麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

3、山陰・山陽大周遊<5:山口県その①>


今日は6月7日(日)です。この山陰・山陽大周遊の旅行記も、まだようやく半分近くまで来たばかりなのですが、明日からまた旅に出ます。
今回は4泊5日のやや短めの旅ですが、6月後半からはまた長い旅に出る予定もあり、毎日ブログを書かないと実際の旅行には追い付かないくらいの状況なのですが、無職で暇なように見えますが実はそれなりに毎日することがあり、結構忙しくしています。とりあえず、この旅行の日程的にも丁度折り返し点である山口県旅行記だけでも書き上げて、明日からの旅に出たいとは思うのですが…

5月17日(日) つづき

この日は津和野を見て(前回のブログで報告済み)から萩を見るという、かなり忙しい1日なのですが、津和野や山口といえば、鉄ちゃんの気質が抜けない私がどうしても見たいのは、観光SL運転の”はしり”でもある「SLやまぐち号」。この日は日曜日なのでSLの運転日なのですが、山口から津和野を往復するこのSLに乗るとなれば、ほぼ丸一日の日程となり本日以降のスケジュールは滅茶苦茶になってしまいます。であれば、せめてSLの雄姿だけでも見たいけれど、津和野でのんびりと到着を待っていると、それこそ萩の観光時間が無くなってしまいます。
そんなことを、前の晩津和野のホテルであれこれと悩んでいたのですが、突如天啓が閃きました! 
「そうだ、途中駅までSLを見に行けばいいじゃん!」
今の時代のネットは本当に便利で、早速撮影に適していて、グズグズしている私でもSLの写真が撮れるようなSL停車駅がすぐに調べられるのです! 
選んだ駅は山口県に入った篠目駅。ここなら、津和野の観光も萩の観光もちゃんとできて、萩に行く道の途中なので時間のロスも最小限で済みます。
篠目駅は、ひとけがまばらな無人駅。「本当にSL、停まるのかしらん?」とちょっと不安になりましたが、同じようなSL撮影目的と思われる方たちが数組いるので、ちょっと安心します。のどかな駅で、しばらくのんびりしていたいような駅ではあります。
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予定通りにSLが汽笛を響かせながら近づいて来ます。駅に近づくベストショットの場所を確保したつもりでしたが、列車到着寸前に来た鉄道ファンが私の前に立ち、シャッターを切っていますので、「どいて!」とも言えずに、結局その人の姿も一緒に写ってしまいました!
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C57の雄姿はやっぱり恰好良かったです! 乗客も本当にたくさんいて、パッと見満席状態でした!
このSLやまぐち号、数年後にはD51での運転になるのだそうです。D51の復活となれば、今度は必ず乗りに来なければなりませんね!

内田康夫さんの小説にも出てきた「道の駅 萩往還」で遅めのランチにしようと思いましたが、何と道の駅なのに駐車場が満車で、ようやく車を停めても今度は道の駅にある(名物でもない)ごく普通の蕎麦屋さんにも1時過ぎなのに行列が出来ています。この日は日曜なので、さすがの「花燃ゆ」人気でのこの混雑、ちょっと萩の観光各所での混雑が怖くなりました。

萩に入り、最初の観光は「松陰神社」。駐車場には車が溢れており、萩の観光地の中でも間違いなく一番人気でした。「花燃ゆ」人気というより、ドラマでは安政の大獄で処刑されたばっかりの松陰(伊勢谷)人気のような気がしました。
松下村塾跡にはとりわけ人が溢れていて、小さい塾の前ではひっきりなしにみんながポーズを作っています。「これは写真は無理かな?」と諦めて立ち去ろうとした瞬間、奇跡的に一瞬だけ人だかりが無くなったのです!
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慌てて正面に戻って写真を撮ろうと思いましたが、10秒後には再び人で溢れかえっていました。

次のに向かったのは萩城跡。城跡を散策しますが、妻は萩焼のお店が気になるようで、史跡の見学そっちのけで萩焼のお店めぐりをしています。
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この萩城址近くにもキリシタン殉教地があったので訪ねてみます。
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何度も道に迷ったお陰で、かなり時間を浪費したので、楽しみにしていた遊覧船に乗るタイミングを逃してしまいました! ここ萩も、もっと時間をかけてゆっくりと再訪してみたい街ですよね!

次は萩の江戸時代からの街並みを散策してみます。
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相変わらず妻は萩焼きの品定めに夢中ですが、大河の影響なのか高杉晋作には親近感があるようで、高杉晋作の生家とその前にある銅像は神妙に見ています。
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それにしても吉田松陰高杉晋作も20代で没していますが、それまでにあれだけのことを成し遂げたのですから、本当に頭が下がります。私は、その倍近くも生きているというのに… 
まぁ、「偉人と凡人の違い」といえばそれまでなのですが…

この日の夕方には、前の会社の同期入社で、私より数年早く前の会社を「卒業」し、現在は山口県で観光関連の仕事をしているM氏と再会し、M氏イチオシの「棚田の夕景」にご案内いただきました。この棚田の夕景、この時期には「イカ釣り船の漁火」が見えるので、本当に幻想的な風景で特におススメなのだそうです。夕暮れ前にビューポイントに着きましたが、既にベストポジションはカメラマンたちに占領されています。
この幻想的な夕景が見えるのは、日が暮れなずんで漁火が点灯してから30分以内、パチパチと下手な写真を感動しながら撮りましたが、雰囲気伝わるでしょうか?
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5月18日(月)

この日は、日本海側の海岸線を楽しみ下関まで行く予定です。海岸線や遊覧船などが楽しみな日だったのですが、天気予報は「昼から大雨」。「折角の美しい日本海海岸線観光なのに、雨かぁ~!?」と落ち込みながら車をスタートさせたのですが、前日、久闊を除したM氏の「山口は、自民党王国だから道路は広くって走りやすいし、都市間移動も意外と近くて時間がかからない。」という話を思い出し、「よし、今日(日本海側)と明日(山口県内陸部)の観光を逆にしよう!」と瞬時に決断し、車をUターンさせて一路山口県内陸部に向かいます。
最初に向かったのは巨大鍾乳洞の秋芳洞。確かに総理大臣を8人も出した山口県の道は広く、長門市からでも1時間強で秋芳洞まで着いてしまいます。

手足が悪い(右麻痺の)私にとって、階段が多い鍾乳洞は鬼門です。昨年、沖縄の玉泉洞は何とか行けましたが、巨大な秋芳洞は案内によると前半は車椅子でも行けるということでしたが、後半は階段が多く手すりがあるかどうかの記載はありません。おまけに、全行程を歩くと出口と入口がかなり離れていて、タクシーやバスを利用しなければならないようです。
とりあえず案内所に行き「手すりがあるかどうか」を確認しますが、電話で何か所か確認してくれた後に、「大丈夫、手すりはあります。」とのことなので、全行程を歩いてみようと意を決します。どっちの入り口から入ってもいいようなのですが、普通の正面入口から入ると後半が階段が多いゾーンとなるので、「アップダウンが後半にあるとあまり楽しめないかも?」 と考え、あえて普通の人が入る入口とは反対側の黒谷口の駐車場に車を停め、アップダウンの厳しい側からのスタートを選択します。

入口でも、「手すりがあるから大丈夫ですよ!」と言われたのですが…
でも、この秋芳洞、本当に大変でした!!
「全ての階段に手すりがある」というのは間違いで、少なくともそれなりに長い4つ以上の階段には手すりは全くなく、妻に支えてもらいながら本当にゆっくりとゆっくりと何とか降りる(登る)ことができました。
勿論、途中で何度も「引き返そう!」とも思いましたが、既に何か所かやっと超えられた階段を超えた後なので、行くも戻るも怖い… という恐怖の1時間でした。

ようやく半分を超え、「車椅子でも行ける」というエリアに出ましたが、それでもまだ階段はあり、どう考えても車椅子では無理だと思います。
ようやく写真を撮る余裕が生まれたものの、恐怖とその腕の悪さでまともな写真は殆どありません。でも一応、「行った」という記念に1枚掲載します。
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普通なら1時間以内で歩けるらしいのですが、1時間20分以上かかってようやく出口に出ることが出来、本当に一安心です!
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乗り合いタクシーにて黒谷口まで戻り、親切な運転手さんにあまり歩かない秋吉台の行き方を親切に教えていただき、秋吉台のドライブを楽しみます。
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この段階では、まだ雨は降っていませんでした。

次に山口市内に行き、まずは定番観光地の瑠璃光寺五重塔を観光します。そろそろ雨が降り始めて、傘が手放せなくなってきました。
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昼食後、山口カトリック教会とザビエル記念聖堂を訪ねます。個人的にはザビエル関係の記念館での展示をはじめてゆっくりと見ましたが、ザビエルが日本にたった2年しかいなかったことに、少なからず驚きました!

雨はかなり激しくなってきましたが、雪舟の作と言われる常栄寺雪舟庭に行ってみます。外を歩くのは厳しいぐらいの豪雨になっていますが、建物の中から雪舟庭が見られるとのこと、豪雨で他には観光客もいない貸し切り観光です!
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とは言え、ここで豪雨の中の観光は断念し、本日の宿である下関に向かいます。
豪雨の高速道路ドライブもかなり辛いものでしたが、何とか下関までたどり着きましたが、相変わらずの豪雨なので下関でも観光は出来ずにホテルで休養することにします。

下関といえば”ふく”(ふぐ)。高級料亭に行ってふくを味わえるような余裕はないのですが、超高級店「春帆楼」の下関大丸にあるリーズナブルなお店で、2000円の「茶寮ふく御膳」を食べて、その雰囲気だけ味わいました。
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山口、まだ半分ですが、今日はここまでが限界のようです。
一旦、これにて投稿させていただきます。