麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

【2018年東北夏祭り】<その3:八戸三社大祭>


2日目:8月2日(木)

いつもの旅では9時頃には寝てしまうので、朝の目覚めは5時前というパターンが大半なのですが、昨日は9時から旧友と会食したため部屋に戻って床についたのが12時頃だったのと、今回の旅は急ぐ旅でもないことから、「よ~し、8時過ぎまではぐっすり寝るぞぉ~!」と勇んで(??)寝た筈なのですが、やはり寄る年波には勝てずに、7時前には目が覚めてしまいます。
ホテルエース盛岡の朝食は結構豪華で、普段はほとんど朝食を取らない私なのですが、ビュッフェ2皿を食べてすっかり満腹。盛岡の朝食と言えば2年前、ホテルで朝食を取らずに地元のパンの有名店「福田パン」に1時間以上並んだことを思い出します。(その時の記事はこちら)今回は、ホテルの朝食で大正解。

ホテルでのんびりしていても特にする事もないので、9時前にはホテルを出て本日の目的地八戸まで走ります。途中、岩手山サービスエリアで岩手山の眺望が期待できるかな(?) と立ち寄ってみますが、天気に関わらず東北道下りのSAでは、岩手山が望めるビュースポットはエリア内には見つけられませんでした。旅情を誘うのは名前だけなのでしょうか? 
八戸道は反対方向ですがGW北海道の帰り道に走り、その交通量の激増振りにいささか衝撃を受けたのですが、この日の交通量も私の予備知識を遥かに凌ぐもの。これはもうGWとか夏休みだからという訳ではなく、八戸道の知名度が上がって利用者が安定したのだろう… と、ちょっとだけ嬉しくなったりしました。

今回の旅では盛岡と八戸の間に立ち寄る予定の観光地も特にはなく、八戸の観光もお祭り以外は予定がありません。その代わり、今回の旅では温泉での宿泊が1回もないので、「2日に1回はせめて日帰り温泉には入ろう!」と決めていたので、実は意外と日帰り温泉が多い八戸でまずは第1湯。目指す温泉は、まだ11時前なので凄く空いていて、かなり大きなお風呂をほぼ独占状態で楽しむことができたのです! やっぱり、日帰り温泉は午前中に行くのが最高ですね!

八戸で土産を買う定番スポットといえば、海産物のお店が並ぶ「八食センター」。でも今回はお土産ショッピングが目当てではなく、ここ八食センターでのランチが次の目的地。行例を覚悟して行った回転寿司「八食市場寿司」でしたが、予想に反して行列はなくすぐにカウンター席に案内されます。お祭り人気、さほどでもないのでしょうか?
回転寿司のネタは豪華でそれなりに新鮮そうなのですが、やはり八食センター内のお店なのでさすがの観光地値段。1000円を越える皿が次々に流れてくると、貧乏性の夫婦は”食べたい”と触手が動くとはいえすぐには手を出すのを躊躇してしまい、値段表を確認してから取ったり、食べたい気持ちを堪えて諦めたりを繰り返します。
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こっちは観光客なので「八戸産の地のもの」を期待しているのに、メニューの半分くらいに「九州産」があると、観光客の我々としてはやはり興ざめしてしまいます。
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なので、北海道の回転寿司のようには楽しめませんでした。

昼食の待ち時間等をある程度覚悟していたため、予想より1時間は早く次の予定に向かうことができました。次の予定は14時から開催される八戸三社大祭のイベントの1つで、長者山新羅神社で開催される「加賀美流騎馬打毬」。
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12時半には新羅神社に着いたため、心配していた駐車場も会場のすぐそばに確保でき、イベント会場最前列にあった椅子席に陣取ることができました。でもまだイベントの開始には1時間半もあり、妻はしきりに「退屈だぁ~!」と言っていますが、待つことを嫌がったらお祭りは楽しめないので、長椅子にボケッと座りながらその時をじっと待ちます。
私は妻の機嫌を取りながらも神社内を散歩。念願の車に貼る交通安全のステッカーを入手したりと散策を楽しみます。すぐそばでは昔風の袴に身を包んだ意外と若い選手らしき人々が、長い棒の先に毬を取るものがある道具を使ってウォーミングアップらしきキャッチボールをしています。
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今日も暑い1日なのですが、猛暑の関東とは違って耐えられない程の暑さではなく、吹きわたる風が心地よい東北の気持ちいい暑い夏。「埼玉もこのくらいの暑さだといいのにね!?」とはいささか贅沢!?

開始時間が近づくと、人出は大変多くなり、我々が座る長椅子を羨ましそうに睨む人々が二重三重に我々の後ろに立ちます。下から上がってくる車の数は益々増えて、会場近くにはもう車は停められそうにありません。1時間半前に来てすぐそばに車を停め、最前列の長椅子を確保できた我々は、やっぱりとてもラッキーでした。
入場料などは掛からないのですが、集まった我々ギャラリーを目がけて、「伝統行事保存のため、寄付として小物を買って下さい!」という人たちがひっきりなしにやって来て、そのたびに1000円程度を気前よく出していたら、結構出費が嵩んでしまいます。まぁ、これで迫力ある伝統芸能を特等席で見られたと思えば安いものかも知れませんが…

ようやく1時間半が過ぎ、いよいよイベントが始まるようです。
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「騎馬打毬というのは、イギリスのポロのような競技」なのだそうですが、ポロのルールもろくに知らないので、初めは何が何だかさっぱりわかりませんでした。おまけに場内アナウンスはあり解説はしてくれているようなのですが、角度が悪いのか我々の場所からは放送の内容は全く聞こえません。
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競技は馬に乗った競技者が例の長いグローブのような器具で毬を投げ合い、取り合って相手の陣地まで投げ入れた方が勝ちであることが、見ているうちに少しずつ判ってきました。
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何と言っても、騎馬同士がぶつかり合うところがとても迫力があって、ようやくその面白さが少しずつ判ってきて、やがて勝ったチームには万雷の拍手が来るようになりました。
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お祭りのまた違った一面を楽しむことができてとても満足しました。

今日のホテルは八戸中心街にあるスマイルホテル。中心街にあるホテルだからかホテルに契約駐車場すらないので、あたりをつけていた近隣にあるデパートの駐車場(デパートの駐車場といっても、一泊の駐車料は僅か600円!)に何とか車を停め、ここ数年の旅でもずっと経験したことのないくらいに狭いツインルームにチェックイン。今までの経験上八戸のホテル代はどの宿も他の町と比べると破格というくらい安いのですが、これだけ狭いツインルームで1万5千円というのは、紛れもなく「お祭り料金」なのでしょうね!?

いつも通り部屋で休憩している妻を残して、私は街へ出ます。私の目的はすぐ近くの八戸市役所で開催されている"お祭り広場"。この日の夕方には今年の山車の審査・表彰があるため、市役所前の広場に全ての山車が一堂に会するという情報を得ていたためです!
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一堂に揃った山車はさすがに迫力満点。じっくりと眺めながら広場を散策すると、特に豪華っぽい山車の横には「◯◯賞」などたくさんの表彰が飾られています。
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今日は、八戸三社大祭唯一の夜のパレードで、この全ての山車が有料観覧席の我々の前をその姿を誇示しながらパレードしてくれるのですからとても楽しみです!
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今日だけはパレード見学の前に、5時半から八戸在住の友人夫妻と夕食。2年前の夏に八戸に来た時に私がリクエストしていたことを覚えていてくれて、その時は予約が取れなかった"サバの駅"という有名店を予約しておいてくれていたのです。(友人と食事をする時はどうしても写真を撮るのを忘れてしまうのです。申し訳ありません。)
さすがに八戸名物の前沖サバのオンパレードの料理はどれも美味。でも八戸でサバと言えばどこでもかなり安いのにこのお店の値段は東京並みなので、八戸在住なのに初めて来たという友人夫妻はいささか目を丸くしたようです。ご馳走していただいた友人夫妻に散財をさせてしまい、とても申し訳ない気持ちでした。このお店名物のサバのハンバーガーである”サバーガー”も話のタネにいただきましたが、サバにはやっぱりご飯か日本酒ですかね!?

この後のメインイベントである山車パレードのため、残念ですがお酒はやや控えめにしてパレードの通過予定である7時半にはメイン道路に3列ただパイプ椅子を並べただけの有料観覧席に座ります。当初「有料観覧席は満席」と言われて大いに焦ったのですが、どうやら満席の理由は凄い人気だからではなく、「単に有料観覧席が少ないだけ!?」だっただけのようです。八戸のパレードは、メイン道路だけでなく狭い道路も通るので、山車にはさまざまな細工がしてあり、通る場所によって巨大化したり小さくなったりすることができるのだとか。勿論、有料観覧席がある場所は一番メインの場所なので、八戸に50年以上住んでいる友人によれば全ての山車の最大なった最高潮のところが見られる筈…とのことで、否応なしに期待が高まります!

日が落ちて、いよいよ最初の山車がやって来ます。市役所前で窮屈そうにしていた時とは違い、「どうだぁ!!」とその勇姿を誇示しているような威風堂々とした姿は、やっぱり市役所前で見た時より全然格好いい!
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山車は20台以上はあるそうで、一台づつゆっくりとやって来るので、その細かいところにまで拘って作られた作品を間近でたっぷり見ることができます。
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山車に乗って太鼓をたたいたりする大人や子供も懸命に頑張っている姿が印象的です。
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山車によっては煙を出したり動いたりする山車もあり、我々を飽きさせません。どの山車にも物語とその場面の説明があるのでしょうが、残念ながら私にはそこまでは判りません。

どうやら我々がいる有料観覧席を過ぎると、山車は撤収に入るらしくそのハイテクを駆使してあっという間に小さくなってしまいます。勿論、大きくなる瞬間が一番見たい風景であることは間違いありませんが、この小さくなる瞬間もかなり興味深いのは間違いありません!
この山車は小さくなるタイミングが早すぎて、我々の目の前でもう撤収に入っています!? 「早く家に帰りたい」のでしょうか!?
市役所で記憶に残っていた山車も、あまり覚えていない山車も全て満喫できて、パレードは終わりになります。
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ねぶたの山車のように、夜用に作られた山車ではないので中から光らないので夜見るとねぶたほど鮮やかではないのですが、特に完全に日が暮れる前の夕暮れにライトアップされた山車は本当に見事でした。
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青森を代表する夏祭りの1つにカウントするべき素晴らしいお祭り。さすがはユネスコ無形文化遺産

狭くて決して安くないホテルですが、この有料観覧席のすぐ裏がホテルでお祭り終了5分後にはもう部屋でくつろぐことができました。
その意味でこの宿も最高のチョイスでした!