麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

活字中毒への復帰!


先週、娘から電子書籍を読むKINDLEをプレゼントされたことを書きましたが、想像していたより全然使い勝手がよく、すっかり嵌ってしまいました。
このままいくと、お蔭様で「活字中毒患者」に復活する予感もありますので、今日はそのことについてご報告させていただきます。

病気で倒れる前の私は、暇さえあれば何らかの本を読んでいる活字中毒患者でした。大した本を読んでいた訳ではありませんが、とにかく「何か読む活字がないと我慢できない!」という毎日で、年間に読んだ本は多い年で200冊以上、普段の年でも100冊を下ることはありませんでした。いつ読んでいたのかというと、まずは毎日の通勤時間。朝はラッシュ電車で立ったまま読書、夜はグリーン車でビールを飲みながら小説などを満喫していました。寝る前には布団の中で本を読みながら寝るのが定番で、土日は昼飯を作りお酒と共に楽しんだ後に寝転がって本を読みながら微睡む… というのがささやかな至福のひと時でした。
(そういった意味では、本というより睡眠薬代わりに愛用していたのかもしれません。)

その頃、週末には2週間に1回は近所の2つの図書館をはしごして、5~6冊の本を毎回借りていました。1軒は蔵書数は多いけれど人気の本などは1年待たないとまず借りられない隣町の蓮田図書館、もう1軒は本当に小さく蔵書も少ないけれど、利用者が少ないお陰で思いがけず人気の本が手にできる確率が高かったわが地元の白岡図書館の2つです。
私は基本的に何でも読む「乱読派」だったので、借りる本のジャンルやカテゴリーはメチャメチャではあったのですが、毎週借りる5~6冊の本は、以下のように簡単にマイジャンルを分けて、一定のバランス(1ジャンル=2冊を目安)で借りるように意識していました。以下、以前好きだった作家などをご紹介しながらご紹介すると

1、一番気軽に読める本=推理小説&紀行文・エッセイ
 このジャンルは一番乱読したかもしれません。何故か私は特に推理小説のストーリーをすぐに(&ほぼ完ぺきに)忘れてしまうので、同じ本を読んだのを忘れて夢中になったことも数知れません。読み進みながら何となく「こいつ、怪しいゾ!」という予感が普段より冴えていた場合、クライマックスに近づくにつれ、「もしかしたら、何年か前に読んだかも??」と思い出すのですが、ここまで完璧に忘れていると2回目でも十分に楽しむことができるので、それはそれで良いことにしていました。
推理小説で好きだったのは昔は松本清張、次には森村誠一に行きましたが、だんだん(松本清張のような)ちょっと「重い」推理小説より簡単に読める「ライトノベル」的な推理小説が好きになりましたので、その意味でも好きになったのがあの浅見光彦の生みの親である内田康夫さんでした。内田さんの小説は「旅情ミステリー」として紀行文としても楽しんで読めるのでその意味でも好きでした。
特に浅見光彦クンが活躍する本は、3年半前まで(病気になる前)は間違いなく全部(×何回か)読んでいました。

紀行文は国内から海外まで、その土地(国)のことが何か書いてあるような場合は、あまり深く考えず、すぐに手を出して(借りて)いました。なので、読みだした後にすぐに飽きて、結局途中までしか読まずにそのまま図書館に返してしまった本が多かったのもこのジャンルだったと思います。
紀行文のジャンルでは、「好き」というより「今でも尊敬・敬愛し続けている」のは鉄道紀行作家の宮脇俊三さん。勿論、宮脇さんの全著作は読み、内容もほぼ覚えているのですが、宮脇さんの本だけは(何度目かに)読み返すために図書館で借りていました。今でも宮脇さんの家があった井の頭線東松原駅を通るたびに、密かに「黙とう」をしています。
因みに高校時代の私の夢は、自分のセンスのなさに気づいて作家になるのを諦めた後は、「紀行作家に同行する編集者」になるのが夢でした。

2、小説
小説も何でも読みました。「名作」と呼ばれるものは中学~高校時代にほぼ読みましたので、その後は最近の作家のものが多かったように記憶してます。
特に最近20年は、経済や企業をテーマにした小説を読み漁るように読みました。熱中した作家は城山三郎清水一行から始まって一番好きだったのは何と言っても高杉良さんです。
因みに、高杉良さんには何度かお目にかかったことがあります。ちょうど高杉さんが当社のDさんを主人公にした「組織に埋もれず」というほぼ現実の小説を上梓した直後に、その主人公のモデルだった当社の先輩と一緒にお目にかかったのですが、腰の低さと人当たりの良さと手紙の字の綺麗さと丁寧さに感動して、ますますファンになったのを覚えています。
それ以外、シドニー・シェルダンやダニエル・スティールのハラハラさせられるストーリーも大好きでした。

3、ノウハウ・勉強本
残り2冊は経済や部下育成などのノウハウ本、IT関連の本などを読むようにしていました。
でもノウハウ本は著者の個性が強く出て、「こんなの、書くまでもなく当然じゃん!」という場合や、「あなたの仰ることには賛同できません!」と思う場合も多く、紀行文同様途中で投げ出すことも多かったような気がします。


脳卒中で入院していた時には、知人が「暇でしょう…」とたくさん本を持って来てくれたのですが、片手では本を読むのが辛く、入院中には林真理子宮部みゆきの本を1冊づつ何とか読んだ後は、何となく本を読む気になりませんでした。思えば、それ以降旅行ガイドブック以外のまともな本は3年半で1冊も読んでいないのです!!

娘から貰ったKindleは、文字サイズや行の幅なども自由に設定できるので、最近老眼が進んで小さい文字が見ずらくなって来た私にとっても、全くストレスなく読むことができます。この機会にスマホでも読めるKindleアプリもダウンロードしてみましたが、アプリでも文字サイズ等を自由に変更することができますし、ありがたいことに通勤中にスマホで読んでいた続きをすぐに我が家にあるKindleに同期してすぐに続きを読むことができますので、たった1週間で(本というより短編も含みますが)、もう5つの本を読んでしまいました 。
勿論、図書館のように「全部タダ」ではありませんが、掛かった費用と共にこの1週間の読書履歴をご紹介します。

1、先取り! NISA投資の銘柄選定教室 168円
 安かったので「どんなもん?」と試しに買ってみましたが、非常に薄い本で、あっという間に読み終わりました。 
内容は… 「168円なり」でした。

2、乙女座の夫、蟹座の妻(吉田修一) 100円
 吉田修一さんは、最近気になっていた作家でした。「読もうかなぁ?」と思っても、『横道世之介』などの有名な本は1000円以上しますので、お試しでは手は出せません。なのでたった100円のこの本を買ってみたのですが…
これも「100円なり」の短さで、あっという間に読み終わった超短編でした。
この小説だけで吉田修一さんを好きとか嫌いとかを決めつけることはできませんでした。

3、文春 「佐村河内守事件」全真相 94円
 今、話題の佐村河内事件の特集です。結構読み甲斐がある内容でした。100円以下でこういう深い内容を読めるのであれば、また買おうと思います。

4、小樽殺人事件 内田康夫 630円
 長編小説への復活は「軽い」もので… と思い、何度目かのこの推理小説へ。(やっぱり筋は完全に忘れていました。)この本を選んだのは今度の北海道旅行で小樽に行くつもりでいろいろと調べ始めたので、紀行文のつもりで買いました。

5、軍師黒田官兵衛に学ぶサラリーマン処世術 無料
 amazonにはたくさんの無料本もあり、「無料がどんなものか」試しに読んでみました。
個人的には、何故無料なのか?って感じでした。
「無料にも良いものあるな。」と感じ、また読もうと思います。

以上、5冊でほぼ1000円です。以前の図書館ように「タダ」とはいかないものの、これだけ読んで1000円なら許容範囲と思わなければいけませんね。

ということで、3年半ぶりの乱読を楽しみたいと思います。
でも、Kindle本、久し振りに読みたい村上春樹の本がないんですよねぇ…