麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

8.四国一周の旅<最終回:徳島から愛知経由帰宅>


12月後半にこの四国旅行記を書き始めた時には、「1月中には書き終えたい。」という結構無謀な目標を掲げたのですが、四国旅行最後の投稿となるこの原稿を打ち始めた今日は、1月29日の朝です。週末は雨または雪予報なので、他に特別することもない日になりそうですから、自宅のパソコンでこの原稿を投稿出来れば、めでたく目標達成となります。このペースで行くと、2月中にはすべての旅行記を一旦書き終えることが出来そうです!

12日目:10月14日(水)

今日は徳島・鳴門エリアを観光して、遂に四国を後にして淡路島に向かいます。
「四国一周と言いながら、徳島~高松間が抜けているじゃないか!?」というご指摘もあろうかと思いますが、実は高松→徳島間は5月の「山陰・山陽大周遊」の帰りに徳島からのフェリーに乗るために既に走っていますので、5ヶ月掛けて四国を本当に丸一周したことになります。もっとも 、高松→徳島間はその時も途中下車はせずにひたすら高速を走っただけですが、それでも一周は一周なのです。

四国最終日の観光の最初は、藍染が有名な徳島エリアでの藍染体験。
染色が趣味の妻に喜んで貰おうと選んだ訪問先で、昨日の阿波尾鶏の埋め合わせでは決してない積もりでしたが、久し振りに染色体験が出来て妻も満足そうです。私は元々染色のような高尚な興味はなく、おまけに片手では染色体験もままならないので、とは言え徳島市内の特段なにもない住宅街では特にする事もなく、約1時間、山並みを見上げてひたすらぼーっとしていました。
だめ押しで藍染の作品でも1つは買ってあげようと売店も覗いてみますが、藍染は確かに手間が掛かる分値段もそれなりで、手が出る価格帯には食指が出るような作品はありませんでした。

今日は、鳴門の渦潮が見える一番の時間(12時半~1時)に鳴門に行くことがメインイベントなので、午前中の時間が少しだけ余ってしまいます。急遽スマホで観光スポットを探し、見つけたバラ園に行ってみましたが、特にどうということはありませんでした。
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少し早めですが鳴門で人気のランチを食べることにします。海沿いのこのレストラン”びんび家”、まだ11時を過ぎたばかりだというのに、入口周辺にはお客さんが既に何組かいて、大きなお店はもうほぼ満席の状態です。
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我々は何とかテーブル席を確保出来ましたが、バラ園であと15分時間を余分に使っていたら、11時半ですが行列に並ばなければいけない状態でした。四国最後の昼食は、1800円也の”刺盛定食”で、たっぷりの海鮮を満喫させていただきました。四国の海産物、本当に旨かったです!ご馳走様でした!
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いよいよ鳴門の渦潮観光に向かいます。鳴門には、3年半前の3月に、当時神戸勤務だった娘の車に乗って、3人で来ています。(記事はこちら)その時も勿論”潮見表”で渦潮が見えやすい時間に来て遊覧船に乗ったのですが、その日は渦潮が見えやすいと言われる大潮の時期ではなかったために、はっきりと”これが鳴門の渦潮だぁ!”というような渦潮は見えたような見えなかったような…感じで、やや微妙な状況でした。
でも、今回は幸いなことに正に大潮の時期で、しかも潮の時間に合わせた訪問ですから恐らく渦潮さんももっとはっきりと顔を出してくれると信じていました。
四国最後のこの日の天気も晴天。本当に四国では一滴の雨にも降られない最高の10日間でした!
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今回は前回乗った遊覧船には乗らずに、海峡の高速道路の下を歩く”渦の道”を歩いて鳴門の渦潮を楽しみます。海峡の上に出ると、期待通りいくつもの渦潮が我々を出迎えてくれます。
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渦潮のすぐそばには遊覧船がいて、遊覧船からでも迫力ある渦潮を見ることが出来たのでしょうが、この渦の道から眺める渦潮は間近で見るより迫力はイマイチかもしれませんが、これはこれでゆっくりと全体が見えていいものです。
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1時間近く鳴門の海峡のさまざまな表情を楽しみ、迫力ある鳴門の渦潮をたっぷりと満喫しました。
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四国最後の観光は、「日本で一番入場料が高い美術館なのに、本物が一つもない美術館」として有名な大塚美術館。3年前に鳴門に来た時にもこの美術館には行こうとしたのですが、余りにも高いその入場料に、ケチというかしっかり者の娘が「高すぎる!やめよう!」と、とっとと先に進んでしまったことを思い出します。
確かにすべてコピーの美術品ばかりですが、それでもこれだけ世界中の名画をすべて揃えると、偽物とは言え凄い迫力です。
バチカンシスティーナ礼拝堂。本物と同じサイズなのでしょう… 大迫力でした。
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「世界三大名画」と言われる作品も勿論あります。まずは、レンブラントの「夜警」。本物はアムステルダムの博物館で何回か見ています。
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私の大好きな、トレドにあるエル・グレコの「オルガス伯の埋葬」も勿論あります。猛烈に、あのトレドに行きたくって堪らなくなりました。
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世界三大名画の最後は、私にとっては一番強烈な印象の美術館であるマドリードプラド美術館にあるベラスケスの「ラス・メニーナス
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そしてやはりありました。今や本物のあるミラノに行っても簡単には見られなくなったらしい「最後の晩餐。」
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名画の締めくくりは、何故か見る人に強烈な印象を抱かせるピカソゲルニカ。この絵も、マドリードいやスペインの至宝です。
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名画っていうのは、コピーといえども本当に凄い力があるものなのですね!?
久し振りにイタリアやスペインに行った気になりました。2時間ではとっても見切れずに、完全に予定時間をオーバーしてしまいました。

とうとう四国を離れて、この日の宿泊は淡路島。淡路島には、3年前の娘と3人の旅で温泉に宿泊して島内を観光しているので、今回は観光はしない積もりです。5月の城崎、10日前の姫路に続いての兵庫県3泊目として、淡路島でも宿泊の足跡を残し、「兵庫県制覇」も達成です。
夕食はホテル近くの回転寿司に行きましたが、もはや”都市近郊の回転寿司”の雰囲気で、埼玉と大きく変わりませんでした。

13日目:10月15日(木)

前回、九州の時は大阪港からまっすぐ自宅に帰ったので、今回淡路島からでもその日中に自宅に帰ることは十分に可能なのですが、とりあえず今回はもう1泊します。もう1日の目的地としては、帰路上にある県でまだ観光も宿泊もしていない県… そう、愛知県に立ち寄るためです!

愛知県と言えば、5年半前病気で倒れる1か月前、GW富山旅行の帰りに名古屋に泊まり、お目当ての”ひつまぶし”を食べるのに大変苦労したのを兎に角覚えています。(写真のない回想の記事はこちらから)
第一希望の名店”あつた蓬莱軒”の松坂屋内にあるお店の行列は、今までに見たことがないぐらいで、レストランの行列というより完全にディズニーランドの行列のレベルで、「最後尾、ここから2時間半待ち」のプラカードがとても恨めしく見えたのが強烈です。
ということで、今回はまずその「あつた蓬莱軒」のひつまぶしのリベンジです。勿論、松坂屋店ではなくせっかくなのでその本店を目指します。朝早くホテルを出て、まずは3年前にも見た明石海峡大橋が見えるSAに立ち寄ります。向うに見える神戸の街も3年前に来ているので、今回も恐縮ですがスルーさせていただきます。
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本州に戻り、山陽道中国道京滋バイパス新名神と順調にドライブが続きます。日本一周を始めてから何度も通ってすっかり見慣れた桑名の遊園地を過ぎたあたりで名古屋の都市高速に乗り換え、熱田地区を目指します。
”あつた蓬莱軒”には開店時間の11時半前には到着し、駐車場の最後の1台のスペースに何とか車を停め、いざひつまぶしの名店の本店に向かいます。普通の平日のまだ11時半前なので、すぐに入れると思ったのですが… 「あつた蓬莱軒」のお店の前にはたくさんの人が待っており、入口には番頭さんがいて、「入場時間」を告げています。我々の入場時間は11時50分とのこと。まぁ、30分なら良しとしなければならないでしょう。とは言え、普通の住宅街の中のお店で、近くに喫茶店があるわけではないので、結局大勢の方々と同じように店の前でブラブラしてボケっと待つしかありませんでした。
5年半越しのひつまぶし名店の味は、さすがでした。
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その後、名古屋エリアでの初詣などでは必ず取り上げられる「熱田神宮」に向かいます。四国ではお寺が中心だったので、ここ熱田神宮で改めて娘の安産祈願をお祈りしました。
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本日の宿泊は西浦温泉。ここに知人が社長をしている宿があるのですが、その知人が数年前から体調を崩しているとの話を聞き、共通の友人が連絡して泊まりに来ても全く会えないような状態だという話なので、私もとりあえず何も特別なことをせずにネットで予約だけして向かいました。

チェックインを終えた後に、「ところで、社長はいらっしゃいますか?」と聞いてみましたが、答えは予想通り「療養中です」とのこと。夜、女将さん(つまり、彼の奥さん)が夕食時にご挨拶に見えたので、彼の病状を聞いてみたところ、どうも私と同じ頃に同じ病気になったらしいのです。この病気、人によって症状は千差万別で、私の場合はとりあえず言葉と頭の中身にはそれほどのダメージはなかったのが救いだったのですが、どうも彼は言葉に多少影響が残ったらしく、客商売の社長という立場上言葉の障がいはやっぱり大変のようです。
奥様に「頑張ってください。また来ますので、元気になってまた会いましょう!」と伝言をお願いしました。
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(西浦温泉オーシャンビューの客室)

14日目:10月16日(金)

もう少し愛知県の観光をしようかとも考えていたのですが、朝ゆっくり起きたらその気も失せてしまっていて、まっすぐ帰ることにしました。
いずれにせよ愛知県はこれだけで”達成”と位置付けるのには個人的には釈然としませんので、やっぱり名古屋を含めてもう一度来る必要がありそうです。
東名から圏央道を走り、3時前には自宅近くまで辿り着きますが、ここでこの旅はじめての雨が降り始めます。
楽しかった四国の旅が終わる、涙雨になりました。