麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

紀伊半島グルメ&温泉の旅<その1:紀伊半島上陸>


1日目:7月25日(木)

紀伊半島グルメ&温泉の旅のスタートは、まだ夏休みの雰囲気には程遠い7月後半の木曜日。この時期、関東&中部ではまだ梅雨も明けていません。ようやく、前日に近畿地方は梅雨明けしたようなのですが、中部&関東はこの頃近づきつつあった台風が去らないと梅雨明けにはならなそうです。我々の旅としては2年前には広島県福山で、3年前には岩手県宮古でと、ほぼ毎年台風と正面衝突していますので、今回もほぼ諦めの境地。ただただ嵐が激しくならないことをひたすら祈るばかりの旅のスタート。

埼玉の自宅発は7時前。いつも通り近所のローソンでドリンクを買って、いつも通り圏央道に乗ります。この日の目的地は三重県湯の山温泉なので、それほど早く家を出る必要はなかったのですが、今回の我々の旅のテーマである「グルメ&温泉」のグルメを満喫するために、ほぼ全日のお昼ごはんも予約または店の目星をつけているので、今日つまり初日のランチから「紀伊半島のグルメ」を楽しむ気マンマン。そのためにはお昼前までに紀伊半島エリアに入る必要があるためです。

紀伊半島グルメ旅の記念すべき最初のランチは、紀伊半島の入口というか付け根の町桑名の「焼きはまぐり」。「その手は桑名の焼きはまぐり~!」というのが、10年前に天国に旅立った私の母の昔からの常套句。赤ん坊の頃からこのフレーズを毎日のように聞いて育った私ですから、紀伊半島グルメで「桑名の焼きはまぐり」を食べない訳には行きません。
お目当てのお店で焼きはまぐりを味わうには、1時半までにお店に入らなければなりません。朝寝坊してしまったり(今の私には絶対にないと思いますが…)、渋滞やトラブルに巻き込まれることがなければ時間前には着けると思うのですが、さすがにこの綱渡りのお店を事前予約する勇気はなく、お店のHPには「名物の焼きはまぐり定食は、朝9時までに電話で予約してね!」と書かれているので、「9時までに東名の足柄SAあたりまで行けて、その先も事故情報などがなければ、電話しよう!」と決めていたのです。

久々の圏央道は順調。最近の圏央道は中央道や東名とのジャンクションでは慢性的な渋滞があるらしいのですが、この日もノロノロになったものの大きなタイムロスもなく東名へ。東名でもあおり運転されることもなく、8時40分には足柄のサービスエリアに着けたので、桑名市のはまぐりプラザに電話を掛けます。
「今日の1時頃に、焼きはまぐり定食を2つ予約できますか?」
「え~、今日?? 」と驚かれたのでちょっとビビりましたが、
「まぁ、今日はたまたま大丈夫かな!?」と言われて一安心。幸先の良いグルメ旅のスタートです。

新東名も極めて順調。でも今日は晴れ予報なのに富士山はいつもの夏のように雲っていて全く見えません。それ以外は極めて順調で、愛知県で伊勢湾岸道路に入ると交通量はかなり多くなりますが、ナビの時刻より早く12時過ぎには長島のインターを出て、お目当ての桑名市内のレストランへ。

桑名は巨大な揖斐川河口の町。海と見紛うばかりの川岸にある駐車場に車を停め、まずはこの旅最初の風景写真をパチリ。
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子供の頃、永谷園お茶漬け海苔のおまけであった歌川広重(私の子供時代は、安藤広重と呼ばれていた!)の「東海道五十三次」をコレクションしていたのですが、その浮世絵の中の桑名宿は本当に海辺の町のようだった記憶があります。川辺の駐車場から眺める揖斐川の風景は、江戸時代にはやっぱり海のように見えたのでしょうか?今回、久しぶりに安藤広重の絵を眺めてみましたが、かすかに対岸が描かれていました。小さい頃は、気づかなかった!

今回の「グルメその①:桑名の焼きはまぐり」を味わうレストランは、桑名市の名物食堂。川辺にはレストランしか無さそうですが、駐車場はほぼ満車状態。レストランが入る建物は、何となくちょっとさびれた昔風の風情。
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レストランは、ネットの口コミでも、今朝の電話でも混雑してそうで”待ち”を覚悟していたのですが、意外と空いています。予約時間より30分は早く着いたのですが、すぐ席に案内され、@2000円のはまぐり定食が供されます。
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はまぐりのお吸い物、はまぐりフライ、あさり(??)の炊き込みご飯に加えて、メインはやっぱり焼きはまぐり。ラップに包まれたはまぐりを、テーブルの上で焼いて、熱々のうちにいただきます!
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本場のはまぐりを堪能しながら、何故か母親の笑顔が激しくフラッシュバック。「その手は桑名の焼きはまぐり~!」と、あれほどいい続けていたお袋は生前、桑名の焼きはまぐりを食べたのだろうか?なんてことがとっても気になってしまいました。

まだ時間は1時過ぎ。ホテルのチェックインは15時以降なので、時間潰しのためにも少しだけ観光をする必要があります。この付近の最大のみどころといえば、長島スパーランドやなばなの里等なのですが、初老の夫婦は遊園地には勿論全く興味はないし、なばなの里は園内をかなり歩かなくてはいけないらしいのと、この夏の時期は花のオフ期なので、大した期待は持てないことはわかっていたので、なばなの里はあのイルミネーションが楽しめる季節に行くことにします。

結局、この日は御在所ロープウェイ御在所岳に上がってみることにします。御在所岳にはこの日の午後か明日の午前中の天気がいい方に行くつもりでしたが、天気予報はどっちも晴れマークだったので…  ところが、山に近づくに従って雲が厚くたれ込みはじめ、ロープウェイの駐車場に車を停めて駐車料金500円也を前払いして改めて御在所岳を見上げると、ロープウェイの半分以上は雲に隠れていて、どう見ても山頂が晴れている感じはないようです。でも駐車料金は払っちゃったし、このまますぐそばのホテルに行ってもまだチェックインはできそうにもないので、諦めてロープウェイに乗ることにします。
ロープウェイは頻繁に何台も運航していて、空いていたこの日は1グループに1台づつ乗せてくれるというサービスの良さですが、予想通り半分以上まで上昇すると、周りは雲に囲まれて見えなくなります。
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頂上駅で外に出て見ますが、やはり景色は見事なほど見えません。
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この先に行く観光リフトもあり、晴れていれば琵琶湖までもが見渡せる絶景なのだそうですが、どう考えてもリフトに10分程度乗ったところで状況が変わるとも思えず、リフトも諦めて乗らないことにします。ボーッとしていても仕方がないので、妻の足に負担がかからない程度に周囲を散歩。「御在所岳は赤トンボの避暑地で、夏でもトンボがたくさんいるよ!」という売り文句は正しいことは十分にわかりましたが、赤トンボは鈍重な私のカメラには収まってくれません。
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紀伊半島グルメ&温泉旅の初日の宿は湯の山温泉に程近い片岡温泉。以前はひなびた温泉だったものをグルメと日帰り温泉をメインにリニューアルした「アクアイグニス」というのが今宵の宿。でも、この宿口コミの評判があまり宜しくないので、泊まろうかどうしようか最後まで大いに迷いました。評判がよろしくないその最大の理由は、「日帰り温泉の利用者がとにかく多く、常にお風呂が大混雑」に尽きます。でも、私的にはここの夕食のイタリアンがツアーのアレンジ的には大きな魅力だったので、風呂の混雑ぐらいなら我慢することにしました。
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3時ジャストにチェックインして、妻は早速久し振りの温泉に向かいます。私はアクアイグニスの館内散策を楽しみます。
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高速道路のすぐ下を利用して建てられた最新の施設の中には、レストランを始めケーキ屋さんやピザ屋さんなどもあり、宿泊客向けというより、どうやら近所の四日市あたりからの日帰り客を意識した施設なのでしょう。
少しでも風呂が空きそうな夕方まで待って、ようやく入浴。やや空き出してきた時間帯だったので、口コミの酷評ほどの混雑ではありませんでした。

この宿の夕食は、駅弁などでも有名になった和食「賛否両論」(私も以前駅弁は味わっています。こちらです)などもあり選択肢は豊富。その中で私が選んだのは前述の通りイタリアン。温泉で和食が食べられる宿は数あれど、美味しいイタリアンを食べられそうな宿は貴重だと考えた故、「グルメその②」は、温泉イタリアンです。
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初日でもあり、旅行全体の予算を考えあえてデラックスメニューにはせずにスタンダードメニューを選択しました。元々個人的には「イタリアンは、(フレンチ等に比べて)安いメニューでも、あまり差が出ず旨い。」という主義があったからです。
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でも、ネットによると料理だけの値段でも@8500円らしいので、流石の味でした。久し振りに二人でワインを一本飲み、ほろ酔いでもすぐそばの部屋まで歩いて帰ってすぐに横になれるのですから、やっぱりホテル内の夕食は楽ですね!