麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

(日帰り)列車満喫の旅<その3:SLの旅情を満喫>


おはようございます。
ようやくメインのSL乗車のレポートです。

3、SL乗車

新潟駅到着は9時前。SLの発車時間まではまだ40分以上あるのですが、「うまくいけばSLの入線シーンが見られるかも…」と、私なりに急いで2年前に酒田行の特急「いなほ」に乗り換えた懐かしの在来線のホームを目指します。(このあたり、本物の「鉄ちゃん」なら絶対に入線時間は事前に調べて、その時間前にスタンバイするのは常識なのでしょうが、「俄か鉄ちゃんもどき」の私には、そこまでの準備もガッツもありませんでした。)
階段を降りながら目指すホームを注目していますが、そこには既に圧倒的な存在感が… 残念ながら既に目指す列車は入線しており、気の早いファンたちは既に先頭のSLに群がっています。
当然私も座席にリュックを置くなんて行為は二の次で、まずは遠くからわざわざ逢いに来た恋人であるSLの顔を見ることが何より先ですので、先頭車両にご挨拶に行きます。
SLとのご対面は、昨年九州旅行の時に満喫させていただいた「SL人吉」以来ですが、この列車をけん引するSLは「貴婦人」という愛称で呼ばれているC57ですので、凛として品のある何とも言えない美しい顔をしています。
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鉄ちゃんであろうとなかろうと、SLの先頭に群がって先頭の写真をパチパチと撮っているのは熊本の時と同じ光景です。でも熊本ではJR九州の「トレインレディ」が、記念写真のシャッターを押すサービスを誰ともなくしてくれていたのに、JR東日本には予想通りそのような人はいません。写真を撮る方も一人旅の鉄道ファンが多いので、SLの横でポーズをとる人はあまり多くないようです。
一人旅の私も、当然のことながら記念写真は撮れません。

先頭の「顔」をたっぷりと眺めて満足した後は、ゆっくりといろいろな部分を眺めながら徐々に後ろの座席に移動しようとします。すると運転席付近に人の列が…
よく見ると発車10分前までの時間限定で、運転席に乗せて見せてくれるサービスをやっているようです。これは九州にはなかったファン垂涎のサービスです。
列の長さはさほどではないものの、それなりに高さがある運転席に上がるには、足の悪い私にとってはそれなりのプレッシャーがかかります。でも入り口の横には小さいお子さんなどをサポートする役目の方がいますので、何となれば私もフォローして貰えれば乗れるかも… と思い、とりあえず列の最後尾に並びます。
10分ぐらいで私の順番になり、少し手伝ってもらいはいましたが何とか無事に人生初の運転席に立つことができました! おまけに席にいた人がシャッターを押してくれたので、この旅行で唯一の記念写真が取れました。
(この写真は自分で撮った運転台の計器類です。)
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SLとのご対面に十分に満足して、いよいと自分の席に移動します。今回、やっとの思いで取れたグリーン車は最後尾の7号車。客車を1両ずつ眺めながら、ゆっくりと最後尾まで移動します。
最後尾のグリーン車の入り口には係員が常駐していて、グリーン車の乗客以外の方がグリーン車両に侵入してくるのをブロックしており、1600円なのにすごい優越感です。(でも、拒否された鉄道ファンらしき子供たちは、ちょっと可哀想でした。)
乗車券の代わりに乗車券を確認して配布される「グリーン車記念乗車証」を見せるだけでOKなので、今後の出入りも簡単です。
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グリーン車は2列/1列の3列並び。出発20分前なのにまだ乗客は誰も座席に座っていません。恐らくSLの撮影に夢中になっているのでしょう。
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最後尾には、グリーン車専用の展望スペースがあり、9名ぐらいは座れます。グリーン車定員30(名)分の9ですから、ずっと座っていても大丈夫かもしれません。最後尾にはまだこの列車を牽引してきた電気機関車があり、写真はまだ撮れません。

定刻に新潟駅を出発。最初は大人しくグリーン車で指定された真ん中の列の座席に座っています。隣は40代らしき男性。「鉄ちゃん」ではないものの鉄道好きなのでしょうか… 私が見る限りずっと指定された窓際に座り、只管景色を眺めていたようです。
当然満席のはずのグリーン車ですが、新潟を出た時にはまだ空席がありましたが、次の新津で予想通り完全満席になりました。
グリーン車の乗客は一人旅の男性が半分。あとは夫婦かカップルで、共に年齢層はやや高めで中年がメインです。子供は新潟までの新幹線から一緒だった小学校高学年の男の子。おばあちゃんらしき人と来ていたようですが、グリーン車にいるのは子供だけでやや不思議でしたが、やはりおばあちゃんも普通車にいました。
やっぱり2席は取れなかったのでしょう。

新津までは街中を走ります。最後尾の7号車にいても凄い煙で、九州の時同様周囲の方を気にしてしまいます。走り始めてから15年になるこのSL、この周囲の家の方々は週末には洗濯物や布団は絶対に干せない生活を15年続けているんだろうなぁ… と他人事ながら心配してしまいます。

最初の長い時間停まる停車駅は新津。外に出る人が多くつられて降りてみましたが、皆向かう先は駅弁売り… 駅弁販売所は大盛況でした。とりあえず私はお目当てを決めていなかった(1週間で、そこまで調べる余裕がなかった)駅弁はパスして、いよいよ景色のメインに入るので、せっかくなのでもう1枚持っていた切符で指定された普通車窓側の席へ移動します。

普通車は4人掛けのボックス。私の指定されたボックスは新潟では誰も乗っていませんでしたが、新津でやはり4人揃います。向かい側は若いカップル。熱心に景色を見ている女性の横で、男性はずっと携帯をいじっています。鉄道ファンの女性につき合わされた感じのカップルなのでしょう。私の隣は高そうな一眼カメラを持った中年男性。5分と席におらずすぐに立ってしまったので、恐らく展望車(4号車)に向かったのでしょう。
乗車記念に乗車手帳を1枚ずつ貰います。このマップ、非常に役に立ちます。
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咲花駅あたりから、阿賀野川に寄り添い、川沿いの沿線風景が楽しめます。
でも木が多く、シャッターチャンスは中々訪れません。しかも私の指定席はA席だけど後ろ向きなので…
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次の長時間停車は津川駅。SLは今の列車とは違い2時間に1回程度は10分以上メンテナンスの時間を取らないとダメなのだそうです。
この停車時間に降りて、列車最後尾のグリーン車展望車をパチリ。
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駅から見る線路と後ろの山の風景も素敵でした。
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次はグリーン車に戻り、今度は最後尾の展望車に陣取り後ろからシャッターチャンスを狙います。
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ダイナミックな風景はずっと展望車にいて飽きることがありません。
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お昼になったので、車内の売店で駅弁を買います。
駅弁は名前に釣られた「SL浪漫弁当」。
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味は… 普通の「ちらし寿司」でした。

気分が良いので、相棒についつい地ビールも買ってしまいました。
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次の長時間停車山都で、もう一度SLにご対面しようと一番前まで歩いてみます。
終点の会津若松駅では乗り継ぎの時間が短いので、ゆっくりSLを眺めるラストチャンスだと思ったからです。
相変わらず毅然として凛としたC57の雄姿でした。
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久し振りに通る街喜多方。時間があれば当然「喜多方ラーメン」を食べに下車するところですが、今回は日帰りなので…
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初めて喜多方に来たのは大学3年の21歳の時。「ラーメンを食べに」ではなく当時有名赤字ローカル線だった「日中線」に乗りに来て、終点の無人駅「熱塩駅」で野宿した思い出があります。

喜多方を出るとあとは終点会津若松はもうすぐです。乗り換えの階段は一番前と聞いたので、喜多方を出たらすぐにグリーン車に別れを告げ、7号車から1号車まで探索しながら歩いてゆきます。
展望車4号車、終点間際に初めて入りましたが、最後まで凄い人だかりでした。

先頭車の窓から見たSLの煙は、やっぱりすごいものでした。