麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

2年振りの温泉!東北旅行記<その3> 本当に待望の温泉


今週は待望の三連休。ゆっくり出来る三連休はGW以来です。
この機会に旅行記を書き上げてしまわなくてはいけないと思っています。
今日は、待望の温泉編です。

1日目:6月22日(金)その3

新幹線は16時前に新花巻駅に到着。空いていたはずの新幹線でしたが、やっぱり新花巻駅に降り立った人々は「大人の休日倶楽部」効果でかなり多いようです。
熟年の女性同志が多く、「お得」に敏感な女性がそれだけ多いということなのでしょうか…

ホテルまでは「花巻温泉郷」の各ホテルが共同運行している送迎バスを利用する予定にしています。タクシーで行くと数千円かかるのですが、無料送迎バスは30分~1時間おきに出ていて、少しでも余分な費用を節約したい我が家には大変助かります。駅のロビーにいた運転手さんに場所を聞き、マイクロだと思っていた送迎バス乗り場に案内されましたが、行くと大型バスが停っています。

今日の宿泊は花巻温泉郷志戸平温泉という温泉の「游泉 志だて」という旅館です。偶然ですがこのブログに試しにいくつか貼り付けているバナー広告の中に、この何週間かこの旅館の広告が出ています。これは全く意図したわけではなく、単なる偶然です。
一応、バナー広告を出して1年以上になりますが、人気のないブログの広告なんて所詮こんなものでしょう。月の広告クリック数は10回未満で、広告収入はほぼゼロ円~数円です。(因みに入金は1000円以上からなので、まだ広告収入を手に入れたことは皆無です。)今や「外すのが面倒くさいのでつけているだけ」という状態です。

花巻温泉郷というのは、花巻周辺の豊沢川という川に沿ったいくつかの小さい温泉の総称で、各々の温泉はほぼ一軒宿の小さな温泉が殆どです。一番有名な「花巻温泉」はこの花巻温泉郷の一番端(駅近く)にあるこれだけは巨大な温泉。観光用の大型団体が宿泊できる巨大旅館がたくさんある、岩手県というより東北を代表する温泉地ですが、「花巻温泉株式会社」という一つの会社が経営する巨大なリゾート地です。花巻温泉には仙台勤務時代を中心に仕事で何度となく来ていますが、それ以外の花巻温泉郷に泊まるのは、学生時代にこの温泉地にあった「花巻ユースホステル」に泊まって以来です。この豊沢川沿いの温泉の風情ある温泉の湯を何度もはしごしたことを懐かしく思い出します。

無料送迎バスはその花巻温泉以外の小さい温泉が共同運行しているバスだそうですが、その大型バスに乗って発車を待っていますが、徐々に乗客が増えてきて大型バスが8割以上埋まります。駅のコンコースの案内から戻ってきた運転手さんがほぼ満員の乗客を見て呆然とします。
「普段はマイクロで来るのに、今日は念のため大型できたけど… こんなに混んでいるのは初めて。何で??」と驚きを隠せません。複数の旅館の共同運行だし無予約なので、何人ぐらい乗るのかはその時により全くわからないのだそうです。
「平日でこんなに混んでいるのは自分史上初めてです。何でなんでしょうねぇ?」という運転手さんの問いかけに対して、すかさず「大人の休日倶楽部効果ですよ!]というオジサンの返事が! やっぱり、誰しも考えることは同じです!
でも、岩手県にこれだけ宿泊客が来ることは、県復興のためにもとってもいいことです。

お目当ての志戸平温泉まではバスで30分ほど。志戸平温泉花巻温泉郷の端の方に位置し、送迎バスの最初の停車地です。
この志戸平温泉、この地域で花巻温泉に対抗できる巨大旅館「ホテル志戸平」の一軒宿温泉としてこのエリアの「勝ち組」としてそれなりに有名な旅館です。個人的には、5年位前の休暇での仙台滞在中、車で盛岡に来た帰りにこのホテル志戸平の日帰り温泉を楽しんだ記憶があります。
なので志戸平温泉というよりホテル志戸平の入口では半数近くの乗客が下車しますが、皆迷わずホテル志戸平の玄関に吸い込まれていきます。
我々の目的地「志だて」はそのホテル志戸平が作った個人客向けの高級旅館(勿論、ホテル志戸平もそれなりにグレードが高いのですが…)だそうで、バスは行ってくれそうにありません。とりあえずバスを降り、ホテル志戸平の人に「志だてにはどうやって行くのですか?」と尋ねたところ、すぐに連絡を取って車が迎えに来てくれました。
あの大型バス満員の乗客で、志だてに行くのはどうも我々2人だけだったようです。

志だての玄関はホテル志戸平の裏側。団体を殆ど取らないという旅館ならではで、玄関に看板らしきものが全くない玄関です。
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旅館の名前は、ちょっと探してようやく見つけました。
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フロント前のロビーで茶菓をいただきながらチェックインの手続きを行います。今回我々の部屋は1階のお部屋。予約の時に「露天風呂の右側に手すりがある部屋」をリクエストしていましたが、予定通りの部屋にご案内いただきます。
(左手しか使えない私は、お風呂からあがる時に手すりが使えるように、右側に手すりがあるお風呂のある部屋をリクエストしたのです。 結果も、大正解でした。)
部屋は6畳の和室に2名用のベッドルームがある2人には十分な広さの和洋室です。
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まず、私が倒れて以来同じく2年温泉に入っていない妻にたっぷりと大浴場のお風呂を満喫してもらい、私は和室でくつろいで二年振りに温泉に入るその時を待ちます。
そしていよいよ待望の露天風呂に入ります。部屋の庭にある露天風呂、写真で見ると「何だ、意外と小さいじゃん!?」と思われるかもしれませんが、2人で入っても全然大丈夫なくらい十分な広さです。このサイズの露天風呂の独占はとっても贅沢なひと時です。

勿論、このホテルの部屋の露天風呂も温泉、しかも「源泉かけ流し」であることはチェック済みです。ゆっくりとお風呂につかり、2年振りの温泉を全身に浴びます。
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「あぁ~! 生き返った!!」 感動の瞬間です。
温泉自体は無味無臭の単純泉です。個人的にはもっと特徴のあるアクの強い温泉が好きなのですが、この病身でこんな温泉に入る上にこれ以上の贅沢は言えません。2年振りに温泉をゆっくりと楽しむことができました。

この旅館、本当に静かでのんびりと滞在することができます。部屋に案内されて以降、仲居さんが部屋に来ることもなく、誰にも邪魔されない時間を過ごすことができます。
妻が「他にお客さん、いるの?」と不安に思うぐらいです。この旅館、団体を殆ど取らないのと子供の宿泊を受け付けていないので、本当に静かな「大人の宿」です。

お待ちかねの夕食は個室でいただきます。
このクラスの旅館の定番で、一品づつ順番に料理が運ばれてきますDSC_0202.JPG
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前菜から始まり、間然なく美味しい料理が最初から最後まで続きます。この旅館のポリシーは「地のものに拘らず、その時に美味しい素材を日本全国から厳選する」ということでしたが、確かに明らかに岩手とは関係ない「海ぶどう」なども食卓に並んでいて、とっても美味しく戴きました。
特に美味しかったのは、「岩魚の唐揚げ」とメインの「前沢牛のステーキ」。メインは選べて肉好きの私はステーキで、妻は鮑の踊り焼きでしたが、個人的にはとろけるぐらいに柔らかい肉を選んで大正解でした!
(因みに、鮑も美味で妻は「大正解」と言っていましたが…)
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個室とは言え、隣の個室に料理を運んできて説明してくれる方の声は聞こえます。
今回、部屋も料理も少しグレードアップして少し高いメニューを注文しておいたのですが、結果的にこれは大正解。
隣の部屋、10分ぐらい遅れて夕食がスタートしたようですが、説明を聞くと一品一品、微妙に使われている食材が違い、全てこっちの方が高級です。隣の部屋で聞こえる説明を聞きながら、密かな優越感にも浸ることができました。
特に隣の部屋の方の顔を見ることがなかったので、中年~初老のご夫婦というのはわかっても、結局どんな方だったのかわからず仕舞でした。だから余計に変な感情は生まれず食事を楽しめたのかもしれません。
本当に「いいスパイス」でした。

夕食後、妻は再び大浴場へ。私も大浴場を視察に行きましたが、何とか入れるような気がするものの、やっぱりまだ入る度胸はありません。今回は「2年ぶりの温泉入浴」だけで我慢することにしました。

でも意外と困ったのはスリッパです。右足に装具をつけている私は、旅館のスリッパが履けません。とは言え、装具なしでの歩行はリスクがあり無理ですし、スリッパを履かずに装具だけで歩くわけにはいきません。
旅館で寛ぐ際には、こんなことも課題になるんだ… と改めて気づかされました。

夕食後、昔にようにホテルの部屋でマッサージを呼んで肩と腰のマッサージをしていただき、10時からは楽しみにしていた連続ドラマ「もう一度君に、プロポーズ」の最終回を観ました。予想通りのハッピーエンドで、特に感動もない普通の最終回でしたが、連続ドラマとしては久々に感情移入できて十分に楽しませていただきました。

翌朝、再度部屋の露天風呂に入って岩手の爽やかな朝を満喫します。
朝食は同じ個室にて。「7時半以降、好きな時間に来ていいですよ」と言われていましたが、早く起きて空腹の我々は7時半を待てずに朝食会場へ。
これも2年振りに、ご飯の「おかわり」をしてしまいました!

長くなったので一旦これで投稿させていただきます。
続きは明日打てれば打ちます。