麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

紀伊半島グルメ&温泉の旅<その1:紀伊半島上陸>


1日目:7月25日(木)

紀伊半島グルメ&温泉の旅のスタートは、まだ夏休みの雰囲気には程遠い7月後半の木曜日。この時期、関東&中部ではまだ梅雨も明けていません。ようやく、前日に近畿地方は梅雨明けしたようなのですが、中部&関東はこの頃近づきつつあった台風が去らないと梅雨明けにはならなそうです。我々の旅としては2年前には広島県福山で、3年前には岩手県宮古でと、ほぼ毎年台風と正面衝突していますので、今回もほぼ諦めの境地。ただただ嵐が激しくならないことをひたすら祈るばかりの旅のスタート。

埼玉の自宅発は7時前。いつも通り近所のローソンでドリンクを買って、いつも通り圏央道に乗ります。この日の目的地は三重県湯の山温泉なので、それほど早く家を出る必要はなかったのですが、今回の我々の旅のテーマである「グルメ&温泉」のグルメを満喫するために、ほぼ全日のお昼ごはんも予約または店の目星をつけているので、今日つまり初日のランチから「紀伊半島のグルメ」を楽しむ気マンマン。そのためにはお昼前までに紀伊半島エリアに入る必要があるためです。

紀伊半島グルメ旅の記念すべき最初のランチは、紀伊半島の入口というか付け根の町桑名の「焼きはまぐり」。「その手は桑名の焼きはまぐり~!」というのが、10年前に天国に旅立った私の母の昔からの常套句。赤ん坊の頃からこのフレーズを毎日のように聞いて育った私ですから、紀伊半島グルメで「桑名の焼きはまぐり」を食べない訳には行きません。
お目当てのお店で焼きはまぐりを味わうには、1時半までにお店に入らなければなりません。朝寝坊してしまったり(今の私には絶対にないと思いますが…)、渋滞やトラブルに巻き込まれることがなければ時間前には着けると思うのですが、さすがにこの綱渡りのお店を事前予約する勇気はなく、お店のHPには「名物の焼きはまぐり定食は、朝9時までに電話で予約してね!」と書かれているので、「9時までに東名の足柄SAあたりまで行けて、その先も事故情報などがなければ、電話しよう!」と決めていたのです。

久々の圏央道は順調。最近の圏央道は中央道や東名とのジャンクションでは慢性的な渋滞があるらしいのですが、この日もノロノロになったものの大きなタイムロスもなく東名へ。東名でもあおり運転されることもなく、8時40分には足柄のサービスエリアに着けたので、桑名市のはまぐりプラザに電話を掛けます。
「今日の1時頃に、焼きはまぐり定食を2つ予約できますか?」
「え~、今日?? 」と驚かれたのでちょっとビビりましたが、
「まぁ、今日はたまたま大丈夫かな!?」と言われて一安心。幸先の良いグルメ旅のスタートです。

新東名も極めて順調。でも今日は晴れ予報なのに富士山はいつもの夏のように雲っていて全く見えません。それ以外は極めて順調で、愛知県で伊勢湾岸道路に入ると交通量はかなり多くなりますが、ナビの時刻より早く12時過ぎには長島のインターを出て、お目当ての桑名市内のレストランへ。

桑名は巨大な揖斐川河口の町。海と見紛うばかりの川岸にある駐車場に車を停め、まずはこの旅最初の風景写真をパチリ。
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子供の頃、永谷園お茶漬け海苔のおまけであった歌川広重(私の子供時代は、安藤広重と呼ばれていた!)の「東海道五十三次」をコレクションしていたのですが、その浮世絵の中の桑名宿は本当に海辺の町のようだった記憶があります。川辺の駐車場から眺める揖斐川の風景は、江戸時代にはやっぱり海のように見えたのでしょうか?今回、久しぶりに安藤広重の絵を眺めてみましたが、かすかに対岸が描かれていました。小さい頃は、気づかなかった!

今回の「グルメその①:桑名の焼きはまぐり」を味わうレストランは、桑名市の名物食堂。川辺にはレストランしか無さそうですが、駐車場はほぼ満車状態。レストランが入る建物は、何となくちょっとさびれた昔風の風情。
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レストランは、ネットの口コミでも、今朝の電話でも混雑してそうで”待ち”を覚悟していたのですが、意外と空いています。予約時間より30分は早く着いたのですが、すぐ席に案内され、@2000円のはまぐり定食が供されます。
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はまぐりのお吸い物、はまぐりフライ、あさり(??)の炊き込みご飯に加えて、メインはやっぱり焼きはまぐり。ラップに包まれたはまぐりを、テーブルの上で焼いて、熱々のうちにいただきます!
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本場のはまぐりを堪能しながら、何故か母親の笑顔が激しくフラッシュバック。「その手は桑名の焼きはまぐり~!」と、あれほどいい続けていたお袋は生前、桑名の焼きはまぐりを食べたのだろうか?なんてことがとっても気になってしまいました。

まだ時間は1時過ぎ。ホテルのチェックインは15時以降なので、時間潰しのためにも少しだけ観光をする必要があります。この付近の最大のみどころといえば、長島スパーランドやなばなの里等なのですが、初老の夫婦は遊園地には勿論全く興味はないし、なばなの里は園内をかなり歩かなくてはいけないらしいのと、この夏の時期は花のオフ期なので、大した期待は持てないことはわかっていたので、なばなの里はあのイルミネーションが楽しめる季節に行くことにします。

結局、この日は御在所ロープウェイ御在所岳に上がってみることにします。御在所岳にはこの日の午後か明日の午前中の天気がいい方に行くつもりでしたが、天気予報はどっちも晴れマークだったので…  ところが、山に近づくに従って雲が厚くたれ込みはじめ、ロープウェイの駐車場に車を停めて駐車料金500円也を前払いして改めて御在所岳を見上げると、ロープウェイの半分以上は雲に隠れていて、どう見ても山頂が晴れている感じはないようです。でも駐車料金は払っちゃったし、このまますぐそばのホテルに行ってもまだチェックインはできそうにもないので、諦めてロープウェイに乗ることにします。
ロープウェイは頻繁に何台も運航していて、空いていたこの日は1グループに1台づつ乗せてくれるというサービスの良さですが、予想通り半分以上まで上昇すると、周りは雲に囲まれて見えなくなります。
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頂上駅で外に出て見ますが、やはり景色は見事なほど見えません。
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この先に行く観光リフトもあり、晴れていれば琵琶湖までもが見渡せる絶景なのだそうですが、どう考えてもリフトに10分程度乗ったところで状況が変わるとも思えず、リフトも諦めて乗らないことにします。ボーッとしていても仕方がないので、妻の足に負担がかからない程度に周囲を散歩。「御在所岳は赤トンボの避暑地で、夏でもトンボがたくさんいるよ!」という売り文句は正しいことは十分にわかりましたが、赤トンボは鈍重な私のカメラには収まってくれません。
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紀伊半島グルメ&温泉旅の初日の宿は湯の山温泉に程近い片岡温泉。以前はひなびた温泉だったものをグルメと日帰り温泉をメインにリニューアルした「アクアイグニス」というのが今宵の宿。でも、この宿口コミの評判があまり宜しくないので、泊まろうかどうしようか最後まで大いに迷いました。評判がよろしくないその最大の理由は、「日帰り温泉の利用者がとにかく多く、常にお風呂が大混雑」に尽きます。でも、私的にはここの夕食のイタリアンがツアーのアレンジ的には大きな魅力だったので、風呂の混雑ぐらいなら我慢することにしました。
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3時ジャストにチェックインして、妻は早速久し振りの温泉に向かいます。私はアクアイグニスの館内散策を楽しみます。
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高速道路のすぐ下を利用して建てられた最新の施設の中には、レストランを始めケーキ屋さんやピザ屋さんなどもあり、宿泊客向けというより、どうやら近所の四日市あたりからの日帰り客を意識した施設なのでしょう。
少しでも風呂が空きそうな夕方まで待って、ようやく入浴。やや空き出してきた時間帯だったので、口コミの酷評ほどの混雑ではありませんでした。

この宿の夕食は、駅弁などでも有名になった和食「賛否両論」(私も以前駅弁は味わっています。こちらです)などもあり選択肢は豊富。その中で私が選んだのは前述の通りイタリアン。温泉で和食が食べられる宿は数あれど、美味しいイタリアンを食べられそうな宿は貴重だと考えた故、「グルメその②」は、温泉イタリアンです。
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初日でもあり、旅行全体の予算を考えあえてデラックスメニューにはせずにスタンダードメニューを選択しました。元々個人的には「イタリアンは、(フレンチ等に比べて)安いメニューでも、あまり差が出ず旨い。」という主義があったからです。
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でも、ネットによると料理だけの値段でも@8500円らしいので、流石の味でした。久し振りに二人でワインを一本飲み、ほろ酔いでもすぐそばの部屋まで歩いて帰ってすぐに横になれるのですから、やっぱりホテル内の夕食は楽ですね!

2019年夏の旅について

凄く久し振りの投稿です。昨年夏の東北お祭りの旅行紀投稿以降、旅のパートナーでもある妻の体調の関係で、旅行する余裕も投稿する余裕も全くなく過ごしたのが2018年後半。2019年になって妻がようやく退院したので、2月以降ようやく一人では旅に出る余裕ができ、かねてからの計画であった「埼玉県全市町村巡り」を開始、投稿も少しずつ始めていましたがその投稿も4月以降パッタリと止まってしまっています… その頃、我が家に何が起きていたのかというと、実は状況は少しずつ好転していたのです。

「妻の足の回復には、少なくとも1年は掛かるだろうから、旅行への復帰は早くて2019年の暮れ頃じゃないかな?」と予想を立て、その穴埋めとして埼玉県への一人旅をせっせと実施していたのですが、思いのほか妻の足の回復がスムーズで、リハビリもどうやら順調のよう。そのお陰で、妻から「ゴールデンウィーク中には、温泉に入れるかどうか試しに行きたい!」という嬉しい申し出があったのです!
2019年のGWと言えば、史上空前の10連休。温泉の宿泊代はどこも「異常値」と言うくらいの高値で、宿泊施設はどこも平成の最後に暴利を貪っていたのですが、元旅行のプロとしては妻の期待には応えない訳にはいかず、10連休の最後に近い5月5日の宿泊は、長期休暇の影響なのでしょうか、この日だけはかなり安くなることを発見し、1年前の冬に行って特に料理が気に入った伊豆半島稲取温泉の旅館を普段の休日レベルの料金で何とか押さえることができました。
この旅は「妻の温泉リハビリ」が目的なので観光は一切なし。従って渋滞が気になる車で行くという選択肢はなく、往復ともJRで稲取駅から宿までの往復は旅館に送迎をお願いするという本当に旅館宿泊だけの日程でしたが、元鉄ちゃんとしては普通にJRに乗るだけではつまらないので、往復はスーパービュー踊り子グリーン車を奮発し、特に帰りには最後列の「過ぎ去る線路を眺められる」という特等席を確保し、自身の好奇心もちゃっかり満たすことは忘れてはいません。
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当日は妻の回復を祈って伊勢エビメニューを奮発、妻も無事に温泉を楽しむことが出来ることが確認できた旅になりました!
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その頃の私の心の中では、「これは、もしかしたらちょっと早く、今年の夏休みには旅行に行けるかも??」という考えがムクムクと沸き上がり始めます。そうなるともはや埼玉県全市町村巡りの計画を立てるよりも、「行けるかもしれない夏の旅」のプラン作りの方がずっと楽しいので、埼玉県はそっちのけで、計画作りに没頭する日々を過ごすことになります。

2019年夏の旅の目的地は、行けるとしたら紀伊半島にすることはずっと前から決めていました。紀伊半島は、昨年東北夏祭りの次の旅行先として徳島阿波おどりとセットでプランニングしていたのですが、結局妻の体調悪化で断念しています。思い返せば4年前、3月に前の会社を辞めて、ニートになった3日後に旅に出た行き先が紀伊半島でした。ところがこの10日間の旅は見事なほどにどこへ行っても雨、雨、雨… そんないわくつきな紀伊半島ですが、令和最初の旅先とすることに迷いはありません。妻の足のことを考えたら、出来るだけ歩かないところがいいのは間違いないのですが、長い旅の行き先をそれだけで決めることはできませんし、日本中どこへ行っても少しは歩かなくてはなりませんので、行く場所やコース選定で出来るだけ配慮することとします。
「あんまり歩かない=あまり観光できない。」ので、今回の旅のテーマは観光地よりもズバリ「グルメ&温泉」。4年前の紀伊半島旅行時はニートになったばかりだったので、「とにかく節約、節約」と、紀伊半島の美味しいものには一切目もくれずに、グルメというものには一切縁のない旅だったので、今回はそのリベンジの意味合いもあります。また、普段は半分近くビジネスホテルに宿を取り、その近くの居酒屋で夕食を取るのですが、夕食を目指して歩く/千鳥足で宿に戻るという夜の散歩も妻の足の負担になるかもと考え、今回の宿泊は旅館の1泊2食を基本としたので、旅館ホテルの夕食は(居酒屋に比べても)グルメ旅としての特長を出しやすく計画は順調に進みました。旅館・ホテルにも温泉は多いので、温泉ツアーとしてもアレンジは簡単。とにかく妻の足を直したい一心で10泊全部温泉に入ることまで考えていたのです。(実際は、本編で書く予定のトラブルもあり10泊温泉に入ることはできませんでしたが…)

勿論、"プラン作りは簡単"と書きましたが、実際は「立てて壊してまた立て直す」といういつも通り試行錯誤の繰り返しでしたが、このプランニングの時間こそが私にとって、半年以上待ち焦がれたなにものにも換えがたい至高のひとときなのです!
時を経る毎に妻の足は順調に回復してきているように見えます。長距離を歩く観光地などは今回の訪問対象からは外していたのですが、様子を見ながら少しずつ歩ける場所もコースに加えることで、計画は少しずつですが変わって/出来上がって行きます。

最終的にGO!の決断をしたのは約1ヶ月前。とはいえ、無理はできないので、妻の足を気づかいながら柔軟に観光地を組み換える準備は怠りません。
これから、こんな努力の結果とても上手く行って&とっても楽しかった11日間をいつも通りだらだらとレポートします。埼玉県全市町村巡りについては… 実はほんのちょこっとづつ近くには行っているのですが、まだレポートするほどには行けていないのです。ついてはちょっとだけお休みさせていただきます。

そして驚くことに、紀伊半島から帰って来て1週間働いた後に、調子に乗ってまた旅に出てしまいました! 
(この人、本当に大丈夫?)
しかも、今度の旅は車ではなく列車での旅で、行き先は京都と大阪。京都・大阪なので温泉でもなく宿はすべてビジネスホテルで、食事は夜も朝もホテル内ではなく近所と、前回注意したことをすべて覆してごく普通の旅にしてしまいました! さすがにちょっと調子に乗りすぎたようで、途中ちょっと妻の足の調子が悪くなりおおいに慌てましたが、何とかこの旅も無事に完了することができました!

ということで、今はいつも陥る”旅ロス”の真っ最中。特に今回は旅への期待が大きかった分だけ、その反動で落ち込みもいつも以上です。
この、旅ロスを早く治癒させるためにも、出来るだけこの旅行紀を早くアップさせたいと考えています。

この旅行紀が最後まで書きあがる頃には、旅ロスも治って次の旅への期待が膨らんでいると信じています!

【埼玉県全市町村めぐり】その2<越谷市、羽生市、加須市、越生町など>


次も妻のアッシー君として、平日に休暇を取って埼玉県東部の大都市越谷へ。越谷を"大都市"と称するのは私の過去の偏見への反省を込めて。過去の偏見とは、埼玉県をよく知らなかった頃、"越谷なんて、東武沿線の田舎町"とずっと思っていたこと。埼玉県内の人口のランキングでいえば、さいたま市は別格として次が鳩ヶ谷市を飲み込んで(合併して)政令指定都市を目指している(??)川口市で、その次が人口30万人を越えるここ越谷市なのですから、田舎町なんてとんでもない誤認識でした。申し訳ありません。
その大都市越谷市で行くべき場所はたくさんありそうですが、今回は越谷を代表するスポット"イオンレイクタウン"に久し振りに行ってみることにします。レイクタウンは我々にとっては、買い物に行くにはあまりに広すぎて、逆にお目当てのものが見つけにくいという面がある(田舎者の偏見?)ので、単なる買い物スポットとしては敬遠して、ここ何年も来ていませんでした。この日は、平日なので巨大な駐車場にもお目当てのあたりにすぐスペースを見つけられます。まずは全景を改めて確認することからスタート。
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今までに来た時は何と言ってもショッピングがその訪問目的でしたので、”レイクタウン”とは言いながらその"湖”を気にしたことがなかったので、この日はまずはその湖へ。
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湖というよりは沼のようでしたが、これだけの敷地、埋め立ててタワーマンション建てたらさぞかし儲かるだろうなぁ~!? なんて空想をしてしまいました。
その後、アウトレットから3つの巨大施設をのんびりと散歩。
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でも1階だけを眺めるだけでたっぷり1時間以上は掛かりました。全建物の全フロアを見るのには、半日以上は絶対に必要ですね!?
もっとも、大半は高級品ばかりだったり若い女性向けだったりと、我々には全く縁のないお店のようですが…

<2019年2月12日訪問 6/73>


先日、秩父鉄道に乗った時に始発駅羽生が何となく気にかかったので、この日は丸1日掛けて羽生市を制覇することにしようと思います。我が家からは、東北自動車道で久喜ICから2つ目の羽生ICを目指します。

羽生市最初の目的地は、さいたま水族館。でも、勇みすぎて家を早く出過ぎたため、まだ水族館はオープンしていないようで、水族館のある大きな公園”県立羽生水郷公園”で朝のお散歩。
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いくつかの池で遊ぶ水鳥たちに癒されました。
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ひらがな"さいたま"なのにさいたま市とは遠く離れた場所にある”海なし県埼玉県らしく”淡水魚専門のさいたま水族館は、川の魚を地域の川と一緒に紹介しているので、意外な面白さがある施設。
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埼玉県にもまだまだ大自然がたくさん残っていることを教えてくれます。
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勿論"美ら海"や"海遊館"などの巨大水族館とは比べものにはなりませんが、子供が小さいうちは兎も角、ある程度ものが判るようになったら楽しめるんだろうと思いました。「二人の孫を連れて来られるまで、あと何年かなぁ~??」なんて、お魚さんとは全然関係ない空想。

次の羽生のみどころとしていたのは、町中にいくつかあるらしい古墳。その内最大の永明寺(ようめいじ)古墳に向かいますが、この日は大きい法事がある感じで大きな駐車場は完全満車状態。お寺の横に古墳らしき小山が見えるのですが、遠くに停めて歩いて見に来る気も起こらずに、近くに来ただけで満足することにします。(なので、写真もありません。)

羽生市3つ目のみどころは高速上り線の羽生パーキングエリアにあり、ここに行くにはその先にある群馬県の館林ICから高速に乗る必要があるので、埼玉県最北の街羽生から利根川を越えて群馬県に入ります。
ここ館林には"日本2周目で訪ねたいリスト"に入っている場所があるので、"埼玉県めぐり"を中断して寄り道することに。その場所とは分福茶釜で有名な「茂林寺」。室町時代に建立された古刹で、狸がキャラクターの(?)お寺です。駐車場からお土産屋さんが少しだけある参道を歩き、山門をくぐるとたくさんの狸がお出迎え!!
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一つ一つの狸の表情がとってもユニークでとても癒される場所。
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これから(そのうちに)必ず行く群馬県の旅が素晴らしいものになるよう祈りました。
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館林ICから高速上り線で再び利根川を越えて埼玉県に戻ります。羽生パーキングエリアにある観光地は"鬼平江戸処"。 時代劇とNEXCOがコラボしたここには、鬼平が活躍した江戸をイメージした町並みが再現されています。
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中に入ると鬼平がいそうな江戸っぽいフードコート(?)もあったのですが、まだお腹も空いていないので昼食は取らず、TVの旅番組ですっかり有名になった、"鯛焼きの形をしたお好み焼き"と、十手を型どった「十手カレーパン」をいただきました。
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再び羽生市に戻り、いつも羽生のイオンに来るときには立ち寄ることが多い日帰り温泉、"羽生湯ったり苑"でひとっ風呂。
近くの日帰り温泉の中でも割と好きな露天風呂をのんびり満喫しました。

羽生市最後の見学は「キャッセ羽生」。朝イチで来たさいたま水族館にすぐ近く、地ビールのブリュワリーや子供が遊べる遊び場もありますが、予想していたより小ぢんまりとした施設。まずはここ羽生もうどんが名物というので、「埼玉県うどんめぐり"その2"」としてうどんで遅めのランチ。その名物の"田舎汁うどん"は、ごく普通のあまり特徴もないうどんでした。
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秩父鉄道の中で呑み鉄として味わった羽生の地ビール。運転中は論飲めないので、お土産に直売店で購入。
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SLの車内販売では、地ビールは1本500円で観光地値段だと思っていましたが、直売店でも値段はほぼ一緒。「秩鉄、良心的なんだね!?」とちょっと埼玉県を誇らしく思った瞬間。

<2019年2月17日訪問 7/73>

〈後日談〉
3月後半の平日、仙台からの帰り道に鬼平江戸処で昼食を取りました。仙台でちょっと贅沢したので、うなぎは自粛してチキン南蛮のお昼をいただきましたが、意外と(失礼!?)美味でした。お昼時なのに席もかなり空いていたので、やはりおすすめの場所ですね!

7.さいたま市浦和区(うなぎ)

浦和と言えば私のイメージは、"県庁所在地"、"文教都市"そして"レッズ"。昔から浦和といえばうなぎが名物であることは知っていたのですが、うなぎの名店で高級うなぎを食べたことはなく、おぼろげな記憶では県庁への営業の途中にランチのうなぎを食べたくらいの記憶しかありません。この埼玉県全市町村周遊でこの"浦和のうなぎ"を目的地にするには、さすがにランチのうなぎではなく「特上」じゃないと認定したくない… というのが個人的な感情。でも、最近うなぎの値段高騰は凄まじく、名店の特上ともなれば5000円はするだろうし、鰻好きの妻に内緒で一人で特上を食べたことがバレたら当家最大の離婚危機は間違いないので、1万円の出費は最低でも覚悟しなければなりません。そのため、「そのうちいつか、臨時収入でもあった時に行こう!」と密かに思っていたところ、予想以上の臨時収入があったので(というより、実は想像以上に医療費が戻ってきただけなのですが…)、週末に妻を誘って浦和に出掛けました。
目指す浦和駅前の鰻の名店は大型の老舗「満寿家」。小さい名店だとかなり待つ可能性が高そうなので、大型店で回転がよさそうなこのお店を選択したのですが、まだ12時前なのでお店の裏側の駐車場をちゃんと確保して、高級感漂う店内へ。テーブル席もしっかりと確保できました。
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妻には事情を説明していなかったので、妻は必死にランチメニューを眺めているのですが、「今日は特別なので特上でも何でも食べていいよ!」と言い、ランチメニューをしまい普通のメニューを。私は予定通り@4800円の特上をオーダー。
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妻は鰻重の上にこれも名物「鯉こく」がセットになっている「満寿家セット」(@5000円)を選択。
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久々の特上うなぎはやっぱり格別の味わいで、4800円出した甲斐はありました。これならば、文句なしに名物に認定です。
でも妻は鯉こくの小骨の多さに辟易して、ずっと文句を言いながら特上よりも高いセットを食べ、結局鯉こくを半分以上残していました。「次はやっぱり特上にしよう!」とぶつぶつ呟いていますが、次は何年後になることやら??

<2019年2月23日訪問 8/73>

8,加須市(加須のうどん)

我が家に比較的近い加須市の私のイメージは"うどん"。まだ横浜に住んでいた頃、東北道のICの名前でしか知らず、「ここって、"かぞインター"って読むらしいよ!?」程度の知識しかなかった頃、TVの番組で「加須のうどん」の特集を見たことが妙に強く印象に残っていたのです。その夏の仙台からの帰り道、空腹の一家(といより運転手の私)は”加須インター”の看板につられてついつい東北道を降りてしまったのです。今考えるとインター降りてすぐにうどん屋が見つかる筈もなく、TVで紹介された店の情報も完全に忘れていて、確か平成4・5年ぐらいの時代だったので、ナビもなければ携帯も持っていない時代に何のあてもなくインターで降りること自体が無謀この上ない自殺行為。
案の定、30分以上走り回っても周囲は埼玉県北部ののどかな田園地帯しか現れず、うどん屋どころか食堂の1軒も見つけられずに大いに焦りまくります。ようやく、1軒の食堂を発見。どうみてもうどんの専門店ではなさそうですが、"うどんが食べられるのなら、まぁいいか!?"と家族4人でうどんを食べたのですが、味は至って平凡だったことを今でも覚えています。
その数年後、すぐ近くに引っ越し、仕事でもプライベートでもここ加須に来る回数は多くなり、うどんの有名店もかなりの数を制覇しました。ただ、私の加須のイメージはずっとあの時のまま。あの時のお店を覚えている筈もありませんが、時折ふと懐かしくそのお店を見つけてみたくなるのです。

ということで、加須に行くときにはその時のリベンジも含めて常に違うお店(うどん屋さん)に行くことにしています。この日も、ネットで高評価だったお店に狙いを定め、「埼玉県うどん巡りその3」の開始。
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このお店、うどんも美味なれど特に揚げたての天ぷらが美味しく、埼玉県うどん巡りの中でも今のところピカイチの味。さすがは「うどんの加須」ですね!!
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お昼ごはんを満喫した後は、久し振りに息子の母校に立ち寄ってみます。ここには、埼玉県には(現在のところ)絶対にここにしかないあるものがあるので、それを見に来たのです。
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今まで、関東の中でも我が埼玉県にだけ夏の甲子園の優勝旗が来ていなかったので、あの優勝は熱狂したなぁ~!! 
私にとっての加須市は、間違いなく"うどん"だけではありませんね!

<2019年3月2日訪問 9/73>

先日の羽生からの帰り道にふと考えました。「1つの市町村を、1日かけてじっくりと巡るのはいいけれど、このペースで行くと埼玉県全市町村踏破には1年以上かかるなぁ~!?」
勿論、焦る必要はなく急ぐ旅でもないのですが、「時には近くの市町村を1日でいくつか回ってしまうのもありかも?」と考えました。この日はその第1回目として、1日で県の中西部の4つの町を回ってしまおうという日。
折しも3月になり梅の花が咲く季節です。ネットで調べると"関東三大梅林"とは、「水戸の偕楽園」、「熱海の梅林」に続いて、我が埼玉県の「越生の梅林」なのだとか。熱海を関東に含めるかどうかは諸説あるようですが、この中に越生の梅林が入るとことは間違いないようなので、これは埼玉県トラベラーとしては、絶対にこの時季に行かなければなりません。ということで、越生町とあまり魅力的な観光地が見つけられなかった(私のリサーチ不足が原因です。関係者の方、申し訳ございません!)周囲の3町の4つを1日で回ってしまおうとプランを立てたのですが、実施当日の朝天気予報が急変して雨予報に変わったため、実施を延期(これが、日帰り旅行の良さ!)し、その2週間後の"梅を見るにはラストチャンス"の日曜日の朝に、圏央道越生町を目指します。
圏央道~関越道で坂戸西スマートICを使えば越生町まではあっという間。圏央道スマートICもなかった頃にはこの近辺のゴルフ場まで2時間はかかっていたことを考えると、本当に夢のような道路の充実振りです。でも残念ながら下手だった私がゴルフ場に来ることは、残念ながらもう無さそうです。
越生の梅林の駐車場は、まだ朝の9時前なのに結構混んでいます。関東三大梅林の割にはチャチな入口ですが、まぁ期間限定の観光施設なので仕方がありませんね。
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梅は満開は過ぎているようですが、まだ十分に見頃でした。
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園内をのんびりと散策しますが、ここの梅は白梅ばかりで、梅のバラエティーを楽しめないところが、まず偕楽園や熱海梅林にはかなわないところ。
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もしかしたら、時期的にもう紅梅は散ってしまったのかもしれませんが、それにしても見る楽しみとしては、いささか残念ではあります。
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園内はそれなりに広く散策するにはいい場所ですが、三大梅林として偕楽園や熱海梅林と並び称されるのは、いささか背伸びが過ぎるというのが偽らざる印象です。園内には幼児向けのミニチュアSLもあるようですが、運転は10時半からとのこと。列車好きの孫の顔が浮かびます。
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この日2つ目の町はひらがなの「ときがわ町」。大宮で働いていた頃、同僚が「都幾川村」の仕事をしていた記憶がありますので、その後市町村合併で町になり名称もさいたま市に倣って(?)ひらがなになったようです。
ときがわ町の一つ目の訪問先は「昭和レトロな温泉銭湯 玉川温泉」、都市部の日帰り温泉とは違って、本格的な温泉だという噂を聞き付けて旅気分を味わうための訪問。この日の朝、TV"遠くへ行きたい"でここときがわ町の温泉が紹介された偶然にやや慌てましたが...
目指す建物は小ぢんまりしていて、まだ午前中なのにそれなりに混んでいます。
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個人的には"純"昭和世代ですが、昭和をレトロと言われるのにはいささか抵抗もあるので、昭和の遺物らしき展示はスルーさせていただきます。都市部の健康ランドのように施設が充実している訳ではありませんが、温泉の醍醐味はそのお湯にあるのですから、その意味ではここは日帰り温泉としては大満足。本格的な温泉入浴で身も心も暖まった1時間でした。

ときがわ町のもう一つのスポットは、大自然の美味しい水で仕込む豆腐工房「わたなべ豆腐店」。今入った温泉のホームページで見つけた、車で10分程度の場所ですが、田舎には不似合いな(失礼!)車列は、どうも全車がこの豆腐店を目指している感じで、スーパー並みの巨大な駐車場の交通整理のおじさんはとっても忙しそう!
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何とか空きスペースを見つけて店舗入口へ、入口では早速とっても新鮮な豆腐の試食から。そろそろ空腹になったからか、試食にしてはかなり大きい豆腐をとても美味しくいただきます。さすがにときがわ町の名物ですね! 空腹の初老の親爺は、続けておからソフトクリームにチャレンジ。でもこちらはごく普通のソフトでした。豆腐をお土産に買って帰ろうとも思いましたが、まだこれからの行程があるので、豆腐は諦めて”おからコロッケ”など冷蔵しなくて良いものを今晩のおかずに仕入れ。

昼食はこの日3つ目の町鳩山町にて。鳩山町の名物(?)"鳩豆うどん"は、地元の特産品なども売っている道の駅のような(未登録)お店で、"埼玉県うどん紀行その4"のランチです。意外と大きいお店は結構混んでいて、何とか相席で座席を確保。フロアにいる店員さんはたった一人で、この多いお客さんの対応や料理出し、食べ終わったテーブルの片付け、レジまでたった一人で全て対応しています。おまけにお店の横にある特産品の売店のレジもこのおばさん一人なので、てきぱきとは動いているものの随分と待たされるのは仕方がないこと。都会ならば忙しそうなお客に”早くしてよ!”と怒鳴られていそうな感じですが、ここ鳩山町のお客さんは文句ひとつ言わずに辛抱強く待っています。
待つこと30分、ようやく運ばれてきた名物”鳩豆うどん”。
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「え、蕎麦じゃないの?」と見間違えるような黒いうどんですが、うどんの中に鳩山町名物の黒大豆が練りこまれている一品。意外と腰があって美味でした。(待たされて空腹だったという理由もあるのでしょうが…)鳩山町に敬意を表して名産品をお土産に買おうとも思いましたが、食事の会計でも随分待たされたあのおばさんにまた余計な仕事を増やすのはあまりに酷な気もしたので、ついつい遠慮してしまいました。本末転倒ですよね?

この日最後の見学地は毛呂山町(もろやままち)。この町の人口湖「鎌北湖」の地名に昔から何故か不思議と馴染みがあるのです。”行った事はない筈だし、そんなに有名な観光地ではないのに、この懐かしい響きは何故?”とずっと謎でした。実際に、鎌北湖のほとりに立ってみても、その懐かしさの理由が何だかは皆目謎でした。
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周囲をちょっとだけ散策、周辺地図を見ている時にその地図にあった”鎌北湖ユースホステル”を見て、学生時代の記憶が突然蘇りました!「そうだ、昔のサークルの合宿でここに来る計画を立てたことがあったっけ… 記憶がないのは、計画には参画したのに実施の時は何故か行かなかったからなんだ!」とようやくスッキリしたのです。
もちろん、もうそのユースホステルも今はありません。
<2019年3月17日訪問 13/73>

【埼玉県全市町村めぐり】その1<さいたま市北区・大宮区、久喜市、長瀞町、秩父市>

埼玉県全市町村を巡る経緯はこちらから

1、さいたま市北区(大宮盆栽美術館、盆栽村)

記念すべき第1回目は、予想通り妻を大宮まで送迎する間の約2時間を使ったプチプチトリップ。妻の用事先のすぐ近くには、さいたま市を代表する観光地の一つである”さいたま市大宮盆栽美術館”とその周囲に"盆栽村"があります。さいたま市の観光・コンベンション誘致の会議にメンバーとして参加していた頃には、その魅力をどうやって発信してゆくかなど侃々諤々の議論の末席にいたくせに、実は恥ずかしながらこの盆栽美術館には初めての訪問でした。
我が家から大宮まで行くいつもの道をちょっと折れたらもう30秒で美術館に到着、こんなにすぐ近くだったなんて今更ながら驚きです。立派な駐車場の横には、美術館というより豪邸のような佇まいがあり、日曜日なのでまだ10時前なのにそれなりのお客さんがいます。
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予想通り欧米系とおぼしき外国人もちらほら。ロビーにも大きな盆栽(?)の展示もあります。
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メインの盆栽の展示は豪邸のちょっと広い庭のような場所にあるようですが、庭に出る前の廊下のようなところには、盆栽の基礎知識や盆栽観賞のポイントなどの観賞案内展示があり、盆栽ド素人の私にはとても助かる展示順序。
館内の盆栽は"基本写真撮影禁止"なのですが、メインの庭に出る前にはいくつか"写真撮影可能"な盆栽もあります。
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写真撮影が許されている盆栽は、後から見た見事な盆栽と比べると少し安いのかな?という気もしますが、それでも素人目には立派な盆栽に見えます。
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そして、メイン展示の盆栽はやっぱり見事。でも、どうしても下衆っぽくしか見られない私は、すぐに「これっていくらぐらい?ウン千万円?」って考えたり、TV人気番組の「格付けチェック」を思い出して「さすがにこの盆栽とお菓子は間違えないんじゃない?」なんて考えたりしながら、格調高い数多くの盆栽を眺めたのですから、全くもって不謹慎ですね!? でも、展示されている盆栽はさすがにどれも見事で、最初の観賞案内の効果もあって結構欲しくなってしまいました。「宝くじで3億円当たったら買おう!」と、また欲しいものリストが一つ増えてしまいました。(室内からのガラス越しの撮影は許可されているので、これがメインの展示場です)
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盆栽美術館周辺には盆栽家が集まる盆栽村があります。地名も盆栽町となっている周辺を散策。この付近、車通りも少なく商店街もなく、すごく落ち着いた街並みで、こんな近くにこんな素敵な街並みがあることを初めて知り、一瞬で、ファンになってしまいました。この辺りに移り住んで、盆栽に囲まれて暮らすなんて夢ですね!? 宝くじ当たったら!!
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盆栽村と名乗るだけあって、町にはポツポツと盆栽の販売店があります。常識的に考えると、これらは盆栽作家の自宅で、自作の盆栽を展示販売しているように見えますが、実態はわかりません。
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どのお店に入っても「写真撮影禁止」と書かれていますし、中に入ってたくさんの作品を眺めては見るものの、値札がありませんので、相場感の勉強もできません。お店とはいっても、他にお客さんなんて一人もいないので、まるで民家の庭に無断侵入しているかの雰囲気、当然店主や作家が寄って来ることもありませんので、相場感もなにも全くわからない見学でしたが、この盆栽エリアの観光は、時間が瞬く間に過ぎた非常に楽しい2時間で、「今度は、時間の制約がないときにぶらりと来てみたいなぁ!!」と、再訪を誓う場所が早くも一つ見つかりました。

〈2019年1月27日訪問 1/73〉

次も妻の大宮での用事のアッシー君です。今度はインターバル時間が1時間強なので、行ける市区町村はさいたま市大宮区ぐらいになります。大宮区内の観光スポットを探してみたものの、4年も勤めていた区ですし、 行きたい観光地などもどうにも見つかりません。
私的な"大宮'のイメージは、昭和の時代には「東北新幹線の始発駅」。2003年からの大宮勤務中は、氷川神社横の大宮公園で毎春に繰り広げられる花見の乱痴気騒ぎ。でも桜の時期にはまだ2ヶ月はあるので、今回は大宮駅と大宮の高層ビルのシンボルであるソニックシティに行きました。大宮駅は通勤で毎日2回は通過していますが、「意思を持って」行き、36年前の回想に浸ろうと考えたのです。
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1983年4月30日、1ヶ月の新人研修を終えた新入社員の私は、前日に仙台支店配属の辞令を受け、期待と不安を胸にその前年に大宮駅から盛岡駅まで暫定開業していた東北新幹線の最終列車に乗るために大宮駅に向かいます。
まだ埼京線もない頃なので、山手線から赤羽線京浜東北線を乗り継ぎ、少し早めに大宮駅へ。早く着いたのでちょっと夜の大宮の町を散歩しようと、初めて降りる地で土地勘が全くなかった大宮で、何故か西口に降ります。当時の西口は今以上に本当に何にもなく、今や大宮のランドマークであるソニックシティも影も形もありません。当時の大宮の"発展していない側"に偶然にも降り立った私の心の中には、一つの言葉はぐるぐると回り始めたのです。
その言葉とは"都落ち"。

その後しばらく、大宮駅とは仕事・プライベート両方で頻繁な付き合いが始まります。何もなかった西口にも巨大な高層ビルソニックシティが徐々に出来てゆき、同じ頃に誕生した我が子と何となくダブるような気さえします。大宮勤務時代には頻繁に行っていたソニックシティに入り、"元気?"と声を掛けてみます。
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でも、この頃にはまだ、この近くに住んで毎晩この街で飲み歩くことは、想像してなかったなぁ~!?

ペデストリアンデッキにぼんやりと佇み、そんな回想を10分以上楽しむ、自分ならではの観光。
次は、桜の季節に大宮公園にも行かなきゃ… ですね!

〈2019年1月28日訪問 2/73〉

3.久喜市(モラージュ菖蒲、鷲宮神社、菖蒲神社)

この日は隣町久喜市へ。久喜市市町村合併でとっても大きくなった市で、この日に行った3つの場所も以前は久喜市ではありませんでした。この日の妻の用事は我が家近辺最大のモールである”モラージュ菖蒲”。ただ、妻の送迎だけでは目的地にしないマイルールなので、妻の用事の前に映画鑑賞することに。
ここモラージュ菖蒲には、オープン以来かなりの頻度で来ています。買い物と昼食がメインですが、ここ最近は映画を見に来ることも多いのです。その時期に上映されている映画は殆んど見られるし、事前に席も予約出来るので本当に楽チンなのです。
この日観た映画は、前週に封切られたばかりの「7つの会議」。前日、予約した時には数席しか売れていなかったのに、7割程度の席が埋まっているまずまずの状況。
映画は、原作は読んでいませんでしたが、池井戸作品らしい展開でした。

昼食は妻のお気に入りのいつもの海鮮レストランチェーン店の”源ちゃん”。数ヵ月振りの海鮮丼に妻も満足そうでした。

午後は用事のある妻をモラージュに残して、久喜市内の見学に。最初は、”関東エリア最古の大社”である鷲宮(わしのみや)神社へ。この神社は、近年アニメの聖地としても人気らしいのですが、隣町の住民である私は初めての訪問です。大きな駐車場はほぼ満車で、さすがにアニメの聖地らしい人気、確かに訪問者は神社らしくなく若者が中心です。(でも、写真はなるべく人が写らないように撮っています。)
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神社も意外と(失礼!)立派で、かなり厳かな気分も味わえます。''早く妻の足が回復して、また旅行に行けますように!"と、お祈り。
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メインの神社以外にも、神社本殿を取り囲むように周辺にはいくつかの小さな神社というか社があります。こういう小さい神社がある時には、小さいほうの神社にもお賽銭入れがあるケースがあり、お賽銭箱を見るとスルーできなくなることが多い小心者の私にとって意外と出費になる場合もあるのですが、ここの小さい神社には賽銭箱はなく、ご丁寧にも「お賽銭は本殿へ」と書かれているので、私もその親切に感謝しながら1つづつに丁寧にお祈りして一周。
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鷲宮町の後は再び旧菖蒲町に戻り先日ネットで見つけた菖蒲神社へ。聖地鷲宮神社とは違い、駐車場に車はなく、神社は貸切状態。
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そういえばこの日は節分。成田山など有名な社寺では芸能人を呼んで豆まきをやっていますが、ここ菖蒲神社には紙コップに豆が置かれていて、「豆まき、ご自由にどうぞ」とのこと。
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さすがにタダで豆を蒔くのは良心が咎めるので、少しだけ多くお賽銭を納めて、誰もいない神社の庭でささやかに豆を蒔きました!

〈2019年2月3日訪問 3/73〉

4.長瀞町秩父市長瀞の蝋梅と秩父鉄道SL)

2月の三連休には、久し振りに日帰りプチトリップを楽しみました。SL乗車&秩父鉄道を乗りつぶすことと、ちょうど見頃を迎えているらしい長瀞の蝋梅(ロウバイ)を見に行くことのダブルメインイベントです。妻の入院中には、日帰りトリップすら全く考える余裕もなかったので、まさに半年振りの旅らしい旅でした。
思い立ったのは数日前、秩父鉄道のHPを見ると連休中のSLには残席があるようですが、ネットなどでは指定券は買えずに、指定券はJRの"みどりの窓口"でしか買えないとのことなので、仕事終わりに勤務先近くのみどりの窓口へ。
「そんな切符、ここでは買えないんじゃない?」という駅員さんに秩鉄HPの表記を説明、親切な駅員さんがマニュアルと格闘すること10分以上、ようやく往復の指定券が機械より吐き出された時には、私の背後には長蛇の列が… そんな中ですから、「窓側ですよね?」なんて確認する余裕もありませんでしたが、往復ともしっかり窓側でした。(というよりボックス席貸切状態でした。)

当日、JRと東武鉄道を乗り継いで秩父鉄道の始発駅羽生へ。秩父鉄道と言えば熊谷からと思われがちですが、始発駅はここ羽生なのです。秩父鉄道乗りつぶし記念に、羽生駅でパチリ。ここ羽生市にも改めて来なければと、思いを強くしました。
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秩父鉄道全線フリー切符と200円也のとてもかわいい有料急行の急行券を買い込み、急行蝋梅号で秩鉄初体験! 
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始発駅からの乗客はまばら、有料急行なんだから車内販売などのサービスがあるかなと思うと大間違いで、車掌もいないワンマン運転の雰囲気。最初熊谷までは周囲に民家も多く、急行は徐行運転しながらのんびりと田舎の農村風景と住宅街を走行します。

途中駅熊谷からは予想通りかなりの人が乗って来て、ほぼ全てのボックス席に人が乗る乗車率50%程度に。たくさんのお客さんで元気になった(?)急行列車は、ぐんぐんスピードを上げてゆきます。最初は、意外と農業県である埼玉県の面目躍如とばかりにどこまでも続きそうな田園地帯を走りますが、やがて荒川上流に線路が寄り添い、鉄ちゃんをわくわくさせる景色が始まります。この景色、寄り添う国道からの景色は、ゴルフ場に向かう朝には何度も見ている、"かって知った"景色です。
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今日最初の目的地は長瀞宝登山の上に咲き誇る蝋梅見物です。
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長瀞駅は2013年にも紅葉を見に車で来ています。(記事はこちら)あの時の船会社のお店も変わらず健在でした。ロープウェイ駅までは徒歩15分程度とのことで、シャトルバスもあるのですが「次のバスは15分後」と言われたので歩くことに。だらだらとした上り坂をゆっくりと歩いて、まずは麓にある宝登山神社に参拝。
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意外と急階段でちょっとヒヤっとしましたが、無事に参拝して交通安全のステッカーもGET!
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更に坂を上り、見覚えのある駐車場のやや上にあるロープウェイの始発駅まで。この日は蝋梅見物のために頻繁に臨時便も出ているようで、ロープウェイにはすぐに乗れて数分間の空中散歩。
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山頂駅に着いて、蝋梅園を目指しますが、よく地図を確認しなかったために、どうもちょっと道を間違えたような雰囲気です。もともと蝋梅に対する知識は殆どないのですが、「このあたりに咲いているのは、どう見ても普通の梅だよねぇ??」
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道は悪いのに、バリアフリー対応のない悪路を、ゆっくり慎重に歩きます。(いくら低いとはいえ、山頂付近なんだから仕方がないですね!?)おまけに前日(?)の雨の名残であちこちでぬかるんでいて、滑らないように気を使わなくてはいけません。
やがて見覚えのある宝登山山頂に。
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そのすぐ近くには宝登山神社の分社もあるので、年齢と共に信心深くなった私に、参拝は欠かせません。
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山頂・分社から山頂駅に降りる道に、ようやく満開の蝋梅園を発見!!
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ようやくめぐり会えた蝋梅園。蝋梅はとってもかぐわしい香りがして、思わず唯一のお土産に蝋梅の香りがするお線香を買って、毎朝の焼香時にその香りを楽しんでいます。1000円でしばらく香りを楽しめるいいお土産でした。
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ロープウェイで宝登山を降り、今度はシャトルバスを待って長瀞駅まで。駅には既にSLが停車しており、混雑の中パチリとしてから、急ぎ指定された席へ。
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SLは3連休なのにかなり空いていて、ボックス席を独占。急行とは違い、さすがに観光列車だけあって車窓案内があり、今や秩父出身有名人として有名なたい平師匠のガイダンス。
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今日はこのSL乗車が2つ目かつ最後の(メイン)イベントなので、車内販売で早速地ビールを買い込み、午前中ですが六角さん(でも、私的にはついつい"米沢さん"と言ってしまいます。)に倣って”飲み鉄”を気取ります。
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バレンタインデーが近いので、バレンタインエクスプレスと名乗っているSL(正式な呼び名はパレオエクスプレス)。チョコレートケーキまで配っていて、指定券700円の割には、なかなかのサービス。

 秩父鉄道の終着駅は埼玉県最西端の駅三峰口。この先に、いくつか埼玉県では必見の神社があるのですが、折り返しのSLで戻る私は神社巡りは次回に回すことにして、約1時間強の折り返し時間で三峰口駅周辺をぶらり旅。
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案内によると、駅周辺に”鉄道記念公園”があるようなので散歩してみますが、思ったほどでもなくあっという間に見学終了。でも武甲山がきれいに見えて、”秩父に来たぞぉ~”という気分になりました!
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その先にはSLの転車台があり、そういえば車内でたい平さんが転車台の案内をしていたことを思い出して、目の前にSLが来るのを待つことに。転車台で反転するSLをこんな間近で見られて、ちょっと嬉しくなりました。

昼食の時間ですが、駅前に2軒ある食堂はかなり混雑しているので、駅のスタンドで秩父名物の”味噌ポテト”で腹ごしらえ。味噌ポテトは、秩父方面に来る時の楽しみの一つ。今回も出来立てで”まいう~”でした。
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帰路もSLのボックス席を独占して、”飲み鉄”の旅。相棒はビールに続いて秩父の地酒"秩父錦"。
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いつも通り、"うとうとしながらぼんやりと車窓を眺めて、時折酒を呑む。"という呑み鉄の醍醐味を満喫したSLの終点熊谷駅までの2時間でした。

お昼は味噌ポテト1本だけだったので、さすがに空腹を覚えます。埼玉県にはあちこちに"名物はうどん"と名乗っている街が多く、熊谷もその一つだったので、「そうだ、"埼玉県うどん巡り"も、今回のメニューの一つにしよう!」と突然に決意し、SL到着後に駅ナカにあるうどん屋さんにGO。
自分で七味唐辛子をブレンドさせてくれたり、生卵がサービスだったりするちょっと嬉しいお店で、”熊谷うどん”を満喫しました。
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(でも、熊谷は今回の訪問市町村にはカウントしません。また、来ます!!)

久し振りの旅で疲れ(飲み疲れ??)もあり、新幹線で帰ろうかとも考えたのですが、「そういえば、秩鉄普通列車に乗ってないじゃん!」ということで、初志貫徹して羽生行きのロングシート普通列車に。

夕暮れの埼玉県住宅街を眺めながら、帰宅の途につきました。

〈2019年2月11日訪問 5/73〉

【埼玉県全市町村めぐり】その0

2018年の夏の東北6大祭り(!?)の投稿以来の凄く久し振りの更新で、半年振りに筆を(?)執っています。
東北お祭りの数日後にスタートする筈だった「徳島阿波おどり&紀伊半島の旅」を直前に断念し、その後の数ヵ月は妻の足の治療のための入院、手術に踏み切り、昨年10月から3ヶ月の間、この不自由な体での一人暮らしを余儀なくされていたのです。
片手生活の私ですから、料理と後片付けが普通の体の人よりかなり大変である他、洗濯物を干すのも大変だし、部屋の掃除なども結構おおごと。結局、食器洗い機、洗濯乾燥機、布団乾燥機に片手で操作できるスティック掃除機を買わざるを得なくなり、それに歩調を合わせるようにTV、冷蔵庫とデスクトップパソコンが揃って寿命を迎えたため、家電量販店とジャパネットに給料の全額以上を持っていかれる生活を数ヵ月間送りました。
もちろんその間も、週末をはじめ週2回以上は妻の見舞いに。手術後のリハビリでめげそうになる妻を励ましながらの生活でしたから、旅やらこのブログのことなんぞ考える余裕は全くありませんでした。こんなに長い間、"旅"のことを考えなかったことなんて、旅好きになった16歳の時以来恐らく42年振りに違いありません!?
1月になってようやく妻は退院して、自宅でのリハビリ生活が始まりました。退院したとはいえ、まだまだ妻にはできないことも多いので、私の家事負担は無くなったわけではありませんが、それでも毎週妻の見舞いに行くことから解放されるだけでも、徐々に私の心は平穏と余裕を取り戻し始めました。
そうなると、半年もの間おとなしくしてくれていた私の心の中の"旅好きの虫"が、ざわざわと胎動を始めます。
とは言うものの、妻はまだ家の目の前にあるドラッグストアーに行くのが精一杯。妻と一緒に立てた目標は、「手術から1年後の今年の秋には、旅行に行きたいね!!」でしたが、慌てて悪化させても仕方がないので、せっかく10
連休になる今年のGWも、我々夫婦が旅行に行くことはありません。「じゃあ、せっかくの10連休になる今度のGWは、一人旅をしよう!」と、プランニングをはじめてはみたものの、鉄ちゃんになるにも大量の荷物が持てない体の私だし、かといって車で一人の長旅はやっぱりモチベーションが上がりません。何度かプランニングしてみて、行程に沿ってネットでシングルルームを予約(いくらGWでもさすがにシングルルームはまだまだガラガラ!)してはみたものの、結局行く気が失われてキャンセル… の繰り返しでした。やっぱり今年のGWはおとなしくしておく他にないようです。
そうは言っても、疼き始めた私の”旅の虫”はあと半年も我慢してくれそうにはとってもありません…

こんなことをあれこれ考えていたのですが、ある朝通勤電車で埼玉県の田舎地方の風景をぼんやり眺めている時に、一つの思いが突然浮かびます。
「そういえば、”日本二周目”では、埼玉県はどうするつもり?」
「一周目で訪ねた埼玉県の名所は3つ。(巾着田曼珠沙華秩父の芝桜、鉄道博物館)2周目も同じく3つ程度で誤魔化そうなんて考えてないよね?」
都道府県魅力度ランキングではかなり下位まで落ちている埼玉県。確かにメジャーな観光地は少ないけれど、まだまだ知らない観光地や魅力溢れる場所ははたくさんあるはずだよね!?」
「私の究極の目標は、"日本地図の塗りつぶし"。だったら妻が旅に出られない今のうちに、地元埼玉県の全市町村ぐらいには足跡を残しておこうよ!」

早速、その日の晩から計画を練りはじめます。元々埼玉県は市町村の数が半端なく多い県だったのですが、市町村合併で市町村の数は激減している筈… だと思っていたのですが、数えるといまだに市町村の数は63もあります。当初は、GWの10連休に集中して回ろうかとも考えたのですが、そこまで慌てて回る必要性はありませんので、今から少しずつ始めて、今年の夏ごろに一旦ゴールできればいいなぁ~… なんて考えています。
埼玉県に住んで21年、大宮にも4年間勤務していた私ですので、足を踏み入れたことがある市町村は大半、恐らく90%は越えている筈ですが、今回はすべてリセットして  全市町村全てに改めて足跡を残したいと考えています。

今回のマイルールは簡単。観光地でもそうではなくても、「その地に行く」という意思を持ってその市町村を訪ねること。(つまり、途中駅などはカウントしないということです。) そして、「その市町村で、最低1枚はその地らしい写真を撮ること。」「政令指定都市さいたま市は、各区をすべて回る。(つまり訪ねるべき合計の市町村数は73になります。)」だけをマイルールに決めました。交通機関は、自家用車でもバスでも徒歩でも… 何でもありなのですが、元鉄ちゃんとしてはこの機会に埼玉県内の鉄道ぐらいは塗りつぶしておきたいとも考えていますし、最近人気のバス旅もちょっと面白そうですね!?
とはいえ、出来るだけ観光的な見学もしたいし、"日本二周目"の大きなテーマでもある「お祭り」については、ここ埼玉県にもたくさんの素晴らしい伝統的なお祭りがある筈なのですが、これは時期の問題もあるので全市町村塗りつぶしとは別に、見られ次第レポートしたいと考えています。
同じく二周目のメインイベントである離島は…  "海なし県"埼玉には離島はありませんね!?

これから、少しずつ全市町村めぐりをはじめて、数回毎に投稿して行こうと考えています。当分の間、週末は足がまだまだ元に戻っていない妻のアッシー君を務めることが多いので、妻を目的地まで送ってから迎えに行くまでの間の時間を利用することにして、その後徐々に本格的な「日帰り旅」に移行して行きたいと目論んでいます。いつも以上に退屈極まりないレポートになると思いますが、自分史のためにも記録しておかないと、早晩めげてしまうこと必至なので、いつも通り自己満足な記録です。
埼玉県民になって20年を過ぎ、人並みに"郷土愛"も生まれたつもりなので、郷土愛に溢れたレポートにしたいと考えています。

今回のマイテーマソングは、30年以上前にさいたまんぞうさんがプチヒットさせた「なぜか埼玉」。数十年振りにYouTubeで見つけて、すっかり感動してしまったのです。
今、公開されて話題になっている埼玉をディスる映画「翔んで埼玉」とは、何の関連もありません。(この映画、埼玉県民として見に行こうかとは思っていますが…)
それでは、少しずつレポートを始めます!

【2018年東北夏祭り】<最終回:秋田竿燈祭り>


6日目:8月6日(月)

この日は、八戸、青森、弘前五所川原と4泊して各地のお祭りを存分に満喫した青森県を離れ、秋田県に向かう日。五所川原から秋田までは高速等を使えば早く着けるのでしょうが、昔から五能線ファンだった私は、迷わず五能線に沿って海沿いを走るちょっと遠回りなドライブルートを選択。
2年前にも(反対側から)走ったこの道(五能線国道??)で、今回の途中下車予定は一ヶ所のみ、2年前にも訪ねた青森県最西端の複合型リゾート施設「ウェスパ椿山」がその目的地です。今回、「ウェスパ椿山」訪問には、3つの目的がありました。

その① 展望モノレール"しらかみ号"
2年前には「整備のため、運休中」だったスロープカーというか展望モノレール。世界遺産白神山地も広大な日本海も眺められるので、2年前から"次回こそ!!"と決めていて、待望の初乗車です。このモノレールは往復がセットになっていて、その所要時間(往復+見学)はおおよそ1時間なので、10時半前に到着した我々は11時発の便を予約。しばらく時間があるので、そろそろお土産が気になる妻と売店で時間を潰します。すると、五能線のホームに人が集まり出してきたので、「もしかしたら?」と、私もホームに向かってみます。間もなく、予想通り"リゾートしらかみ"がやって来ます。2011年に乗車して以来の、7年振りの再会です!!
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(とは言え、7年前には乗っていない”ブナ”編成ですが…)

モノレール出発時間が近づくと、前の時間のモノレールがのんびりと帰って来ます。2輛編成の本当に小さい乗り物で、モノレールと呼ぶよりは、スロープカーと呼ぶ方がやはりしっくりときます。
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定刻に10名程度の乗客を乗せたそのスロープカーは、道路をやっとこさと跨いで、徐々に高度を上げてゆきます。
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この日は雨こそ降ってはいないものの晴れ間は見えず、日本海はいつものような曇天で、波は相変わらず激しく打ち付けています。でも、世界遺産白神山地日本海は、やっぱり素晴らしい景観!
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頂上での時間は約40分。最上階の展望台で世界遺産に夢を馳せます。
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ここ白神山地熊野古道など、舗装されていない道を歩くことが観光のメインとなる世界遺産は、足が悪くなった私にはなかなか楽しむ方法が見つかりません。でも、諦めたわけでは絶対にないので、次回こそ必ずチャレンジします!
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日本海は相変わらずの景観。大学生時代、初めてゆっくりと日本海を見たのが五能線から眺めたこの辺りだったので、やっぱりこの辺は私にとっての"日本海の原風景"のような気がしています。
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頂上での40分はやや長い気もしますが、満足してウェスパ椿山まで戻ります。

その② 展望風呂を満喫!
五能線沿線の露天風呂と言えば、海辺にポツンとある”不老不死温泉”があまりにも有名。でもその不老不死温泉には手すりがないようなので、今の私には無理… という事で2年前にもここウェスパ椿山の展望風呂に入ったのですが、ここのお風呂の大きな開け放された窓から日本海の絶景が見え、とても気に入ったので、この旅最後の日帰り温泉にします。ところが、この日は「メンテナンスのため、12時から営業」と書かれていたのに12時を回ってもオープンする気配がありません。でも我々は辛抱強くオープンを待ち続け、その結果ようやくオープンした絶景風呂を10分以上はひとり占めすることができました! 日本海潮騒をぼんやり眺めながらの温泉… やっぱり、ウェスパ椿山は最高! 今度は泊まらなきゃ!… ですね!!

その③深浦マグロステーキ丼
この日の昼食は近年この辺りで話題を呼んでいる「深浦マグロステーキ丼」の予定。公認のマグロステーキ丼が、ここウェスパ椿山のレストランでも食べられるというので、風呂上がりにお城のようなレストランに向かってみます。
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ところが、入口に「本日、マグロステーキ丼は売り切れ」の表示が…  空腹で他の店に行く元気もなかったので、深浦マグロステーキ丼は次回の楽しみに取っておくことにします。風呂を後にして、先にマグロステーキ丼にしておけばよかったのでしょうが、そうすればあの10分間の展望風呂独占という珠玉の時間は味わえなかった訳で、その意味ではどっちもどっちですかね!? 
深浦マグロステーキ丼は次回に取っておくことにして、ここでは海鮮丼をいただきました。
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青森県最後の観光をウェスパ椿山で満喫して、秋田県に入ります。秋田県では特に観光&途中下車予定はなく、このまま秋田市内まで走る予定です。
途中、能代市内を通過。今回は行けなかった能代の夏祭り「能代七夕 天空の不夜城」のことをぼんやり想像しながらドライブしていたのですが、ここで神様が思いもかけないプレゼントをくれます。我々の走る道路沿いの空き地に、あの"天空の不夜城"のものと思われる山車らしきものが2つあるではありませんか!?
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慌てて車を止めて、写真をパチリ。
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何年後かに来るための"予告編"を見せてくれて本当にありがとう。能代七夕、今度はちゃんとお祭り期間中に来ますね!

秋田駅前のこの日の宿は"ホテルアルファーワン"。秋田駅前なのに駐車場無料のこの宿は、竿燈祭り期間中なのに二人で約1万円と格安。半年前に突然"じゃらん"で売り出されていたのを発見して慌てて予約したのですが、翌日にはもう売り切れていたのです。安くいい旅をしようと思う人には、”ネットをこまめにチェックすることは本当に大切!”と改めて痛感させられた予約だったのです。無事に契約駐車場に車を停め、この旅では一番広いマッサージチェア付きのツインルームに収まります。
その後、この日だけは妻と連れ添って外出。私はいつも通り情報収集、妻は秋田駅にお土産を仕入に行くためです。妻を秋田駅ビルのお土産コーナーに案内してから、私はいつも通り観光案内所に竿燈見学後のタクシーについて聞きに行きます。ここでもさまざまな情報収集をして本番に臨みましたが、結局「この件(タクシーを拾える場所)に関しては観光局の情報はあてにならない。でも、我慢して15分程度歩くと歩くと何とかタクシーは拾えた!」という、前2回と同様の"結果オーライ"となりました。
秋田駅構内にはあちこちに「頑張れ、金足農業高校」の看板が目立ちます。この時はまだ甲子園は始まったばかりで、金足農業のあの活躍は私にも大半の秋田県民にも想像ができませんでした。
さすがは秋田の駅ビル、妻も無事にさまざまお土産を心ゆくまで仕入れられたようでした。

いよいよこの旅最後のお祭り、秋田竿燈に向かいます。竿燈の会場は縦に長い一本の道路なので、交通規制が始まる前に、我々の予約した場所をタクシーで目指します。でも、竿燈の有料観覧席は道路の中央分離帯に作られるため、交通規制が始まらないと座ることができずに、結局立ったまま待つことに。交通規制が始まるまで、30分以上はぼけーっと立って待っていたのです。

秋田の竿燈祭りは、大学2年の時の夏に来た記憶があります。沿道にずっと立って、竿燈の妙技を見た記憶は鮮明なのですが、その日の宿泊の記憶が全くありません。ユースホステルにでも泊まっていたのであれば、同宿の人と何人かで連れ立ってお祭りを見るのが当時のごく普通の流れだったので、一人で見ていたということはユースホステルではなかったのでしょう。当時はまだ寝袋をリュックに縛り付けて旅していたので、秋田の駅にでも寝たのでしょうか? 秋田駅はすっかり新しくなっていたので、駅や秋田の繁華街を見ても、その記憶は全く甦りません。

この日は雨は降りそうにないのですが、我々夫妻は3日間連続で雨ガッパを着ています。理由は、雨対策ではなく寒さ対策。半袖の衣類しか持ってきていなかった我々、2日前の弘前以降、夜の寒さ対策には旅行前にカインズホームで買ったこの数百円の雨ガッパが大いに役立ったのです!でも、周囲の人には雨も降っていないのにお揃いの雨ガッパを着た初老の夫婦は、恐らく奇異に写ったことでしょう!?

パレードに続いてたくさんの竿燈と使い手が入場し、いよいよ竿燈祭り本番が始まります。
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竿燈のやり方は昔の記憶通り。"ドッコイショ、ドッコイショ"の掛け声の元、持ち手は頻繁に交代しながら大きな竿燈を手だけではなく時には顔などに乗せてバランスをとったりの妙技を披露します。
昔の微かな記憶には、そんなに頻繁に持ち手が変わった記憶はなかったのですが、実際は一人一回の演技時間は10~30秒ぐらいで、すぐにバトンタッチしていました。でも持ち手は5~6人なので、またすぐに順番が回って来るので、1クール10分程度の時間はずっと緊張しっぱなしでしょう。
10分位で演技は一旦終了し、演団は前進して再び"止まれ"の合図があった時に我々の前に来ていた演団が、我々に次の妙技を披露してくれます。
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とはいえ、青森ねぶたとは違って竿燈は所詮提灯ですから、プリントされている企業のロゴ以外は前の団と違いがある訳ではありません。演者もこの日のために1年間練習を続けているのでしょうが、中国の雑技団のようにアクロバティックなことができる訳ではないので、本当に前の団との違いはあまりありません。
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でも、やっぱり上手い下手はあるし、何より演者の一生懸命さはひしひしと伝わって来ます!
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この日は上空の風が強かったらしく、何度も竿燈が倒れてしまうアクシデントが続出しますが、その都度みんなで竿燈を直して再び立ち上げて演技を再開するその懸命さには、心をうたれました。
東北の6つのお祭りのフィナーレを飾るに相応しい時間でした!
予定通り9時前には”平成最後の竿燈祭り”も無事終了して、15分以上もさまよった挙げ句、ようやく捕まえることができたタクシーで、ホテルすぐ隣の予約してあった居酒屋へ。4人用個室が"かまくら"のこのお店は、やはり秋田県全県が売り物のよう。
東北最後の夜は、楽しかった6つのお祭りの思い出話であっという間に更けて行きました。

7日目:8月7日(火)

楽しかった1週間の旅も今日で終わり。明日からは仕事なので、今日中に埼玉の家に帰らなくてはなりません。
8時前にホテルを出て、高速道路に乗る前にまずは朝ごはん。朝からやっているファミレスを探したものの見つからずに、「間もなくインターチェンジ」の案内が出てきて、ちょっと焦り出した時に「モスバーガー」の看板が!! 
久しぶりのモスに満足し、高速道路で帰宅の途につきます。
途中、仙台で高速を降りてまた野暮用に。野暮用の場所から15分も歩けば、仙台七夕祭りの会場に行けて今回見た東北のお祭りが6つ→7つになることは判っていたのですが、私も妻も昔散々見た仙台七夕には興味もなく、駐車場を探すのすら億劫なので、結局今回のお祭りは6つのままで帰ることにしたのです。

お陰で、渋滞もなく夕方には無事に埼玉の自宅に帰り着くことができました。

〈後日談です〉

実は8月10日からも旅に出るつもりで、さまざまな予約を完了していました。行き先は、「太陽の塔」(内部見学)と「阿波踊り」。しかし、妻の足の状態が益々悪化し、結局旅行そのものを中止せざるを得なくなってしまいました。
そして、当分は療養に専念することになったので、次の旅については今現在全く目処が立たない状態です。来年の夏以降の再開を目指すことにしています。

という訳でこの旅行記もしばらくは休むことになりそうです。
でも、病気以来「絶対に諦めない」というのが私の人生のテーマになったので、この「日本二周目」も絶対に諦めませんから!

【2018年東北夏祭り】<その6:五所川原 立佞武多>


5日目:8月5日(日)

この日は、私的にこの旅最大の楽しみであった五所川原立佞武多を見に行く日。生憎、この日も前日に続いて小雨模様、でも天気予報を信じれば、夕方には止むとのことです。
弘前から五所川原までは僅かにJRでも30分、という事で真っ直ぐ五所川原に向かっても仕方がないので、津軽半島を少しだけ観光することに。
津軽半島で、今私がもっとも訪れたい場所は見事な千本鳥居がある高山稲荷神社。2年前にはその存在は認知していたものの、そこまで見事な千本鳥居であるとは知らなかったので、迷いなくスルーした場所。でもいろいろと調べると、この千本鳥居に行くまでにはかなりの急階段があるらしいことが判ります。スロープの迂回路や手すりはあるようなのですが、今の妻の体調では無理と判断。次回(3周目)に回すことにします。
そうなれば、龍飛崎まで行くほどの時間はないし、津軽半島付け根辺りの観光地としては、私が避けて通ってきた金木くらいしかありません。

私がずっと金木に行かなかったその理由は、高校時代の私は金木出身の小説家太宰治に異常なまでに心酔していて、今でも金木に行ったら、自分でも全く抑制が効かなくなってしまう気がしていたためです。高校時代には太宰の全作品を何度も読み返し、太宰が入水自殺した玉川上水に自分も死に場所を求めて行ったこともありました。(勿論、そんな勇気は私にはありませんでしたが…)
 やがて流行り病のような太宰熱は徐々に醒めてゆき、最後に太宰の文に触れたのはもう35年以上も前のことです。
大学1年生の夏に初めて東北に来た私は、何はともあれ小説「津軽」を持って、太宰の生家がある金木に降り立ち、当時は旅館として営業していた生家「斜陽館」をただ外から1時間以上ボーッと眺めていたのです。
でも、とりあえず今回は金木に行ってみようと思います。もう35年も経っているのだから、"太宰病、もう再発はしないだろう!?"という思いがあったからです。

弘前をゆっくりスタートして、金木を目指します。この道をちょっと寄り道すれば、2年前にも訪ねた「鶴の舞橋」に行けるのですが、この曇天では岩木山の眺望も望めそうにないため、立ち寄りません。金木での観光目的地は、今は旅館を辞めて記念館になっている生家「斜陽館」と、すぐ近くにあるという「津軽三味線会館」の2ヶ所。道すがらは、ず~っとごく普通のいなか道でしたが、その2つが近づくと大型バスはじめたくさんの車が詰まっています。2つの施設の共通駐車場は、たくさんの車と何台もの大型バスでものすごい混雑! 何とか駐車場は確保できましたが、斜陽館にも三味線会館にも人々が行列を作っています! さすがはお祭り効果、普段は人もまばらなところだろうに… こんなに人が多く、おまけに外国人も凄くたくさんいます! 外人さんが太宰治を知っているとはとても思えないのですが…  太宰さんも、あの世で「え~!? 外国人??」とビックリしているのかも知れませんね?

まずは、意を決して斜陽館に入場してみます。
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この混雑により、感傷に浸る余裕もないことが却って私には好都合だったようです。次々と人が来るので、のんびり見ることなんか出来ないし、展示物も太宰治の関連というより、地方の名家であった”旧津島家”としての展示が中心だったので、ノスタルジーに浸る暇も余裕もありませんでした。
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でも、在りし日の太宰を彷彿とさせる展示を見て、涙が溢れて止まらなくなった瞬間もあるにはありました。
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遠くを見ている振りをして、妻には泣いているところを何とか見られずに済みましたが… 
やっぱり、斜陽館は私にとっては鬼門で、いつまでたっても冷静に見学できそうにはありません。

津軽三味線会館の実演時間は11時。ちょっと前に行ったのでは、座る場所がなくなる恐れがあったので、早めに入り座席を確保。津軽三味線の実演が始まるまでは、外の歴代津軽三味線の名人の展示を見学。その中に、とても懐かしい名前を発見。三橋美智也と言えば、私の子供時代にヒット曲を多く輩出した超有名歌手ですが、実は私が懐かしいと思うのは、この人の家が千歳烏山で、私が中学生時代に住んでいたところのすぐ近く。時折散歩している三橋さん(と思われる老人)とすれ違い、「こんにちは~!」と、言葉を交わした記憶があるからなのです。
有名歌手であることは当時からよく知っていましたが、津軽三味線界でもこんな有名人だったなんて… 恥ずかしながら、この時初めて知りました!
ほぼ満員の会場で、津軽三味線の演奏を満喫。これだけ観客が多いと、演者も力が入るのでしょう。
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津軽三味線と聞いて私が思い出すのは、昭和60年頃に「帰ってこいよ」がヒットした歌手松村和子津軽に来ると必ず何度も口ずさむ、私の大好きな曲です。松村和子さん、今はどうしているのでしょう?

今日のお昼は十三湖で。十三湖名物と言えば”しじみ”ですから、"しじみラーメン"で名高い民宿兼食堂を目指します。金木より更に北まで来たし、途中の道では車に殆んどすれ違わなかったので、"ここまで来る人はさすがに少ないかな?"と思っていましたが、中に入ると意外に大きなお店なのに席が空くのを待っている人は10人以上!
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15分程の待ち時間で席を確保し、名物しじみラーメンに加えてアサリバターならぬ「しじみバター焼き」を注文。十三湖しじみはとにかく大きいことで有名で、このしじみバター焼きもアサリに負けないくらいの大きさです。
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個人的にはしじみと言えば食べたときの味わいよりも汁などに沁み出す出汁というかエキスが美味しいので、貝そのものの味だけで言えば、アサリの方が上だと思っています。ここ十三湖しじみがアサリのサイズになったところで、それは変わらない印象でした。勿論バター焼きの汁もラーメンのスープもしじみのエキスが沁み出て、とても美味だったのですが… (食べるのに夢中で、ラーメンの写真撮るのを忘れました!)

いよいよこの旅のメインの街である五所川原に向かいます。太宰治が小説「津軽」で、「東京で言えば”浅草”」と例えた五所川原ですが、その「津軽」を持ち歩いた最初の旅でも、五所川原の印象は殆んどありません。その後も津軽鉄道への乗り換え駅として何度か下車しましたが、津軽鉄道の”ストーブ列車”などのインパクトが強すぎて、乗り換え駅の五所川原は殆んど記憶には残っていないのです。
ということで、私の五所川原の圧倒的なイメージはと言えば、「吉幾三」。 デビュー曲「俺は田舎のプレスリー」で、”生まれ青森、五所川原”というフレーズが、この日も運転中に私の頭の中を何度もぐるぐると駆け回ります。久し振りに聞きたいところですが、私の音楽コレクションに”雪国”や”酒よ”はあっても、このデビュー曲はありません。

五所川原の宿泊は古巣の旅行会社で予約できたサンルート。ビジネスホテルとシティホテルの中間と言えるサンルートが、今回の旅で一番豪華で高いホテルです。ビジネスホテルに慣れたので、サンルートのサービスがとても心地よく感じられます。

チェックイン後は、この旅恒例となった”妻をホテルに残しての街歩き”。今回、まずは今晩の主役、巨大な五所川原立佞武多に会いに行きます。巨大な立佞武多は3台、普段は”五所川原立佞武多の館”という施設に置かれていて、普段からそこに行けば館内に展示されている立佞武多は見られるのですが、その館から出て五所川原の街を闊歩するのは、このお祭り期間中だけ。
巨大な立佞武多を収用する建物だけあって、立佞武多の館は巨大なビルのような田舎町にはいささか不似合いな佇まい。
中に入ると、そこには正に巨大な立佞武多が!!
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文字通り、「デ、デ、デカイ!!」いきなり、度肝を抜かれてしまいます。
館にはエレベーターがあり、順路はそのエレベーターで最上階の4階まで昇ると、ようやくその立佞武多達を、上から眺められます。
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その後、3台の立佞武多を囲んだスロープを徐々に下りながら、近くからじっくり見学することができます。間近で眺めたイメージは、巨大な山車というより、私的には子供時代によく見ていた"ジャイアント・ロボ"みたいな感じ。
途中、解説も聞けます。立佞武多、私はずっと"たちねぶた"だと勝手に思っていたのですが、実は"たちねぷた"でした。サイト等はみんな漢字表記だし、ねぶたとねぷたは方言の微妙な違いだとは知ってはいたのですが、ここ五所川原弘前に近いので、"ねぷた"なのだとか… よく考えたら当然のことなのに、やっぱり思い込みって恐ろしい…
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巨大な立佞武多は3台あり、1年に1台づつ作って入れ替えるのだそうです。つまり、3年後にまた来れば今年の立佞武多はすべて入れ替わるようです。
昨日はここ五所川原も雨だったようですが、ねぶたやねぷたと違ってビニールは掛けません。巨大過ぎて掛けられるビニールがないので、最初から防水仕様で作られているのだそうです。
そういえば、お陰様で雨はあがった模様! 天気予報に感謝ですね。
この3台のジャイアントロボが出動するところも是非見たいのですが、既に場所取りの人が館をすっかり取り囲んでいます。この、ガラスの部分が開くのだそうです。何となく、昔の"サンダーバード"みたい??
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五所川原のもう1つの観光スポットは、「吉幾三コレクションミュージアム」。
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私のイメージが、ずっと”五所川原=吉幾三”なのですから、行かない訳には行きません。入口でまずはスタッフの方と雑談
私「吉さんは毎年、立佞武多には帰って来て参加しているのですよね?」
スタッフ「そうなんですが、今年は"参加できない"という連結があったんですよ。」
"もしかしたら、ここで吉幾三に会えるかも??"という期待は、儚い夢でした。
展示は吉幾三のステージ衣装や今までに貰ったゴールドディスクなどの表彰など。
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見学を終えると「カラオケ&名曲コーナー」があり、先ほどのスタッフから「何か歌いたい(または聞きたい)吉幾三の曲はありますか?」と尋ねられたので、迷わず「"俺は田舎のプレスリー"をお願いします!」とリクエスト。
他のお客さん達は知らない曲だったのか、怪訝そうな顔をしていました!

いよいよ立佞武多の本番。結構大きい有料観覧席の我々の席は前の方の3列目ですが、前の方とはいいながら一番端っこの席。この有料観覧席からは立佞武多が館を出る瞬間は見えないことは判っていたので、すぐ近くのホテルをゆっくり出たのですが、早くも1台の立佞武多は有料観覧席に程近いスタート地点にスタンバイしています。
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3台の立佞武多は、周回コースのそれぞれ違う場所からスタートするようなのです。それにしても、改めて立佞武多は兎に角デカイ! 五所川原駅前のどのビルよりも高いところに顔があるのです。立佞武多を初めて見た妻も、その巨大さに唖然としているよう… 当然ですが、立佞武多の動きはとてもゆっくり。ねぶたやねぷたのように回転したりこっちを向いたりは、あの巨大なジャイアントロボには無理なのでしょう。
その代わり、巨大な立佞武多の間には青森ねぶたのような山車が行進。立佞武多と比較するからでしょうが、とても可愛らしく見えてしまいます。
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その合間には跳ねる人達の行進が…「ヤッテマ~レ・ヤッテマ~レ」の掛け声は、ねぶたともねぷたとも違うのです。
やがて2つ目の立佞武多がやって来ます。今年で引退する(3年目の)出雲阿国です。
スタートしてしばらくすると、山車も跳ね人の来るペースが落ち、はじめの頃と比べるとやや間延びした印象。復活したばかりで、まだまだ若いお祭りなので、今後の運営の課題でしょう。
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3つ目の立佞武多が来ると、フィナーレも間近。
とにかく、今まででこんなにどデカくてかつ動くものは飛行機ぐらいしか見たことがありません。本当に驚愕の体験でした。

3台の立佞武多が館に格納されるのを待つ元気もなく、有料観覧席を後にします。今回、立佞武多を見るベストポジションは、立佞武多の館すぐ近くのお店で@1000円で貸し出される椅子に座って見るのが、立佞武多の出入りからパレードまで全てが見られるベスポジであることが判ったので、3年後は絶対そこで見ます!3年後も、サンルート取れればいいけれど… でも、これだけのお祭りなのだから人気は益々加熱するのでしょうね!?

この日は、この旅で唯一夕食の予約がない日。先ほど、五所川原の飲み屋街の下見は済ませてはいましたが、ホテルもすぐ近いので何となく飲み屋街まで歩くのが億劫になり、結局近くのローソンで弁当と酒を買い込み、部屋での晩餐となりました。

五所川原立佞武多が見られて、本当に幸せでした!立佞武多を見ることができたのは、本当に色々な皆様のお陰。本当に心から感謝申し上げます! ほろ酔いの中、幸せいっぱいで眠りにつきました。