久し振りの埼玉県全市町村巡りの投稿です。2019年夏、妻が旅に出られるようになってからは、埼玉県全市町村巡りを完全に後回しにしていました。2020年にコロナが流行ってからは思うように旅行にも行けなかった代わりに散歩を始めたのですが、家の近所の散歩では読む人は勿論記録を残す自分本人にとっても全くつまらないので、記録を投稿するのは早々に止めることになりました。(でも、近所の散歩は細々と続けています。)
11月に入り、いつも通り私用中の空き時間に越谷市と春日部市の市境あたりを散歩している時、「そういえば、埼玉県でも遠方の市町村巡り、最近ご無沙汰だなぁ~! 久し振りに、ちょっと遠出しようかなぁ~?」という気分になり、歩くうちに、「そうだ、明日は11/3の祝日だから、早速明日決行しよう!」と勝手に一人で盛り上がり、空想で行くことを決めてしまいました。
行き先は、今埼玉県で一番観光客が多いに違いない街深谷市。大河ドラマを十数年見続けていながら、大河ドラマ放送中にはその舞台の地に行ったことがない私的には、地元であり47都道府県魅力度ランキングで最下位になる日も近い(!?)埼玉県を少しでも盛り上げたいと思い、今のうちに深谷には行っておきたいと考えた故です。
早速家に帰ってすぐにプランニングに着手。ただ単に高崎線で深谷を往復して渋沢栄一ゆかりの地に行くだけではつまらないので、私的には鉄ちゃんの要素とグルメ要素を取り入れたプランをチャチャっと作り上げて、翌日に備えます。
11月3日の祝日、7時過ぎに家を出て高崎線との乗換駅大宮とは反対方向の久喜駅に向かいます。まずは、鉄ちゃんの自分を満足させるために、久喜から東武特急「りょうもう号」に乗り、群馬県の太田駅を目指します。
乗る前に指定券を買ったのですが、がらがらかなぁと思いきや、意外と久喜で降りる人も乗る人も多く、50%を超えそうな乗車率に、思わず嬉しくなりました。
埼玉県に入る頃には複々線だった東武鉄道も、久喜を過ぎてしばらくすると単線になり、グッとローカル色が強くなります。どうやら列車はすれ違いで少し遅れていたようですが、急いだわけでもなさそうなのにいつの間にかダイヤ通りの時間に戻っているのが、ローカル線のいいところ。
群馬県の太田駅でりょうもう号を下車。「あれ? 今日の行き先って深谷じゃない?」と思われた方、実は群馬県の太田市周辺と埼玉県の熊谷周辺は結構近く、昔私が埼玉県で勤務していた頃、埼玉国体などで熊谷周辺のホテルが満室になると、太田市内やその近くの藪塚温泉に宿を配宿した経験があったので、土地勘はあった訳です。
ということで、今回群馬県から県境超えして深谷に入るという埼玉らしくないプラン。前日に思い立って急遽プランニングしたとは思えない?
(という自己満足)
東武の各停に乗り換え、境町という駅で下車。
この駅前を通る伊勢崎市のコミュニティバスが、利根川を渡って深谷市に入るのを発見したのは、昨日プランニングを始めてからおよそ2時間後。バスで県境を超えるのがいかに大変かは、太川さんなどのバス旅番組でも証明済み。私も当初は近くまで行ってタクシーなどを考えていたのですが、このコミュニティバスを発見した時には、思わず”やったぁ~!!”と快哉を叫んだものです。
東武特急から乗り継いで、1日数本のこのバスまでたった40分待ちなのも神がかり的。
来たコミュニティバスは予想通りちっちゃく、乗客も私一人でした。
乗客がたった一人とはいえ、律儀なコミュニティバスは手抜きをせずに、バス停一つ一つを丁寧に案内しますが、その後も乗客は現れずに、貸切状態のままで大河川利根川を超えて、いよいよこの日の目的地埼玉県へ。
地図で調べた渋沢栄一の生家に一番近いバス停で貸切コミュニティバスを降り、いよいよ深谷観光散歩のスタート。周囲に山並が見えるというあんまり埼玉県らしくない風景を約2キロ弱の散策。
観光ルートの反対側から来ているので、観光施設などは整備されている筈はありませんが、歩き始めてほどなくなく渋沢栄一関連の看板が出現!
目的地が近づきます。地図で見るとこの辺の地名は大河ドラマでも使われた”血洗島”のようなのですが、写真に撮れる血洗島の地名が書かれた看板などは見つかりません。
血洗島の名の由来に近い(?)渋沢栄一生家に向かう川沿いの道は、観光用にライトアップが始まっているようです。
最初の目的地葉渋沢栄一の生家である「中の家(なかんち)」。
確かに大河で見たことがある家の佇まい。
流石に大河の舞台だけあり、緊急事態宣言明けでまあまあ観光客がいて、その殆どは年配の女性。生家の中は見られないので、家の周囲を一周。家の中から渋沢栄一の人形が我々を歓迎してくれているかのようですが、まだ1万円札も使えていないし、ドラマではまだ若い吉沢亮だし、渋沢栄一の人形であることはわかってはいるものの、何となくリアリティが薄いというか…
この近くには、渋沢栄一記念館もあるのですが、この時点で渋沢栄一記念館は完全予約制で、「2日前までの予約」がマストとのことなので、前日に思い立って深谷に来た私に入る術はありません。機会があれば、次回また来ようと思います。
さて、深谷でのグルメと言えば「煮ぼうとう」なのですが、何せ前日に思い立った私にはその名店を調べる時間もなく、要はうどんのようなモノだろうから、この日のランチは煮ぼうとうに決めてはいたものの、店は行き当たりばったりで決めようと思っていました。渋沢栄一生家のすぐ隣に、大河&1万円人気にあやかろうと見え見えの観光客用の煮ぼうとう屋が出来ていて、「まぁ、ここでもいいかな?」と入って見たのですが、まだ11時ちょい過ぎなのに何と満席とのことで、待ってまで観光客用のお店では食べる気にもならずに、次の目的地に向けて歩き出します。途中、煮ぼうとうの看板を見つけたので、少し寄り道をして田舎風景の中にポツンとある一軒家の割烹に入店。11時半の開店と同時に入店したのは、私だけのようです。
結構待たされて出てきた煮ぼうとうBセット。(1300円也)
かぼちゃが入っていない山梨のほうとうのようでしたが、まぁまぁ美味しいランチでした。
初煮ぼうとうに満足して、再び散歩を再開。私的には、深谷と言えば昔からネギなのですが、歩いていてもネギ畑がほとんど見えないので、「ここ、本当に深谷?」と疑りたくもなりましたが、お店の近くでようやくネギ畑発見!
次の見どころは、大河では田辺誠一さんが演じている尾高惇忠の生家。(ということは、妻千代の生家でもある筈!)渋沢栄一とはご近所で、昔でも確かに十分行き来出来た場所。
ここは入場も出来るようですが、1時間に一本程度走っている渋沢栄一の見どころを巡る臨時周遊バスの時刻が迫っていたため、入場を断念してバスに乗ってしまいます。
周遊バスというので、生家からも深谷駅からも中途半端な距離にある「大河ドラマ館」にもこのバスで行けるのかと思いきや、このバスは深谷駅が終点で大河ドラマ館に行く次のバスは40分後とのことなので、今度は深谷駅前から市街地をトボトボと歩き出します。途中、お店をやっている知人の家(この日は、休みでした!)などを眺めながら、20分以上のぶらり散歩。
大河ドラマ館は結構な混雑。出演者の動画なども結構ありましたが、殆どの見どころの周囲には人が集まっていて、覗きづらい状況。とは言え、スペースが空くのを待つほどにどうしても見たいものではないので、結局殆ど何も見ずに出てきてしまいました。
大河ドラマ館の入口なのに、やっぱりあった1万円札。やっぱり庶民の関心は大河よりお金??
すでに万歩計の歩数が1万5千歩を超え、徐々に疲れてきたので、バスかタクシーがあったら乗ろうと思っていましたが、大河ドラマ館駐車場はデカいのに公共交通機関は貧弱のようで、やむなく再び歩いて深谷駅を目指します。
お約束どおり駅舎をパチリと撮り、高崎線で家に帰ることにします。
グリーン車に乗り、久し振りに呑み鉄を満喫して、大満足の一日旅でした。