麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

五島列島巡礼の旅<その1:久し振りの福岡>

 

2023年のゴールデンウイークをフルに利用して、五島列島の教会巡りを楽しみました。2017年に離島めぐりがメインの1つである『日本二周目』を始め、その最初の旅で壱岐対馬を訪ねたその帰り道では、「次は、五島列島だぁ~!」などとすぐにでも行きそうな雰囲気だったにもかかわらず、その後は妻の入院手術やコロナなどもあり、何と6年間も空いてしまいました。その間に五島のいくつかの教会が世界遺産に認定され、加えて今年は五島列島が舞台のNHKの朝ドラの人気まで加わり激混みになるのは確実なので、五島列島に行くには最悪のタイミングなのをあえて承知の上で旅行を強行することにしたのです。
今回、五島列島にはマイカーで行く選択肢はありませんでした。九州からのフェリー代は日本で一番というくらい高いようだし、おまけに五島で行きたい島は最低でも5つあり、これを車を積んだフェリーで繋ぐのは結構至難の技なのです。でも公共交通機関が殆んどない五島ですから、レンタカーが運転できない私はタクシー観光に頼るしかありません。結局自分史上最高値のタクシー代を払って4日間もタクシー観光をしてしまいました。
往復の飛行機は貯めに貯めたJALのマイルを使います。日々の買い物を全てJALカードにしているお陰で、本来なら2人でハワイに行けるくらいのマイルは溜まっているのですが、コロナに円高とこのタイミングでは当面ハワイはお預けなので、この溜まったマイルを少しだけ使おうと考えました。
以前ならマイルの特典航空券は全て同じマイル数で2ヶ月前の一斉発売でした。当時はGWの予約なんて本当に神頼みで出発と帰りの日程をズラさなければ予約は絶対に取れなかったのですが、最近では予約はかなり前から取れるのですが、今は路線や便によって必要マイルが変動する仕組み。これにより絶対的人気である行きの4月29日発の便や帰りの5月6日の便も取れるのですが、このあたりの必要マイル数は普段の倍以上! 持っているマイルで払えなくはないけれど、これを使ってしまうと次の旅を諦めなければいけなくなるので、それはあまりに勿体ない! ところが色々と見るうちに、行きの羽田→福岡便は4/29であっても羽田発夕方便ならば普通のマイル数でクラスJに乗れてしまい、帰りの福岡→羽田便は福岡発が朝ならば5/6でも通常のマイル数で予約が取れるのです。往復とも福岡に1泊する必要はありますが、福岡にはこれも6年間とってもご無沙汰している先が2件あるので、この非礼を詫びることもプランに組み込み、7泊8日の日程を組みました。
これから、いつもの通り健忘症と格闘しながら、ダラダラと冗長な旅行記を綴っていきます!

 

1日目:4月29日(土)

 

今日の福岡行きのフライトは羽田発が17時。夕方5時に羽田を出る国内線には乗った記憶が殆どなく、膨大な国内線搭乗のヒストリーは大半が午前中か夜。夕方5時発といえばアメリカ西海岸行きか、昭和の時代なら南回りのヨーロッパ線が確か5時頃の発だったような… 
いずれにせよフライトに合わせてギリギリに家を出るという選択肢は我々夫婦にはなく、都内でランチを食べようと11時半には家を出発。あっ、勿論スーツケースはだいぶ前に博多のホテルに送っているので、我々は小さいリュック一つのいでたちです。GWの宇都宮線グリーン車は久々のほぼ満席。何とか2人分の席はバラバラでも確保できたので、ようやく『通常に戻った!」ことが何より嬉しい1時間でした。
品川でのランチは、妻のリクエストで天ぷら。いくら旅行が始まり気が大きくなっているとはいえ、我々貧乏人は昼からお好みやコースを頼む度胸はありません。ちょっと高いランチを食べて十分に満足します。

品川 天ぷら「つな八」でのランチ

その後品川駅のEcute に戻って福岡で会う人への土産探し。明日会う人は、長年品川駅付近に住んでいた人なので品川らしいお土産を探しますが、勿論そんなものは駅ナカにある筈もありません。
品川から羽田は京急であっという間なのですが、まだ早いのと突然久し振りにモノレールに乗りたくなったため、浜松町駅まで戻り、モノレールで羽田ヘ。久し振りにかっての勤務先『天王洲アイル』駅を見たかったのも本音。
久し振りの羽田空港。まだ時間があったのでクレジットカードのゴールドカードのラウンジに7~8年振りに行ってみたのですが、昔は少しでもあったラウンジの高級感が完全に消え失せていて、今では単なるカフェテリア。おまけにゴールデンウイークなのでラウンジに入るのにも行列。10分待って座れた席は妻とはバラバラ。15年前にはそれなりに希少価値がありステータスがあったゴールドカード。今では庶民の持ち物になってしまいましたね。(勿論、我々夫婦もまごうことなき庶民ですが…)


もう、このラウンジには行きません。

これも6年振りのJAL。最新鋭の機材のようですが、業界を離れてまもなく9年になる私には新しい機材の知識はありません。


JALのクラスJも、導入直後は乗客を名前で呼ぶサービスや希少価値のある京都のお菓子を配るなどの差別化戦略があったものの、今では単に少しだけ広い席というだけ。景色も楽しめずに、偏西風に逆らって飛ぶフライトは2時間強。予定よりやや遅れて豪雨の福岡空港に到着。
6年前、福岡空港はあちこち工事中だったのですが、今はすっかり出来上がってキレイにな空港になっています。
地下鉄でたった2駅の博多駅で地下鉄を降り、宿に向かいます。
今日明日と旅行最終日3泊の宿は博多駅前のルートイン。駅からとにかく近いそのロケーションで選んだホテルですが、いつも泊まるルートインはビジネスにしては少し高いけれど、信頼と安心感がありますね。駅からの行き方を事前調査していたため、豪雨にも殆ど濡れずにホテルに到着。宅急便で送っておいた荷物も無事に受け取り、まずは一安心。

夕食は予約していた隣のビル地下の海鮮居酒屋ヘ。ところが、ビル正面の入口が閉まっていて、ビル横の手すりが途中でなくなっている急な下り階段しかないようです。少し迷ったのですが意を決してゆっくりと降り始めます。上がってきた親切な外国人もヘルプしていただき、何とかお店ヘ。
久し振りの九州での最初の食事は,まずはイカの活き造りから。

次は福岡名物ゴマサバ。ゴマサバを食べるのも6年振り。今回、福岡での夕食では3回ともゴマサバを楽しみました。

そして福岡ではないけれど、九州つながりということで大好物のカラシ蓮根も。

でも、帰りのあの上り階段のことを思うと、酔っ払うわけにはいかずに、お酒も料理も進みません。どっちも中途半端なままお会計をして、念のためエレベーターの存在を聞くと、「ありますよ!」。
エレベーターで1階に上がれば、裏口のホテル目の前の出口に出られたのです!
こんなことなら、もっと博多名物とお酒をガンガン食べ&飲んどくんだった!!

 

2日目:4月30日(日)

 

今日は福岡市内で過ごす1日。福岡では今回の旅の目的が大きく3つあり、内2つが今日のメインイベント。
今朝は訳あって軽い朝食にするため、ホテルでヨーグルトとサラダだけのシンプルな朝食を。ルートインの無料朝食はどこでもそれなりにクオリティがまあまあ高いのですが、食いしん坊の我々は「折角の旅行なのに、ホテルで普通の朝ごはんを食べるなんて勿体ない!」とばかりに、最近はどこでも無料朝食を権利放棄することも多いんです。今回、3泊するルートインの朝ごはんも、結局食べたのはこの日だけでした。
福岡でのメインイベントの1つ目は親父の墓参。およそ50年前に若くして逝った私の親父は、色々あって故郷福岡に先祖共々と眠っていて、親不孝な私はここへの墓参も恥ずかしながら6年振りです。ホテルの目の前にバスセンターがあり、すぐ近くまで行く西鉄バスを調べていたので、迷わずぶらり路線バスの旅。

懐かしい天神や中洲を通り、親父が眠る早良区の飯倉というところヘ。納骨堂の入口が分からなくてやや慌てましたが、親切な近所の人に教えていただき、無事に久し振りに親父と会話ができました。48歳で親父が逝った時、私はまだ15歳の中学3年生。いつのまにか私のほうが10歳以上も年長になってしまいました。
墓参りを終えてもまだ10時前。次は妻のメインイベントで、福岡の超有名うなぎ屋にうなぎを食べにいきます。超有名うなぎ店の「吉塚うなぎ」は10:30のオープン。混むとは聞いていたのですが、「まぁ、いくらGWでも11時までに入れば何とかなるんじゃない?」と、高を括っていたのですが、我々が行く1週間前に友人がその吉塚うなぎでのランチをFacebookに投稿していたので混雑状況を聞いたところ、その友人は9時50分に着いたのにその時点でもう10組目とのこと。我々が行くのがGWなので、「11時では遅いんじゃない?」と、貴重なアドバイスを頂いたので、少し予定を早めてお墓の管理者に迷惑をかけない中では一番早い9時からの墓参りを済ませます。飯倉からは無事にタクシーが捕まりますが、運転手さん曰く「今日の吉塚うなぎ、どれだけ混んでるか、恐ろしいかねぇ~!」
中洲の吉塚うなぎに着いて、すぐに列の最後尾に並んで整理券をget。10:20にチェクインした我々の順番は45組目。予想通りといえば予想通りですが、「予想待ち時間は約1時間」ということなので、思ったより少しは早そうです。でも、お店の周囲には待ち客が溢れていて、椅子に座って待つことなどとても叶いそうにありません。

ここは中洲なので周囲は飲み屋街、喫茶店などが無いことも下調べ済みだったので、”待ち時間1時間”を信じて、私の足では片道約10分は掛かるであろうキャナルシティ博多までお散歩。キャナルシティには喫茶店などもたくさんあるようですが、何故か我々が目指した店はみんなオープン前。仕方なく広場に座ってどうしたものかを悩んでいると、突然スマホが鳴り出し、「間もなくご案内です。お店にお戻り下さい。」とのメッセージが… まだ、30分しか経っていないのに… です。慌ててキャナルシティを出て足早(と言っても10分はかかりますが…)にお店に戻り、「呼ばれたのですが…」と申告したもののまだ呼び出しは30番代で我々の呼び出し順番まではまだ10組は後です。結局、何故あんなに早く呼び出しがあったのかは謎のままでしたが、もう店を出る気もなく、大人しく立って順番待ち。
でも予想よりはやや早く、11時20分過ぎには無事に川沿いの景色の良いテーブル席に案内されます。

リバービューの席からの眺め

待望の福岡ナンバー1のうなぎは… 妻はご満悦だったようですが、私的にはやっぱり関東風のうなぎの方が好みのようです。

午後は今回のメインイベントの2つ目。昔とってもお世話になった業界の大先輩の家を訪ねます。2001年に知り合ってからは、必ず月に1回(以上)は新橋で待ち合わせて飲み歩いていた飲み友達というか飲み大先輩で、その彼が7年前に仕事を引退して故郷の福岡に帰ってからは、こちらも6年振りの再会です。
ご自宅にお邪魔して午後の数時間は思い出話やら近況報告などに花が咲き、そのまま夜まで時を忘れて歓談。福岡の美味しい海鮮料理屋で夕食もすっかりご馳走になり、とっても楽しい数時間でした。結構酔っ払った私をホテルまで送り届けていただき、近いうちの再会を約束して別れました。

ご馳走になった高級割烹

<追記>
ここまで原稿を書いたのが5月13日(土)。前日の金曜日からほんの少しだけ体調に違和感があったので念のため毎土曜日午前中のリハビリを休み、翌14日の日曜日には違和感もなくなったので久しぶりに自宅での昼呑みを楽しんだのですが、日曜夜に熱が38℃まで上昇したので、早めに就寝。熟睡した翌月曜日には熱もすっかり下がり体調もすっかり元に戻ったのですが、万一を考え念のため会社を休み、病院に行く程でもなかったので念のためPCR検査を受けて、静養に努めました。
火曜日、前日来全く熱も下がり違和感もなかったので、普通通り会社に行って仕事をしていたのですが、11時頃に前日受けた会社からPCR検査の結果が来て、その結果はまさかの”陽性”! 慌てて家に帰りましたが、まさかこのタイミングで5類になったばかりのコロナに初罹患です!

人生、初罹患です。

月曜日の朝以降全くの無症状ではあるのですが、「埼玉県コロナ相談センター」にも相談して、当面は休みと在宅勤務でおとなしくすることにしました。
ここにきての初コロナ… 今週の日曜日には楽しみにしていた50年振りの小学校同窓会があるのに、こちらもうつしてはいけないので、念のため欠席という悲劇!
九州&五島への旅行には行けたのは何よりではありましたが、全く何と言うか…!?