麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

自動車運転復帰への道<その③:自動車学校での運転練習>


先週はブログの更新をサボってしまいました。
自動車学校に通ったことと自動車のディーラーめぐりを始めたことがブログを更新できなかった理由です。その二つについては今週末も同じように予定が入っていて、このままでは今週もまたブログの更新が滞ってしまう… と考えたからではないのですが、今は日曜日の朝の4時過ぎです。珍しく早く寝たこともあり珍しく3時前には目が覚めてしまい、その後眠れなくなったため、「じゃぁ、この時間を利用してやろう!」と早朝からPCに向かっています。

先々週ちょっと報告した「足の痛み」については良くなるどころか悪化の一歩を辿っています。朝はまだ何とか歩けるものの、帰りは本当に会社から自宅に辿り着くのが精一杯です。先週は2回も駅から自宅まで歩けずにタクシーのお世話になってしまいました!
リハビリセンターの主治医に相談しても「特に治療法はないので、大人しくしてあまり動かさないことが一番」と言われ、炎症を抑える塗り薬(1年半前の足の付け根痛の時にはそれなりに効果があったもの)をとりあえず大量に処方してくれましたが、それ以上の特効薬はないようです。
水曜日には痛みにどうにも我慢が出来なくなって、藁をもすがる気持ちで「カイロプラクティック」にも行ってみましたが、元々痛いところを直接治療する治療法ではないので、即効性はありません。(この、カイロプラクティックの件は、もう少し通って見て効果のほどをレポートしようと思っています。)

足の痛みはともかく、先週から30年振りに通い始めた自動車学校の教習の様子をレポートしたいと思います。

前回報告した通り、自動車学校に入学手続きに行ってから実際に乗るまでに2週間のインターバルがありました。これは予約が取れなかったわけでは決してなく、3年振りに自動車運転にチャレンジする心の準備が欲しかったためです。
最初の予約は先週の土曜日の午後1時から。午前中にいつもの通りのリハビリを終え、ちょっと早めのお昼をいただいた後、宇都宮線久喜駅に向かいます。
教習の30分前には久喜駅の交番前にスクールバスが来るということで、久しぶりの運転への緊張感を全身に味わいながらスクールバスを待ちます。バスは予定の時間に正確に到着し、数名の生徒を乗せてあっという間に自動車学校に到着します。
バスを降りて受付を済ませた後に、教習までまだ時間があるため改めて30年振りに母校になる教習所のコースを見てみます。自動車学校の教習コースの作りなんてどこも同じようなもので、外周のコースがあり中には信号や踏切などもあり、S字のカーブやクランクなどもあります。見ているうちにますます3年振りの運転にプレッシャーが増してきました!
1-20130420_125417.jpg
教習入口を見ると何やら車に装置を装着しているところで、「もしかしたら…」と思って見に行くと、まさに私用に「左アクセル」などを装着していただいているところでした。
じっくりと私用(右麻痺用)の運転装置を見学すると、取り付けている装置は僅か3種類です。これはこの後、ディーラーを見に行っても「これと同じ対応で大丈夫。」と言われて見積を貰っているので、この「3種の神器」が我々右麻痺の人にとっての強~い見方になってくれるのです!

この3つの装置とディーラーによるおおよその値段をご紹介します。
1、左アクセル 7万円程度
 (右のアクセルを固定し、左足でアクセルを操作できるようにする)
2、左ウインカー 2万円程度
 (左手でウインカーを操作できるように)
3、旋回グリップ 1万円程度
 (片手でハンドルを回せるグリップ 韓国などでは普通の車にもついているらしい)

この3つは着脱可能なので、私が車を買っても家族が運転する時はこの1だけを外せばいいようです。(2と3は少し邪魔になるかもしれませんが、付いていても普通に運転するのに支障はないようです。)いずれにしても普通の人と比べてたった10万円の追加料金で済むことがわかって、少々安心した次第です。

いよいよ教習開始の時間になり、緊張する教官とのミートの瞬間です。30年前、自動車学校の教官と言えば「怖いおじさん」というイメージが強かったのですが、30年もたつとオジサンが多いとはいえ大半が年下です。でも初日の教官は何となく同世代っぽい人でした。
1-20130420_124959.jpg 
初日は勿論、いきなり路上に出ることはせずにまずは教習所内のコースをゆっくりと練習します。右麻痺の私にとって一番難しかったのは、クラッチを踏まなくなって20年以上運転時には何もさせていなかった左足でアクセルを踏みブレーキも操作しなくてはいけないこと。
教官からは、「最初に左足で運転する時は、アクセルとブレーキの踏み具合が難しい。特にブレーキは全て急ブレーキになるので十分注意してください。」だとか「何年振りだとかは思わずに、初めて運転すると思ってください!」などの貴重なアドバイスをいただきます。
教官の言うとおり以前ならスムーズに徐々にかけられたブレーキの加減が判らずに、減速のつもりが急ブレーキになってしまったりして、「先は長いぞぉ~!」と思わせるスタートです。

でも何週かするうちに、ほんの少しですが加減が判り始めてきます。カーブのハンドルさばき等はブレーキに比べてまだ昔の感覚で操作できるような気もしています。でも左手一本でウインカーを操作しハンドルも回さなくてはいけないので、ウインカーを出す操作とハンドルを回したりする操作を同時にやらなければいけない時には、軽くパニックになってみたりします。1時間の教習で徐々に慣れてきた部分はありましたが、交差点の停止線の1m以上手前に停まってみたりするのは相変わらずです。

教習所のルールでは、1時間所内のコースで練習すれば(免許書を持っている我々は)2時間目からは路上に出ても良いというルールのようですが、まだまだ特にブレーキ操作に自信のない私は翌日曜日に予約していた2時間目の教習ももう一回「所内」を希望します。
2時間目の教官はもう少し若くて優しそうな人です。「今は自動車学校も学校と同じで、厳しくすると問題になることがある。だから昔みたいに厳しい鬼教官はいない!」といった話を聞いたことがありましたが、何となくわかるような気がする方でした。さすがに2時間目になるとブレーキも少しずつスムーズになってきますし、手の操作が重なってもパニックになることは少しずつ減ってきました。2時間目なのでS字やクランクにも挑戦し、問題なくクリアできることも確認できました。
感覚を忘れてちょっと戸惑ったのが「車庫入れ」。昔なら左右に体をひねって上手く見ながらバックできたのですが、左手一本で運転する今は特に左側に体をひねるとハンドル操作ができなくなるので、バックはミラーを見ながらしかできないことになりますので、昔とは勝手が違います。「バックモニターを絶対につけなくては…」と決意を固めた瞬間でした。

そして昨日は3時間目の教習でいよいよ3年振りに一般道路を走行しました。昔この久喜のあたりには買い物等によく来た「勝手知ったる地」ではありましたが、久しぶりの運転はとっても新鮮というかまだまだ怖さもあり、緊張の1時間でした。
当たり前ですが運転手が障害者の私であることを知らない特に子供や若者の自転車通行に少々”危ない!”と思う場面もありましたが、特に問題は無く最初に苦しんだブレーキが急ブレーキになることも徐々にですが克服でき始めています。多少調子に乗ってスピードを出しすぎて、教官から「看板付けて走ってるんだから控えて!」と注意される場面もありました。

今回の教習は試験がある訳でもなく、免許を再交付されるときの条件でも義務でもないので、いつでも自分が納得すれば止めてもいいのですが、とりあえずあと1回分は料金も支払ってあるので来週もう1回はドライブをしてみようと思います。
それ以降は… 車を買うまで全く乗れないのも辛いので、来週以降もう一回考えようと思います。

兎も角、運転に復帰する条件は徐々に整いつつあります。後は車を買うだけ?
なので今日も雨の中痛む足を引きずりながらディーラー回りをします。

今日あたり、そろそろ決める予感がしています!?