麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

【埼玉県全市町村めぐり】その1<さいたま市北区・大宮区、久喜市、長瀞町、秩父市>

埼玉県全市町村を巡る経緯はこちらから

1、さいたま市北区(大宮盆栽美術館、盆栽村)

記念すべき第1回目は、予想通り妻を大宮まで送迎する間の約2時間を使ったプチプチトリップ。妻の用事先のすぐ近くには、さいたま市を代表する観光地の一つである”さいたま市大宮盆栽美術館”とその周囲に"盆栽村"があります。さいたま市の観光・コンベンション誘致の会議にメンバーとして参加していた頃には、その魅力をどうやって発信してゆくかなど侃々諤々の議論の末席にいたくせに、実は恥ずかしながらこの盆栽美術館には初めての訪問でした。
我が家から大宮まで行くいつもの道をちょっと折れたらもう30秒で美術館に到着、こんなにすぐ近くだったなんて今更ながら驚きです。立派な駐車場の横には、美術館というより豪邸のような佇まいがあり、日曜日なのでまだ10時前なのにそれなりのお客さんがいます。
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予想通り欧米系とおぼしき外国人もちらほら。ロビーにも大きな盆栽(?)の展示もあります。
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メインの盆栽の展示は豪邸のちょっと広い庭のような場所にあるようですが、庭に出る前の廊下のようなところには、盆栽の基礎知識や盆栽観賞のポイントなどの観賞案内展示があり、盆栽ド素人の私にはとても助かる展示順序。
館内の盆栽は"基本写真撮影禁止"なのですが、メインの庭に出る前にはいくつか"写真撮影可能"な盆栽もあります。
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写真撮影が許されている盆栽は、後から見た見事な盆栽と比べると少し安いのかな?という気もしますが、それでも素人目には立派な盆栽に見えます。
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そして、メイン展示の盆栽はやっぱり見事。でも、どうしても下衆っぽくしか見られない私は、すぐに「これっていくらぐらい?ウン千万円?」って考えたり、TV人気番組の「格付けチェック」を思い出して「さすがにこの盆栽とお菓子は間違えないんじゃない?」なんて考えたりしながら、格調高い数多くの盆栽を眺めたのですから、全くもって不謹慎ですね!? でも、展示されている盆栽はさすがにどれも見事で、最初の観賞案内の効果もあって結構欲しくなってしまいました。「宝くじで3億円当たったら買おう!」と、また欲しいものリストが一つ増えてしまいました。(室内からのガラス越しの撮影は許可されているので、これがメインの展示場です)
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盆栽美術館周辺には盆栽家が集まる盆栽村があります。地名も盆栽町となっている周辺を散策。この付近、車通りも少なく商店街もなく、すごく落ち着いた街並みで、こんな近くにこんな素敵な街並みがあることを初めて知り、一瞬で、ファンになってしまいました。この辺りに移り住んで、盆栽に囲まれて暮らすなんて夢ですね!? 宝くじ当たったら!!
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盆栽村と名乗るだけあって、町にはポツポツと盆栽の販売店があります。常識的に考えると、これらは盆栽作家の自宅で、自作の盆栽を展示販売しているように見えますが、実態はわかりません。
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どのお店に入っても「写真撮影禁止」と書かれていますし、中に入ってたくさんの作品を眺めては見るものの、値札がありませんので、相場感の勉強もできません。お店とはいっても、他にお客さんなんて一人もいないので、まるで民家の庭に無断侵入しているかの雰囲気、当然店主や作家が寄って来ることもありませんので、相場感もなにも全くわからない見学でしたが、この盆栽エリアの観光は、時間が瞬く間に過ぎた非常に楽しい2時間で、「今度は、時間の制約がないときにぶらりと来てみたいなぁ!!」と、再訪を誓う場所が早くも一つ見つかりました。

〈2019年1月27日訪問 1/73〉

次も妻の大宮での用事のアッシー君です。今度はインターバル時間が1時間強なので、行ける市区町村はさいたま市大宮区ぐらいになります。大宮区内の観光スポットを探してみたものの、4年も勤めていた区ですし、 行きたい観光地などもどうにも見つかりません。
私的な"大宮'のイメージは、昭和の時代には「東北新幹線の始発駅」。2003年からの大宮勤務中は、氷川神社横の大宮公園で毎春に繰り広げられる花見の乱痴気騒ぎ。でも桜の時期にはまだ2ヶ月はあるので、今回は大宮駅と大宮の高層ビルのシンボルであるソニックシティに行きました。大宮駅は通勤で毎日2回は通過していますが、「意思を持って」行き、36年前の回想に浸ろうと考えたのです。
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1983年4月30日、1ヶ月の新人研修を終えた新入社員の私は、前日に仙台支店配属の辞令を受け、期待と不安を胸にその前年に大宮駅から盛岡駅まで暫定開業していた東北新幹線の最終列車に乗るために大宮駅に向かいます。
まだ埼京線もない頃なので、山手線から赤羽線京浜東北線を乗り継ぎ、少し早めに大宮駅へ。早く着いたのでちょっと夜の大宮の町を散歩しようと、初めて降りる地で土地勘が全くなかった大宮で、何故か西口に降ります。当時の西口は今以上に本当に何にもなく、今や大宮のランドマークであるソニックシティも影も形もありません。当時の大宮の"発展していない側"に偶然にも降り立った私の心の中には、一つの言葉はぐるぐると回り始めたのです。
その言葉とは"都落ち"。

その後しばらく、大宮駅とは仕事・プライベート両方で頻繁な付き合いが始まります。何もなかった西口にも巨大な高層ビルソニックシティが徐々に出来てゆき、同じ頃に誕生した我が子と何となくダブるような気さえします。大宮勤務時代には頻繁に行っていたソニックシティに入り、"元気?"と声を掛けてみます。
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でも、この頃にはまだ、この近くに住んで毎晩この街で飲み歩くことは、想像してなかったなぁ~!?

ペデストリアンデッキにぼんやりと佇み、そんな回想を10分以上楽しむ、自分ならではの観光。
次は、桜の季節に大宮公園にも行かなきゃ… ですね!

〈2019年1月28日訪問 2/73〉

3.久喜市(モラージュ菖蒲、鷲宮神社、菖蒲神社)

この日は隣町久喜市へ。久喜市市町村合併でとっても大きくなった市で、この日に行った3つの場所も以前は久喜市ではありませんでした。この日の妻の用事は我が家近辺最大のモールである”モラージュ菖蒲”。ただ、妻の送迎だけでは目的地にしないマイルールなので、妻の用事の前に映画鑑賞することに。
ここモラージュ菖蒲には、オープン以来かなりの頻度で来ています。買い物と昼食がメインですが、ここ最近は映画を見に来ることも多いのです。その時期に上映されている映画は殆んど見られるし、事前に席も予約出来るので本当に楽チンなのです。
この日観た映画は、前週に封切られたばかりの「7つの会議」。前日、予約した時には数席しか売れていなかったのに、7割程度の席が埋まっているまずまずの状況。
映画は、原作は読んでいませんでしたが、池井戸作品らしい展開でした。

昼食は妻のお気に入りのいつもの海鮮レストランチェーン店の”源ちゃん”。数ヵ月振りの海鮮丼に妻も満足そうでした。

午後は用事のある妻をモラージュに残して、久喜市内の見学に。最初は、”関東エリア最古の大社”である鷲宮(わしのみや)神社へ。この神社は、近年アニメの聖地としても人気らしいのですが、隣町の住民である私は初めての訪問です。大きな駐車場はほぼ満車で、さすがにアニメの聖地らしい人気、確かに訪問者は神社らしくなく若者が中心です。(でも、写真はなるべく人が写らないように撮っています。)
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神社も意外と(失礼!)立派で、かなり厳かな気分も味わえます。''早く妻の足が回復して、また旅行に行けますように!"と、お祈り。
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メインの神社以外にも、神社本殿を取り囲むように周辺にはいくつかの小さな神社というか社があります。こういう小さい神社がある時には、小さいほうの神社にもお賽銭入れがあるケースがあり、お賽銭箱を見るとスルーできなくなることが多い小心者の私にとって意外と出費になる場合もあるのですが、ここの小さい神社には賽銭箱はなく、ご丁寧にも「お賽銭は本殿へ」と書かれているので、私もその親切に感謝しながら1つづつに丁寧にお祈りして一周。
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鷲宮町の後は再び旧菖蒲町に戻り先日ネットで見つけた菖蒲神社へ。聖地鷲宮神社とは違い、駐車場に車はなく、神社は貸切状態。
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そういえばこの日は節分。成田山など有名な社寺では芸能人を呼んで豆まきをやっていますが、ここ菖蒲神社には紙コップに豆が置かれていて、「豆まき、ご自由にどうぞ」とのこと。
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さすがにタダで豆を蒔くのは良心が咎めるので、少しだけ多くお賽銭を納めて、誰もいない神社の庭でささやかに豆を蒔きました!

〈2019年2月3日訪問 3/73〉

4.長瀞町秩父市長瀞の蝋梅と秩父鉄道SL)

2月の三連休には、久し振りに日帰りプチトリップを楽しみました。SL乗車&秩父鉄道を乗りつぶすことと、ちょうど見頃を迎えているらしい長瀞の蝋梅(ロウバイ)を見に行くことのダブルメインイベントです。妻の入院中には、日帰りトリップすら全く考える余裕もなかったので、まさに半年振りの旅らしい旅でした。
思い立ったのは数日前、秩父鉄道のHPを見ると連休中のSLには残席があるようですが、ネットなどでは指定券は買えずに、指定券はJRの"みどりの窓口"でしか買えないとのことなので、仕事終わりに勤務先近くのみどりの窓口へ。
「そんな切符、ここでは買えないんじゃない?」という駅員さんに秩鉄HPの表記を説明、親切な駅員さんがマニュアルと格闘すること10分以上、ようやく往復の指定券が機械より吐き出された時には、私の背後には長蛇の列が… そんな中ですから、「窓側ですよね?」なんて確認する余裕もありませんでしたが、往復ともしっかり窓側でした。(というよりボックス席貸切状態でした。)

当日、JRと東武鉄道を乗り継いで秩父鉄道の始発駅羽生へ。秩父鉄道と言えば熊谷からと思われがちですが、始発駅はここ羽生なのです。秩父鉄道乗りつぶし記念に、羽生駅でパチリ。ここ羽生市にも改めて来なければと、思いを強くしました。
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秩父鉄道全線フリー切符と200円也のとてもかわいい有料急行の急行券を買い込み、急行蝋梅号で秩鉄初体験! 
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始発駅からの乗客はまばら、有料急行なんだから車内販売などのサービスがあるかなと思うと大間違いで、車掌もいないワンマン運転の雰囲気。最初熊谷までは周囲に民家も多く、急行は徐行運転しながらのんびりと田舎の農村風景と住宅街を走行します。

途中駅熊谷からは予想通りかなりの人が乗って来て、ほぼ全てのボックス席に人が乗る乗車率50%程度に。たくさんのお客さんで元気になった(?)急行列車は、ぐんぐんスピードを上げてゆきます。最初は、意外と農業県である埼玉県の面目躍如とばかりにどこまでも続きそうな田園地帯を走りますが、やがて荒川上流に線路が寄り添い、鉄ちゃんをわくわくさせる景色が始まります。この景色、寄り添う国道からの景色は、ゴルフ場に向かう朝には何度も見ている、"かって知った"景色です。
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今日最初の目的地は長瀞宝登山の上に咲き誇る蝋梅見物です。
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長瀞駅は2013年にも紅葉を見に車で来ています。(記事はこちら)あの時の船会社のお店も変わらず健在でした。ロープウェイ駅までは徒歩15分程度とのことで、シャトルバスもあるのですが「次のバスは15分後」と言われたので歩くことに。だらだらとした上り坂をゆっくりと歩いて、まずは麓にある宝登山神社に参拝。
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意外と急階段でちょっとヒヤっとしましたが、無事に参拝して交通安全のステッカーもGET!
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更に坂を上り、見覚えのある駐車場のやや上にあるロープウェイの始発駅まで。この日は蝋梅見物のために頻繁に臨時便も出ているようで、ロープウェイにはすぐに乗れて数分間の空中散歩。
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山頂駅に着いて、蝋梅園を目指しますが、よく地図を確認しなかったために、どうもちょっと道を間違えたような雰囲気です。もともと蝋梅に対する知識は殆どないのですが、「このあたりに咲いているのは、どう見ても普通の梅だよねぇ??」
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道は悪いのに、バリアフリー対応のない悪路を、ゆっくり慎重に歩きます。(いくら低いとはいえ、山頂付近なんだから仕方がないですね!?)おまけに前日(?)の雨の名残であちこちでぬかるんでいて、滑らないように気を使わなくてはいけません。
やがて見覚えのある宝登山山頂に。
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そのすぐ近くには宝登山神社の分社もあるので、年齢と共に信心深くなった私に、参拝は欠かせません。
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山頂・分社から山頂駅に降りる道に、ようやく満開の蝋梅園を発見!!
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ようやくめぐり会えた蝋梅園。蝋梅はとってもかぐわしい香りがして、思わず唯一のお土産に蝋梅の香りがするお線香を買って、毎朝の焼香時にその香りを楽しんでいます。1000円でしばらく香りを楽しめるいいお土産でした。
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ロープウェイで宝登山を降り、今度はシャトルバスを待って長瀞駅まで。駅には既にSLが停車しており、混雑の中パチリとしてから、急ぎ指定された席へ。
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SLは3連休なのにかなり空いていて、ボックス席を独占。急行とは違い、さすがに観光列車だけあって車窓案内があり、今や秩父出身有名人として有名なたい平師匠のガイダンス。
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今日はこのSL乗車が2つ目かつ最後の(メイン)イベントなので、車内販売で早速地ビールを買い込み、午前中ですが六角さん(でも、私的にはついつい"米沢さん"と言ってしまいます。)に倣って”飲み鉄”を気取ります。
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バレンタインデーが近いので、バレンタインエクスプレスと名乗っているSL(正式な呼び名はパレオエクスプレス)。チョコレートケーキまで配っていて、指定券700円の割には、なかなかのサービス。

 秩父鉄道の終着駅は埼玉県最西端の駅三峰口。この先に、いくつか埼玉県では必見の神社があるのですが、折り返しのSLで戻る私は神社巡りは次回に回すことにして、約1時間強の折り返し時間で三峰口駅周辺をぶらり旅。
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案内によると、駅周辺に”鉄道記念公園”があるようなので散歩してみますが、思ったほどでもなくあっという間に見学終了。でも武甲山がきれいに見えて、”秩父に来たぞぉ~”という気分になりました!
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その先にはSLの転車台があり、そういえば車内でたい平さんが転車台の案内をしていたことを思い出して、目の前にSLが来るのを待つことに。転車台で反転するSLをこんな間近で見られて、ちょっと嬉しくなりました。

昼食の時間ですが、駅前に2軒ある食堂はかなり混雑しているので、駅のスタンドで秩父名物の”味噌ポテト”で腹ごしらえ。味噌ポテトは、秩父方面に来る時の楽しみの一つ。今回も出来立てで”まいう~”でした。
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帰路もSLのボックス席を独占して、”飲み鉄”の旅。相棒はビールに続いて秩父の地酒"秩父錦"。
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いつも通り、"うとうとしながらぼんやりと車窓を眺めて、時折酒を呑む。"という呑み鉄の醍醐味を満喫したSLの終点熊谷駅までの2時間でした。

お昼は味噌ポテト1本だけだったので、さすがに空腹を覚えます。埼玉県にはあちこちに"名物はうどん"と名乗っている街が多く、熊谷もその一つだったので、「そうだ、"埼玉県うどん巡り"も、今回のメニューの一つにしよう!」と突然に決意し、SL到着後に駅ナカにあるうどん屋さんにGO。
自分で七味唐辛子をブレンドさせてくれたり、生卵がサービスだったりするちょっと嬉しいお店で、”熊谷うどん”を満喫しました。
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(でも、熊谷は今回の訪問市町村にはカウントしません。また、来ます!!)

久し振りの旅で疲れ(飲み疲れ??)もあり、新幹線で帰ろうかとも考えたのですが、「そういえば、秩鉄普通列車に乗ってないじゃん!」ということで、初志貫徹して羽生行きのロングシート普通列車に。

夕暮れの埼玉県住宅街を眺めながら、帰宅の途につきました。

〈2019年2月11日訪問 5/73〉