14日目:9月13日(日)
今日は長崎県でも私がまだ未訪の地である平戸に行く予定です。平戸はザビエルの足跡もあるクリスチャンにとっては憧れの聖地らしく、日本におけるファティマやルルド、アッシジ(いずれもヨーロッパ有数の聖地で、ピルグリムツアーには欠かせない場所)のような存在らしく、妻の期待度はこの旅でも最大級でした。
平戸に向かう前に、佐世保駅前の美しい教会がちょっと気になったので、駅前の駐車場に車を停めて散歩してみます。
街のど真ん中にこんな美しい教会があるなんて、天草に続いて妻はとっても羨ましそうです。
今日は日曜日なので教会には信者さんたちがたくさん集まっています。信者同士すぐに仲良くなれるのは、私から見てもカトリック信者の羨ましいところで、すぐに信者さんたちとすっかり打ち解けた妻は、「一緒にお祈りしていこうよ!」というミサへのお誘いを丁寧にお断りしています。恐らく、私に遠慮してのことだとは思いますが、「早く平戸に行って、平戸をたっぷり見たい。」という心情もあったのでしょうか?
平戸は島なのですが、今は平戸大橋で平戸の玄関である平戸口とが繋がっています。今晩の宿は平戸口にある温泉ホテルを予約していますし、平戸口にもキリシタン関連のみどころはあるのですが、まずは平戸大橋を渡って平戸の島の方の観光をします。
平戸の観光の中心になるのは平戸港。港に車を停め、観光案内所でしっかりと情報収集をしてから徒歩で観光をスタートします。
平戸オランダ商館、ここ平戸が日本の貿易の玄関口であったなんて、ちょっと信じられない気もします。
すぐ近くには、昔団体で何度かお世話になった旅館、「旗松亭」があります。当時旅行会社の営業マンとして、この宿をご案内したお客さまには皆様に喜んでいただきましたが、実は自分では行ったことがなかったのです!
その他にも松浦資料館なども見学します。このあたりの名「松浦」という言葉を聞いて、40年前に親父が好きだったクジラの骨付きの缶詰である「松浦漬け」のことを本当に数十年ぶりに突然思い出しました。
そして、何と言っても「平戸ザビエル教会」が今日の妻のメインディッシュ。晴天の中で聳える緑の教会が見事でした。
教会から少し歩くと、平戸ならではの風景である「寺院と教会が見える風景」。
寺院の上に教会の塔が見えて、このあたりの散歩はとっても素敵な時間でした。
特に下調べもしていなく、たまたま入った食堂が「漁協直営店」。「これは、旨いに違いない!」と期待した以上の激ウマでした。
お店のイチオシは「イカの刺身」。私はイカが大好物ではあるのですが、明日のメインが「呼子のイカ」なので、明日のために自粛して同じくオススメのタコを食べたのですが、同じくイカ好きの妻はどうにも我慢が出来なかったようで、「平戸のイカ」を味わいます。
午後はまず、港沿いの高台にずっと見えていた平戸城に行ってみます。上まで登ろうか迷うところだったのですが、結局上に上がることはしませんでした。
お城と港が見える風景が見えるところまでドライブ。ここの景色も、本当に絶景です。
「鄭成功って、何した人だっけ?」必死に受験生時代に覚えた記憶を呼び覚まそうとしたのですが、37年前の知識はそうは簡単に甦ってはくれません。おぼろ気な記憶では、「鄭成功」という名前は、日本史ではなく世界史の勉強で覚えた名前だったような気がするのですが、偉業を思い出せないままに出発してしまいました。
平戸島内にいくつかある教会の中で、今回訪ねたのは紐差教会と宝亀教会。有名な紐差教会はすぐに見つかって妻もたっぷり参拝できたのですが、宝亀教会は結構分かりにくい場所にあり、たどり着くまでは結構大変でした。
(紐差教会)
宝亀教会の駐車場に停まっていたもう一台の車も愛車と同じ大宮ナンバーだったので、妻が好奇心を押さえきれずに、教会帰りのカップルに、「埼玉県から、わざわざ来たんですか?」と話しかけています。埼玉県からここ平戸までずっと車で来ている暇人が我々以外にそんなにはいるはずもなく、このカップルは「会社の転勤で、この近くに住んでいる。」のだそうです。
(宝亀教会)
その他平戸口でのピルグリムツアーのみどころとしては、「焼罪史跡公園」のモニュメントがあったのですが、本日の宿のすぐ近くらしいので、とりあえず明日にしようと思っていたのですが、温泉ホテルの展望大浴場から、意外と大きなそのモニュメントがすぐ近くに見えたため、大浴場からの観光で満足することにしました。(なので、写真はありません。)
神父様が殉教したという聖地なのに、風呂場から全裸でしかも上から眺めただけなんて、不謹慎この上ないとは思うのですが、神様はお許しいただけるでしょうか?
この数日間で、私も何となくキリスト教信者のようになってしまったかも知れません。
(部屋からの抜群の眺め!)
宿泊客全員が同時に食べ始めるバイキングは、意外に豪華。嬉しいことに豪華な料理だけではなくアルコールも飲み放題で、おまけに日本酒も焼酎も飲み放題には珍しく種類豊富です。
美味しい九州各地の地酒を呑みながら焼き肉を焼いたりして夕食を満喫していたら、突然ステージが開いて歌謡ショーが始まり、びっくりしてしまいました。
宿泊代は勿論(一人)1万円以下で、食事もアルコールも、そして意外に楽しかったショーまでついているのですから、あまり期待していなかった分だけ満足度が高い宿泊でした。
ホテルの名前は平戸サムソンホテル。平戸の観光共々オススメです!