麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

倒れてから現在まで… その⑩ 食事と体重


久しぶりの回顧録です。今日はリハビリセンターの食事と体重について書きます。

このブログを始めた頃に書きましたが、私の体重は数年前MAX110キロまでになり、ジムに通いつめて93キロまで落ち、倒れる直前はジムをやめていてリバウンドしていました。
倒れる前に最後に体重を計ったのは恐らく2~3日前。確か97~8キロだったと記憶しています。
「ヤバイ!本当に真剣にジム探さなきゃ!」と決意を新たにしたのを思い出します。

倒れてから茨城の病院や久喜の病院に入院中には、体重は全く計りませんでした。寝たきりで体重が計れない状況でしたが、「それどころではない…」と言う状況でした。
茨城の病院では入院3日目ぐらいから食事を取り出したような記憶がありますが、「どんなものが出たか」とか「美味しかったか」については全く記憶がありません。「食べる」と言うより「生きる」ことに精一杯だったようです。

久喜の病院では、おかゆとおかずのご飯を毎日食べました。旨かったかどうかは正直記憶にありませんが、食事の時間になってもお腹が空かなかったことはよく覚えており、味気ない病院食を無理矢理詰め込んでいたのだろうと思います。

リハビリセンターに入院して、倒れて以来20日ぶりに体重を計りました。まだ立てないので車椅子ごと体重計に乗ります。
「やつれたんだろうから、痩せたんだろう」と予想して体重計に乗りましたが、結果は97キロで倒れる前とほぼ一緒です。
「あれぇ??」とは思いましたが、考えたらこの20日間食べてはいないものの点滴で栄養を取り、運動という運動は何一つしていないので、当然と言えば当然でしょう。
この二つの病院の目的は「ダイエット」ではなく「私を生かすこと」ですから、栄養をきちんと与えてくれた2つの病院には感謝しなければいけません。
いずれにしても、体重は97キロから再スタートです。

私は脳卒中なかでも脳出血で倒れたのですが、原因は高血圧です。ということは、回復を目指し血圧を下げないと再発してしまったら元も子もありません。
勿論、デブも高血圧の大きな要因の一つですから血圧を下げる重要なメニューの一つに「ダイエットすること」も含まれています。

血圧を下げることを目的にしたリハビリ病院での食事ですが、カロリーは一日1800キロカロリーで、塩分は1日6グラムに設定されました。
主治医との面接で言われたことはは「全部食べてもこの食事でリハビリすれば、1ヶ月で2~3キロぐらいは痩せる。あまり急激にダイエットするとリバウンドするので、月3キロぐらいが適当。」でした。確かに、前の病院とは違って車椅子で生活しリハビリもしているので、一定量の運動はしているようです。

塩分ですが、1日6グラムというのは結構辛い量です。通常日本人は塩分摂取量が多めで、多い人は1日20グラム以上摂取しているのが普通なのに、1食ではなく3食で6グラム、つまり1食あたり2グラムです。

これは辛い物好きの私にはとっても考えられない量なのです。最初は全く味気なくて何を食べても味がしなかったのですが、恐らく前の病院でも同様に減塩食をたべているからでしょう、徐々に慣れてくるものなのです。

食事の塩分のイメージが掴みにくいと思いますが、例えばラーメンを汁まで飲むと摂取する塩分は10グラムと言われております。つまり、病院食の約2日分の摂取量です。
私は、もともとしょっぱいラーメンが大好きで、美味しいラーメンは汁まで完食するのをモットーとしていました。学生時代から大好きだったのは、最近大ブレイクしている「ラーメン二郎」。学生時代は大(大盛り)ダブル(チャーシュー2倍)をほぼ毎日食べていましたし、最近は都内に支店が数多く出来たので仕事の合間に二郎の支店を食べ歩いていました。
最近は大盛りは食えなくなり豚マシも食えなくなりましたが、普通盛でも普通のラーメン屋の大盛りに匹敵するボリュームです。
おまけに私は、スープを更に辛くする「辛め」のトッピングが大好きで、最近まで「辛め」と「野菜増し」が必須アイテムでした。(流石に2年前から辛めは止めていましたが… 「時既に遅し」だったのでしょう。)
ラーメンに加えて塩分の多い酒のつまみも大好き!でしたので、倒れるのも必然といっても良かったのかもしれません。
塩分については、別の機会に改めて書きます。

病院の食事は1つの主菜(メインのおかず)と2種類の野菜食というのが基本パターンです。なお、味噌汁やスープ類は塩分が高いのでほとんど出ません。
私は野菜は決して嫌いな方ではありません。さすがにそこまでは野菜を多く摂取していませんでしたが、この薄味の野菜をしっかりと毎日完食することを心がけました。その結果、結構薄味の野菜が大好きになってきました。また、大嫌いだったブロッコリーやカリフラワーなどの野菜も普通に食べられるようになってきました。

ただ、最初の頃はどんぶりにちゃんと1杯つがれるごはんがちゃんと食べられませんでした。勿論、無理すれば食べられたのですが毎食半分弱を残していました。
その上ちゃんとリハビリしていましたので、体重の減りが結構激しく8月中旬には早くも90キロを切りました。栄養士さんからは「ダイエットのペースが速すぎ!リバウンドするよ!」と注意されましたので、何とか我慢してごはんをほぼ食べるように心がけ、それからは「月3キロ」のペースになるよう自分で調整をしました。
退院が10月中旬に決まってからも退院時の体重を83キロに目標設定、結果目標どおり82.5キロで退院をしました。

看護師のIさんからは「体重はこれでいい。リバウンドだけ気をつけて!」と言われましたが、私的には体重の目標は70キロ台の大台が夢ですので、年内の70キロ台到達を次の目標にしましたが…残念ながらこのところ体重はずっと80から81キロ台で安定しています。リバウンドはしていないものの、頭の数字が7を指すことはまだありません。

結果的にリハビリセンターでのダイエット計画は大成功でした。センターで出た食事も結構美味かったのです。今頃、時に食べたくなる時があるぐらいです。
成功の秘訣と言うか「これだけは守れた」ことは、この3ヵ月半一時帰宅の時を除いて「病院で出されたもの以外の食物は一切口にしなかった」ことです。たくさんの方にお見舞いをいただきましたが、見舞いは全部妻と子供の胃袋に消え私は一切口にしませんでした。

3ヶ月これを守れたことが大きな自信になりました!