麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

【2018年GWの旅】道南&桜紀行<その2:雪景色と積丹とせたな>


2日目:4月27日(金)

何度もフェリーで旅をしたお蔭なのか、フェリーにも大分慣れたので爆睡することができ、9時前に床に着いて以降全く目覚めずに4時半頃に目覚めます。そういえば昨日フェリーのインフォメーションに今朝の日の出時刻が4時半過ぎと書いてあった記憶があったので、ロビーに出て外を眺めてみます。残念ながら既に太陽は雄大な太平洋から顔を出していますが、「おはよう!良い旅を!!」と言ってくれているようで気分のいい朝のひとときでした。でも、船の窓越しの写真はやっぱりダメですね!?
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フェリーの朝食代金@800円は個人的には少し高い気がしているので、前2回は朝食用にパンを仕入れて乗船し、船室で小さな窓から海を見ながら食べたのですが、今回のスイートルームは朝食付きなので、初体験の朝のレストランに向かいます。"朝は洋食派"になった私には、パンの種類が少なく朝の内容はちょっと不満。やっぱり次の時には朝食は持ち込むことになると思います。

船室のTVで退屈しなかったお蔭で、毎回楽しんでいたロビーでのピアノコンサートにも行くのが面倒になり、結局パス。くだらない長年のささやかな疑問に答えを出すチャンスだったのですが…

苫小牧着は定刻11:00。下船はいつも通りとてもスムーズで、あっという間に苫小牧の地を走ります。でも、毎度のことながらナビにはなかなかこの状況が理解できないようで、仙台市内を表示したりだだっ広い海の上を走ったりを繰り返し、5分ぐらい経ってようやく「北海道に入りました!」と高らかに宣言。でも、ナビが本調子になるまでには、この後まだ10分程度は時間が必要です。

苫小牧での昼食は北海道最初のお楽しみ。前々回はネットで見つけた定食屋さん弐七(ニイナナ)で美味しい海鮮を味わい、前回は超有名店マルトマ食堂にトライしたものの行列1時間以上でしたので、今回は行列に並ぶ気はないので、もう一度弐七でもいいけれど出来ればお店のレパートリーを増やしたくなって苫小牧唯一の高級回転寿司と言われる店を目指します。この旅では、この日以外には回転寿司の昼食は食べられそうにないこともあり、このチョイスになりました。
高級回転寿司店「旬楽」は、まだ12時前なのでガラガラ。
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「人気ないのかな?」と一瞬不安がよぎりますが、気にせずにまずは苫小牧と言えばホッキですから、何はともあれホッキから。
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(生のホッキと炙りのホッキ)
その後も、「北海道、来たぞぉ~!!」という勢いで値段を気にせず名物を食べたので、会計は予想通りそれなりの額に。
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北海道で、はじめて回転寿司で感動した「なごやか亭」に匹敵する(上回る)お店にはなかなか巡り会えません。

過去2回の苫小牧では、お昼を食べたらすぐに先を急いで苫小牧では何も見なかったので、1箇所くらいは観光地を見て行こうと思い選んだ場所は「樽前山神社」。これから8日間の北海道ドライブの安全を祈願しようと思ったのと、前回の北海道ドライブでは殆んど神社に行かなかったため、マイカー後部の安全祈願ステッカーが北海道だけは一つもありません。仕方なく北海道に上陸した証として「宗谷岬」のステッカーを貼っているのですが、もしかしたら交通安全のステッカーが手に入るかも?と思っての訪問です。
樽前山神社のかなり大きな鳥居が遠くからでも見え、ステッカーへの期待が高まります。まずは鳥居同様予想外に立派な神社に交通安全を祈願。
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お札等の販売所には何となく見覚えのあるオレンジの交通安全ステッカーがあり、嬉々として購入します。
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「でも、このオレンジ色のステッカー、絶対どっかで見覚えがあるぞ!?」とずっと考えていたのですが、昭和の時代北海道のバス会社(確か中央バスだったと記憶しています)の何台もの大型バスに漏れなく貼ってあったことを、その日のうちに思い出しました。
この旅の目標の1つを、2日目にして早くもクリアです!

予定ではこの日、久し振りに白老のアイヌ民俗村に行くつもりでしたが、3月末をもって2020年までの長期改修に入った情報を直前まで知らず、4月になってHPで知りいささか慌てました。やっぱり業界を離れて早3年、情報にはめっきり疎くなりましたね。
ということで白老もスルーして高速道路で一路洞爺湖を目指します。今回北海道最初で最後の高速を降りて、最初の目的地は「道の駅とようら」。今回の旅でソフトクリーム好きの我々夫婦のささやかな目標は、「1日1つソフトクリームを食べる!」という日頃ダイエットに取り組んでいる高齢者夫婦とはとても思えないものなのですが、「この旅行期間はダイエットはお休み」ということにしています。洞爺湖付近のソフトクリームと言えば、2回連続で行った「レイクヒルファーム」を思い出すのですが、3回連続というのはいささか芸がない気もして、イチゴで有名な豊浦町の名物を選択。写真を見る限り、大きなイチゴがゴロゴロとソフトに載っているイメージでしたが、実際は小さくカットされておりいささか期待外れ。
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この後レイクヒルファームを通り過ぎた時、「やっぱりここにしておけばよかったね!?」と反省しきり。さすがにダイエット休憩中とは言え、1日2個のソフトはこの年齢では無理です。
ところでここ豊浦は、ボクシングの元世界王者内藤大助さんの出身地だそうです。
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洞爺湖畔に立ち寄り3年振りの洞爺湖にご挨拶。この日というかこの旅行全般で何となく視界がぼやけているようなはっきりしない天気で、いつもならはっきりと見える中島もぼやけています。
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洞爺湖の全景を楽しむべくいつものサイロ展望台まで昇って見ましたが、展望台からの洞爺湖もやっぱりぼんやり。
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この後は羊蹄山のビュースポットをいくつか回り、日本海側の宿泊地までドライブの予定なのですが、実は今回の旅行を計画するにあたり、一番悩んだのは4月とは言え「峠道に雪が残っていないかどうか…」。例年であればこの時期なら大丈夫なことが大半のようなのですが、それでも天気のことですから「絶対に大丈夫」はありません。関東の軟弱ドライバーでノーマルタイヤしか持っていない私は、結構直前までこのために「4月に北海道に行くべきかどうか」を実は大いに悩んだのです。フェリー代金を支払い覚悟を決めた後も、毎日北海道の峠道のライブカメラを見ながら一喜一憂していました。洞爺湖からルスツに抜ける道には危惧した残雪は全くなく、安心してナビに道案内を任せて運転していたのですが、そのうち徐々に高度が上がって行き、豪雪地帯として有名な細川たかしの故郷「真狩村」に入ると路肩に残雪がポツポツと現れ、嫌な予感が…  徐々に路肩の雪は増え始め、あっという間に道路以外は一面の銀世界になり、大いに慌てます。
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でも、一番雪深いエリアでも路面には雪はなく、高度も徐々に下がると路肩の雪もどんどん減ってゆきます。結果だけ見ればスリリングでいい体験をさせていただきました。

そんな思いをしてまで拘った羊蹄山のビュースポットですが、曇りがちの天気で雲はかかっていないのに羊蹄山がはっきりとは見えないのです! いくつか訪ねたビュースポットからのベストショットがこれだなんて、すぐ近くまで来ているのに好きな人に会えないようなとってももどかしい気持ちで、悲しくなってしまいます。
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この旅の北海道最初の宿泊地は日本海に面した町岩内。昭和の時代には函館本線から分岐したローカル線「岩内線」があったので知ってはいたのですが、結局このローカル線にも乗らずに廃線になってしまいました。まだ近くの山にも雪が残る岩内の宿は温泉。この日と翌日は有名な温泉旅館ではなく、地元の人たち向けの銭湯というか健康ランドを兼ねたような温泉ホテルで、両日共に値段は高くはない旅館の中では最高級の料理を頼んでいます。

確かに風呂は地元の人たちで混んでいましたが、夕食を食べている宿泊客は我々ともう一組だけ?
でも、さすがに夕食は豪華でした。
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3日目:4月28日(土)

朝風呂は予想通り貸切。明け方の露天風呂を堪能しますが、やっぱりまだ北海道は寒い! 露天風呂は寒すぎてすぐ出てしまいました。
人数が少ない寂しい宿の朝食を食べると、ホテルではもうすることがないので8時半前にはチェックアウトしてこの日の観光の開始。

まずはホテルすぐ近くの円山展望台を目指します。展望台への道は車で昇れる道だったのですが、坂の途中に雪が残っています。昇り(下り)の道で雪によりスリップした時の展開が予想できず、ビビった私は歩いて登るのも大変そうなので、あっさりこの展望台をパスしました。各地で次に来る理由を残しておくことで、"3周目"のモチベーションにするためではありませんが、どうしても来たかった場所でもないので、旅の最初に無理は禁物と考えた故です。ホテル駐車場から撮った写真はこれです。無理してここに上ればもう少しいいダイナミックな風景が見られたのかも知れませんね?
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岩内町内で見たかったお寺はまだ9時前なのでちょっと後回しにして、昨日岩内の観光案内所で貰ったパンフレットで見つけた隣町の鉄道遺産へ。幌似鉄道記念公園というその場所は、旧岩内線幌似駅の駅舎や駅名標がそのまま保存されています。
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「大学生時代、仮にこの岩内線に乗っていたとしてもこの駅には絶対降りなかっただろうなぁ!?」なんてことを思いながら、列車と駅舎をパチリ。
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残雪ながら駅舎には入れません。駅舎の公開は5月からなのだそうです。今日からGWなのに!?

岩内町内に戻って、帰厚院という「東日本以北では最大級」という大仏さまを見に行きます。ごく普通のお寺に入場料も払わずに入ると、すぐにお寺の建物内にしては意外に大きな大仏さまとご対面。
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お寺の中では、法要の準備をしている感じで何人かが忙しそうにしています。クチコミでは「親切に由来等を案内してくれた」こともあったようですが、我々には親しげに「どこから来たの?」などと話しかけてはくれたものの、期待した由来等には一切触れずに終始雑談ばかりでした。

この日午前中は、積丹半島西海岸のドライブがメイン。積丹半島には何回も来ていますが、いつも小樽側より東海岸神威岬までが定番で、西海岸に私の足跡はありません。西海岸には東海岸ほどの有名観光地も遊覧船もないのですが、ここにも足跡を残して塗りつぶします。
岩内から積丹半島に入って最初の村は泊村。泊と言えば原発が有名ですが、原発を見ても仕方がないので我々は唯一の観光資源に近い「鰊御殿とまり」を訪ねます。
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今回の旅では、日本海各地でかっての鰊漁の栄華と鰊が取れなくなってからの衰退をたくさん目の当たりにしましたが、「本当に華やかだったんだろうなぁ~!? 」と在りし往時をしばし夢想します。
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その後もネットで懸命に調べた積丹西海岸の観光スポットを探しながらのドライブが続きますが、案内看板が殆んどなく、"見たい!"と考えていたビュースポットがどうにも見つかりません。確かに我々ドライブ観光者は 地元自治体に殆んどお金を落としませんから、そんな通りすがりのツーリスト用に案内看板を出すのはお金の無駄とお考えかもしれませんが、そうなるとここ積丹西海岸がメジャーな観光地になる日はいつまでも来ないのではないでしょうか? そうは思いませんか? 神恵内村さん??
案内看板も何もないので、いい景色をたくさん見逃したことと思います。ネットにもパンフレットにも力を入れて紹介している展望台なんて、往復2回必死に探しても昇り口さえ見つからないのです。

積丹西海岸の終点は神威岬。ここ神威岬には小樽方面から何度か来ていて、ここは4年振りです。徒歩10分程度歩き、前回同様女人禁制の門あたりまでは行こうと考えていたのですが、駐車場に着くと信じられないくらいの激しい強風が吹いていて、大袈裟ではなく車のドアが開けられない状態。(開けても強風ですぐにバタンと閉まってしまうのです。) 数分経ってどうにか車からは出られたものの、今度は強風にこの巨体が持っていかれそうになり、さすがにこの状態では岬への歩行を断念します。思えばこれが日本海側の強風に悩まされ続けたこの旅の、最初の強風の洗練でした!

積丹西海岸を戻りながら、「あの時の襟裳岬と今日とでは、どっちの風が強かったか?」を妻と議論。普段はともかく、この日の風はあの時の襟裳岬以上だったと思います!帰りもいい景色を見ながらのドライブが続きますが、いい景色だからと止まるタイミングも駐車スペースもなかなかありません。この景色が関東あたりにあれば看板も駐車場もすぐに出来るのでしょうが、ここは北海道ですからいちいちそこまでの対応をしていたら、看板や駐車場がいくつあっても足りない… からなのでしょうか?
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宿泊した岩内を過ぎて寿都の町へ。本日の行程のメインイベントである寿都名物のカキの昼食に向かいます。ところがナビが示した地点にレストランはなく、よくよく見ると「2キロ先に移転しました。」という小さな案内看板を発見して、急ぎ向かいます。着いたところにはバラックのような建物が建っていますが、大きな駐車場はほぼ満車状態で係員が交通整理にあたっています。もう1時を過ぎた時間ですが、カキ小屋には待っている人が10人以上。勿論、我々も迷わずその仲間に加わります。
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この「吉野カキ小屋」の名物は蒸しカキの食べ放題らしいのですが、今や食べ放題で元が取れる程の食欲は我々老夫婦にはとてもないので、カキは二人で3キロ(約15個)をオーダー。カキめしも頼んでカキが蒸し上がるのを待ちます。
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さすがに寿都のカキは有名なだけあって、とっても美味。レモンを絞ったり味変でタバスコをかけたりすることを薦められましたが、どうやって食べても抜群のその美味しさは変わりませんでした。
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昼食ですっかり満足した後は、せたなまで日本海沿いをドライブ。このルートでもいくつかのみどころをチェックしていたのですが、ちゃんと寄れたのはここ弁慶岬ぐらい。でも、ここも凄く風が強かった!!
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実際には一度も北海道には渡っていないはずの弁慶。一度も来ていないこんな岬に自分の名前が付き、(本当に似ているかどうかはともかく)自分の銅像が建っていることを弁慶が知ったら、いったいどういう気分なのでしょうか?

せたなが近づき、いくつかの観光地では車を降りて写真を撮りながらのドライブを続けます。
突然見えた「横滝」に慌てて車を停めて、シャッターを切ります。
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ここにも積丹と同じ名前の岩がある「窓岩」。積丹との違いはちゃんと案内看板があるかどうか…
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せたなが近づくと、せたなを象徴する三本杉岩が見えます。でも、「三本杉岩」と言っても3つの岩のうち一つだけは少し離れていて、1枚の写真に収めるのは私の腕では無理でした。
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近くからパチリと撮った後、全体が見渡せる展望スポットから眺めますが、ここでも1つの岩は隠れてしまいます。
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せたなには、風海鳥(かざみどり)という日本唯一の海上風力発電があります。
「ここもやっぱり風が強いんだろうなぁ~!?」と思わせる風景でした。
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今日の「1日1ソフトクリーム」はここせたなでリストアップしていたのですが、4時までの営業時間はもう過ぎてしまい、仕方なく宿に向かいます。ソフトクリーム屋さんの営業時間は明日は11時かららしいので、せたなでのソフトクリームも"3周目の宿題"になりました。

本日のせたなの宿も健康ランド的な温泉。ローマ風のお風呂は、子連れや試合終わりらしい中学生運動部などで大混雑でした。でも、予想通り翌日の朝にはこの大きいローマ風呂を独占できたのですから満足です。

夕食は、最高級メニューを頼んだだけあり、すごい品数で大満足でした。
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(夕食のメイン 鮑のしゃぶしゃぶ)