麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

北海道ドライブ紀行2014 <その⑥:旭岳~旭山動物園・層雲峡>


4日目:6月24日(火)

この日も朝は4時前には目が覚めましたので、朝から温泉に向かいます。露天風呂へのチャレンジは自粛したのですが、ゆっくりと誰もいない温泉を楽しみました。
昨日の旭岳の上(ロープウェイ終点付近)の気温は9℃とのことで、ここはロープウェイの下とは言え、やっぱり結構寒いです。朝、ホテル目の前に停めてある車を見たら、朝露がびっしりついています。埼玉の11月以降のような気候のようです。
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朝食は夕食同様あまり期待していなかったのですが、事前のHPを見て楽しみにしていたメニューが一つだけありました。それは、「地元東川町産の豆腐」。地元産の大豆と水で丁寧に作った豆腐らしく、基本朝はパン派の私も、豆腐だけはたっぷり取らせていただきました。
期待が大きすぎた部分もありましたが、朝はこの豆腐だけで満足しました。

でも、この日にこの旅行で最悪の緊急事態が発生してしまいました。
この日の予定は、今回の旅行の中で一番歩く予定の日なのに、よりによってこの日に発生してしまうなんて… 順調すぎる今回の旅行に神様が与えた試練なのでしょうか??
それは(病人の)私に関することではなくではなく、「妻の足の痛み」です。
足の痛みは、旅行前から少しはにあったらしいのですが、徐々にひどくなりこの日は朝から歩くのがやっと… という状態になってしまったようです。念のため健康保険は持ってきていて、「病院行こうか?」と聞いてはみるものの、本人曰くそこまでの症状ではなく、また以前にも似たような症状があったのですが、医者に行ってもすぐには良くならなかった経験もあるので、病院は帰宅後に行くとして、「今は無理しない。」ということで、我々の旅行予定は若干軌道修正をせざるを得なくなってしまいました。

8時過ぎに車をホテルに置いたままで、旭岳のロープウェイに乗りに行きます。ホテルからロープウェイ乗り場までは徒歩3分。乗り場の有料駐車場は500円かかるので、妻を気遣って「車で行く?」と聞いてみますが、500円と徒歩3分を天秤にかけると500円の方が重いらしく、「歩くよ」との判断です。
下から見上げる旭岳山頂… 今日は本当に絶好の好天です!!
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旭岳のロープウェイは往復で2900円する本格的なロープウェイ。所要約10分間で、15分毎に運行しています。朝から旭岳登山・ハイキングする人でそれなりに賑わっています。
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(写真は、朝早い「下り」なので無人ですが…)
10分後に到着する駅は「姿見駅」。ここから「姿見の池」までは約1時間で往復できるハイキングコースがあり、大半の方がこのハイキングコースを目指します。
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私もハイキングする気満々で、以前この旅行を計画する時に「私でも歩けるかどうか」地元東川町にメールで問い合わせをしています。その時の回答は「行けるところまで行って、これ以上は無理だと思ったところで引き返すのがベター。」という回答を得ていましたので、メールのアドバイスに従うつもりでいました。
ところが、思わぬ伏兵が現れます。その伏兵とは…「残雪」。
問い合わせ段階では旅行予定は7月でしたが、その後6月に変更になって7月の時点では全く想定外の残雪が、私の前に立ちふさがります。
ハイキング者には山頂で「長靴レンタル」を行っていて、多くの方が利用していたのですが、装具をつけている私は、普通の長靴をはくことができません。「雪に沈む」&「雪で滑る」歩道の状態ですから、普通の靴で山道を歩くには、私にはあまりにリスクが高そうです。
勿論、足痛いのせいで歩きたくない筈の妻の状況も気がかりです。結局、姿見駅からのハイキングを断念して、周囲の景色を遠望して満足することとしました。
目の前にある展望台を「いつかまた、登りに来るぞぉ~!」と強いあこがれと意思をもって見上げたのは、3年前弘前岩木山でのリフト山頂駅からいただきを眺めて以来です。

気を取り直して神様が与えてくれた「雲ひとつない天気」での旭岳というか大雪山連邦を存分に満喫することに切り替えます。
まずは旭岳のベストショット!! 本当に素晴らしい天気です。
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名も知らぬ大雪山連山の山々。周りはみんなこんな風景なので、見飽きることがありません。
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今日も気温はようやく10℃。もうすぐ7月なのに積雪20センチ… さすが、北海道!
(日付は前日ですが…)
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平地の方も広大な風景が広がっています。
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前日、横をドライブして名前を覚えた忠別湖(忠別ダム)も綺麗に見えます。 
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旭岳と周囲の風景に十分に満足して、改めて「今度は、ハイキング行くぞぉ~!」と再訪を固く誓って、再びロープウェイの人になって天上界から舞い降りました。
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岳温泉を後にして、業界人としての興味もチョットあったので、近くの温泉地「天人峡温泉」をちょっとだけ覗いてみます。
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本当は、この近くに「羽衣の滝」という北海道最大級の滝があるようで行きたかったのですが、「歩きたくない」オーラ全開の妻に遠慮して、先を急ぎます。

この後は大雪山の麓を後にして、旭川市内に向かいます。この日は昼間の気温が30℃に近くなる猛暑予報だったのですが、我々は朝に10℃以下の旭岳に行く予定だったので、当然長袖のシャツに(山の上では)パーカーを着ていましたが、猛暑の旭川では暑すぎます。旭川に向かう途中の道の駅で、半袖に着替えさせていただきました。

ちょっと早いけれど、本日の昼食に向かいます。本日のランチは計画通り「回転寿司」。
5年前、釧路での回転寿司「なごやか亭」に感動して、結局6日間の旅行で2回も同じ店に行ってしまい、「北海道の回転寿司は別格!」という認識を持っている我々が、満を持して選んだ回転寿司です。明日行く札幌に5年前に感動した「なごやか亭」が何店舗もあるので、そこに行こうとも考えたのですが、ネットでの情報収集をするうちに、ネットの評価ではこの日に行ったお店の方が札幌の「なごやか亭」よりやや上だったために、このお店をチョイスしたのです。
今回、訪れたお店の名前は「トリトン」。札幌には何店舗もあるお店のようですが、旭川には1店舗だけです。
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11時15分前後に到着して、「早すぎるかな…」とも思ったのですが、意外にもこの時間で既に最後の空席に何とか滑り込めた感じでした。計画通りに11時半過ぎに着いていたら、間違いなく”待ち”でした。
 
やはり、とても回転寿司とは思えない新鮮なお寿司を十分に満喫しました。このお店の自慢が「ホタテ」だというのはしっかり事前に情報を仕入れていたので、真っ先に注文して満喫したのですが、私のポリシーとして「企画モノ」(「今日のおすすめ3カン」とか「北のおすすめセット」など)を中心に頼むのですが、この日確かにたくさんお寿司をいただいたことは事実ですが、企画モノの殆どにホタテが入っていたので、合計するとホタテは5カン以上は食べたことになるのでしょうか…
5年前の「なごやか亭」の時ような感動をしなかったのは、「いくらなんでも、回転寿司だから…」とあんまり期待していなかった5年前との違いと、埼玉でもこの5年間の「回転寿司の進歩」の影響でしょうか…?
お店を出るころには、平日の昼前とは俄かには信じがたい大行列でした。

この日の午後の観光は、念願の「旭山動物園」。2007年に旭川出張を画策したのに、その出張が4月のちょうど休園期間中に当たったために断念して以来、ようやく果たす初訪問です。
動物園は結構アップダウンが激しく歩く距離も長いことは事前に情報収集していたので、妻の状況が気がかりではありましたが、とは言え今回も断念すると一生行けないような気もしたので(大げさか?)、状況次第でやめることも選択肢に入れつつ行ってみることにします。

動物園正門近くの「無料駐車場」は無視して、一番歩く距離が短くて済む西門近くの有料駐車場を目指すのは事前調査してある計画通りです。民間有料駐車場の一番いい場所の「身障者用P」に何とかスペースを確保し、念願の旭山の観光を始めます。
人気のペンギン、アザラシ、ホッキョクグマの3館はすべて西門近くに集中しているので、妻の足の状況次第ではこの3館だけで帰ることも念頭に入れて、観光をスタートさせます。
 
最初は、娘が大好きなペンギン。 本当にペンギンって泳ぐのはこんなに早いんですねぇ…
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アザラシ。 こんなに頻繁に我々の前を泳いでくれるとは思いませんでした。
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ホッキョクグマ。最大の見せ場のダイブシーンは食事の時だけなのだそうです。
(食事の時間の前には、見学者で凄い行列でした。)
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その後、(一部の館内は私だけで見学しましたが)妻も何とか大丈夫でかなりの部分を無事に見ることが出来ました。個人的に一番感動したのはオラウータン。凄い高所を雲梯の要領で軽快に散歩するさまは、ちょっと感動ものでした。
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妻はさすがに場所柄近所の奥様へのお土産を買わずに、まだ幼い(と信じている)娘に大好きなペンギングッズを買っていました。

旭山動物園をゆっくり見て、この日の観光を終了する予定でしたが、あまり歩きたくない関係もあり動物園を出た時間はまだ3時前です。まだホテルに入っても仕方がないし、妻も足は痛むけれど「歩かない観光」はまだまだしたいようです。
ということで、急遽予定を追加して層雲峡の(歩かないで見られる)「銀河・流星の滝」に行ってみることにしました。午前中に「羽衣の滝」の近くまで行ったのに見なかったので、体が滝の出す”マイナスイオン”を欲したのかもしれませんね。
旭川からは途中無料の高速道路を走って片道約1時間半です。1983年(昭和58年)私が会社に入社した年に初めての一人の添乗で最初に泊まった層雲峡温泉のホテル(改装されていて、往時の面影はありません)を横目で見ながら、当時必ず行った観光地である銀河・流星の滝を目指します。
数十年振りに見た滝は、ずっと変わらない感じでした。
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(3時前に思い立って層雲峡を見に来るなんて)かなり無理なスケジュールなので、ほんの10分ぐらいの滞在で再び旭川に戻ります。帰りは来る時よりちょっと長く高速に乗っていたら、いつの間にか有料区間に入っていました。

本日の宿泊は「旭川グランドホテル」。個人的に「旭川NO1シティホテル」と勝手に思っているホテルで、本日も満室なのだそうです。

さて本日の夕食ですが、海鮮系の居酒屋でたらふく好きなものが食べたいと思い、事前に散々検討して悩んだ挙句、ホテルから徒歩10分弱の「天金」というお店に決め、出発前からホットペッパーで座席だけ予約をしていました。
さすがに事前予約効果で、カウンターにもすぐ近いベスポジの個室にご案内いただき、評判通りの味を満喫しました。写真はないのですが、食べたものは
・刺身盛り合わせ +ホッキ貝&ボタン海老(を追加)
・(厚岸産)生カキ・焼きカキ
・アスパラバター炒め(美味だったけど、富良野には及ばず)
カニの天ぷら
この他にも、数品頼んで本当に超満腹になった記憶があります。
どれもムチャクチャ美味しかった!!

この日、あまりに美味しかったので自分で決めたマイルールを破ってしまい、アルコールを3杯も飲んでしまいました。
一杯目:日本酒、2杯目:ビール(妻があまりに美味しそうに飲むため)3杯目:ワイン
病気が再発してまだ死にたくはないので、アルコールは「1単位」までと決めていたので、発病以来4年間一度も「酔っぱらう」ことはなかったのですが、この日の帰りは4年振りに「千鳥足」になりました。
ホテルに戻り、風呂に入らずに爆睡してしまいました。