日遅れの"紀伊半島グルメ:番外編"。
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マグロと紀州の旨いもんを満喫しました。
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いよいよ太陽の塔へ。また阪急電車に乗り、伊丹空港に行くときによく乗った懐かしの大阪モノレールに乗り継ぎ、万博記念公園駅まで。ここに降りるのは1970年以来49年振り!
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まずはすぐ近くで見るのは間違いなく49年振りの、太陽の塔にご挨拶。
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あの頃は、この辺りに大きな屋根が掛かっていて、万博のシンボル太陽の塔だけが屋根を突き抜けて聳えていたっけ!

太陽の塔内部見学の予約時間は3時なので、その前にEXPO70の記念館を訪ねます。
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万博が開かれた1970年には私は10歳の小学四年生、私は両親と記憶に残る最後の家族旅行で万博に来ているのですが、当時仙台にいた妻は連れて行ってもらえなかったのだとか。なので私は、様々な当時の写真を「懐かしい~!」とか「これ、覚えてる!」と言っていたものの、妻は常に無言。 ちょっと、申し訳ない観光でした。
万博で特に懐かしいかったのは、「ダイダラザウルス」という5本のジェットコースター。怖い順に1~5のコースターがあり、どのジェットコースターに乗るかを、家にいる時から楽しみにしていました。勿論、私が乗ったのは4と5!
反面、各パビリオンはあんまり楽しめなかった記憶が… 最初にパリのイメージと香り(?)に釣られてフランス館に入ったことを覚えていますが、フランス館の展示は映画の展示ばっかりで、フランス映画なんてハイソなものにはまるで縁のない我が貧乏一家には、全く楽しめなかったのが痛烈な印象。
それでもこの万博館、とっても楽しめました。でもあえて残念だったことを言えば、万博のテーマソングが聞けなかったこと。万博といってすぐに思い出すのは、あの三波春夫の”こんにちは~、こんにちは~”という”あの”テーマソング。(同世代以上の方ならわかっていただけますよね?)どっかでちょっとでもあの曲が掛かっていたら、懐かしさや感動が数倍いや数十倍になっていた気がします!

いよいよ太陽の塔の内部見学の時間です。
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太陽の塔の裏側。さすがは岡本太郎、後ろにも顔があるのです!)
太陽の塔は、塔の中までもきちんと作りこまれていて、当時はVIPだけが観覧できたなんて、当時の小学校四年生には知る由もありません。やっぱり、さすがは岡本太郎
子供時代から芸術、特に美術にはとんと縁がなかった私ですが、何故か岡本太郎さんだけは不思議と大好きでした。「芸術は、爆発だぁ!」などのCMに影響を受けた故なのか何故か大好きでした。「グラスの底に顔があってもいいじゃないか!」というCMに触発されて、未成年なのにウイスキーグラスを集めたこともあったっけ… (さすがは…テレビっ子!) その岡本太郎さんとのご対面は、随分と前に行った川崎の岡本太郎美術館以来かも!?
入口を入ると、どうにも太郎さんらしいモニュメントが現れます。
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50年前に岡本太郎さんが作った世界を忠実に再現してリメイクしてるのだとか。
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見学は、塔の下部から作品を見ながら階段を使って昇って行くのですが、足の悪い人や子供用にエレベーターもあり、我々夫婦の予約は当然エレベーター。「エレベーターは見られる場所が限られているので、全部見たい方は階段でどうぞ」とのこと。左右にしっかり手すりもあるので私的には階段に惹かれましたが、妻のことを思うと「階段で行きたい」とは言い出せません。因みに、写真撮影が許されているのは下だけ。上に昇ると’’カメラを落とすリスクがある”ために写真撮影は禁止なのだとか。
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岡本太郎さんが表現する海中の世界から海の上の世界まで。確かに徐々に昇って風景が少しずつ変わっていく動きは、エレベーターでいきなり上に来てしまうとそのストーリーは味わえませんね。
今度はやっぱり階段で見に来ようと思います。その頃には、今ほどには混雑していないと思うので…
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この日の夕食は、前職時代の知人がその後転職して、今は芦屋のお店のシェフをやっているというので、その人との4年振りの再会。知人は料理を作る人ですからお店が混んでくると(4年振りの)昔話をしている余裕はなくなります。知人はシェフに転職するだけあって、どの料理も美味しく、その味を求めてお店も結構な混雑。
とりあえず4年振りに元気な姿が見られたことにお互いに満足し、また何年後かの再会を約束して大阪に戻りました。

5日目:8月18日(日)

この日は大阪府の南部を訪ねる日。大阪には、仕事を含めて恐らく30回以上は来ていますが、その殆んどが大阪市内中心部のそれも主に北半分。(大阪駅から本町までの間) 大阪府の南部と言えば、関空には仕事で来たことはあるけれど、その周囲を見たことはなく、ほぼ"はじめて"と言い切っていいと思います。

昨日は阪急電車ばっかり乗っていたような気がしますが、大阪南部と言えば、乗るのは何と言っても南海電車。南海の”なんば”の駅は、阪急の梅田に負けず劣らず巨大ターミナル駅の貫禄十分。
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そういえば、昔私は南海ホークスのファンでした。ノムさんあぶさん(??)、ガラガラだった大阪球場を見て、「いつか必ず、あのガラガラの大阪球場に行って、外野席で寝そべってやるぞぉ~.!!」と、固く誓っていたので、ホークスが大阪を離れて福岡に行くと聞いた時には、激しいショックを受けて、その場でホークスファンを辞めてしまったのです。

南海電車に乗って行く今日の最初の目的地は堺。堺駅ではなく、市役所などがある南海高野山線の堺東駅で下車し、まずは駅ビルのロッテリアで朝ごはん。
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堺東駅。 世界遺産決定を喜んでいますね!)
今日の午前中は、世界遺産になった仁徳天皇陵を始めとした堺のみどころを案内してくれるという堺市の定期観光バスに乗る予定。どうすればあの巨大な仁徳天皇陵の全貌を見られるかをネットで情報収集しているうちに、堺市博物館に仁徳天皇陵の全貌と歴史までもが見られるVR(バーチャルリアリティ)ツアーがあることを知り、そのVRをコースに含んだ半日の定期観光バスがたった@2500円だったので、すぐに予約した次第。でも、来たバスは小型で乗客は10人以下、それでも堺市のボランティアガイドさんと添乗員さんがつくサービスでは、どう考えてもこのツアーの赤字は間違いなし。

観光バスが最初に訪ねたのは、旧堺灯台。木造の灯台としては日本最古なのだとか。
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観光バスに乗らなければ見えない堺の海岸風景です。
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次は仁徳天皇陵ですが、予想通りとにかく巨大で、あの前方後円墳の雰囲気はすぐ近くからでは、微塵も感じられません。
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ここ仁徳天皇陵は、クフ王のピラミッド、秦の始皇帝陵と並ぶ世界三大墳墓だそうですが、横から見るだけではそのスケール・迫力は感じられません。
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次にVRを観に堺市博物館へ。堺といえば千利休ということで、まずは利休の像をパチリ。
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VRは、専用の部屋でヘッドセットと大きなメガネのような装置をつけられて観賞開始。結構大業な準備ですが、タイムマシンのように突如昔にタイムスリップしたり,まるでドローンに乗ったかのように仁徳天皇陵をいきなり上昇して上から見下ろしたりと、とても楽しい10分強の時間で、写真が撮れないのが、とても残念なほど。
その後は、博物館の展示を見ながら、ガイドさんが堺の歴史をたっぷりと解説してくれました。

最後は堺市役所の展望ロビーにご案内いただき、コスパ抜群の2500円のツアーは終了。21階の展望ロビーに上がっても、まだ仁徳天皇陵の全容は見えず、やっぱりVRで見たのは大正解でした!
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この日のお昼は堺高島屋にある鰻屋さんを予約しています。大阪の超人気店の鰻は食べられなかったけれど、旅行中一回は関西風の鰻が食べたいと考えていて、このお店はデパートの中にあるお店なのに、日曜日のお昼でも予約ができるので、ちょっと贅沢しようと予約しました。関西風の鰻はやっぱり美味で、いつもの関東風もいいけれど、たまには関西風の鰻もやっぱりいいですね!
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勿論、昼からビールと冷酒をいただき、すっかり夢見心地です。

午後は堺の観光をもう一つと、「さかい利晶の杜」までタクシーで。利晶の利は千利休で、利晶の晶は与謝野晶子、つまり堺が生んだ2人の偉人の記念館です。
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中の展示をゆっくり見て、その後利休なのでお茶をいただきます。堺がいかに古くから栄えていて、いかに偉人を数多く輩出しているかは、午前中のガイドさんから詳しく聞いていますので、それを確認するかのような午後のひととき。

意外にもタクシーが捕まらずに、路線バスで今度は堺駅に出て、今度は南海本線を更に南下。次の目的地は岸和田です。
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(南海のカッコイイ空港特急ラピード)
私の岸和田のイメージと言えば、”だんじり”と”清原和博”、そしてその両者に共通する先入観としては、”喧嘩っ早くて、強そう”。でも、一回だけ会ったことがある清原さんは、意外にも優しそうでした。巨人ファンではないけれど、早く復活して欲しいと密かに応援しているのです。

岸和田駅からは、まずはタクシーで岸和田城へ。今では宴会やウエディングなどでも使われているそうなのですが、我々は中には入らず外観と庭だけで満足します。
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すぐ近くにある「岸和田だんじり会館」が、岸和田観光のメインイベント。
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大きなスクリーンで、大迫力のだんじり祭が見られて我々も大満足。確かに、日本全国の全てのお祭りが見られるに越したことはないけれど、日本全国の全ての祭を見るなんて、寅さんでも無理なのですから…
こうやって、大きなスクリーンで見られるだけでも幸せだと考えなければいけませんね。

堺と岸和田が大阪府南部の全てではありませんが、丸一日でこの2つの街を見られた我々は、本当に満足してこの日三回目の南海電車で、大阪市内に戻りました。

この旅最後の夕食は、「鶴橋で焼肉」。"焼肉の聖地"鶴橋には、20年以上前に大阪の取引先に連れて行って貰ったことがあります。今ほどメジャーではなかったものの、カオスのような凄い世界で、「ここって、日本なの?」と思えるほどの異次元ワールドでした。その時のお店も場所ももう覚えてはいませんが、近年すっかりメジャーになった鶴橋の焼肉をもう一度食べたい&妻にも食べさせてあげたいと、予約ができるお店の中から、美味しそうなお店をチョイスして予約。
鶴橋の中心街は、まるでソウルの下町のようなところだった記憶がありますが、今回選んだお店は、ちょっとオフィス街っぽい鶴橋の雰囲気とはちょっと異質な場所。ところが、お店に着く直前、妻が「足が、痛い!」と言って、立ち止まります。今まで、妻の足には配慮してきたつもりでしたが、確かに今日は結構歩いたので… 最後の最後に大チョンボをやらかした気分です。
気を取り直して食べた焼肉は、「さすがは、鶴橋!」という味。
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久し振りに食べたとっても美味しい焼肉でした。
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調子に乗って肉をおかわりし、最後には久し振りに”〆の冷麺”まで、食べてしまいました。

夜景観光なども考えてはいたのですが、今日の観光はここまでとして、贅沢にも鶴橋から梅田のホテルまでタクシーを使って戻りました。

6日目:8月19日(月)

楽しかったこの夏2回の旅も、今日がついに最終日。午後のJALで帰る予定ですが、最後までコテコテの大阪をとことん味わおうと思います。宅急便でスーツケースを送って再び身軽になって向かったのは、「なんばグランド花月」。通常は、昼と夜の2回公演なのですが、夏休み期間中は午前の部も加わり3回公演。午前中から吉本で笑えるなんて、何と関西の人は贅沢なのでしょう!?
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勿論、チケットは事前にネットで予約してコンビニで発券済み。チケットを取るときに出演者を見ると、
ザぼんち
と、随分とオールドネームが並んでいましたので、大丈夫かな? と、ちょっとだけ心配になりましたが、この回で一番爆笑を取っていたのは、ロバートでもcowcowでもなく、誰あろう西川きよし師匠でした!
(年寄だから、朝が一番元気なのかも知れませんが…)
あの年にして、あのパワーは本当に凄い! 国会議員を12年も真面目に勤めていた人とはとっても思えずに、心から大爆笑してしまいました。おまけに、私が大好きだったやすし師匠もネタにして大いに笑わせ、そしてホロっとさせてくれます。 きよし師匠、やっさんの分まで長生きしてね!
吉本新喜劇を最初から最後までじっくりと見るのは初めてでした。やはり、”関西のお約束のギャグ”には一部ついていけませんでしたが、それでも十分に楽しめることがわかったことが、今回の収穫。

大笑いするとお腹も空きます。この旅最後の昼食は、やはりコテコテ大阪の定番「お好み焼き」。お店の候補は事前にネットで下調べしていましたが、行列だったり階段に手すりがなかったりとリストアップしていたお店は全滅。結局、近くのチェーン店に席を確保して、最後の午餐。
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チェーン店でも十分に美味しいのが、お好み焼きのいいところ!

なんばから伊丹空港まではバスで30分以内。ほろ酔いでうとうとするうちに、あっという間の到着です。伊丹空港からは、いつも通りにせっせとショッピングで貯めたJALのマイルで手にした無料航空券、大阪から羽田は、飛び立ってしまうともう到着って感じ。

家に帰ったら、二人で何もせずにグタ~っとして旅の疲れを取りたいところですが、今回ばかりはそうもいきません。というのは、この日から2泊の予定で娘が3歳とまもなく1歳になる二人の孫を連れて帰って来るのです!
ということで、この後の3日間は旅行以上に疲れた戦争のような日々でしたが、こんなに充実して楽しい日々が旅の後にもまだまだ続くなんて、自分たちの至高の幸福を心から実感することができました!

(後日談です)
実は、10月にもまた連休を利用して旅に出る予定でした。行き先はこの春に悲願の全線開通を果たした、三陸鉄道の全線完乗。全ての準備を整えて出発日を楽しみにしていたのですが、出発1週間前にまたもや台風発生のニュースが…
「2019年の3回目の旅で、3度目の台風??」と、今年のタイミングの悪さを恨みましたが、今回の台風19号はそれどころではなく、強さもルートも最悪の展開。ついては、3回目にして初めて旅行そのものを断念せざるを得なくなりました。でも日本全体に大きな被害をもたらした台風19号ですから、旅行の中止だけで済んだ我々はまだよかったと言えます。
東日本大震災から8年を経て、ようやく全線開通にこぎ着けた三陸鉄道は、この台風の影響でまたあちこちが不通になってしまったようなので、三鉄の乗りつぶしはまた来年以降に延期です。
2020年にも行きたいところがたくさんありすぎるのが、目下の最大の悩みなのです!!