麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

<日本一周:一周目>1、沖縄県(その④3日目:本島南部観光観光)


10月20日(月)

この日の朝は旅行中にしては珍しく、5時過ぎまで爆睡してしまいました。昨晩、大河ドラマ直前に帰ってきて、大河を見ながら眠りに落ちてしまったのに… です。
朝からシャキッとするためにジェットバスに30分ほどゆっくりと浸かり、沖縄最終日の準備を万端に整えます。

7時前には朝ごはんに向かいます。「今日もゴーヤチャンプルーをいっぱい食べるぞ!」とBuffetラインに向かったのですが、昨日の定位置にはニンジンメインの別の郷土料理が…
我々連泊者に配慮してメニューを替えてくれているのだとか。
お陰で、他のおかずを沢山食べられました!

さて、今日も昨日と同じタクシーでの観光です。今日は那覇&空港周辺の南部の観光なので、快適な滞在を楽しませてくれたホテルをチェックアウトして、朝9時のスタートとなります。昨日見知ったドライバーさんが笑顔で出迎えてくれます。「昨日の居酒屋、最高でしたよ!」とまずは昨日の話で快適な一日がスタートします。

今日の最初の観光箇所は、沖縄に世界遺産は沢山あるのに、結局今回見ることができる世界遺産はたったこれだけになってしまった、「首里城」です。
本当ならば沖縄のたくさんある世界遺産の中で、この首里城に加えて昨日入口で断念した「今帰仁城址」と、沖縄たっての聖地であり以前内田康夫さんの浅見光彦作品を読んでから行ってみたくなっていた「斎場御嶽(せーふぁうたき)」は何とか訪れたかったのですが、共に今回は断念せざるを得ませんでした。
次回こそ!

首里城は、昔は沖縄に来ると必ず見学した観光地ですが、私が来たのは十年以上振りだと思います。結構アップダウンがある記憶があったのですが、記憶通りでした。でも、ドライバーさんが裏道を熟知していたので、入口まで階段を使わずに観光することができました!
最初の見所は「守礼の門」。
IMG_1672.JPG
まだ朝なので完全に逆光で、後ろから撮った方がきれいです。
IMG_1676.JPG
そう言えば、最近とんと見ない2000円札。沖縄では本土に比べるとまだ流通しているとのことですが、結局この旅行中も一回もお目にかかりませんでした。アメリカの20ドル札のように、流通すると思ったのですが…

首里城の広場に出ます。まだ朝なので人はあまり多くないのですが、まるで北京の故宮博物院と錯覚してしまいました。景色が似ている訳ではなく、「聞こえてくる言葉が全て中国語!」だからです!! 朝から来ている団体は、何故か中国(? 台湾?)の団体さんばかりなのです!!
IMG_1679.JPG
(この写真は外国人団体の空いた瞬間を狙って撮ったものです。中国語なんて聞こえてこなさそうですが…)
 
世界遺産を満喫するために、靴を脱いで城内に入ります。城内各所には民族衣装を纏った係員さんがいて、身障者の私にさまざま気を使って下さるので、却って恐縮してしまいます。
首里城そのものは何度も破壊され、再建を繰り返しているとのことなので、昔を偲ぶ感じはあまり感じないのですが、昔の栄華のさまは感じられます。順路はそれなりにバリアフリーになっているので、私でもちゃんと見学できました。

城内を出て再び広場に出ると、先ほどの中国人オンリーの風景とは一変して、今度は日本人中高生(の修学旅行)のオンパレードでした。たった一時間でここまで客層が見事に変わる、その変わり身の速さにびっくりです。
IMG_1693.JPG
首里城那覇市内の観光を終え、沖縄本島南部地区に向かいます。次の見所は「グラスボート」。下がガラスの観光船に乗って、水族館ではない本物のお魚さんを見に行きます。

もうダイビングなどができない体になってしまった私なので、今回このグラスボートに乗るのを非常に楽しみにしていました。沖縄本島だけでも色々なところにグラスボート観光はあるのですが、「どこがいいのか」はネットにもガイドブックにも出ていません。なので、昨日2日間チャーターするタクシーに乗るやいなや、「グラスボートにはどこで乗るのがいいででょう? ブセナの海中展望室はどうでしょうか?」と相談していました。ドライバーさん曰く、「グラスボートは最終日に行く太平洋側の方がベター。ブセナなどの東シナ海側は開発が進んじゃってるので… 開発があまり進んでいない太平洋側の方が、お魚さんが綺麗に見られると思いますよ!?」とのこと。また、海中展望室についてはあまりオススメせず、やっぱり「移動して色々な場所を見学できるグラスボートの方がオススメ」とのことでしたので、素直にベテランのアドバイスに従うことにしたのです。

太平洋側のグラスボートにもいくつかあるようなのですが、ご案内いただいたのは奥武島(おうじまと読むそうです)のグラスボート。他のいくつかの船の割引券はネットから出して印刷して来たのですが、ここだけは出して来て(見つけられて)いませんでした。 残念!!
IMG_1746.JPG
でも、この船から覗く海中の世界は本当に素晴らしいものでした。昨日の美ら海水族館に負けないくらいに沢山のお魚さんが泳いでいるのです!
IMG_1703.JPG
ユニークな案内でも我々を楽しませてくれる船長さんは、お魚さんたちを「ウチの従業員たち」と呼んでいます。本当に気心が知れている仲間のように、「このちょっと先に、従業員(お魚さん)が沢山います!」と言えばその通りにお魚さんが本当に沢山いたり、「この先には、ニモの親戚がいます!」と言えば、本当にすぐにあの色のお魚がスイスイ泳いでいたり… 
本当に大自然をご自分の庭のように手なずけているさまが不思議でした!
IMG_1716.JPG
(3匹ぐらい、あのニモ色のお魚さんが写っています!) 
でも、確かに自分史上一番沢山自然界のお魚さんを見られたひとときでした。
IMG_1708.JPG
でも、この船のバリアフリーはイマイチ。船に乗る時に降りる階段は片側にしか手すりがなく、反対側は柵も手すりもなくすぐ海!の階段を降りるので、料金支払前に見たら恐怖で乗船を止めていたかもしれません。おまけに船に乗り込むときにはつかまるもの(手すりなど)もなく、しゃがんで進まないといけないし… 行きは何とか席に着けたものの、航海中ずっと戻る時の恐怖感がつきまとっていました。
船長さんと妻にお手伝いいただき、何とか無事に脱出出来ましたが、この旅一番の恐怖体験でした。

ところで、奥武島と言えばグラスボートではなく「沖縄風の天ぷら」で有名です。ドライバーさんに聞いてみると、「有名なお店はすぐそばなので、行きましょう!」と、本当にすぐ近くの「中本鮮魚店」にご案内いただきました。
DSC_0095.JPG
ガイドブックには、「平日でも行列必至!」とありましたが、まだ12時前なので行列まではありません。魚ともずくとあおさの天ぷらを2つずつ注文しましたが、お会計は二人で400円以下でした。お店の横にあるベンチで早速ご馳走になりました。
DSC_0092.JPG
揚げたてで確かに美味しかったけれど、まぁ沖縄の天ぷらは内地のそれとは違う食べ物と考えた方がいいようです。妻は苦手なもずくを天ぷらで克服出来て、満足のようでしたが。

次に向かったのは、「おきなわワールド」。昔は玉泉洞という鍾乳洞とハブとマングースの決闘を見せる2つの定番観光地でしたが、自然保護団体からの強い抗議でハブとマングースのショーが中止になって、今では鍾乳洞+沖縄の民芸を中心としたテーマパークになっています。
DSC_0102.JPG
病気になって以降、アップダウンの激しいことが定番の鍾乳洞の見学は、「 もう自分には縁がないもの。」と諦めていました。でもこの玉泉洞は、下りの階段にはちゃんと手すりがあり、その後はアップダウンも少なく、なおかつ登りはエスカレーターということで行って見る気になったのです。
鍾乳洞そのものは随分昔に何度か見たし、岩手の龍泉洞などと比べると、迫力や地底湖のきれいさなどは残念ながらかないませんが、ともかく鍾乳洞の観光が出来たことにひたすら感謝です。でも、相変わらず写真は上手く撮れませんでした!
IMG_1761.JPG
鍾乳洞を最後まで歩くと、ありがたいことに終点にはエスカレーターがあり、苦労なく出口にまで誘ってくれます。終点からは今度は沖縄の民芸やショーが楽しめるテーマパークになっています。この旅行で沖縄ならではの音楽やショーに全く触れていなかったので、ここでは「エイサーが見たい!」と思っていたのですが、またまた時間が合わずに今回も断念です。 昔のように走れれば間に合ったのかも知れませんが、走れない今は昔以上に計画が大切だと、改めて身にしみました。

民芸が大好きな妻は、あちこちのお店を覗いて、これも大好きな染色のお店では早速体験をはじめます。私はこの手のことには全く造詣はないのですが、妻の嬉しそうな顔を見ると、私まで何だか嬉しくなってしまいます。沖縄で残された時間はどんどん減ってゆきますが、妻の喜ぶ顔を見ると「早く行こうよ。」とはとても言い出せません。
この「おきなわワールド」の中でお昼も食べるつもりだったのですが、中にはBuffetレストランしかなく、さっきの天ぷらで結構満腹になっていた我々は、今Buffetでガッツリお昼を食べる気にはとてもなれないので、結局何も食べずにこのテーマパークを後にします。

沖縄最後の見学箇所は、「ひめゆりの搭」。やっぱり、日本人としては絶対に忘れてはいけない場所だと思います。献花台にはいつも必ず献花することに決めているので、今回も最初に献花して、お祈りします。
IMG_1763.JPG
その後、修学旅行の大切なプログラムである「平和学習」を行う高校生の後ろから資料館に入ります。展示されている女生徒の手紙を見て、不意に2年前に鹿児島の知覧特攻平和会館で見た若い男性の手紙を思い出しました。
「この女生徒とあの男性が、どこかで結ばれて幸せに暮らしている」なんて奇跡が起きていないかなぁ~? なんて悲しいながらあり得ない空想を夢見てしまいました。

これで全ての沖縄の観光を終え、予定通り15時少し前に那覇空港に到着します。2日間我々に沖縄を満喫させてくれたタクシーに別れを告げ、JALカウンターに向かいますが、やはり帰りのフライトも満席で、クラスJには変更出来ませんでした。
さすがにこの時間になると空腹を覚えます。軽く何か食べようということになったのですが、那覇空港での食事と言えばワンパターンで、行きにも行った「空港食堂」しか思い浮かびません。「またここ?」と妻には言われますが、「メニューは行きに食べたそば以外にもあるし、何より安くって旨いんだからいいじゃん!」と強引に押し切った格好です。
まずは「ありがとう沖縄。また来るよ!」という思いを込めてオリオンの瓶ビールを味わいます。
DSC_0104.JPG
そして沖縄最後のご飯は、私が沖縄料理で一番好きな「ゴーヤチャンプルー。」
これも「また沖縄、来るぞぉ~?」という願掛けです。
DSC_0105.JPG
空港内で半袖シャツを長袖に着替え、徐々に現実に戻って行きます。帰りの飛行機はいつもなら徐々に憂鬱な気分になって行くのですが、今回は前向きです。
「日本一周、47分の1が無事終了。」次はいつ・どこに行こう? 
早速空想と、次のプランの計画作りが帰りの機内から始まりました!

【日本1周 47都道府県制覇まで⇒残り46都道府県】