麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

7、九州一周の旅<その6:宮崎~霧島>


7日目:9月6日(日)

宮崎市内で目覚めたこの日は、生憎の雨模様ですが、この雨は午後には止んでくれる予報です。結局午前中たっぷりと雨には降られましたが、予報通り午後にはすっかり止んだ上に、ありがたいことに、この日の雨がこの旅では最後の雨になりました。

実はこの日は、妻の◯回目のバースデー。誕生日プレゼントにはモノよりも温泉宿泊の方が嬉しいという妻の意向を受けて、ちょっとルートからはそれるのですが、龍馬もハネムーンで行ったという鹿児島県の霧島温泉郷の私のイチオシホテルを予約していました。折角のバースデーなので「誕生日だけのスペシャルプライスプラン」にでもできれば、我が家の家計的には大いに助かったに違いないのですが、妻の喜ぶ顔には変えられません。なので、その笑顔のために今日と明日はちょっと長い寄り道をする忙しい日になります。

宮崎市内では何も観光せずに南に向けて車を走らせます。宮崎市内には宮崎神宮などの観光スポットもいくつかあるのですが、この神社は毎年巨人軍が必勝祈願をすることで知られていますが、アンチジャイアンツである私に興味はありません。

この日最初の観光地は青島。宮崎がハネムーンのメッカだった頃からの人気スポットなので、有料駐車場に車を停めて、小雨の中を青島まで歩きます。
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駐車場から青島までは細い道路が繋がっています。道路の周囲にはお店やさんが並び、朝から呼び込みさんは雨にも負けずとっても元気です。今日は日曜日なので、忙しい1日になるのでしょう。
青島の周囲には「鬼の洗濯板」と呼ばれる荒々しい海岸線が続いています。
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10分もあれば一周できる青島の中心にあるのは青島神宮。「雨、止んで下さい!」という今回のお祈りは、午後には叶えていただけました!
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次は、宮崎らしい景色の道の駅フェニックス。
車を降りた瞬間、「ここ、見覚えある!」
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多くのロケや宣伝で使われた宮崎を代表する風景なのででょうが、ソフトクリームを食べながら記憶の糸をたぐっていると、突然そのシーンを思いだしました!
そのシーンとは、寅さんで甥の満男がゴクミ演じる泉ちゃんを迎えに宮崎に行って、ようやくバスを降りて泉ちゃんに会えるシーン。寅さんは殆ど全ての作品を何度も見ているので、間違えてはいないと思います。
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確かに、This is 宮崎!という風景ですね!
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次の目的地は、モアイ像がある「サンメッセ日南」。モアイ像の本家であるイースター島には、これからも一生行くことはない気がするので、「日本で唯一公認の、モアイ像!」という宣伝文句につられての訪問です。
でも、この施設にはモアイ像があるだけではなく、広い敷地にさまざまな施設があって、その入場料が結構高いんです。我々はモアイだけ見られればいいので、@700円の入場料にはちょっと逡巡してしまいます。とは言え、ここでモアイを見ておかないと後で後悔するのも嫌なので、意を決して入場しました。
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初対面のモアイ像は、思った以上に大きく、迫力十分でした。
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ここ以外にもたくさん観光をする予定の我々は、結局モアイ以外は何も見ずにこの地を後にしましたが、行く前に感じていた「勿体ない」感は、不思議と消えていました。

近くには鵜戸神宮もあります。海沿いの海の景観を活かした神社で、あんまり期待していなかった分、感動はそれ以上です!。
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海沿いの参道の階段などは、結構怖い感じでしたが、恐怖を感動が大きく上回った時間でした。
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飫肥の町歩きも、今日の宮崎観光での楽しみの一つ。念願の飫肥散歩の前に、おび天というさつま揚げに似たお昼をいただきます。名物のようで、宮崎の物産展などにはしばしば登場することは物産展好きの妻も知っていたようです。
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飫肥城に行くと人力車の人がいて、「今日は無料デーなので、タダですよ!」と誘われれば、乗らない手はありません。人力車に乗るのは、昨年7月に小樽以来で、貧乏旅行のこの日本一周でははじめてです。
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タダの人力車は10分間で、飫肥城の近くを簡単に回るだけでしたが、久し振りに人力車での町歩きの風情を楽しませていただきました。途中、小村寿太郎の生家に案内され、学生時代日本史に熱中して小村寿太郎関連の本を読み漁ったことを、懐かしく思い出しました。
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「近くには、小村寿太郎の記念館もありますよ!」と人夫さんに案内されたので、後で行くことにしました。

人力車を降り、まずは目の前にある飫肥城に行ってみます。入口の階段が何故かちょっと気になったのですが、その時点では特に何も思い出さず、単なる階段と言えばそれだけなので、写真も撮らずにスルーします。
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ところが数日後、突然にその訳が天恵のように閃きました!
「あの階段、寅さんが泉ちゃんと出会って、転んでケガしたあの階段じゃない!?」映画では、その後に甥の満男が寅さんにというより泉ちゃんに会いに宮崎に駆けつけて、午前中の(今は)道の駅で満男が泉ちゃんと出会うシーンに繋がったと記憶しています。

この日本一周の旅を始める前に、「改めて寅さんの全作品を見直してから、この旅に臨もう!」と思っていたのに、バタバタして結局実現できなかったことを、激しく後悔することになりました。

小村寿太郎の記念館などの飫肥の町を満喫して、いよいよ二日間の寄り道が始まります。鹿児島県の霧島温泉までは一般道を走って2時間弱。宮崎県と鹿児島県の県境はかなり複雑なのか、ナビ君が「鹿児島県」と「宮崎県」を霧島の直前まで何度も繰り返します。
本日の目的地は霧島温泉ですが、すぐ近くに霧島神宮があるので、当然立ち寄ってみます。
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本殿にお祈りをして、車に貼る交通安全のお守りを購入します。
昨年10月、「車で日本一周をしよう!」と思い立って最初に訪ねた埼玉県の高麗神社でお守りを買って以来、出来る限り全国の名のある神社で買ったお守りを車の後部に貼っているのですが、ようやく最南端の(有名)神社のお守りが、ラインナップに加わりました!
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このお守り、どこの神社でも売っているわけではないようです。このお守り収集を始めた頃に私が一番欲しかったのは、例えば伊勢神宮だったり出雲大社のものだったのですが、残念ながらどちらにも売ってはいませんでした。行った神社では必ず有無をチェックするのが習慣になりましたが、デザイン的にどうも… などの理由などで、あっても買わなかったこともあるし、買ってもお土産に人にあげてしまったものもあります。車の後部に貼るスペースにも限りもあるので、何でも全てを貼ることは出来ません。
でも、出来るだけ日本のあちこちにこの車で行ったことを誇示したいので、九州では「最南端に近いこの霧島神宮のお守りが、あればいいなぁ~」と思っていたので、何よりでした。
因みに、7月に一周した北海道では、道内には有名な神社もあまりなく、結局北海道では一つも神社にお参りしていないので、コレクションは増えようがありませんでした。そうなると北海道に行った証拠が一つも加わらないことになるので、唯一の例外として、宗谷岬のマグネットを貼っています。
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最近になって、気づいた方何人かから声をかけていただきます。
「凄いですねぇ~!」と言われて、嬉しくない筈はありません。
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(現在の写真なので、九州の後に行った四国などのお守りも入っています。)
 
今晩の宿は妻へのバースデープレゼント。約10年前に私が仕事で泊まって凄く印象が強かった「霧島ホテル」がその正体です。「このホテルの何がそんなに良いのか?」についてですが、とにかくいいのはズバリ「その巨大な温泉」です。
お風呂の大きな温泉と言えば、この日本一周でも登別温泉の第一滝本館などの巨大温泉もいくつか経験しましたが、水着で入るプールのような温泉を除けば、この霧島ホテルの風呂が、私の知る限り大きさといい泉質といい一番のような気がします。
でも、この霧島ホテルのお風呂は混浴。当然のように普段は男性しかいないのですが、夕食後の夜の時間だけ女性専用になり、妻も気兼ねなくこの巨大なお風呂を楽しんでくれたと思います。
勿論、部屋も良いし料理も美味しいので、大満足の霧島の夜でした。