麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

【2019年最後の旅】茨城県あんこうの旅

 

はてなブログに乗り換えてから、初めての投稿です。

先日、2019年最後の旅として「茨城県の二周目」を楽しんできましたので、年末のバタバタした合間を縫って、今日はそのレポートを投稿します。まだ、このはてなブログの投稿システムに全く慣れていないので、リンクなどがまだうまく貼れない可能性がありますが、徐々に慣れて改善してゆきますので、お見苦しい点はご容赦ください。


「47都道府県の魅力度最下位」の茨城県への1回目の旅は、2015年度のGWに実施、国営ひたち海浜公園で満開の「ネモフィラ」を楽しみ、その後袋田の滝竜神大吊橋を満喫しました。翌年の2月には水戸偕楽園&筑波山の梅 を楽しみましたので、「魅力度ランキング最下位というのは… ちょっと言い過ぎでは??」とも思っていました。

2016年に日本2周を始めるにあたり、日本二周目各都道府県で行きたいところ&やりたいことを書き留めていて、今回久し振りに見返してみたところ、茨城のところには3つの目標が書かれていました。その3つとは、①アンコウを食べる ②鹿島神宮 ③牛久大仏。自分でこう書いたことなどすっかり忘れていましたが、約3年後の2019年末に、期せずしてまさにその3つの目的を完遂したのでした!

 

1日目:12月27日(金)

 

世間ではこの日が仕事収めという会社が大半のようなのですが、私が勤める学校法人はその前日が仕事納めだったため、この日を狙って1泊2日の茨城県への旅を実行。今回のメインイベントは何といっても「茨城県で茨城名物のあんこうを食べる。」ことだったので、時期は冬のなるべく寒い時期があんこうの旬なのですから、年末年始はまさに「あんこう旅のベストシーズン」です。
あんこうをどの宿で食べるか」については随分と悩みました。あんこうは冬であれば茨城県のどこでも食べられそうで、宿泊サイトを見ると茨城県内の海沿いならばどの宿にも「あんこうプラン」などがあり、そのどこで食べてもそれなりには満足できそうです。とは言え、宿にはやっぱり温泉も欲しいし、あんまり家(埼玉)に近すぎても旅行の雰囲気にはならないし… 
最終的に、日立以北の海沿いの宿3軒に絞って検討をしましたが、最後の決め手は宿の名前を「あんこうの宿」と銘打っている本当に茨城県最北端の宿を予約しました。検討していた3つの旅館はどれも良さそうだったのですが、このうちどこか1軒に決めなければいけないのにその決め手がなかなか見つからず、宿が「あんこうの宿」と名乗る場所ならば、今回のツアーの目的地にこそ相応しいと、自分で自分を無理やり納得させたというのが偽らざる実態です。

家出発は9時過ぎ。いつもの夏の旅のように朝早く家を出ないのはやっぱり寒いから。自宅近くから圏央道へ。圏央道に乗る時はいつも中央道・東名方面に南下するのですが、今回は反対側に。圏央道東北道との久喜ジャンクションを過ぎるとあっという間に片側1車線になり、反対側への時のように快適なドライブとはいかず、前に遅いトラックなどがいるとすぐにノロノロ運転になってしまい、しばらくノロノロ走るとやがて追い越し車線が現れノロノロ車を抜き去ってようやく快適なドライブが始まるかと思いきや、1分もたたないうちに前にはまた別のノロノロ車が現れる… といういたちごっこの繰り返し。少しストレスが溜まるドライブを1時間ほど続けると、最初の目的地「牛久大仏」がその巨大な姿を現します。

「日本三大仏」とは、奈良と鎌倉ともう一つには諸説あるようですが、最後の一つが富山県の高岡大仏ならば、私は一周目で三大仏とも訪ねていてます。その他にも大きいだけの大仏ならば日本各地にたくさんあり、サイズだけで比べたら高岡大仏なんて可愛いもので、鎌倉や奈良も太刀打ちできない巨大大仏も数多くあるようです。奈良や鎌倉の大仏とは比較対象にすらならない近年にできた大仏さんの中でも、この牛久大仏はその巨大さでは群を抜き、ギネスブックに登録されているそうなので、何であれ日本一・世界一の場所には敬意を表すのがマイルール。確かに、高速道路を運転しながらも、「で、でっけぇ~」と驚いたことは今までにも何回かあったものの、立ち寄った経験はありません。

入場料を払って間近から牛久大仏を見ると、そのデカさはやっぱり半端ねぇ~! 

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すぐ近くで見上げると、更にその大きさに圧倒されます!

それにしても今日は、本当に雲一つない好天ですね~!

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大仏さんの胎内へ入って、エレベーターでお胸のあたりの展望スペースに上がります。ただ、展望スペースとは言えども、あくまで大仏さんの中から覗き見るので、オープンスペースや広い窓があるわけではなく、大仏さんの景観を損なわないように作られた小さな窓から外が見えるだけ。「雲一つない好天」のはずですが、筑波山にも東京スカイツリーにも雲がかかっていて全く見えません。途中の階には金色のたくさんの仏様があったり、写経場があったりしますが、信仰心薄い我々はお土産コーナーでいつも通り線香を買い求めるだけ。(今更、親孝行しても遅い??)

この日のお昼は、大仏からほど近い牛久沼へ。実はこの牛久沼の畔が「うな重発祥の地」だと誰かから聞いた(または何かで読んだ)記憶がぼんやりと残っていたので調べてみると、以前は牛久沼の畔には十軒を超える鰻屋さんがあって、国道6号線のこの辺りは「うなぎ街道」として栄えていたのだそうですが、その後寂れてしまって今では数軒(ネットによると4軒)の鰻屋さんを残すのみなのだとか… でも、鰻好きの我々は「うな重発祥の地」と聞けば行かないわけにはいきません。4軒のお店の中から食べログで一番点数の高かったお店に入ります。このお店のうな重の特上が6千円を超えるという価格に驚き、貧乏人の我々には3千5百円のうな重の上が精一杯でした。

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でも、妻にはここの鰻はイマイチだったようです。

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お店のすぐ横には牛久沼が…

 午後は鹿島神宮へ。私の地理感覚では牛久・竜ケ崎と鹿島はすぐ近くのイメージだったのですが、ナビの誘導するまま高速に乗せられ、あっという間に千葉県に戻り(私の感覚では遠くの茨城県からすぐ近くの千葉に戻ったというイメージなのです)、その後もずっと高速を1時間以上も走ってようやく鹿嶋市にたどり着いたイメージです。

そう、鹿島神宮鹿島アントラーズは”鹿島”なのに、地名は”鹿嶋”市。これは確か鹿島が市になる20年ぐらい前、佐賀県に既に「鹿島市」があるので混乱を避けるために「鹿嶋市」にしたということを久し振りに思い出しました。でも、鹿嶋市に知人もいないので郵便を出す用事などもないので、普段見る鹿島はアントラーズなどが大半なので、私の中では「鹿嶋」というイメージにはいささか違和感があります。
とは言え、うなぎ街道から鹿島神宮まで、思ったより時間がかかってしまったため、「早めに宿に入ってのんびりする。」という妻との約束を果たすために、鹿島神宮はちょっと駆け足で観光します。

鹿島神宮は臨時駐車場がたくさん準備されており、参道にはたくさんの露天の準備が… もう既に初詣の準備が万端なようです。今日は年末の金曜日なので観光客も少なめですが、数日後からは大賑わいなのでしょう。

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楼門をくぐり、東京ドーム10個以上分はあるという広大な神宮に入ります。我々は奥宮などをゆっくり参拝することはせずに、入り口近くにある本殿に参拝し、ちょっと早い初詣を。

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「2010年代は(病気になるなど)色々あったけど、とにかくありがとうございました。2020年代も我々一家をよろしくお願いします。」というたくさんのお願いを、僅かなお賽銭で図々しくお願いします。

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いよいよ今宵の宿に向かいます。地図を見ると今いる鹿島神宮茨城県の最南端にあり、今晩の宿がある北茨城市福島県との県境に近い、茨城県最北端です。ナビをセットすると途中から高速を使っても2時間半以上はかかるようで、「茨城県って、意外と広いっぺ!?」と実感できます。とはいえ、国道には信号も少なく、渋滞とは無縁な感じで、ナビの到着予定時刻はどんどん早まっていき、高速を順調に走って4時半前には宿に無事に到着しました。(いえ、決してスピード違反はしていません! いつも安全運転ですから… ナビの平均時速が30キロで設定されているのに、大半のルートを40~50キロで走れたから短縮されただけなのです!)

今回の宿は、「あと1分も車を走らせると、福島県」という場所にある、「あんこうの宿まるみつ旅館」という宿。選んでいる宿泊プランは勿論、「あんこう尽くしプラン」です!

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この宿も温泉で、大浴場の他にあんこうのコラーゲンの露天風呂や家族風呂などたくさんの温泉があるようなのですが、4つある家族風呂は既に先に着いた他のお客さんが使っているので、我々は大浴場へ。最初っから、「あんこうのコラーゲン入りの露天風呂」には何となく入る気にはなれませんでした。でも、小さな旅館で4つの家族風呂が大盛況だった分、やや小ぶりな大浴場はほぼ貸し切りでした!

いよいよこの旅のメインイベントのあんこう尽くしの夕食。最初から、地の魚尽くしの料理が並ぶのですが、「あんこう尽くし」というほど、あんこうばっかり出てくるわけではないようです。

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アンキモもあるけれど、他の魚の刺身が大半

でも、メインの初めて食べる「あんこうのどぶ汁」はやっぱり絶品でした!仲居さんの指導でおいしいどぶ汁を作ることに必死で、そのお陰で写真を撮り忘れてしましました!

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完成して、取り分けたどぶ汁

 


〆の雑炊まで大満足! 雑炊をお代わりするほどの絶品でした。
「みんなこのあんこうを食べれば、茨城県は最下位から脱出できるかもね?」そんな夢見心地の気分で、あっという間に眠りについてしまいました。

 

2日目:12月28日(土)

 

早く寝た分、年寄りは朝早く目覚めます。5時には再びお風呂に入ることにしますが、さすがにこの時間の露天風呂はとても寒そうなので、再び大浴場へ。今回も30分以上のんびり入っていましたが、ずっと貸し切り状態でした!

朝食も贅沢に。いきなり鍋に焼き石を入れる「豪快鍋」のような味噌汁が出て驚いていると、メインは巨大な鯛の尾頭付きの焼き物。2人で1尾とは言え、朝から食べきれないほどの量でした。

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お正月に食べたいような、”めで鯛”です

この日の午前中は、宿付近の北茨城の海岸線を観光する予定。まずは五浦(いずら)海岸にある岡倉天心の別荘だった「六角堂」へ。この六角堂、海より少し高い所に立っているのですが、東日本大震災後の津波で、六角形の地盤を残してすべて上物は流されてしまったそうなのですが、今は再建されています。すぐ近くまで行きましたが、この階段を降りるのは私には無理なので、すぐ近くから再建された六角堂と五浦海岸を写真に収めて満足することにします。

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続いて岡倉天心の功績をたたえる、「茨城県天心記念五浦美術館」へ。岡倉天心の功績や、天心の弟子である横山大観などの作品などが展示されています。

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この茨城の北端の地が、近代日本の絵画史にたくさんの功績を残したことなどを興味深くじっくりと眺め、楽しませていただきました。

 

北茨城での最後の見学地は、「北茨城市漁業歴史資料館 よう・そろー」。

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漁業のことはともかく、ここには東日本大震災の北茨城の震災の様子が記録されているというので、ここで東日本大震災をしっかりと感じて、この記憶を風化させてはいけないと思い、見学しました。茨城というと宮城・岩手・福島などに比べて被害が大きくないような気がしてしまいましたが、ここの展示を見ると、この辺りの壮絶な被害状況が改めて強く感じられて、言葉を失ってしまします。
すぐ横には、あんこうのことがよくわかる展示もあり、両方の意味でも楽しめる施設でした。
「よーそろー」とは、個人的にはずっと海軍(海上自衛隊)用語だと思っていたのですが、航海用語だったのですね… 今更ながら自分の日本語知識の浅さに唖然としてしましました。まだまだ、修行が足りませんね!

 

この旅最後の昼食は、日立市内まで戻って市場のような道の駅へ。ここを選んだ目的は、プランニング時には食べたいものが明確に決まっていなかったので、「海産物ならばなんでも食べられる場所にしよう!」と思っていたことと、「最後に市場で正月用のお買い物もできるかも」と目論んだため。ところが、すぐ前の”よう・そろー”であんこうの展示を見るうちに、「この旅のうちに、もう一度あんこうを食べておくべきでは?」という気持ちがムクムクと沸き上がり、道の駅の食堂では1人前からあんこう鍋が食べられるというので、迷わず「あんこう鍋+アンキモ増し」を注文。妻には、「また、あんこう食べるの??」と呆れられましたが…

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(雑炊にしないでうどんにしたのは昨晩が雑炊だったから… でも、やっぱり雑炊にすればよかった!)

結局、市場にはこれと言って欲しい海産物はなかったけれど、リンゴが安くて美味しそうだったので、茨城のリンゴをお土産に買い求めて帰路につきました。

 

2019年は、「旅行なんてできるかなぁ~?」という心配から始まった1年でしたが、数多い台風との遭遇はあったもののとても楽しめた1年でした。
2020年も、いっぱい旅したいと早速計画を始めています!
来年も絶対いい年にするぞぉ~!!


皆様にとっても(勿論、私にとっても)、2020年代が、素晴らしい10年になりますように!