麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

神戸・淡路島旅行<その7:淡路島観光と明石の玉子焼き>


旅行終了後の3月4日から書き始めた今回の旅行記、1カ月近くかかってようやく最終回になりました。

3日目:3月2日(土)

早朝から温泉を楽しみ、ワゴンを借りて朝食バイキングを楽しんだ快適な3日目の朝の風景は、前回の投稿でご報告した通りです。その後も旅館でゆっくりとお土産を選んだりのんびり過ごして、9時半には娘の車でいろいろな意味で満喫させてもらった旅館を後にします。

3日目の観光は、「鳴門なども見たので、淡路島内の観光をしたい」と思い事前にガイドブック「るるぶ」を買ってあれこれ見ていたのですが、正直小さい子供のいるファミリー向けの観光地は豊富にあるようですが、私が「ここに行きたい!」と思うような観光地はどうも見つかりませんでした。なので2月中に娘が仕事で帰って来た時に、「土曜日の観光スケジュールはお前に任せる。」と宣言して、事前にamazonでガイドブック「まっぷる」を娘の自宅宛に送って調べて決めてくれることを期待していました。
「明日の観光、どっか行きたいところ見つかった?」と娘に聞いても、「あんまりガイドブック見る時間なかったし、特にないよ。」との回答です。本当にガイドブック見る時間がなかったのかそれとも私同様一通り見たけれど「ここに行きたい!」という観光地がなかったのかは不明ですが、やはり「花の島」淡路島の観光はまだ冬である3月はじめには、見どころは私同様見つけられなかったようです。

「じゃぁ、どこ行く?」と聞いてみましたが、本当にノーアイデアのようです。でもやはり娘はある程度下調べはしていたらしく、職場の仲間には聞いて回ってくれていたようなのですが、何人かは「淡路島と言ったら淡路島牛乳。淡路島牧場に行った。」という話を聞いたそうです。「この牧場、牛乳が飲み放題!」という情報も仕入れて、小さいころから大の牛乳好きだった娘は満更でもないようです。地図を見ると割と近くでもあるので、まずはこの「淡路島牧場」を目指すことにしました。

牧場に着いたのは10時過ぎ。高速に乗ることなく一般道を走っても勿論渋滞などはないので30分ちょっとで到着してしまいます。この日の天気は昨日の雨はほぼ上がってくれたものの、晴れ間が見えない曇天で、その後日中には何度かのにわか雨に遭遇する天気でした。気温は徐々に上がってくれているようですが、一昨日のような暖かい日ではまだなく、埼玉からはダウンを着てきてちょうど良い気候です。
入場無料の牧場は、今日は土曜日だから午後からはファミリーなどで賑わうのでしょうが、まだ10時過ぎなので人影もまばらです。関東から来た我々夫婦にはあまり馴染みはありませんが、娘曰く「関西の人には馴染がある」淡路島牛乳のパックをデザインした看板があり、このいつも飲んでいる馴染みの牛乳パックの原産地であることをPRしているようです。
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牛乳好きの娘と、早速飲み放題の牛乳を探します。牧場と言えば「しぼりたての牛乳」が楽しみではあるのですが、「そのしぼりたて牛乳が無料? 本当かなぁ?」とちょっと疑っていましたが、見つけた「飲み放題コーナー」には関西人には馴染みのある淡路島牛乳のパックが無造作に置かれていて、どうも「飲み放題」の正体はこの牛乳パックだったようです。勿論、「飲み放題」と言ってもそこはパックの牛乳ですから、みんな一杯だけ牛乳を味わい、毎朝飲む牛乳と同じような味。この牧場に来たモチベーションには、この「飲み放題情報」につられた部分はあったので、特に娘には微妙な感情があったようです。」
結局、お目当ての「しぼりたて牛乳」は飲み放題どころか販売もされている気配はなく、牧場と言えば「ミルクの濃いソフトクリーム」が定番でもあるのですが、まだ寒いこの時間ではとってもソフトクリームの気分にもなれません。
牧場のアトラクションとして「牛の搾乳体験」などのメニューがあり、早くも子供が群がっているのですが、さすがに我々は行く気にはなれません。「でも、せっかくだから何か体験したら」と娘に言い、娘はじゃぁと「仔牛のミルク飲ませ体験」にチャレンジ。仔牛に哺乳瓶に入ったミルクをあげる体験でしたが、仔牛と言ってもくわえる力は無茶苦茶強く、26歳の娘が哺乳瓶を離さないように結構真剣になるひと時で、童心に帰って楽しむことができました。
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とは言え、「入場無料」の牧場にそんなに多くのアトラクションがある訳は無く、広い敷地内であっても30分も歩くともうやることは無くなります。車に戻って次の訪問箇所を探し、すぐ近くにテーマパーク「淡路ファームパーク イングランドの丘」があるので、午前中はファーム尽くしにしようとの思いもあり、行ってみることにしました。
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今度は入場料をちゃんと払っての入場です。神戸方面から来る車の数も徐々に増えてきているようで、このテーマパークにも家族連れもかなり来ているようですが、思ったより若いカップルでの入場も多いようです。
このパークの目玉はまずコアラ! ということで我々も最初にコアラ舎を目指します。
コアラを見るなんて本当に何年振りでしょう? 10年以上前にオーストラリアの添乗でコアラを抱っこして以来のような気がします。思ったより爪が鋭利だったことを思い出してしまいました。(その後、人間の抱っこはコアラにとって大きなストレスになるということで、この「コアラ抱っこ」も多くの州で禁止になっているのだそうですが…)
でもコアラは基本夜行性なので、コアラ舎の中のコアラは殆どが眠っているようす。少なくとも活発に動くコアラを見ることができなかったのは予想通りでした。
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その後園内で各種動物を楽しんだり、温室植物園で咲き誇る花々などを楽しんだ後は、イギリスの湖水地方を模したエリアを散策したりします。イギリスの湖水地方にはあまり良いイメージを持っていない私でしたが、この日も寒い上に散策中に雨が降り出し、まさに「夏でも油断すると寒い」イングランドのような気候で、イメージアップにはなりませんでした。
でもこのテーマパーク、神戸在住の娘のデートコースにはいいかな? と思いました。

そろそろお昼の時間です。昼だけは娘のリクエストがあり、「淡路島バーガーが食べたい!」のだそうです。淡路島バーガーはこのテーマパークにもあり、昨日昼食を食べた道の駅など観光施設にはみんなあるようです。でも折角だから「るるぶ」と「マップル」という日本が誇る2大ブランドのガイドブックにそれぞれ結構大きく取り上げられていて、スマホで検索してもあの「食べログ」の淡路島バーガー第一位である洲本市内の「ONE」という地元でも人気の店に行こう! と決定し店をナビにセットして走り始めます。

洲本市は淡路島の中心都市であり、人口も5万人を超えているそれなりに大きな街です。大学生当時のバイト仲間で、洲本高校野球部出身者がいたことをすごく久しぶりに思い出しました。(因みに、この学校は甲子園にも何回か出ている名門校なのだそうです。)本当に街には結構な繁華街があり、島にいることを感じないそれなりに大きな街で、活気を感じながらドライブしていました。
でもナビが示すあたりにはどうもそのお店が見つかりません。でもこのあたりは洲本市内の中心地であり、ガイドブックによると駐車場もないお店のようなので、とりあえず近所にあるコインパーキングに車を停めて、再び地図を見ながらこのあたりを歩いてみます。
でも、何度もそれらしいあたりを歩いても見当たりません。ガイドブックを持っているので電話番号にダイヤルしてみますが、「現在使われておりません…」 どうも潰れてしまったようです!
最新の2大ガイドブック+食べログを信じたのに… 世の中の早い動きに唖然としたひと時でした。
(因みに、本日<3月24日>には食べログには「閉店」の2文字が記載されています。この情報があと1か月早ければ無駄な時間を使わずに済んだのに…)

とは言え、それ以外に「入りたい」という気持ちにさせるレストランもなかったので、とりあえず再びパーキングに戻り、とりあえず高速にまた乗って昨日観覧車に乗った淡路サービスエリアに戻って昼食にしました。でも「観光地だから、当然淡路島バーガーはあるだろう!?」という予想に反して、淡路島バーガーの文字は見当たりません。でも、時間はもう2時を過ぎていますので、再度高速を降りて探しに行くのはいささか面倒です。なので娘待望の淡路島バーガーは次回の楽しみにしてもらうようにして、何の特徴もない麺類で遅めの簡単なランチにしました。

そろそろ埼玉に帰る時間が近づいてきていますが、もう1カ所ぐらい、どっかには行けそうです。昼食を食べながら3人であれこれと相談しますが、もう淡路島は十分に堪能したので、見るところはありません。でも神戸の舞子近くにも「ここだ!」という観光地はありません。
あれこれ話し合ううちに、この3日間何度か話題に上っている「明石」には3人とも誰も行ったことがないことが判明し、「よし、じゃぁ明石に行って明石焼き(たこ焼き)を食べに行こう!」ということで話がまとまり、そうとなれば急いで再び明石海峡大橋を渡り、娘のアパートとは反対側に降りて、一路JR明石駅を目指します。道案内はいつもの通りナビに任せて、その間私はスマホを操り明石焼きのお店の情報収集に努めます。

短い時間でわかったことは、
・明石のタコ焼きは「明石焼き」と言われるが地元では「玉子焼き」と言われている
・明石ではソースをかけて食べるのではなく、「だし汁」に浸して食べる
・玉子焼きを食べられるお店は、明石駅前にかなりたくさんある
などの情報収集を済ませ、行くべき店までの特定はできなかったものの、短い間にちょっとした「玉子焼き」の基礎知識を十分に身につけて、明石の駅前に降り立ちます。

とにかく駅前通りを、特に玉子焼きを食べられる店が多いという地区を目指して歩き始めます。5分もすると、私の琴線に触れたとっても美味しそうなお店が見えてきます。外側にたくさんある椅子には誰も坐っていないのでガラガラかなぁ?と思い、でもこの古く伝統の香りはきっと名店に違いないと思い、とりあえず近づいてみます。
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入口を開けると何とこの時間でも店内は満席! 外側の椅子は「待ち」用の椅子だったようです。でも3時過ぎだというのに、この満席にはなんかいい予感がします。店内をじっくりと見ると芸能人やグルメレポーターのサインが所狭しと並んでいます。(落ち着いてゆっくり見ると、関西ローカルのグルメレポーターのサインが圧倒的でしたが…)

「玉子焼きは1人前800円ですが、2人で1人前の人もいますよ。何人前にしますか?」と親切そうな店員さんに言われますが、3人とも1人前(20個)はとても食べられそうにありません。なので、「とりあえず1人前だけ下さい。もっと食べられたら後で追加します。」と言ってとりあえず1人前だけ注文しました。
たった1人前の注文ですが、お椀に入った透明なだし汁はちゃんと3つ用意してくれました。
初めて食べる本場の玉子焼きは、その名の通り玉子がたっぷり入っていてやわらかめのお味、でもやっぱり個人的には「いつものたこ焼きの方が好きだなぁ~!」と思ってしまいました。
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おかわりしても食べられるとは思いましたが、3人ともとりあえず満足したので、追加注文をせずに出てきてしまいました。
でも、その時はそこまで気が付きませんでしたが、このお店のもう一つの名物がおでんのタコ。本場の「明石のタコ」を食べとけばよかったぁ~! と今更ながら後悔しています。

その後明石の繁華街を散策。一昨日貸切タクシーの運転手さんに薦められた「魚の棚」商店街も歩いてみました。玉子焼きのお店や海産物のお店もたくさんあるアーケード街でしたが、もうこれ以上街を味わう余裕もなく、ただ散策するだけで楽しませていただきました。
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そろそろ埼玉に帰らなくてはいけない時間です。「新神戸まで送ろうか?」という娘のありがたい申し出を固辞し、娘のアパート近くの地下鉄駅まで送ってもらい、新神戸からはのぞみの指定券を買って、満足しながら帰宅の途に着きました。

また少し成長した娘と過ごせた至福の3日間でした。

ようやく旅行記が終わりましたので、来週からは通常のブログに戻ることにします。
気付けば、家の前の桜がもう満開です!