麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

緊急入院顛末!(その1:緊急入院まで)


おはようございます。2週間ぶりのブログ投稿です。
先週、ブログ投稿をさぼっていたわけではなく、実は書きたくてもかけない状況にあったのです。

その理由は… 先週1週間、緊急入院していたためです。
あまりきれいではない話ですし、書くのもいささか恥ずかしいのですが、自分史の記録のためにも今日はその概要を綴ることとします。

最初に異変に気付いたのは2週間前の水曜日の夜、高校時代の同級生と久しぶりに久闊を除して気分よく帰宅したその晩のことです。帰宅後のトイレで便に血が混じっているのを発見したのです。
「血が混じっている」という表現は適当ではないのかもしれません。血が混じっているというよりも本当に真っ赤な血が結構すごい量出たのです。
こんなのもちろん初めての経験でもありましたが、「痛い」などの自覚症状があるわけでもないので、とりあえずその日はそのまま床に就きました。

翌木曜日、気分はすっきりはしませんがとりあえずそのまま会社に出勤します。(相変わらず、何の自覚症状もありません。)通常通り仕事をして、便の件は少し忘れていましたが、その日の午後にも私にしては珍しく便意をもよおして会社のトイレに駆け込むと、昨日同様本当に鮮やかな血が大量に出ました。

こうなると気が気ではなくなって、仕事そっちのけでネットにかじりついて原因について調べてみます。本来すぐにでも医者に行来たいところではあるのですが、今朝そこまで気が回らずに健康保険証を持ってきていなかったので、すぐに医者に行くこともできません。結局その日の午後は、仕事も(少しだけ)しながら、自分の症状について、ネットを駆使して必死に研究していました。

「便から血」という症状でまず思い出すのは、話はいろいろな人からたくさん聞いていた「痔」がまず真っ先に頭をよぎります。同様に、「ガンかも?」という心配も強烈に頭をよぎり、にわかに心配で心穏やかではなくなりす。去年秋に受けた人間ドックでは「異常なし」ではあったのですが… とりあえず万が一のことも考え、病院には行ってみようという気になりました。

でも、「病院の何科に行けばいいんだろう…?」というのが次の悩みでした。内科ではないだろうし… 
でも、ここで俄かに毎日通っている都電で毎日のように何気なく見ている病院の看板を思い出したのです。大塚の隣の駅「巣鴨新田」の駅にあるそのクリニック、診察科目が「脳神経外科」と「肛門科」が併記されていて、初めて見たとき「何てアンマッチな診療科目なのだるう!?」と非常に興味を持ったので強く印書に残っていたためです。
早速ネットでそのクリニックを調べて電話してみます。「毎晩診察は夜の8時までやっています。」ということなので、今日は保険証がないので行けないものの、明日会社が終わった後なら十分に行けそうです。特に予約等は必要ないらしいので、「明日夜お邪魔します!」と言って電話を切り、翌日受診を決意しました。
でもその日の夜に、3度目でしかも量も減る気配のない真っ赤な便を目の当たりにすると、明日の夜ではちょっと遅い様な気がして来ました。
なので、明日金曜日会社出社する前にちょっと立ち寄ってみることにして、会社の同僚には勿論本当のことは言わずに、「ちょっと風邪気味なので、明日朝医者に立ち寄って11時ころには出社します!」と行って、意を決して向かうことにしたのです。

翌金曜日、会社近くのその病院には9時前には到着します。受付で詳しく症状を聞かれたのでありのままをこたえると、割と早くというか待っているお年寄りなどを飛び越して、最初に診察室に呼んでいただけます。。
かなりの年輩の先生に改めて症状を改めて話し、その後恥ずかしながらズボンを脱いでここ数十年は人には見られることのなかった場所を先生に仔細にチェックいただきます。以下、その時の会話です。

「あぁ~、大分出血してるねぇ? こりゃ酷いや。」
「先生、やっぱり痔ですか?」
「いや、痔じゃないね。原因はもっと奥で、目で見られる場所じゃない。」
(その後、触診をしながら)
「あれぇ? 直腸のあたりにポリープみたいなものがあるかも?」
「先生、ガンですか?」(ビビりながら聞く)
「年齢的には、その可能性もあるねぇ~!」

結局、その病院では原因はわからず、もっと大きな病院を紹介してもらうことになりました。その先生からは「今すぐにでも行ったほうがよい」というアドバイスもあったし、「ガンかも?」と言われた私にしても、その時の気持ちは「もう、仕事どころじゃない!」という感じだったので、すぐ行くことに異論があろうはずがありません。結局、一番近い大病院である「都立大塚病院」に紹介状を書いてもらい、病人の定番の通りタクシーを呼んでもらって大塚病院まで大至急向かいます。

紹介状を持って大塚病院に向かうと、案内された場所は一般の外来受付ではなく「救急外科」。一般の外科ではなく、救急車で搬送されてくる救急の窓口です。最近、松嶋菜々子主演でこの救急外科が舞台のドラマをやっているので、いきなりTVの世界に紛れ込んできたみたいで、ちょっと変な気分です。
救急ですから待つこともなくすぐに診察室に案内されます。「松嶋菜々子のような美人医師だったら、(見てもらう)場所が場所だけに出すのは嫌だなぁ~!」なんてどうでもよいことを考えていましたが、そんな現実はあろう筈がありません。
すぐに同じような診察をされた後には、採血をされて血液検査が始まります。と同時にいきなり点滴をセットされて、待つ間は病人らしくベッドに横になって点滴を受けながら、血液検査の結果を待ちます。

約1時間半後、寝ている部屋に先生が再び現れて、「とりあえず入院してください。」と宣言されます。私も、今日会社に戻るのはさすがに難しいかも? とは考えていたので、「今日は休みにしてこのまま自宅に帰ろう。」とは考えていたのですが、いきなり入院なんていくら何でも晴天の霹靂です。

「さすがに、今日の今日で入院なんて… 検査なら日を改められませんか?」
「でも、出血が多かったので、すごい貧血ですよ。あんたをこのまま帰したら、どっかで倒れちゃうかも!? なので体力を回復しながら、来週出血の原因の検査をしましょう!」

こう言われると、勿論断るすべはありません。すぐに病室に案内され、妻には数日分の入院用の荷物を持って大塚まで来てくれるように頼み、会社には事情と(恐らく来週後半までは)当分休む旨を連絡し、とりあえずベッドにおさまります。
看護士さんは突然来た新しい患者の受け入れ準備をテキパキと始めています。
このタイミングで最大のショックだったことは、病室の壁に「断食。(水のみ可)」という大きな目立つステッカーを貼られたこと。
看護士さんに「いつまで断食なの?」と聞いたところ
「一応検査は火曜日の予定だから、少なくても火曜日までは何にも食べられませんよ!」
と非常な宣言をされてしまいます。
今朝も、ダイエット用にDHCのプロテインを一杯飲んだだけなので、この段階(もう午後の1時を回っています)ですでにかなりの空腹が始まっています。さっき、検査結果を待ちながら、「今日の昼ご飯は何にしよう?」とあれこれ考えていたばかりなのですが、今日のお昼どころではなく、あと5日間は何にも食べられないのだそうです!

「まぁ、ダイエット中だし、これで痩せられればいいや」
と呟くと、すかさず看護士さんは
「栄養は点滴でしっかり取るから、そんなには痩せないとは思いますよ!」

検査前に繋がれた点滴は、しっかりと左手に固定されており、手錠のように(勿論、手錠をかけられた経験は一度もありませんが)あらゆる行動を制限します。でも、これから5日間は寝ている間にも点滴を外せない生活を送ることになるのだそうです。

ということで、あまりに突然に入院生活がスタートすることになりました。
長くなりますので、いったんここで投稿することにします。