麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

6、長野・岐阜から北陸へ<その3:岐阜県>


4日目:8月16日(日) つづき

上高地を楽しみ、2日間車を停めていた沢渡を出て西に走ると、あっという間に岐阜県に入ります。「上高地って、こんな岐阜に近いとは思わなかった!」と言うと、妻は「私は、上高地って岐阜県だと思ってた!」と言われて、少々驚きです。確かに、上高地の西側の乗り換えターミナルは長野県ではなく岐阜県にあるので、妻の勘違いも”よくあること”なのかもしれませんね!?
岐阜県にも見どころはたくさんあるので、3日間で貪欲に見て回りたいと思います。

上高地のすぐ近くにある奥飛騨温泉郷は、1980年代に大ヒットした「奥飛騨慕情」で一躍有名になった地ですが、この曲を口ずさみながらの快適なドライブで、あっという間に岐阜県最初の目的地「新穂高ロープウェイ」に到着します。

この観光地、2つのロープウェイを乗り継いで北アルプスの絶景を見ることが出来ます。2つ目のロープウェイ終着駅の標高は、標高約1500メートルの上高地よりもずっと高く、何と2156メートルもあるのだそうです。上高地に続いて絶好のいい天気なので、大混雑の駐車場に何とか車を停め、ウキウキしながら1つ目のロープウェイ乗り場を目指します。
でも今日はお盆の日曜日! 混雑も半端なく、ロープウェイは臨時便を大増発して対応しているものの、それでも毎回乗りきれないぐらいの凄い数のお客さんです。
ロープウェイを待ちながら他のお客さんの話を何となく聞いていると、半分以上の方が関西弁です。私の周囲に限ったことかもしれませんが、長野県(の上高地)では関西弁は全く聞こえて来なかったのですが、岐阜県に入った途端に関西弁がシャワーのようにあちこちから聞こえてきます。このあたりに、関東と関西の人気観光地の境界線があるのでしょうか?

2つ目のロープウェイは珍しい2階建のロープウェイです。みんな当然の如く2階から乗りますので、先に2階が満員になります。1本待っても2階に乗る人も結構いるようですが、我々は1階でも先を急ぎます。
2本目のロープウェイを上から撮った写真です。通勤ラッシュのような満員振りが見ていただけると思います!
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終着駅は5階建てのビルになっていて、屋上から北アルプスの大眺望を見ることが出来ます!感動ものの景色を屋上から眺めることが出来ますので、歩かなくて絶景が楽しめ、足の悪い我々にはもってこいです! 北アルプスの山並みは、どっちを見ても絶景で、上高地に続いて本当に絶景を見せていただきました!
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3000メートル級の山々をこんなにたくさん見えて、何て贅沢な眺めなのでしょう!!
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この新穂高ロープウェイ。天気が良ければ手軽に北アルプスの大スター級の山々が存分に見えるので、本当にお薦めです。でも、雲が掛かってしまい展望が見えなくなると、周囲の散策が出来る訳でもないので… こうなると頂上では他の楽しみ方も全くできないので、これだけを目的にしてわざわざ来るのはリスクが高いのかなぁ~… と、考えたりもしました。この展望台だって2000メートルを超えるってことは、「晴天でも、雲がかかって見えない」こともあるのではないでしょうか? 
兎も角、我々は晴天でこれ以上ないくらいの眺望を満喫できたので、神様・仏さまに感謝をしながら、行き同様の大混雑の中をラッシュアワーのようにもみくちゃになりながらロープウェイに乗って戻ることにしました。

午後の観光&本日の宿泊は飛騨高山です。ちょっと遅めのランチは、高山名物の高山ラーメン。時間が遅くなったお陰で、行列に並ぶこともなく名物のラーメンをいただくことが出来ました。
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それにしても、新穂高に続いてここ高山も凄い人の数です。高山観光の中心である古い町並みである”さんまち”エリアを散策してみますが、街並みを楽しむどころか人を避けて歩くことに必死な状況です。
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どのお店にも、ちょっと何かを買うだけでも、行列に並ばなければなりません。
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ゆっくりと見られたのは、江戸時代幕府の直轄領であった高山の政治の中心になっていた「高山陣屋」ぐらい。この陣屋に来ているお客さん、高山の町中よりはるかに外国人比率が高く、お客さんの半分以上が外国人という感じです。古い資料ももちろんすべて日本語で彼らには読めないのですから、”何でわざわざ陣屋に来るの??”といささか不思議でしたが、後で「陣屋は、ミシュラン二つ星の観光地」であることを知り、納得しました。
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夕食は、高山牛を食べる予算もないので、私的にはこのあたりで一番好きな名物の”朴葉味噌”を食べて、満足することにしました。

5日目:8月17日(月)

昨晩、上高地新穂高の晴天での写真をFacebookにアップし、「この晴天だけで、今回の旅は大満足です!」的な書き込みをしてしまったのを神様は見逃してくれずに、”じゃあ、いいのね!”的に朝から凄い雨が降っています。運転をするだけでも厳しそうな、この日本一周を始めて以来というくらいの激しい雨です。
本日のメインイベントは、夕刻岐阜市内での”長良川の鵜飼”で、勿論鵜飼船の予約は旅行出発前にしてあります。鵜飼については”雨天決行”のようなのですが、”長良川が増水している時には、中止の場合あり”とも書かれています。「上流のこのあたりがこんな雨なので、今日は中止かな?」とは思いましたが、中止の決定は昼頃らしいので、とりあえずお昼に確認することにします。

岐阜を代表する観光地と言えば、このすぐ近くに”世界遺産 白川郷”があります。我々は5年前の富山旅行の際、五箇山白川郷世界遺産の合掌造りを満喫しているので、今回は断腸の思いでこの2か所の世界遺産には行かないことに決めていました。この雨では、行く予定にしていてても白川郷を見るのは大変だったかもしれませんね。

この日のルートは東海北陸自動車道に沿ったルートなので、計画時には「高速を使えば意外と移動時間を短縮できる。」と思っていたのですが、この雨で慣れない高速を走るにはリスクが高そうです。「今日は安全第一で、高速を使わずに一般道を走ろう。」と決めて、ワイパーを高速モードにして何とか視界を確保できる速度で走ることにします。

最初の目的地である郡上八幡に着きます。雨の中で街並みの散策をする雰囲気ではないので、郡上八幡を紹介する「郡上八幡博覧館」をゆっくりと見学し、館内で郡上おどりの実演を見ている時に私の携帯が鳴り、「本日の長良川鵜飼は中止」との連絡がありました。予想していたこととはいえ、ちょっと残念でしたが、親切に連絡をくれた鵜飼船に感謝です。

昼食後、少しだけ雨が小降りになったので、意を決して郡上八幡の街並みを少しだけ散策してみます。でも、途中でまた雨が強くなり、慌てて車に逃げ帰りました。
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郡上八幡城にも行ってみますが、激しい雨は観光する気力も奪ってしまうようです。天守閣のすぐ近くまで行ってみましたが、結局入場せずに外観だけを眺めて満足することにしました。
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郡上八幡を出て岐阜に向かいます。ところが、ナビで「一般道優先」で検索しても何故かナビは何度やっても「郡上八幡ICで、高速に乗れ」と頑固です。でも、今日は高速には乗らないと決めたので、ナビの指示を無視して国道を一路岐阜を目指して走りますが、5分も走ると「この先、雨のため国道通行止め!」と看板が出ています。つまり、ナビは「国道通行止め」の情報をちゃんと得ていて、その上での代案としての「高速に乗れ」という指示だったようです。でも相手は機械ですから、高速を選んだ理由を教えてくれるはずもありません。「このナビ、最低!」などとナビさんを疑ったことを、ナビさんに深く詫びました!

岐阜市内に入ると、雨はかなり小降りになっています。ホテルのすぐ近くなので、念のため(未練がましく)鵜飼の乗り場に行ってみます。「本日は中止」の看板を見て、ますます鵜飼を見たい気持ちが強くなりました。
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本日のホテルは鵜飼乗り場近くの温泉ホテルです。部屋も温泉大浴場も快適で、料金もリーズナブル(夕食はないけれど、2人で1万円以下)なので、妻はすっかりこのホテルが気に入った様子です。なので衝動的にちょうど2週間後の月曜日に、このホテルを再度予約してしまいました!
次回こそは、鵜飼が見られるのでしょうか??

6日目:8月18日(火)

この日は朝からすごくいい天気で、昨日の豪雨がまるで嘘のようです。でも、ホテルの目の前を流れる長良川は、相変わらず凄い水量なので、”昨日の豪雨は夢ではなかったんだ…”と改めて実感できる眺めです。

岐阜市内の観光と言えば、目の前に聳える金華山上に堂々と建つ岐阜城です。でも、歴史小説国盗り物語」の大ファンである私的には、中学生の頃に憧れた「稲葉山山上に聳える、”マムシ斎藤道三稲葉山城」なのです!
ところで岐阜市内は、いたるところに織田信長の名前が出てきます。この地を”岐阜”と名付けたのは信長とのことですし、「本当に信長は岐阜市民に愛されているなぁ~!」と改めて思います。

金華山には下からずっと歩いて登る方法もあるのだそうですが、我々は当然の如くロープウェイで山頂付近まで登り、そこから山頂を目指します。でもここからでも階段は結構きつかったのですが、何とか稲葉山城までたどり着くことが出来ました。
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調子に乗って天守閣の最上階まで登り、信長や道三になった気持ちで岐阜市内を眺望します。目の前に見えるのは増水している長良川。写真の中心のホテルは我々が泊まって、また2週間後に来る岐阜グランドホテルです。
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岐阜市内を出て、次に向かったのは”養老の滝”。滝が見たいのか名前に魅せられたのかは定かではありませんが、とりあえず著名な名前に敬意を表しての訪問です。ここは養老公園という大きな公園になっており、公園の駐車場から滝までは歩いて片道数十分はかかるようなのですが、公園のその他の施設を見学する予定のない私にとっては、滝だけで2時間近くの時間を使うのはちょっともったいない気がしています。ところが、滝のすぐ近くに個人経営の有料駐車場があり、ここからだと片道10分以内で滝まで行くことが出来るとのことなので、こちらを使わせていただくことにしました。でも、駐車場1000円というのは、いくら何でも足元見すぎのような気がします。
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滝を眺めながら、”パブロフの犬”的な条件反射で、たまらなくビールが飲みたくなりました!

つづいて岐阜県滋賀県の県境の山である伊吹山の観光道路である”伊吹山ドライブウェイ”を訪ねます。確かに宣伝文句の通りダイナミックなドライブウェイで、ドライブしながらも素晴らしい眺望が楽しめます。ところが、山頂が近づくと山頂付近だけを意地悪にも雲が覆っています。
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ドライブウェイ終点から眺める風景。普段なら、琵琶湖が綺麗に見えるのでしょうが、この日は雲の先にほんの少しだけ何とか見えているようです
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岐阜県最後の観光は”関ヶ原”。町内には合戦ゆかりの地が点在していて、歴史好きな人はのんびりとその一つ一つを訪ねるときっと楽しいのでしょうが、残念ながら私にはそんな情熱も時間もありません。
ということで、関ヶ原の観光としては子供だましなのかどの客層をターゲットにしているのか全く不明な不思議な施設、「関ヶ原ウォーランド]を訪ねてみることにしました。

夏休み期間なので、遠足や修学旅行の団体が来ない時期なのですが、それにしても駐車場にはほんの数台の車しか停まっていません。結局、1時間弱の散策中に、他のお客様は一人も見かけませんでした!!

広い園内を散策しながらあちこちにある子供だましの各武将の人形や戦闘中の人形を眺めます。
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「それだけ?」とちょっと唖然としましたが、展示物に全くストーリー性や解説もなく、”順路通りに歩けば、関ヶ原の戦いがわかる”ような工夫も全くないので、本当に「それだけ」です。
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妻は、「石田三成の陣と家康の陣って、こんなに近かったの?」と頓珍漢なことをいいますが、数万人の兵がいる本陣同士が、こんな近かった訳はありません。
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でも、いくら何でも三成はちょっと冷遇されすぎの気がします。

関ヶ原の観光を終え、高速に乗ったのは夕方近く。これで長野~岐阜の観光を終え、いよいよ北陸3県の観光です!