麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

足の痛みについて(360円の奇跡)


おはようございます。
さて、今年春から苦しめられていた謎の足の痛みについて、ようやく少しずつ解決に向かってきているような気がしますので、今日はそのリポートを投稿します。
残念ながらまだ「すっきりと解決しました!」とは言い切れないし、再発の恐怖は常に襲ってきてはいるのですが、快方に向かってからそろそろ3週間経つので、再発の可能性はもう極めて少ないと信じたいためです。
この話題での記事は、願わくば最後にしたいものです。

最初に足の痛みに気付いたのは、忘れもしない2月28日。会社を休んで神戸に住んでいる娘のアパートを訪ねる旅行に行った日のことです。往路の東京⇒新神戸の新幹線のぞみのN700系に乗っていて、初めて何故か装具を付けている右の麻痺足が感じたことのない痛みを感じて、新幹線の中でみっともなくも装具を外した瞬間が、この半年にわたる痛みとの戦いの第一ラウンドでした。
まだそのころは「すごく痛い」という感じではなく、旅行の行動に差し障るほどの状況ではなかったのですが、3日間の楽しい旅行を終えて帰りの新幹線に乗ったころは、感じたことがない痛みを麻痺足に感じていました。その時は「旅行疲れだろう」と思っていましたが、帰りの新幹線でも装具を外し、満席の車内でそれなりに格好悪かったことを覚えています。

その後症状は徐々に悪化を始めます。朝は何でもない状態なのに、夕方一日の仕事を終えて夜自宅に戻るときに足が痛くなるのですが、風呂に入って夜寝るとまた翌日の朝には調子が元に戻る… そんな毎日の繰り返しです。
1日の中でも徐々に悪くなる流れでしたが、この状況は1週間スパンでみても同じような状況でした。
土日はゆっくり休んで休養十分の月曜日には「もう治ったかも?」と思えるくらい調子が良いのですが、帰り道から徐々に足の痛みを感じて、火曜~金曜と徐々にその痛みは増し続け、金曜日の帰り道では家に帰る途中にあまりの痛さに歩けなくなって立ち止まってしまう瞬間もあったくらいです。
でも、週末ゆっくり休むと月曜の朝にはまた元気になるのです。

勿論、症状が出てすぐに主治医にも相談をしました。リハビリセンターの主治医は痛む足を仔細に見るけど「うぅ~ん。」と首を傾けるばかりです。
装具が足に当たっている状況をチェックして、「足には当たってないし… とりあえずおとなしく休養するのが一番!」という診断です。
脳卒中の専門家と思って私は全面的に信頼はしているものの、リハビリセンターで掛かっている主治医の専門は「神経内科」。足の痛みについては正直あまり詳しくはないのかもしれません。
(毎週、リハビリに来てくれている理学療法士さんにも装具はチェックいただいており、装具による痛みでないことは早々に確認済みです。)

「どこがどう痛いの?」とよく聞かれるのですが、恥ずかしながら自分でもちゃんと説明ができないところがきわめてもどかしいところなのです。この感じは元気な頃には絶対にわからなかった感覚なのですが… 痛むのが麻痺側の右足なので、神経が麻痺していて「痛い」という感覚はあっても、「この場所がこういう風に痛い」と言えるような繊細な神経がズタズタになっていて、言えないところが本当に我乍ら極めて情けないところなのです。
でも非常に鈍感な私の右足でも「足の先の外側が痛い。」ということは何となく判っていて、足のこの部分にはウオノメというかかなり固くなっていて、周囲の方も「ここが元凶」という状況は何となく判るようです。

でも症状は徐々に悪化し、痛みも徐々にですが悪化の一途をたどってゆきます。リハビリセンターでも有効な治療法は提案されないし、リハビリの理学療法士さんに所属の整形外科にかかることも打診してみますが、色よい返事はいただけません。

それでも結構痛くなり、仕事中トイレに行くのも辛い時があるくらいの状況になったので、藁をもすがる気持ちで「カイロプラクティック」(以下カイロと略)に通ったこともありました。
ある日あまりに痛いのでネットで「足の裏 痛み」で検索してみました。当然さまざまなサイトがあるので、しばし仕事をさぼって各種サイトを眺めていたのですが、その中に「カイロで良くなった」というサイトがあり、興味を引いたためです。
おぼろげな知識はあったのですが、この機会にカイロについて少々勉強してみました。カイロは日本では医療行為として認められてはいない(=健康保険の対象外)ようなのですが、外国では医療保険の対象になっている国も多いのだそうです。
通常の治療のように痛むところを治療する「直接療法」ではなく体幹(首・背骨など)のズレなどを補正する「間接療法」なので、即効性はないようですが徐々に体の根本を解決する治療法で、ファンも多いのだそうです。調べたら、カイロの専門院は意外に多く、会社近くにもあったので「藁をもすがる」気持ちで門を叩いてみました。

訪ねたのは大塚駅近くのマンションの1室でたった一人で開業しているカイロ専門院です。まだ若い院長は詳しい状況をヒアリングし、行った治療は毎回「ほんの一瞬の治療」で、腰骨のずれを矯正するだけです。でも治療はすぐに終わりというわけではなく、効果を体にちゃんと効かせるために治療後は20分以上ベッドで寝ていることを要求されて、しばしまどろんだ後に終了となります。。
この治療、結局4回通いました。でも残念ながら好転せず後述の慶応病院で原因を指摘していただいたので通うのを止めてしまいましたが、正直そこまでの悪印象はありません。私には効きませんでしたが、「これで治る人もいるんだろうなぁ…」と何となく思わせてくれる信憑性がある(ような気がする)治療でした。院長も真面目で信頼できそうな人でしたし… 
「おすすめ」できる状況では全くありませんが、全く別な症状が出た時には、「もう1回掛かってみてもいいかな…」とは何となく思っています。
治療費は1回6000円で、勿論保険は効かず全額自腹です。確かに治療費を考えると簡単には手を出せない治療ではありますが…

GW中にも休養を十分に取ったにもかかわらず、結局働き始めるとまた元通りになってしまいます。5月にようやく数か月振りに慶応病院のリハビリ科にかかり、名医F先生に窮状を訴えます。さすがリハビリの専門家の先生は見てすぐに「右足の緊張が強いね。緊張を落としてあげると良くなるよ。ブロック注射かボトックス注射をしましょう。」ズバリ言い当てていただき各々のメリットデメリットの説明を丁寧にしていただき、ブロック注射を選択します。

ブロック注射、最初は効きました! 注射後1時間で足は軽くなり、自宅に帰る頃には「もう治った!」と信じて疑いませんでしたので…
でも、2週間後には痛みが再燃します。。ある日の飲み会からの帰り、以前にも増して痛みが襲い、翌日からはもう2週間前と同じ状況です。
1か月後に改めて慶応病院に行き再発を訴え、今度はボトックス注射を打っていただくようお願いします。
「ボトックスには即効性はないので、2週間後ぐらいで徐々に効いてきますよ。」と注射後に言われたものの、今度は2週間たっても良くなりません。
結局手と違って、足のボトックスは効きませんでした。保険適用でも5万円も払った超高額注射ですが、効果はゼロだったようです。
その後「一度は(2週間)効いたので、もう1回ブロック注射をやってみましょう」と、もう1回ブロック注射を選択したものの、今度の効果は2週間どころか2時間… 家に着くころには、痛みがすっかり再発していました。

この頃になると痛みは結構大きくなりました。痛みは朝から始まり、会社を出るころには一歩も歩けなくなるような激痛に襲われ、家に帰る時間も普段の倍はかかる時もありました。
毎週のリハビリの最後に必ず家の周囲の同じ道を歩いて、時間(と歩数)を計っているのですが、その時間の推移を報告すると

2011年4月(リハビリ開始当時) 17分
2012年4月頃  15分
2013年2月(痛くなる前) 最速12分台
2013年8月 18分以上

と、完全に逆戻りです。これでもリハビリはいつも朝なのでまだ状況の良い時の数値なのですが、もし夜(会社帰り)に計ったら間違いなく20分は超えているでしょう。
「このままでは本当にいつかは歩けなくなってしまうかも…」と真剣に危惧するぐらいの状況が続きました。

「こうなったら、可能性のある治療なら何でもやってみよう!」と決意を固め、最初に「関係ないとは思うけれど、装具を見てもらおう…」と決めて、9月の金曜日に会社を休んでリハビリセンターの「補装具外来」を受診してみます。この外来は金曜の午後しかないので、半休ではかかることができず1日休みを取らないと受診できないので、「何でもやってみよう」と思ってもすぐには思いきれなかったのです。
でも結果的にこの「補装具外来」受診が救いの神になりました!!

しかも当日、指摘してくれて効果的な補修をしてくれたのは、医者ではなくリハビリセンターに常駐している「装具の補修担当者」なのですから、世の中は判らないものです!!

当日、医者が「うぅ~ん。」と首をかしげる中、その装具担当者が「ちょっと貸してください」と装具の土踏まずの部分に少しシールを張り、あまり関係なさそうな足のかかとの外側にも1枚シールを貼っただけで、見違えるように痛みが消えたのです。
担当の医師は、「こんなのでいいの?」とばかりに目を白黒させていますが、言われたとおりに歩いてみると確かに痛みは消えています。(その日は金曜日なので、特に痛い日だったのですが…)
結局これ以上何の治療もせず、「とりあえずこれで様子を見ましょう。調子が悪かったら私(装具担当者)はセンターに常駐しているので、今度の診察の時にでも声をかけてください。」と、「これで治ったら今までの苦労は何だったんだ!?」的な呆気ないほどのハッピーエンドです。
それ以降、痛みは徐々に引いてゆき、翌日からの仙台行で半分は諦めていた温泉への入浴も果たすことができたのです!!

それから3週間。慶応病院のブロック注射の「2週間の壁」は無事に突破して、昨日のリハビリでは久し振りに15分台にまで戻すことができました。

医者以外の方にこんなに効果的な修正をしていただいて、感謝感激です!
足裏部分にたった3枚のシートを貼っただけなのに…
(白いシート2つと白いシートの上に貼った丸いシートの計3枚)
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たったこれだけで数人の医者が解決できなかった私の半年間の悩みが解決できるなんて…
様々な治療に8万円以上投資しましたが、たった360円で解決してしまうなんて…

人間の体って本当に不思議なものですね!?