麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

10.南関東周遊(神奈川~千葉)の旅(その1:神奈川県「ここはヨコスカ」)


4月から10月までのニート期間中には、この時期の殆どの時間とお金を日本一周の旅に費やし、その結果47都道府県中かなりの都道(府)県を制覇することが出来ました。(府がカッコなのは、京都も大阪も行くには行きましたが、まだ”制覇”とまでは言えないためです。)
11月からは再就職するすることになったので、残りの日本一周は”しばらくはお預け”になったのですが、今度の就職先が学校法人のため、わざわざ有休を取らなくとも法人の休みが意外と多く、旅に行ける時間はそれなりにあるのが何とも嬉しいところです。
ということで、早速正月休み(冬休み)を利用して、近くの関東地方でまだ制覇が出来ていない2つの県を旅することにしました。

未達成県の一つは「千葉県」。千葉には娘も住んではいるのですが、「日本一周の旅」としてはまだ一度も足を踏み入れてはいませんので、見どころ豊富な房総半島を中心に久し振りにゆっくりと訪れたいと考えています。
もう一つの未達成県は、「神奈川県」。神奈川は東京、埼玉の次に長い8年半も横浜に住んでいましたので、今回の日本一周としては埼玉・東京と同じく「3か所(三回)に行く」というマイルールを自分に課していて、2015年2月には湯河原・箱根に行き、6月にはあじさいを見に古都鎌倉に行っています。神奈川の観光地を箱根~鎌倉と来れば、最後は横浜というのが普通なのでしょうが、横浜在住&勤務経験がある私が、神奈川最後の観光地として選んだのは「横須賀」。
ということで、今回の旅は三浦半島と横須賀を訪ねた後、横須賀⇒房総のフェリーを使って房総半島に渡り、房総半島を3/4周するプランを組み正月明けに早速実施した2016年最初の旅をレポートします。

1日目:1月3日(日)

この日は神奈川県最後の3か所目、三浦半島と横須賀の観光をする予定で、正月休みなのに朝早く家を出ます。正月三が日はおせち料理と雑煮を食するのが我が家というか私の55年来の定番なのですが、旅の初日のこの日はおせちも雑煮も、勿論お酒も飲むことはなく、朝定番のグラノーラを食べての出発です。

この日の最初の楽しみは、前年10月末に開通した圏央道の我が家に近い”白岡菖蒲インター”からの初ドライブ。インターまでは勝手知っている我が家近くの田舎道なので、予想通り10分も経たないで高速に乗ることが出来、今まで下道を40分以上走ってようやく辿り着いていた”桶川北本インター”までは、自宅を出てから20分経たないうちの到達です。予想通り20分~30分の時間短縮となり、今更ながら「1年前にできていたら、日本一周もっと楽だったのになぁ~!」と思ってしまいますが、開通してくれたことに感謝しなければなりませんね。初めて走る高速区間は特に他の高速と大きく変わりはありません。高いところを走るのですが、高速ではいつでも景色を楽しむ余裕はそんなにはありません。

この日は圏央道を東名に入らずに終着まで走ります。まだ正月三が日中なのに物流の大動脈であるトラックが予想以上にたくさん走っています。特にコンビニのマークを付けた車が多く、365日休むことないコンビニという生活文化のパワーを実感します。
この何十年かで、本当に日本人の正月の過ごし方は大きく変わったと思います。私が子供の頃、正月に開いているお店は子供のお年玉目当てのおもちゃ屋さん、本屋さん、レコード屋さんぐらいで、私も貰ったお年玉を握りしめて、欲しかったLPレコード(懐かしい!)を買いに行ったことを覚えています。人々は、正月三が日には初詣ぐらいしか行くところはなく、明治神宮に初詣に行っても参道のお店以外には全くお店が開いていなかったのが当然だったことを覚えています。昭和の時代に仙台に赴任した時、仙台には他の地方とは違う”初売り”という風習が根付いていて、3日(一部のお店は2日)からお店を開けて、プレミアムが付いた1大セールを行うことが東京しか知らなかった私にはとっても新鮮で、「へぇ~、仙台って3が日の間にお店を開けるんだぁ… 仙台の店員さんって、大変だなぁ!?」と、とっても珍しかったことを覚えています。今では、「何言ってるの?」と驚かれそうですが…
私は、正月三が日に働いたことは、入社2年目に年末年始のハワイツアーに添乗員として行ったことと、某宗教団体の正月イベントの斡旋に動員されたことなどをはじめたった数回しかありませんが、年末年始無休の会社に就職した娘などは、入社以来7年間で私の正月労働日数を早くも大きく上回っています。(というか娘は基本3が日は休みはなしのようです。)

一般道に出ても、藤沢の一般道にも正月らしさはありません。今日は日曜日なので、普段通りの日曜日って感じです。普段と違うのは、あと数時間後にはこの付近を今や正月の一大イベントと化した「箱根駅伝」の8区のランナーが駆け抜けるので、恐らく沿道には今から応援団の「陣取り」が始まっているのでしょうが、当然今回の我々は駅伝見学でもないし、付近に車を停められる筈もないので、却って駅伝ルートを走るのは非効率的と考え、ルートを通らないドライブプランを考えていました。とは言え駅伝のルートとは必ず一回は交差しなければ横須賀方面には行けないのですが、駅伝コースと交差したポイントは、予想より人は多くはなかった気がします。往路を圧倒的な強さで制した青学が強すぎて、盛り上がっていなかったからなのでしょうか…?

順調にドライブして、最初のみどころは三浦半島の突端である城ケ島。この突端の橋でつながっている島まで来るのは、自分の記憶では小学校5年生の臨海学校で来て以来44年振りかもしれません。まずは、駐車場に車を停めて何はともあれ城ケ島灯台を目指しますが、最後の階段に手すりがなく、おまけにちょっと急な階段だったので、灯台へ行くのは断念します。2016年最初の観光での途中断念なので、「こいつは春から、縁起が最悪!」なのですが、無理して階段を登り、登るのはともかく降りる時に怪我でもしたらシャレになりません。ということで、妻に行ってもらって、妻にシャッターを押して貰いました。
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途中のお店の強引な呼び込みに負けて、2016年最初の旅のおやつは”さざえのつぼ焼き”。12月の中頃に書いていた旅行記で、ちょうど佐賀県でサザエのつぼ焼きが食べられなかったことを書いて以来、ずっと食べたい気持ちが残っていたのかも知れません。確かに新鮮なサザエでしたが、砂抜きが悪いのかジャリジャリ言っていて、2016年のスタートとしてはちょっと残念でした。
その後京急ホテル前まで散歩して、ようやく海沿いに出て海越しの富士山が眺められたのですが、この日は1月とは思えないくらい気温が高く、普段の1月と言えば空気が冷えていて景色もキリッと遠くまで綺麗に見える筈なのですが、温かいこの日は天気は良いものの春の雰囲気です。普段のこの時期には、富士山は山裾まではっきりと見える筈なのですが、この日は雪をかぶった山頂がかすかに見えるだけです。
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(海越しにぼんやりと見える富士山。こんなに良い天気なのに…)
この日本一周の旅では、富士山には本当に縁がなく、きれいな富士山をシャッターに収められたことが、今までで一回もありません。冬、我が家からは毎日のように富士の秀峰を仰いでいるのですが… 
チャンスはあと数回、京都・大阪方面に行く(帰る)時だけですが、果たして結果は…?

三崎でお昼をいただこうと半島まで戻り、マークしていた店の一つ「くろば亭」の駐車場にたまたま1台分空きがあったのですが、お店は満席で待ちの状況です。三崎と言えば何といっても「まぐろ」なのですが、これから数日間海鮮三昧が味わえると思い、刺身は明日以降の楽しみとしてようやくカウンター席に座れた私がオーダーしたメニューは「地魚タワー天丼」。
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下手な写真なので、立体感(タワー感)は伝わらないのですが、確かにタワーという名前には偽りはありませんでした。

次には横須賀に戻り観音崎を目指します。観音崎公園周辺に着き駐車場を探したものの、駐車場はみんな「1日800円以上」の駐車場ばっかりで、30分100円のようなコインパーキングは一つも見つかりません。後で横須賀在住の友人に聞いたところ、「駐車場は平日は基本みんな無料で、夏休みとかだけ800円以上になる。」とのことでした。我々はちょっと散歩して写真を撮るぐらいなので、滞在時間はせいぜい30分ですから、800円の駐車料金を払う気には全くなれずに、結局ドライブしただけでスルーしてしまいました。

次の見どころは「戦艦三笠」。ここではちゃんと時間制の駐車場に車を停めて、まずは横須賀のシンボルとも言える東郷平八郎司令長官の銅像に敬意を表してシャッターを押し、その後戦艦三笠内部を見学します。
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バルチック艦隊との日本海海戦で大活躍した三笠。東郷長官は勿論、作戦参謀だった秋山真之さんのことは、松山に行った時に「坂の上の雲ミュージアム」でたっぷりと見ていますので、日本は広いとはいえ、それぞれの土地そして歴史がしっかりと繋がっていることが実感できたひとときでした。

本日の、横須賀観光のメインイベントは「横須賀軍港クルーズ」。15時発の船を予約していたのですが、受付に行ってみるとその船は”予約で満席”とのことで、昨年末に予約しておいて大正解でした。
満席の船は定刻に港をスタート。みどころたっぷりの軍港横須賀を、ガイドさんが色々な説明をしながら日米両国の戦艦を案内してくれます。
まず、「この潜水艦、日本? アメリカ?」
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正解は日本。さすがに正月らしく正月飾りが飾られているのがその証拠。 本当ですね!

アメリカのイージス艦がたくさん並んでいます。各船は毎日どこかへ行っているとのことで、これだけ並ぶのは珍しいのだそうです。
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あまり近寄れないので大型の迫力はあまり感じられませんが、これが数千人以上が乗務するアメリカの空母。空母ですから戦闘機が離着陸出来て、その巨大さを間近で見てみたいと思わせられました。
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この写真あたりが、「軍港」のイメージです。海軍オタクではないけれど、本当に格好いい!!
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横須賀のこの軍港クルーズ、本当に迫力満点で本当に楽しい1時間でした。これだけのために、また横須賀に来たいと思わせる船で、本当に素晴らしい観光要素です!今回の日本一周では、舞鶴、呉、佐世保などたくさんの軍港を見ました。それだけが目的ではないので、観光スケジュールを公開の日に合わせてはいなかったので、軍港見学は自分の中では何となく消化不良気味だったのですが、最後の横須賀で大満足させていただきました。

本日の宿泊ホテルに荷物を置き、横須賀のシンボル「ドブ板通り」を散策します。恐らく35年振りぐらいのドブ板通りですが、何となく少しだけシャッター商店街化しているみたいで、ちょっとびっくりしてしまいました。
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我々の学生時代、当時憧れの”スカジャン”は、ここドブ板通りでしか買えなかったのですが、今ではスカジャン自体の人気もともかく、欲しいと思えばネットで買えるからでしょうか…
私の若い頃の横須賀と言えば、山口百恵の「横須賀ストーリー」、ダウンタウンブギウギバンドの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」etc… 私のヨコスカのイメージは、まさにここドブ板通りだったのですが…  今では、横須賀のイメージは、「小泉親子」ぐらいだと言う人もいて、ちょっと驚きです。

夜は横須賀在住の友人と久し振りに横須賀中央駅前の居酒屋で一杯飲み、京急線を一駅だけ汐入まで乗ってホテルに戻ります。とは言え時間はまだ9時前、このまま品川まで乗っても埼玉の自宅にまだ十分帰れる時間なので、ちょっと変な感じです。

とは言え、新年早々神奈川県もマイルールの3か所を制覇して、まずまずの2016年スタートになりました。