麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

人間ドック初体験!


今日もいつもの通りにリハビリをしてからPCに向かっていますが、昨日から何故かちょっと左腕に疲労のような痛みを感じています。右手が使えず全て左手一本で生活している私にとっては、万が一左手が使えなくなったら、それこそご飯も食べられずにまったく生活できなくなってしまいますので、余計に気を使います。
なので左手一本で打つこのブログも休むべきなのかもしれませんが、短くても定期更新しなければ… と無駄な義務感もあり打ち始めています。
なので途中でめげて短く、中途半端になるかもしれません。 ご了承ください。
本日は、先週火曜日に初めて「人間ドック」を受診しましたので、その一日をレポートします。

人間ドックを受けるのは実は52歳にして初めてです。2年半前にこんな大病をして「今更人間ドック?」と思われるかもしれません。勿論「もう遅いよ!」という部分も確かにあるのですが、とは言え「今度何かあったらそれこそもう最期だから、何としてもそれだけは防ぎたい!」という気持ちの方が強く、遅いとは思いながら初受診となった訳です。
勿論、会社では年に1回の定期健康診断があり、今までは発病・入院した2年前以外は毎年そちらを受けていたのですが、定期健康診断を受ける代わりに人間ドックを受診すると、定期健康診断が免除されて、人間ドック代金に一定の補助が出る… というありがたい制度があり、その制度を利用しての初受診となり、折角なので妻(こちらも配偶者として補助が出るありがたい制度です)と一緒に受診することにしました。

病院は特に指定は無くたくさんの病院リストの中から選べるので、家から近くて比較的設備がしっかりしていると妻が以前に検診で1回行ったことのある大宮ソニックシティの検診専門の病院を選びました。年末・間際になると予約が取り辛くなる…という知人のアドバイスを受け、夏前にメールで申し込みを行い10月30日(火)の予約を取っていました。
この大宮のクリニックのHPを見ると「日帰り人間ドック」の料金は47,000円程度。2人で受けると10万円弱とかなりの負担になるところですが、会社から補助が出るので本当に助かります。尤もいくらお金がかかっても「必要経費」なので、これからは定期的に受診しなければいけないとは思っていますが…

当日は食事をしないで8時半までには病院に来てくださいとのことだったのですが、実際早く目覚め、朝食も取れないのですることもなく、結局いつもより早い通勤列車に乗り、大宮駅で下車します。目指すクリニックは、大宮で唯一20年以上前からあった高層ビル「大宮ソニックシティ」の最上階近くの30階にあります。

ソニックシティと言えば、埼玉県のパスポートセンターなどもある大宮最大の高層ビルで、大宮に勤務していた頃は隣のパレスホテル共々しょっちゅう出入りしていましたが、倒れてからは外観は何度も目にしていたものの、実際に行くのは本当に久しぶりです。
高層階行きエレベーターで30階まで。30階は全てこのクリニックらしく、予想以上に巨大なクリニックです。到着は8時前後でしたが、同じエレベーターに乗っている10人以上の行き先は全て30階で、全員が人間ドックの受付に並びます。
初めて受ける人間ドック、私的には「いくら巨大な病院でも、一日に受ける人間ドックの人数はせいぜい10~20人ぐらいではないか?」と勝手に想像していましたが、最初っから予想を裏切る人間ドックの受診者数です。

でも最初は名簿を確認するだけで、「受け付けは8時半以降になります。」としばし待つように案内され、広い受付ロビーで受付開始を待ちます。
大宮で唯一の高層ビルで、HPにも「雄大な眺め」をウリにしているだけあり、待合室からの眺望もなかなかいい眺めです。
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待合室で渡された書面に「検診オプションのお勧め」が記載されてあり、当日でも申し込みが可能なようです。オプションで追加料金がかかり、結果高くなってしまうのは海外旅行だけかと思っていましたが、この世界にも存在するようです。でも私は申込段階でオプションもいくつか申し込んでいましたので、当日の追加はありません。(でも当日追加でも事前申し込みでも料金は変わらないようでした。)

8時半の受付開始前になると、70人は座れるであろうと思われる待合室はほぼ一杯となり、予想を超える凄い人数です。人間ドックを受ける人ですから、私と同年代を中心に高齢者が多いのかと想像していましたが、意外にも若い人も結構多くちょっとびっくりです。
順番に呼ばれて受付が始まります。早めに呼ばれた我々の受診番号は8番と9番。何の順番かははっきりしていませんが、恐らく当日の来場順ではなく、予約した順のような気がします。各検査の順番は全て番号で呼ばれたのですが、よく聞いていると番号は120番台の番号まであり、(ごく普通の平日の日なのに)120人もの人がこの日帰り人間ドックを受けている(??)ようです。
これだけでこのクリニックの売上は半日で600万近く… 「健康ビジネス」、やっぱり想像以上の大繁盛です!

最初は看護師さんによる簡単な現状のヒアリングを夫婦一緒に受けた後、妻と分かれて更衣室に行き、クリニックが用意した専用の緑色の検査着(スウェット上下)に着替えます。これからは妻と分かれてたくさんある検査項目を巡って行くのですが、「人が多いから時間がかかるだろう」し「混乱して抜かされたり忘れられたりする危険性もあるのかなぁ~?」と心配していましたが、流石毎日100名以上(?)の人間ドックを受けているクリニックらしく、混乱は全くなくその後の流れは極めてスムーズでした。

私の最初の検査項目は、事前にお願いしていたオプション項目の「鼻から内視鏡」。以前から健康診断のたびにバリウムでレントゲンを撮り「要再検査」の診断を受け、改めて内視鏡胃カメラ)を飲むことが毎回だったため、それならば最初っからバリウムを飲まずに胃カメラをしようと、オプション代金を払ってお願いしていたものです。(因みに、人間ドックでも基本項目に内視鏡は含まれず、バリウムを飲む検査が基本です。)
内視鏡胃カメラ)は過去3回検査しましたが、何度やっても口から飲む胃カメラはしんどいものです。なので「痛くない」という評判の鼻からの内視鏡を初めてお願いしてみたのです。因みにオプション料金は鼻からでも口からでも同料金。でも鼻からの内視鏡は「鼻炎や鼻が狭い人は鼻からカメラが入らないことがあります。」という但し書きがあり、鼻炎で「鼻が狭い」と言われたことがある私は、出来るかどうかかなり不安でした。

最初に鼻と喉の奥に麻酔を掛けられ、少しでも幅が広いと(自分で)思っている左の鼻に内視鏡より少し細い管を通してテスト。「何とか、大丈夫そうですね…」と言われていよいよ本番を迎えます。
でも、テストより少し太い本番の内視鏡は私の左の鼻にはうまく入ってくれません。
先生も「こりゃ、無理だね」と呟き、入れかけた管を抜きます。「やっぱり、ダメかぁ~。また口からなのかな?」とちょっとがっかりしましたが、「こっちはどうかなぁ」と入れてみた右側からは意外とスムーズに管が入って行き、「これ、大丈夫。」と嬉しい一言をいただきます。

口からの内視鏡は寝たままで、痛みや(オェっという)違和感などに耐える時間でしたが、鼻からの内視鏡は座ったままうけることができ、カメラの画面と正対しながらしっかりと自分の体の(胃の)中をリアルタイムに見ることができます。
カメラが食道から胃の中に入る瞬間や胃に入った後、からっぽの胃の中にさっき検査前に飲んだ消炎剤がみえています。この中を探検しながら先生が「うん?」など確認しながら胃のすべてを見てくれているのをリアルタイムに確認できます。ここで「ガンなどが見つかればどんな気になるのだろう?」とちょっと不安になりましたが、幸いにもそんなことはなく、「胸焼けする?」と先生に聞かれ「ない」と答えましたが、「逆流性食道炎があるね。」と初めて言われました。
でも昨年、ピロリ菌を無事に退治したお陰もあり、この逆流性食道炎の件を除けば問題はないようで、逆流性食道炎も治療の必要はないとのことです。
いずれにしても初めての「鼻から内視鏡」は痛みもなく、自分の体内をリアルタイムで探検できるミステリーツアーとしては、これだけでも毎年やる価値があるような気がしています。

その後、健康診断でおなじみの検査や初めて見聞きする検査などを受けましたが、本当に待ち時間は少なく、スムーズに検診は進んでいきます。椅子がたくさんある中央の待合スペースに、同じ緑色のスウェット上下を着た中年男女中心の約100名の図は、外から見たら異常そのものなのでしょうが、すぐに呼ばれて退屈しない我々は、そんなことを考える暇はありません。

全ての検査を終えたのが2時間たった10時半頃、再び更衣室で服を着替え、女性用の検査(オプション)に少しだけ余分に時間がかかったらしい妻と合流して、二人して医師からとりあえずの結果を聞きます。一部の検査を除き、便や尿、血液検査などもその場で一応の結果が聞けるのです。面談した医師は偶然にも先ほど内視鏡を担当してくれた先生でした。

結果を聞き、病院を出たのは11時。本当に2時間半で非常にシステマチックでスピーディな検診で満足度の高い半日でした。(結果通知が少し怖い部分がありますが…)
なお、人間ドックのセット料金には昼食が含まれているとのことで、空腹の我々は食券を受け取り早速近くの寿司屋に向かいます。
寿司屋にも満足した半日で、来年も受けようと心に決めたのです。

何とか、無事に今日のノルマを投稿することができました!