8日目:6月17日(月)
この日は大雪山を観光しながら旭川に向かう一日。行程上、今回の旅で最も晴れてほしい日ではあるのですが、今日と明日の天気予報は雨予報で、”北海道の屋根”大雪山の眺望はあまり期待できそうにありません。そんな訳で観光にはあまり期待できない日なので、相変わらず肩の凝りが激しいため大都会旭川に早く着ければマッサージが受けられるのではないかと朝からネットを検索し、旭川駅前のイオンモールの中に全国チェーンのマッサージ店がありネット予約ができるので、今日4時からのマッサージを予約してこの日の観光のスタート。
大雪山に向かい演歌でも有名な石北峠を超えます。大雪山は午前中から雨予報なのですが、ありがたいことにまだ雨は降り出してはいません。一旦、大雪湖脇の三差路を左折して帯広方面に向かい、最初の目的地は「三国峠展望台」。これだけ北海道に来ている私なのになぜかこの道は初めて通る道なので、この「三国峠展望台」も勿論初訪問。
曇天なので山並みは見えないので、とりあえずきれいな山並みは次回までお預け。全部最高の景色が見えてしまったら次に北海道に来る理由がなくなってしまいますから!
この後、もう少し帯広方面に進んで松見大橋の写真が撮れそうなビュースポットを探してみましたが、大昔乗った士幌線の終着駅あたりのかなり遠くまで来た感じなのに見つからないので、諦めてUターンして戻ってみると、三国峠のすぐ近くにビュースポットがあって、多くの方が写真を撮っているではありませんか!? 駐車場も満車で駐車もできず、結局松見大橋の写真は撮れずじまい。でも、ここにはもう一度来るのですから場所が判ったことだけで満足することにします。
次に目指したのは懐かしの層雲峡温泉街の黒岳ロープウェイ。層雲峡温泉といえば昔の北海道への団体旅行の定番温泉街で、昭和58年6月に初めての添乗員として最初に泊まったのがこの層雲峡温泉だったことも懐かしい思い出。お客さんから「北海道なのに、メシがマズい!」と酷評されましたが、精算の時に料金を見ると1泊2食付きで一人6,000円。いくら40年前といっても、一流ホテルで温泉もあって@6,000円では、旨い飯まで期待するのはいささか無理があるような… (でもこの旅行、その後は素晴らしかったので全体的には皆さんにご満足いただけた記憶があります。)ロープウェイに乗るのはいつ以来なのでしょう? デジャブ感はあるので初めてではなさそうですが、正直いつ以来なのかは全く思い出せません。
ロープウェイに乗り黒岳7号目まで。展望台に上って大雪山の景色を楽しみます。
本来なら、この先にあるリフトに乗ればもっと素晴らしい大雪山の景色が見えるのでしょうが、上を眺めても雲がびっしり掛っているので眺望は全く期待できそうにありません。おまけに天気予報通りいよいよ雨が降り始まったので、上に行くことは諦めてロープウェイを降りました。
層雲峡最後の観光は、有名な2滝。まずは流星の滝。
続いて、銀河の滝。
相変わらず素晴らしい2つの名瀑を満喫!
旭川市内繁華街のホテルにチェックイン。早速私は路線バスで旭川駅を目指し、駅隣接のイオンモールにある予約したマッサージ店へ行き、予約の4時に丁度良く到着。今回、阿寒湖・根室・旭川と3回のマッサージを受けましたが、その結果ようやく何とか回復することが出来ました。マッサージ代は3回共各1時間の施術で、1万円、3千円、6千円と合計で2万円近くを散財してしまいました。このお金で、もっと北海道の旨いものが食えただろうにぃ~!
妻は旭川市内の喫茶店を探して、ケーキとコーヒーを愉しんだようです。
この日の夕食は2014年にその味を満喫した居酒屋天金。
2014年には予約効果で1階の個室に案内され、雰囲気・味とも最高な旭川グルメを満喫しました(投稿はコチラ)が、この日は10年前とは比べ物にならないくらいの大混雑! 勿論今回も1か月以上前に予約はしていたものの、案内されたカウンター席は6組全員が同じ6時スタートの予約客! また、予約のないお客さんが建物内の階段にずらっと並んで席が空くのを待っているのです!(その数、ざっと15人以上!)
でも、味は10年前と同じで最高! まずは、刺身盛り合わせ。
大好きなアスパラ。
バター炒めの次には天ぷらでいただきます。
私の大好物の北海道珍味、氷下魚(コマイ)。旅館では絶対に食べられない味!
でも、今日のおすすめで期待して頼んだ「増毛産ウニ」だけは、アレッ?って感じ。
明後日からは日本海側に入り、いよいよ待望のウニが味わえると思ったのに... 色も味もあの増毛産のウニとはとっても思えない… 少し不安になりましたが、とはいえ10年振りの居酒屋天金を満喫しました。
やっぱり、旭川の夕食はここですね!
9日目:6月18日(火)
この日は天気も悪いので、午前中はのんびりする日。いつも通り夜早く寝て朝早く目覚めた私は、ホテルから散歩してのんびり旭川駅まで
学生時代、24時間営業の旭川駅には本当にお世話になったものです。稚内・網走などに夜行急行が走っていたので、0時過ぎまで待合室で列車を待ってから夜行急行に乗ったり、明け方まで待合室で寝てから、深夜の上り列車で札幌に向かったり… でも、旭川駅にあの頃の旭川駅の面影は微塵もありません。ホームに上がって特急列車オホーツクを眺めてみます。
突然、「そうだ、やっぱり北海道でも電車に乗りたい!」という強く思い至り、「次の大人の休日倶楽部パスの発売(9~10月)には、北海道に行こう!」とこの時に考え始めます。今年の秋には実施したいと考えていますが、果たして実現できるでしょうか?
一旦ホテルに戻り、妻お気に入りの「宮越屋珈琲」の旭川店でモーニング珈琲をいただきます。この宮越屋珈琲は公式HPに店舗紹介がなかったので直営店ではないようなのですが、朝から美味しいコーヒーをいただきました。
朝昼兼用の食事はここも2014年に行った回転寿司店「トリトン」にて。2014年は開店直後に行きギリギリで席を確保できたという自身の投稿があったので、今回は11時すこし前の到着を目指していたのですが、宮越屋珈琲でのんびりしすぎてしまったため、到着は11時のほんの数分前、慌てて順番の最後尾に並びますが…
開店して順調に席に案内されていましたが、我々の順番になると、「お待ちいただきます。待ち順番1番です。」との非情な通告。平日の開店前に並んだのに、まさか待ちだなんて… 本当に凄い人気の回転寿司ですね! 流石に前のお客さんたちも皆寿司をゆっくりと満喫しているようで、結局30分近く待つ羽目になりましたが、人気なだけありやっぱりトリトンの寿司は最高でした!
一番人気のホタテをはじめ、本当に旨い魚のオンパレード!
私は以前「回転寿司では、なごやか亭が(北海道)NO1では?」と投稿した記憶がありますが、少なくとも「トリトン、なごやか亭、根室花まる」の御三家(私が勝手に認定したもの)の中では、順位は付けられないのでは…? と、思うようになりました。
この頃になると、天気予報通りかなり激しい雨が降り出しています。今回、北海道に来てから初めての豪雨です。とりあえず雨を凌ぐために旭川の高砂酒造でお買い物。
試飲が出来ない私が酒蔵に来る目的は、土産用の日本酒(ここのお酒「国士無双」は意外と私好み)を買うことに加えて、ここの名物「酒粕ソフトクリーム」。目的通り日本酒のお土産を自分用に仕入れ、酒粕のソフトクリームも満喫!
旭川を出て、今日の宿がある道北の美深に向かいます。旭川から美深に向かう途中、士別にある「世界のめん羊館」などを観光する予定にしていたのですが、この豪雨の中での牧場見学は現実的ではありません。代案としてはその先の名寄の天文台なども考えていたのですが、今朝その天文台のホームページを覗いてみると「途中の道で、ここ数日連続して熊の目撃情報が寄せられている。」という注意喚起が… そんな注意喚起の中でまでわざわざ行く程魅力的な天文台とも思えなかったので、結局どこにも行くことなく美深を目指したのですが… 最初は高速道路道央道を走っていたのですが、あまりの雨の激しさに高速を走ることを躊躇い、慌てて一般道に降りて稚内に向かう主要国道40号線をのんびりと走ります。途中、ナビの天気予報機能が「5分後、この先で豪雨があります。」と突然の緊急事態宣言のようなものが数回発せられ、まだこの車とこのナビに慣れていなかった私は、おおいにビビッてその都度スピードを緩めたりしながら、何とかドライブを継続します。(ナビのこの機能ですが、その後雷雨の時には結構頻繁に警告が発せられることが判り、今では警告にいちいちビビることは無くなりましたが、この時はこの車に乗り換えて初めての警告だったので、実はかなりビビりました!)
何とか今日の宿びふか温泉に到着。ここに宿泊する目的は、美深で養殖しているチョウザメ料理を楽しむことなのですが、雨もかなり小降りになってきたので、施設内にある「チョウザメ館」でチョウザメをいただく前にチョウザメの養殖を見学。
たくさんのチョウザメが狭い水槽内に押し込まれて生活しており、あまりに窮屈そうで少し可哀想になりました。故郷のロシアならだだっ広い湖や川の中で悠々と暮らせるだろうに…
宿の夕食は「チョウザメ堪能プラン」。実はこの宿のこの料理、2020年に最初に予約してから3回予約してその都度コロナ事由でキャンセルしていたのですが、今回が「4度目の正直」。
ところが、予想より遥かにキャビアが少なく、とても”チョウザメ堪能”とは呼べない感じ。
食堂も大衆食堂のような雰囲気で、結構安っぽい作りと大衆食堂並み(またはそれ以下)のサービス。40年前から悪いイメージのなかった美深に、初めてマイナスのイメージがついてしまいました。
10日目:6月19日(水)
この日は前日とうってかわって好天気。
いよいよ日本海岸に行き、今日からは待望のウニを満喫するぞぉ~!と元気モリモリ。美深からやや北上して音威子府へ。2015年に音威子府の駅でそばを楽しみ、「『また、来ます!』と言ってはみたものの、今度来るときはもうあのお店はないだろうなぁ~」と心の中では思っていたのですが、残念ながら予想通りもうお店はありません。(その時の投稿はコチラ)お店があれば、宿の朝ご飯をパスしてでも絶対食べたかったぁ~!
音威子府からは、進路を西方面に変えて日本海を目指しますが、最初は「雲一つない」好天気だったのに、日本海が近づくにつれて徐々に雲が多くなります。「え~っ、これじゃあ利尻富士、見えないじゃん!?」と落ち込みながら日本海岸に着き、今回「利尻富士が見えるとしたら、ここしかない」と当たりを付けておいた「道の駅えんべつ富士見」へ。
上の展望台に行ってみますが、残念ながらやっぱり利尻富士は全く見えません。 (波田陽区風に)ザンネン!! 今回はここが旅の最北地点で、この後は利尻富士からは離れるだけなので、この旅では利尻富士は見られずに終わります。同様に2015年の旅でも利尻富士はその姿を出し惜しみされて全く見られなかったので、貴重な利尻富士の眺望は前回(2022年)の時だけ。(その時の写真はコチラ)でも、2022年の時にたっぷり見られたので、今回見られなくてもあまりフラストレーションは溜まりませんでした。(という、負け惜しみ)
これからは日本海岸を南下。2年前に北上したコースを逆に走ります。2022年に昼食にフグを食べた初山別村、今回はフグではなくソフトクリームを食べるつもりでしたが、何故かソフトクリーム屋さんは閉まっています。2年振りの羽幌の町に着き、まずは2年前にも来たコインランドリーでこの旅2回目の洗濯。今回、本当に殆ど長袖を着ていないので、半袖のシャツはフル稼働ですが、長袖はどれも1回も洗濯しませんでした! 羽幌のコインランドリーには北九州ナンバーのオープンカーに乗ったカップルも同様に洗濯をしていました。我々より遥かに遠い北九州からの旅… 「お互いに、よい旅しましょうね!」と心の中でエールを送ります。
羽幌での昼食は有名店「北のにしん屋さん」にて。羽幌では前回、朝食を「浜のかあちゃん食堂」で食べ、昼食を小平(おびら)の超有名店「すみれ」で約2時間並んで海鮮丼を食べたのですが(その時の投稿はコチラ)、今回の北のにしん屋さんで羽幌周辺の有名店はほぼ制覇です。 まだ12時前だったのですが駐車場激込みで、数分経って空きが出たスペースに何とか駐車。
食券販売機では、「うに丼」は売り切れ。仕方なく私は名物の「はぼろ丼」をいただきます。
前回同様羽幌のエネオスでガソリンを入れ、羽幌の観光は前回しているので留萌方面に車を走らせます。留萌に近い臼谷漁港というところがホタテ等が安くておいしいというので向かってみますが、お店はどこも閉まっている感じ。
山田漁業部というお店のドアを開けて作業をしているおばあさんに尋ねてみますが、「今日、お祭り(イベント?)があったんで、ホタテは全部売れてしまったの。だから売れるものはありません。ゴメンね。」と、申し訳なさそうに言われます。妻とは「ホタテは、夜食べるからいいね?」と言って、臼谷漁港を諦めます。
その後、道の駅で日本海を眺めてから今日の泊りである苫前町の温泉宿「とままえ温泉ふわっと」へ。この宿に素泊まりで宿泊したのですが、この宿がとってもユニーク。我々が予約していた部屋はキャビンタイプの部屋だったのですが、部屋の中に3つのシングル個室があり、お互いが別室で眠れます。
冷蔵庫などは1人1つありトイレもちゃんと(3人で1つ)あるのです。この部屋に2人で泊まるのに2人の宿泊料が何とたったの6,000円。つまり一人当たり3000円で、ユースホステル並みの値段! これで温泉にもちゃんと入れるのですから、最高の宿です! 早速、とままえ温泉を満喫!
この日の夕食は、車で約20分走って小平町の超有名店「すみれ」の再訪。2年前にはお盆のピーク時だったとはいえ11時前に行って2時間待ったあのお店です。
夜の営業は5時からということで5時に行ったところ行列は全くなく、口明けでお店に入れたのですが、冒頭から「スミマセン。本日、ウニはありません。」 温暖化の影響で本当にウニは取れないのだそうです。仕方がないので、私は(ウニなしの)海鮮丼。
妻は「ホタテ・いくら丼」をオーダーしたところ、「スミマセン。今日、ホタテもないんです!」。これも臼谷漁港のお祭りの影響なのでしょうか? 仕方がないので、妻はイクラ丼で我慢。
この旅で唯一のアルコールなしの夕食だったので、セイコマートでアルコールを仕入れて部屋で晩酌。6,000円なのにオーシャンビューの部屋からは日本海に沈む夕陽が見られます。
部屋からは2年前に楽しんだ天売島(左側)と焼尻島(中央)が見えます。このまま沈めば丁度焼尻島に夕陽が沈むとお酒を飲みながらずっと眺めていましたが、残念ながら最後の最後に雲がかかってしまいました。