麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

鉄旅4題

3月はじめから、鉄ちゃんに戻ってさまざまな列車の旅を実施してこのブログに投稿してきましたが、投稿したもの以外でもあと4回程「鉄ちゃんの旅」を楽しんでいますので、今回はその4回をまとめてご報告します。

 

その1:水郡線と水戸のあんこう鍋(3月25日実施)

 

本来は只見線を楽しんだ翌日に楽しむはずだった水郡線と水戸のあんこう鍋。ところが2回前のブログで報告した通り前日深夜の地震の影響でJRが動いていなかったために断念し、そのリベンジをどうしようかと考えていましたが、我が家のある白岡駅を始発列車で出て東北本線の各駅停車を乗り継ぐと水郡線の分岐駅である安積永盛駅でうまい具合に水郡線の列車を掴まえることが出来て、お昼過ぎには水戸に着けることが分かったので、「青春18きっぷの旅その4」として日帰りで実施することにしたのです。
白岡駅出発は5時50分の宇都宮行き始発列車にて。東京方面行きの始発列車のように座れないほどの混雑ではありませんが、さまざまな乗客がこんな時間から宇都宮線の15両編成の列車に乗り込んでいます。私の想像では短い区間乗車の利用者が多いのかと思いきや、かなりの乗客が宇都宮または小山まで行くので少し驚きました。終点宇都宮では向かいのホームに停まっている各駅停車に乗り継ぎ黒磯まで行くのですが、この列車が意外にもかなりの混雑で、乗り継ぎ客の我々はロングシートの座席にも全く座れません。朝7時前後の列車ですから宇都宮付近の駅で通勤の多くの乗客が降りるのでは… と予想した私の期待を見事に裏切り、宇都宮から30分以上は座れない状況が続きました。矢板那須など十数年前まではいつも車で来ていた懐かしいゴルフ場の名前にウルっとする場面もありながらの、栃木県北部の1時間。黒磯からは編成の長い列車にのんびり座ることが出来て旅情を味わうことが出来、東北地方に入る景色などをのんびりと眺めることが出来ています。
水郡線との分岐駅安積永盛で下車して、郡山からの水郡線を待ちます。

本当ならば水郡線の始発駅である郡山駅から乗り、ボックス席を確保したかったのですが、始発列車できてもこの時間がギリギリだったのでやむを得ないところです。待望の水郡線は定刻通り2両でトコトコと到着。

水郡線は混んではいませんでしたが、予想通り4人用と2人用のボックス席には全て乗客がいて、ボックスを独占することはできません。そしてそのほとんどが青春18きっぷを持った鉄ちゃんの風情なので、どうやらすぐに空くことは期待薄のようです。仕方がないので、私に近い年齢の鉄ちゃんらしき男性のいる4人用のボックスに座り、通路側から水郡線の車窓を楽しむことにします。この男性、朝からボックス席で車窓を眺めながら持ち込んだ日本酒をチビチビと呑んでいます。六角さんに憧れているのでしょうね…!?
水郡線、最初のうちは磐城石川磐城棚倉など磐城の着く駅名が多く、駅名標には「奥久慈清流ライン」の愛称表記がありますが、まだ久慈川の景色はあまり見えません。

でも、徐々に久慈川の流れが車窓から楽しめるようになってきて、鉄ちゃんのテンションも大いに上がります。

ようやく2人用のボックス席があいたので移動し、鉄ちゃんらしく窓に張り付きます。

矢祭山」 この駅名にも昔ひそかに憧れて、この地を舞台に推理小説を書きたいと考えたことがあったなぁ~… と、昔のことを懐かしく思い出しました。でも、この地は初訪問です。

茨城県に入って駅名が常陸に変わります。常陸大子もゆっくりと訪ねてみたい町です。

袋田の滝の玄関口である袋田駅袋田の滝は別名「四度(よど)の滝」と言われて、各季節毎に訪れることを推奨されているようですが、私はまだ1回しか行ったことがありません。「あと、3回かぁ…」と、感慨深くなってしまいました。久慈川の清流もいよいよ本格的になった感じです。

上菅谷からは同じ水郡線の名前を持つ常陸太田行きの支線が分岐しています。鉄ちゃん的には乗りつぶしのためには是非乗りたい支線なのですが、今回は「あんこう鍋」を優先してスルーとします。次には、乗ってみたい!
水戸が近づくにつれて、どんどん乗客が増えてきて座席は満席になり立ち客も徐々に増えていきます。廃止が議論されているローカル線というよりも活気ある都市近郊列車の風情ですね。満席の中で終着駅水戸駅に到着して、水郡線の旅は無事に終了。
水戸でのメインは、あんこう鍋を食べること。昔、出張で何度か来た昔の勤務先水戸支店すぐ近くで昔呑みに来た記憶もある居酒屋で、昼から「あんこうのコース料理」が食べられるというのでランチタイム終了前にギリギリで到着し、あんこう鍋コース@4,400也と生ビールを注文。

久し振りのあんこう、やっぱり旨い!

何と言ってもあん肝!

メインはやっぱり鍋!

そして、〆は雑炊!

すっかり満足したランチタイムでした。
本当は水戸東照宮に行こうかとも思っていたのですが、ここで雨が降り出したので、すぐ近くでも東照宮に行くのを断念して、停まっていた列車に飛び乗ります。水戸線との乗り継ぎ駅である友部駅でも出発直前のロングシートの旅情が薄い列車に飛び乗ります。水戸線の車窓は特に特徴のない田園風景で、朝が早かったのとほろ酔いもありうとうとしてしまい、あまり楽しめませんでした。

 

その2:埼玉県全鉄道路線乗りつぶしの旅<その③最終回>(3月28日実施)

 

2題目は過去2回実施した「埼玉県全鉄道路線乗りつぶしの旅」の最終回。過去2回は普段あんまり乗ったことがない路線や事前に設定した難題をクリアする等の目標があったので、鉄ちゃん的にもそれなりにワクワクした旅行になったのですが、最終回は乗り慣れないというか自分的には新鮮な路線はあんまりなく、ただ決められたことを淡々とこなすだけの感じ。とはいえ、過去2回を実施したのに最終回である3回目をやらなければいつまでたっても「達成」にはならないので、3月中に実施しました。

この日は埼玉県東部の東武鉄道乗りつぶしが午前中の目的。大宮駅発の東武アーバンパークラインという名前が私的にはいまだにスッキリ来ない東武野田線からスタート。

乗り慣れた野田線であまりに馴染みのある岩槻・春日部を過ぎて江戸川を超えて千葉県に入った川間駅まで乗車。

川間駅からは徐々に多くなる通勤客と一緒に春日部駅まで。春日部からは東武伊勢崎線スカイツリーライン)の急行でたくさんに増えた通勤客に揉まれて東京都を目指します。この路線の北越谷以降は複々線になるので何度乗っても楽しい路線。普通列車を急行列車がさまざまな区間で追い越してゆくのは鉄ちゃん的には何度見ても麻薬的な快感!でも今回は東京に入ってすぐの竹ノ塚で折り返したいので草加で各停に乗り換えて竹ノ塚まで。

竹ノ塚では一旦改札を出てまた改札を入るという律儀な鉄ちゃんらしさを発揮し、すぐに反対側ホームへ行き再び各停/急行と乗り継いで東武動物公園駅からは今度は東武日光線で日光方面を目指します。子供時代、母親の実家栃木県の鹿沼東武の快速電車で行くのが兎に角楽しみでした。当時の快速の停車駅は、浅草を出た後は北千住、春日部、杉戸… そう、ここ東武動物公園駅はかっては杉戸駅だったのです。東武動物公園が出来て駅名が杉戸から変わった時には子供ながらに猛烈な違和感があったことを覚えています。その東武動物公園駅が今では我が家から一番近い東武線の駅になることなんて、当時は全く想像していませんでした!
東武日光線は埼玉県を出て、一駅だけ群馬県に入ります。その板倉東洋大前駅で降りて久し振りに駅前風景を眺めます。昔、大宮で仕事していた頃ここの東洋大には仕事で何回か来たことがありとても懐かし~い!

東武線の新しい特急列車。カッコいい! そのうち乗ってみたい!

再び東武線に乗り東武動物公園まで戻り、次は東武伊勢崎線でとても馴染み深い久喜・加須などを経由して館林方面を目指します。群馬県に入って最初の駅川俣駅東武線埼玉県東部エリアの乗りつぶしは無事完遂!

次は隣駅羽生から秩父鉄道に乗車。

この秩父鉄道の熊谷までの区間は結構な直線区間で、私の好きな区間

この旅3回目のターミナル駅寄居が今日の秩父鉄道のゴール。はじめて寄居で乗り継ぎの時間があったので、ゆっくりと駅前を眺めてみました。各線の線路が連なり、何となく壮観な眺め。

寄居駅は… やっぱり田舎でした!(失礼!)

寄居からは初回に乗った八高線に再び乗って越生まで。

越生からは東武越生線で坂戸まで。

このまま東武線を再び北朝霞まで乗り通して、埼玉県内の東武線も全線クリアです!
その後は、2つのこの旅のJR未乗区間乗りつぶし。まずは埼京線武蔵浦和~浮間船渡の区間。実際は赤羽まで乗り通してそのまま職場に行き、退職に伴い健康保険証を返却します。そして秋葉原から京浜東北線を大宮まで乗り通して、めでたく埼玉県の鉄道全路線制覇の完遂です!

3日間でそれなりの費用も掛かりましたが、さわやかな達成感に満たされました!

 

その3:念願の飯田線(4月2日実施)

 

5枚綴りの青春18きっぷも、いよいよ最後の1枚になりました。最後の1枚は駅の数が兎に角多く全線完乗にはかなりの時間が掛かる飯田線にチャレンジしようと決めていました。4月1日になって正式に会社員から無職になり時間はたっぷりあるので、6時間を超える飯田線の長い時間も苦にはならないだろう… と、考えた故です。
最初は、この日あたりに飯田線沿線の「高遠城址公園の桜」が開花する予報だったので、沿線の伊那市あたりに1泊して飯田線と高遠の桜を一緒に楽しむ予定にしていたのですが、3月下旬からの異常気象で桜の開花が遅れ、4月上旬の高遠の桜はまだつぼみだというので、計画を日帰りに戻して飯田線だけを日帰りで楽しむことにしました。でも、各駅停車だけでは飯田線の日帰りはできないので、飯田線の終着駅豊橋駅からは新幹線で帰る日帰りの旅です。
出発は朝の6時頃。飯田線の始発駅岡谷駅までは2週間前に乗った中央本線の各駅停車なので前回と同じ。前回は「中央本線を端から端まで乗る」という目標があったのでちょっと遠回りして東京駅まで行きましたが、今回は武蔵野線経由で中央線列車の始発高尾を目指します。今回は岡谷駅まではダイヤを見ないで行き当たりばったりで向かったのですが、高尾駅で向かいに停まっていた列車に飛び乗り、間際に乗ったにも関わらず今回もボックスを独占できて素晴らしい眺めを満喫。中央線沿線の桜も見ごろになっています。

今回も晴天で、山並みはサイコー!

甲府からは空いていそうな小淵沢行きで前回とは違ってボックス席からの南アルプスの眺めを満喫!久し振りに対面した八ヶ岳、やっぱり素晴らしい!

昼前に岡谷駅到着。岡谷駅内にはコンビニがあり、ここなら「呑み鉄」用のお酒を仕入れられると楽しみにしていたのですが、岡谷駅に着いてみると「無人販売所」なのでアルコールの販売がなく、諦めきれない私は駅を出てコンビニ・酒屋を探しますが、残念ながら今回も呑み鉄は叶わず。やっぱり、ローカル線の旅の時は持参すべきですね。

何もない…岡谷駅

岡谷駅から乗る飯田線JR東海カラーの列車でボックス席があるので、今回も早めに並んで無事にボックス席を確保。

はじめのうちの飯田線は、秘境感もなく田園地帯を本当に細かく駅に停まりながら走って行きます。ずっと遠くには甲斐駒ヶ岳などの南アルプスの山並みが美しく見えています。

私が無知だっただけなのですが、飯田線ディーゼルではなく全区間で電化されていることに正直衝撃を受けました。こんな山の中でも、電化されているのですね!?

鼎駅。この駅名も時刻表を見ていて激しく憧れていた駅。でも、実際に見て見ると特に何と言うこともない普通の駅ですね。

沿線には桜が満開に。「これなら、高遠も咲いてるんじゃない?」と降りてみたくなりますが、ここはウエザーニュースの開花情報を信じることにします。

全部で6時間の飯田線の約半分の3時間経ったところで、この列車の終着駅天竜峡駅到着。すぐに向かいに停まっている豊橋行きに乗り換えますが、鉄ちゃん客は皆走って乗り移り、進行方向左側のボックス席を確保するので、走れずに出遅れた私は明らかに鉄と思われる人の向かいにちょこんと座ることに。そしてここからが飯田線のハイライト。進行方向左側に天竜峡の素晴らしい眺めが展開します。

本当に素晴らしき天竜峡の眺望。

そしてここからが飯田線の本領。「秘境駅」と呼ばれる駅が続くのです。秘境駅とは、山奥や原野といった人里離れた秘境にあり、列車の停車本数が少なく、列車以外ではアクセスも難しい駅のこと。ここからは鉄ちゃん垂涎の全国でも有数の秘境駅の続く区間なのです。秘境駅千代駅金野駅の次は、絶壁の駅と呼ばれる田本駅。”してぐり”と読む為栗駅。全部秘境駅として有名な駅。

でも、列車の中から眺めるだけでは、秘境駅の魅力はわかりません。いつかは降り立ってみたいと思うのですが…

秘境駅中井侍駅を出ると、長野県を後にして飯田線静岡県に入ります。静岡県最初の駅も秘境駅である小和田駅。この駅、”おわだ”ではなく”こわだ”と読むのですが、現天皇陛下ご成婚の時にはメチャメチャ取り上げられた駅です。

このあたりまでで飯田線の秘境区間は終了。窓に噛り付いて景色をずっと眺めていた私も、少々疲れてしまいました。ウトウトしていると相変わらず駅にはこまめに停まるものの、平凡な田園風景が続きます。愛知県に入る頃には通常の近郊列車の眺めとなり、列車も混雑してきて飯田線らしさと言えば兎に角都内の私鉄並みにちょこちょこと駅に停まることだけ。18時を過ぎて6時間に渡る飯田線の旅は終了。本当に楽しい6時間で、念願の飯田線を満喫できました!
豊橋駅でのお楽しみと言えば「豊橋カレーうどん」。昨年、九州からの帰りに豊橋に泊まった時にすっかりその魅力にハマり、今回も飯田線と並ぶ旅のメインに据えていました。駅前の名店にて味わったのは、カツ乗せの豊橋カレーうどん。今回もとっても美味でした!

豊橋からは青春18きっぷが使えない新幹線こだまで帰宅。とっても楽しい1日の旅でした!

 

その4:孫と鉄旅(4月4日実施)

 

私には孫が3人います。7歳の男の子と5歳・3歳の女の子で、孫の前ではご多分に漏れず私も毎回甘々ダラダラの”じいじ”ぶりを発揮しています。長男はありがたいことに電車好きで、じいじと共通の趣味があることはとても嬉しいことで、今までも鉄道博物館などに一緒に行ったことはあるのですが、一緒に鉄旅をしたことはなかったので、春休みを利用して鉄ちゃん2人で初めての鉄旅を楽しみました。
今回の日帰りの鉄旅は新幹線、SL、西武特急を楽しむコース。結果的に3月以降に行ったところばかりなので、何となく3月の旅行が今回の下見のような格好になりましたが、じいじとしては孫の前で迷ったりする不格好な姿は見せたくないので、下見をしておいて良かったというのが正直なところ。
集合は朝の東京駅。今年から2年生になる孫は、大きなカメラを持って登場。母親(=私の娘)は数年前に一念発起して会社員からカメラマンに転職したのですが、その母親から借りた本格的な一眼レフカメラのようです。新幹線ホームに上がった途端に様々な新幹線が発着するので、いきなりその風景に釘付けになる孫。

最初は、上越新幹線「とき」にて熊谷まで。東京~熊谷までの沿線は最近乗ったし勝手知ったルートなので、知識豊富なじいじを目指して孫にさまざまな蘊蓄を語ります。でも、孫は聞いているのかいないのか… 熊谷駅で新幹線を降りると、孫は早速写真撮影。じいじ(私)は呑み鉄ですが、孫は早くも「撮り鉄」ぶりを発揮。

秩父鉄道の駅でも、早速あちこちでパチパチ。

今日のメインイベントは秩父鉄道のSL「パレオエクスプレス」。

SLは新幹線はおろか各駅停車よりもさらに遅いので、孫は「SL、のろ~い」と再三愚痴っていましたが、甘々のじいじがたくさん買ったお土産の鉄道グッズとお菓子をたらふく食べながら、時折車窓にカメラを向けています。

途中の長瀞駅でもSLと駅員さんをパチリ。

SLの旅は御花畑駅まで。歩いて西武秩父駅まで移動し、西武秩父駅のフードコートでお昼を食べ、デザートにはじいじお薦めのいつもの「みそポテト」。

孫にも武甲山の山容は印象的だったようです。

その後、孫の両親と二人の妹にお土産を買い、西武特急ラビューに乗り込みます。

池袋駅で孫を母親に引き渡して、今回の鉄2人の初めての旅は終了。
次は大井川鉄道? それともリニア? 爺鉄の夢はどんどん広がります!