麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

紀伊半島グルメ&温泉の旅<その5:和歌山県② パンダと鯨とマグロ>


7日目:7月31日(水)

足を怪我していた私はこの数日間温泉には入れなかったので、毎朝宿の部屋でシャワーを浴びるのが日課。民宿では朝シャワーなんて贅沢は本来なら許されないのですが、今朝は特別にシャワーを使わせていただきます。朝ごはんには、昨日満喫した伊勢エビが味噌汁に入って登場。
DSC_0126.JPG
「こっちの伊勢エビ、昨日君が食べた方じゃない?」
真偽の程はともかく、最高の民宿でした!

今日からは紀伊半島を海沿いに進み、南紀白浜紀伊勝浦の順で宿泊。これは4年前の旅の逆コースで、宿泊地も同じ。(その時の投稿その1  その2)
4年前に一番楽しみにしていて、雨が激しかったために一番がっかりしたのがこの2日間の行程、ということで、”4年前のリベンジ”はいよいよメインイベントです。

今日は南紀白浜まで。南紀白浜といえばパンダと温泉なのですが、4年前の訪問日がアドベンチャーワールドの休館日だったのと、前日に指先に怪我(ブログ参照)を負ったために温泉には入れなかったので、その他の南紀白浜の観光地には満喫したものの、温泉・パンダという2つの主役を楽しまずして、「日本一周目の時に、白浜には行ったよ!」とはとても言えない状態にも、今回はリベンジを目論みます。

有田の民宿から御坊市までドライブし、最初の訪問地は道成寺安珍清姫伝説のお寺というので行く気になったのですが、よく考えたら安珍清姫伝説って、中身をよく知りません。一応簡単に調べて、「別に行くほどのところじゃないかも?」とも思いましたが、他に行くところもないのでとりあえず行ってみることに…
お寺の入口前にただ線が引いてあるだけの@500円也の有料駐車場があったので車を停めますが、料金所にはまだ誰もいません。"帰りに払おう"と山門を上ります。
IMG_7933.JPG
本堂も立派な作りでしたが、特に法話を聞くつもりもなかったので、参拝と散策だけして下に降ります。
IMG_7935.JPG
IMG_7940.JPG
帰る時にも、駐車場は無人。せめて料金箱が置いてあれば真面目な我々夫婦は500円玉を入れたと思うのですが…

次の町みなべ町は何と言っても紀州南高梅の本場なので、旅行会社のバスなら必ず立ち寄りそうなお土産屋さんで梅干を買い、娘の家に送ります。酸っぱい梅を食べた時の孫が、酸っぱくて顔をくしゃくしゃにしてそれでも笑う顔を見るのがじじばばの楽しみなので、そのためだけの梅干への投資。

次の町は”紀州ドンファン”ですっかり有名になった田辺市。ここの闘鶏神社は、2016年に世界遺産に追加認定されたのだそう。源平の壇之浦の合戦の前に両軍から援軍を要請された弁慶のお父さんが、この地で鶏を闘わせてどっちに見方するかを占い、その結果源氏方に着いたので源氏が勝利したのだとか…
IMG_7951.JPG
「本当かいな??」と疑いたくもなりますし、鶏の勝ち負けで息子(弁慶)を敵に回すとはとても思えないのですが、それはそれとして、とにかく世界遺産ならば行かないという選択肢はありません。
IMG_7955.JPG
本堂と思しき場所はさすがに世界遺産らしい厳かな雰囲気を持つ神社なのですが、本堂の周辺には柵が張り巡らされており、入口が見当たりません。なので参拝の前にお札の販売所に寄り、いつも通り交通安全のステッカーを買った後に、「ところで、どこから入るのですか?」と聞くと、「ここの神聖な本宮には入場禁止。お祈りなら、そこからどうぞ…」と売店のすぐ前の参拝所を案内され、いささか拍子抜け。
IMG_7948.JPG
それにしても、世界遺産になると何と外国人の多いことか… 参拝している日本人は恐らく我々だけで、その他の人々はすべて外国人のようでした!

いよいよ今日のメイン南紀白浜に入り、まずは昼食。今日のお昼は「グルメその⑮:とれとれ海鮮回転寿司」。4年前に来た「とれとれ市場」の向かいにある同じ系列の回転寿司で、待ちを覚悟していましたが、何とかテーブル席を確保。でも既に海鮮を贅沢にも何日にも渡って食べた我々夫婦は、寿司程度では感動しなくなってきています。
DSC_0129.JPG
埼玉の回転寿司よりも、よっぽど新鮮で安くて旨いのでしょうが…

午後は半日アドベンチャーワールドで遊ぶ予定。広い園内をあてもなくぐるぐる歩くと妻の足に負担が来そうなので、できるだけ短いルートで全部のみどころを見られるように結構事前に研究したつもりだったのですが、やっぱりイラストの地図の通りにはなかなか歩けないもので、かなり妻を歩かせてしまう羽目に。
IMG_7959.JPG
まずはアドベンチャーワールドと言えば何と言ってもパンダなので、入口に近い”パンダラブ”に行きますが、ここでの2頭のパンダは冷房がキンキンに効いている中で、気持ち良さげにお昼寝中。
DSC_0131.JPG
ちゃんとパンダが見たい妻と、もう一つのパンダがいる施設ブリーディングセンターに行くと、ここでは親子のパンダが仲良くじゃれているところを見ることができ、妻もご満悦。赤ちゃんパンダは1歳になった彩浜(さいひん)です。我が孫の顔にダブって見えてしまうところは、相変わらず爺バカ。
IMG_7971.JPG
この日も無茶苦茶暑い日でしたが、建物の中を歩くことにより冷房が思いっきり効いているのでとても快適です。

次は歩かないで観光したい我々にはもってこいのサファリワールドのトラムツアー。ここでは@500円を奮発して、VIPシートに乗り込み、サファリの動物達とご対面。
IMG_7989.JPG
キリンなどの草食動物系は、この暑さにも関わらず、おとなしく草を食んでいます。
IMG_7998.JPG
でも肉食動物系のエリアに差し掛かると、風景は一転。動物達は、あまりの暑さに日陰に隠れて、全頭爆睡中!
IMG_8011.JPG
(この写真で、暑さ感じていただけます?)
スリリングなサファリの雰囲気は、全く味わえませんでした。

その後もペンギン館などの涼しい屋内を見たり、
IMG_8039.JPG
イルカのショーや小動物のショーを満喫。
IMG_8028.JPG
子供向けと思っていたアドベンチャーワールドでしたが、初老夫婦でも年を忘れて満喫することができました!

今日の宿は南紀白浜温泉の宿。旅行会社勤務時代からその存在は強く認識していた紀伊半島の名ホテルである"ホテル川久"。というよりこの宿、".ザ・バブル"と呼べるほどバブルの匂い満載の超贅沢な宮廷風ホテル。昔は1泊5万円くらいはしていたのですが、今ではその半額程度で泊まれるようです。
IMG_8043.JPG
ロビーの巨大な天井とあちこちにある豪華な美術品や調度品は、正に昭和の終わりのバブルの匂いがプンプンします。
IMG_8044.JPG
部屋は全室がスウィートルーム。我が家にはない豪華なオーシャンビューのリビングに妻は興奮状態で、友人に写真を送りまくっています。
DSC_0153.JPG
貧乏人の本性丸出しですね!

今日の夕食は「グルメその⑯:王様のビュッフェ」。料理もバブルそのもので、その場で焼くステーキやその場で切り分ける新鮮な魚介、おまけに豪華なデザート… ついついお酒を飲むのも忘れて何度も取りに行ってしまいます。
基本、ビュッフェは嫌いな私ですが、さすがにこのレベルであれば十分に満足!

8日目:8月1日(木)

南紀白浜温泉に2回も来たのに、ただの一度も温泉に入らないのはなんとしても悔しいし、その入れなかった理由を2回共人に話すのも面倒なので、朝イチの誰もいない時間を狙って、包帯を巻いたままで温泉に入ります。5日振りの温泉で、ようやく”グルメ&温泉ツアー”復帰の瞬間ですが、どうにもお風呂でゆっくりと寛げないのは、やっぱり怪我の影響。でも本当に少しずつは良くなりはじめてはいるようです!

朝食前に、マイカーを5分ほど走らせて近くのコインランドリーへ行き、ネットで目をつけていた洗濯乾燥機に数日分の衣類を投入。長い旅行には欠かせないコインランドリー、ビジネスホテルなどにもあることはあるのですが、ホテルのそれは容量もパワーも小さく、おまけにホテルのコインランドリーを使うライバルは意外と多いので、何度もその場所まで往復して出し入れしたり順番待ちしたりすることが妻のストレスになっていることに気づいてからは、基本は事前にネットで町ナカのコインランドリーの洗濯乾燥機を探すようにしています。これなら、パワーは十分だし洗濯乾燥機なら1回放り込んだら1時間は全く気にせずに別のことができます。これも、ドライブ日本二周で得た旅の知恵!これで旅行中の洗濯の心配が大幅に減りますよ

ホテルに戻って朝ごはん。バブリーホテルの豪華な朝食は「グルメその⑰:朝から自分で作る海鮮丼」。妻はこぼれんばかりにイクラを載せて、おまけに”これでもか~!”というくらいに海産物を詰め込んだ朝食を楽しんでいますが、朝はパン党の私は、フレンチトーストやスイーツなどの超甘党風のカロリーだらけの朝食。夫婦共に大満足でした。

今日は紀伊半島最南端から紀伊勝浦温泉まで、ほとんどが前回は雨の中で見るだけは見たというだけの観光地を改めて満喫します。今日も暑そうだけど天気は良さそう!コインランドリーで衣服を回収してから、本州最南端の潮岬を目指します。

前回。殆んど何にも見えなかった潮岬タワーでは「本州最南端到達証明書」を貰っただけ。今回は改めて素晴らしい景色を見てまた証明書を貰おうと車を停めると、何とタワーは改装工事で休館中!今日から8月だというのに工事中?? 和歌山の人達は観光産業になんて興味ないのでしょうか??
IMG_8048.JPG
それにしても、本当に雲一つない素晴らしい青い空ですね!
地球が丸く、アメリカまでもが見えるという(??)景色は、またまた3周目までお預けですが、でも晴天の中、最南端からの海の眺めは最高!
IMG_8049.JPG
IMG_8063.JPG
次は、2019年の旅唯一の"離島シリーズ"。隣の島紀伊大島には船で渡るのではなく橋が架かっているので、本来の離島シリーズとしてはルール外なのですが、今のところ今年訪ねるたった一つの離島なので、"2019年の離島"として無理矢理認定することにします。
IMG_8089.JPG
(島の入口にかかる橋ー島からの眺めですー)
その紀伊大島で目指す観光地は、島の一番奥にある「海金剛」。島を横断する道路、車で片道10分は走るので、ここ紀伊大島はそれなりに大きい島。駐車場から海金剛までの歩道・階段の情報がなく気になっていたのですが、ほぼ平坦な道を2分ぐらいで着いた展望台は、まさに絶景!
IMG_8075.JPG
何となく岩手県の陸中海岸を彷彿とさせる眺め。いつまでも眺めていたい絶景に別れを告げ、再び本州に。まさしくこれからは徐々に家に戻る方向に車を走らせることになるので、早くも”旅ロス”の初期症状が現れ始めそうな雰囲気… でもまだまだ旅は続くので、ここで落ち込んではいられません。
次の観光スポットは”橋杭岩”。4年前には、雨の中を恨めしく眺めた記憶だけが鮮明。今回も下へ降りて散策しないのは前回と同じではありますが、気分は全く違います!
IMG_8096.JPG
次はちょっと内陸に入って「虫喰岩」。橋杭岩と名前はちょっと似てるけれど、全く別の風情です。
IMG_8103.JPG
ややマイナーな観光地なので観光客は少なめですが、日本の奇風景ハンターとしては、外せない場所。
IMG_8101.JPG
次の目的地は太地町。4年前にはくじらの博物館に行き、くじらのショーを堪能した場所ですが、今回はくじらを喰らうのが目的。
IMG_8107.JPG
「グルメその⑱:鯨」を食べに内田康夫さんの推理小説にも実名で登場する宿へ。鯨を食べさせるこの宿、夕食としても提供される”くじらのフルコース”(@5400円)もミニコース(@3800円)も昼から予約なしでも食べられるようなのですが、もう初老の我々は胃袋の容量に自信がなかったため、予約をせずに当日の腹具合で決めるつもりでしたが、完全に容量オーバーな朝ごはんを食べた我々の胃袋は、1時近くだというのにまだまだ満腹状態。やむなくくじらメニューでは一番安い「鯨御膳」(@2300円)を選択。
IMG_8112.JPG
鯨は我々の世代にとっては、やっぱり"懐かしい味"。何とか完食はしましたが、夕食が食べられるかが心配になる程の超満腹状態に… でもやっぱりフルコースなら味わえる筈の"鯨の尾の身の刺身"、食べたかったなぁ~!

午後はまず那智の滝へ。やはり那智の滝の迫力は凄いですね! ずっと見ていたい程、圧倒されてしまいました。
IMG_8117.JPG
那智の滝周辺のみどころである青岸渡寺などは前回見ているので今回はスルー。前回行かなかった熊野古道は、今の我々には歩くのは無理ですが、その雰囲気だけでも味わいたいと思い、一番手軽にその雰囲気だけ味わえそうな「大門坂」に行ってみます。
IMG_8129.JPG
ちょっとだけ歩いてそれらしき雰囲気の写真を撮り、「世界遺産熊野古道には、二周目で行った。」ということにさせていただきます!
IMG_8135.JPG
紀伊勝浦の宿泊といえば、4年前に不慮の怪我をさせられたものの、その後大変親切にしていただいた「ホテル浦島」に泊まるのが最低のマナーというか恩返しだと思うのですが、その浦島は何と大規模工事中で、営業はしているもののちょっと楽しめなさそうな雰囲気だったので、今回は同じ浦島グループの海辺の料理旅館を予約しています。そこの温泉は小ぶりのようなのですが、船で行く浦島のお風呂は系列ホテル宿泊者は無料なので、前回も入った浦島自慢の”大洞窟風呂”に行く予定だったのですが、私が「風呂には入らないで、外で待ってるよ」というと、妻も「じゃあ、行かない!」。
でも二人共に何となく船には乗りたかったので、同じ桟橋から出ている有料の「紀の松島遊覧船」に乗ることにします。
IMG_8156.JPG
翌日までの4日間、ずっと海岸線沿いの観光をしているのに、遊覧船はここだけです。紀の松島は東北の松島ほどには島影はありませんが、それなりには見ごたえはありました。
IMG_8155.JPG

和歌山県最後の夕食は「グルメその⑲:マグロ尽くし御膳」。勝浦名物と言えばマグロで、4年前に浦島のバイキングで食べたマグロの美味しさが忘れられなかったためです。
IMG_8158.JPG
和歌山県での海鮮尽くしの4日間を見事に締めくくってくれました!