麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

7、九州一周の旅<その2:大分県(前篇)>


仕事復帰から2週間が過ぎました。
やっぱり結構疲れがたまっているようで、ブログは以前同様日曜日だけしか投稿出来そうにありません。まだまだ書きたい旅行記はたくさんあるのに…。
忘れてしまわないことをひたすら祈りながら、コツコツと旅行記に取り組んでいくことにします!

3日目:9月2日(水)

朝6時、定刻通りフェリーは門司ターミナルに到着し、15分後には愛車で無事に九州の地を踏むことが出来ました。
九州に来るのは3年振りです。前回はこのブログにも投稿した、長崎~熊本~鹿児島の5日間の旅です。(旅行記こちらから) 病気後最長の旅行だったので、当時はすごく長い旅だったように感じた記憶があるのですが、現在の感覚では”たった5日間”という感じになってしまいましたので、何だか少し不思議な気がします。
その前には、仕事で九州に来るのは殆どが福岡で、それ以外にも熊本や鹿児島には行ったことはあったのですが、大分と宮崎には何故か全く縁がありませんでした。
ということで、本日からの九州一周に際しては、時計回りに大分・宮﨑から回ることに決めていましたので、躊躇なく左折してまずは大分県を目指します。
 
朝6時の門司港到着なので、フェリー内のレストランはまだ開いていず、空腹の中で九州上陸となりましたので、国道沿いに朝食を取れるお店を探します。関東にはない”ジョイフル”というファミレスで、朝からボリュームがあるハンバーグプレートをいただきます。このジョイフルが、九州では一番ぐらいに店舗が多いファミレスであることはこの時点ではまだ知らなかったのですが、結局このジョイフルに入ったのは、この旅行ではこの時だけでした。

福岡県内の一般道を走り、9時前には大分県に入ります。大分県に来た記憶というのは、実はないのです。子供の頃、家族で福岡に帰省したついでに別府温泉に行ったことは両親から何度も聞かされていて、別府の地獄での写真も残っているので、行ったことには間違いはないのですが、正直記憶は全くありません。なので、今回はほぼ初めての大分訪問として、貪欲に県内を見て回りたいと思います。

大分県最初の観光地は中津。中津と言えば昨年の大河の主役であった黒田官兵衛が建てた中津城ですが、我が家の先祖もその黒田藩の家臣だったらしいので、もしかしたら我が先祖も官兵衛と一緒に中津に住んでいたのかも知れません。
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中津城、駐車場から見ると何となくお堀ギリギリに立っていてちょっと危なっかしいようにも見えましたが、改めて正面から眺めると威厳が感じられる城です。
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本来は九州最初の見学地として天守閣に登ってみたい気もしましたが、今日は本当に見たい場所が山ほどあるのに、城の記念館みたいなところで黒田官兵衛の歴史をのんびりと見すぎてしまったので、天守閣を断念して先を急ぐことにしました。

次に向かったのは、「中津と言えば」という意味では、黒田官兵衛よりもずっと前から中津とセットで刷り込まれていたのは、福沢諭吉翁です。そういう意味では、福沢諭吉旧居と記念館には行かないわけにはいきません。
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私にとっては恩師とも言える福澤先生旧居や資料館を、こちらも時間を掛けて見させていただきました。でも、妻にとっては「1万円札の人」というイメージしかないみたいなので、1万円関連の展示だけ見てため息をついていたのが印象的でした。

中津と言えばもう一つ有名なものは「から揚げ」なのですが、お昼にはまだ早い上に妻は鶏肉が大の苦手なので、から揚げを味わわずに中津を出るという、から揚げ好きの私にとっては自分でも信じられない大失態を犯します。中津には、天守閣に登りに&から揚げを食べに、もう一度来なければなりません。

次に向かったのは宇佐神宮。全国にある八幡さまの総本宮と聞いたら、行かないわけには行きません。
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この宇佐神宮、上宮まではかなり登りがキツイという話も聞いていたのですが、ありがたいことに2年前に無料のモノレールが開通して上宮への往復が大変楽になったとのことなので、迷わずにモノレールの乗り場を目指します。
無料のモノレールは勿論無人運転なので、乗り場でボタンを押してモノレールを呼びます。足の悪い私にとっては何よりもありがたいことです。
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モノレールのお陰で、昔は足の悪い人は参拝できなかったという上宮に無事に到着し、今回の旅の安全を祈願します。
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九州には有名な神社が多く、この旅でもいくつかの神社にお祈りをしたのですが… 残念ながら、この数日後にこの日本一周唯一のトラブルに巻き込まれています。
「お祈り(お賽銭)が足らない!」からだったのでしょうか…??

次に向かったのは豊後高田。国東半島の入り口の町で、観光と情報収集をします。
豊後高田と言えば、「昭和の町」。まずは「昭和ロマン蔵」で懐かしい昭和の時代にどっぷりと浸ります。子供時代の懐かしいさまざまなグッズがあり、本当に懐かしさで一杯です!!
昭和の三大スターのそろい踏み。アトムにも、鉄人にも、ウルトラマンにも本当に熱狂したなぁ~!
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この部屋のもの、我が家にあったものもたくさんありました。ちゃぶ台をひっくり返すのは、「星一徹ギャグ」の定番でした!
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憧れのマイカー。ダイハツミゼットは憧れの三輪車!
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我が家はじめてのマイカーも、このスバル360。今では乗れないくらい狭かったんですね… 子供だった当時には、大きくはないけれど十分な広さのイメージでした!
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昭和のものは、他の町や記念館にもたくさんありますが、さまざまなものが豊富に揃っていて、満喫できました。そして、近くを歩くと、「3丁目の夕日」のような街並みが… 
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旅行中のおやつを買って、「消費税は?」と店員さんに聞くと、
「ここは昭和の町。昭和の時代には、消費税なんてなかったでしょう!?」
確かに、そんな時代でしたね。「昭和も遠くなりにけり」なんですね。
 
電気屋さんの店頭には、憧れだった当時最新式の電化製品が揃っています!
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中津からずっと「から揚げモード」になっていた私の胃袋ですが、ここ豊後高田の名物はから揚げより「とり天」ですので、遅めのお昼で名物「とり天」を味わいます。この「とり天」は関東近辺ではほとんど食べることはないのですが、流石名物だけあって本当に旨いのなんの。何度食べてもやめられないやみつきになる味でした!

午後、国東半島に行く前に、観光案内所に行って情報収集をします。国東半島には、磨崖仏がいくつかあり、どれも見たいと思っていたのですが、資料を読む限り磨崖仏などはどれも僻地にあり、”鬼が一晩で作ったといわれる急な階段”を登らないとたどり着けないと書かれているので、バリアフリー対応がなければ私にはとても行けそうにありません。でも国東半島のバリアフリー対応状況についてはネットには書かれていなかったため、現地で確かめようと考えていました。

豊後高田の観光協会で、一番行きたかった熊野磨崖仏などのバリアフリーの状況について聞いてみたところ、私の足の様子を見た係員さんからは、「手すりなどはない急な階段なので、とても無理!」と断言されてしまいました。
熊野磨崖仏にはとっても行きたかったのですが、ここまであっさりと断言されると、諦めないわけにはいきません。「次回来る時までに、手すりなどのバリアフリー対応をお願いします!と、市長さんに言っといてください!」 と観光客としての要望を言って、今の私でも行けそうな国東半島のお寺を紹介してもらいました。

最初に訪ねたお寺は富貴寺。ここも、正面入り口からの階段はバリアフリー対応がなく、階段の昇降が厳しそうです。
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でも、裏道を行くことで何とか上にある国宝の富貴寺大堂に辿り着くことが出来ました。
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次に訪ねたのは両子寺(ふたごじ)。子授け祈願で地元では有名なお寺なのだそうなので、娘夫妻に代わってお祈りをしましたが、効果てきめんだったようです! このお寺のご利益がが素晴らしいのかどうかは謎ですが…
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国東半島は、これ以外にも素晴らしいところがたくさんあるようなのですが… 今回は時間もなく、足にもまだまだ不安があるので、ここまでにしておき、次回もっと体を回復させてから、再チャレンジしたいと思います。

本日の宿泊は別府温泉ですが、別府のホテルに入る前に有名な地獄めぐりをしておこうと思います。別府には全部で8つの地獄があるらしいのですが、8つの地獄全部を回るには時間が足りませんので、代表的な2つの地獄を巡ろうと思います。

最初に訪ねた地獄は、別府地獄の中でも最大で、コバルトブルー色のきれいな池で、地獄と呼ぶにはちょっとふさわしくないような気もする”海地獄”です。
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「展望台から見る景色がキレイ!」というので行ってみましたが、この日は噴煙が凄かったのか展望台からは白い煙しか見えず、コバルトブルーの水面は見えませんでした。

2つ目に行ったのは、ちょっと離れた場所にある「血の池地獄」。こちらは一面真っ赤というよりトマトジュースみたいな、地獄にふさわしい色です。
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子供の頃に別府の地獄に行って、父親に抱っこされている私の写真は、当時ですから勿論白黒写真なので、どっちの地獄なのか(はたまたこの2つ以外なのか)は全くわかりませんでした! これらの地獄を見ても、私の記憶が呼び覚まされることはありませんでした。

今宵の宿は別府温泉ですが、1泊2食付きで7千円台という超格安の宿です。高層の建物でちょっと見にはビジネスホテルのようなたたずまいで、日本的温泉旅館のようなサービスもなく、チェックイン時の対応などはまさにビジネスホテルです。
でも、部屋(ツインルーム)はさほど広くはないものの快適で、風呂はさすがに別府温泉という感じで、浴槽・洗い場も広くていい感じです。
夕食は、①ホテル内ビュッフェ、②ホテル内ファミレス(今朝行った、ジョイフルでした)、③ホテル内居酒屋 のどれにでも好きな時間に行っていいとのことだったので、我々は当然の如く③の居酒屋を選択。ホテルゲストに決まったメニューはなく、酒代も含めて一人2000円(7千円の宿代なので文句は言えません)以内の宿泊費内で上がれば追加料金はなしでよく、追加が出たらその分だけを払えばよいという極めて判りやすくリーズナブルなシステムです。昼に続いて「とり天」などを満喫しました。
この温泉ホテルを満喫して、大いに考えさせられました。ホテルのサービスを減らした分、宿泊費を押さえたビジネスホテルというものがあるように、温泉ホテル(旅館)にだって同じようなコンセプトでサービスを押さえたビジネスホテルのような”第2ブランド”があれば、温泉滞在はもっと選択肢の広い良いものになると思います。
この温泉ホテルは、別府では多角経営している老舗の亀の井が経営しているホテルですが、頑張って別府以外にもこの方式を広めてほしいと願うばかりです。

長くなりましたので、一旦これで投稿します!