麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

長瀞紅葉紀行


先週は、「予告通り」に定例の日曜日のブログ投稿をサボってしまいました。
ブログをサボって何をしていたのかと言うと、地元埼玉県の紅葉の名所「長瀞」に紅葉を見に行って来たのです!

本当は今年こそ日光辺りの紅葉を見に行きたかったのですが、天気予報とにらめっこしながら「いつ行こうか?」と悩んでいましたが、なかなか「今でしょ!」というタイミングも掴めないうちに、紅葉のピークは栃木県を過ぎて我が埼玉まで南下してきてしまったようなので、今年の日光の紅葉狩りは諦めて、地元である「埼玉県見直しキャンペーン」と勝手に名付けた「ご近所観光その2」としようと考えたのです。
(その1は先日言った行田の忍城ということにさせていただきます。)

先週の日曜日の天気予報は当初より「曇り」なので問題は無さそう。でもタイミング良く(悪く)その前日土曜日の人気TV「アド街ック天国」では隣町の秩父を取り上げていて、紅葉シーズンの混雑に更に拍車が掛かりそうです。
でも来週末(つまり今日)の天気もその時点では不明だし、来週は一応祝日がらみでもあるので来週だって激混みの条件は揃っています。なので予定通り決行することにして前日は早めに床に着きました。

自宅出発は7時半過ぎ。昨日の「アド街」の影響が心配だったのと、「曇り」予報は当日が近づくにつれて徐々に「晴れ」に変わり、思った以上に「絶好の紅葉狩り日和」の一日になりそう=混みそうな予感がしたので、最近年のせいで必ず予定より早く起きる高齢者の習性を利用して、予定より30分早く愛車のアクセルをスタートさせたのです。

自宅近辺の田舎の裏道をスイスイと抜け、桶川北本ICから圏央道に乗ります。自宅から圏央道までは裏道スイスイとは言え、何だかんだで30分以上は掛かります。圏央道が無かったころ、関越道東松山ICまで行くには間違いなく1時間以上は掛かっていたので、圏央道ができてアクセスは20分以上は短縮できたとは言え、圏央道の次の区間が開通し、次の「白岡菖蒲IC」まで高速がつながると、自宅から高速の入り口までは僅か10分程度になります。そうなると関越道までのアクセスは往時から30分以上は短縮できることになりますので、「ゴルフに行くにも30分は昔より寝坊できるなぁ~」なんてことを考えながら車がほとんど走っていない圏央道を快適に走ります。

鶴ヶ島ジャンクションからは3年半ぶりの関越道。さすがに関越道はそれなりに混んでいて、渋滞を予感させる交通量です。でも30分早いお蔭なのか渋滞は発生せず、予定通り昔ゴルフでも仕事でもよく降りた「花園IC」で関越道を降り、秩父方面を目指します。

結局渋滞には巻き込まれずに9時少し前には長瀞に到着、まずは長瀞の観光の中心と思われる秩父鉄道の「長瀞駅」を目指します。
埼玉県民になって17年目になる私ではありますが、実は長瀞に来るのは初めてです。 昔はよく秩父に来るのにこの道を通り、長瀞を通過するたびに、「ここが埼玉では数少ない観光地の長瀞かぁ… 今度来てライン下りでもしてみたいなぁ!!」とは何度も思ってはいたものの「いつでも来られる」という気安さ故か、結局一度も来ていませんでした。

同じ埼玉県ですが、ガイドブックを読んだわけでもないので、長瀞に行って「どこを観光すればよいのか」については正直あまりわかってはいません。長瀞と言えばライン下り(川下り)が有名ですが、私のような身障者がこの船に乗れるかどうかの情報もありません。
なので、観光の定番「まず観光案内所に行って、情報収集」しようと、長瀞駅を目指した次第です。
関越道から国道を走って来た大半の車が長瀞駅前を目指し、みんな駅前にたくさんある「ライン下り乗り場&有料駐車場」にそれぞれ吸い込まれて行きます。事前のネット情報で「有料駐車場は1日500円。でも、ライン下りに乗れば無料」という知識は得ていましたので、とりあえず駐車場の1つに誘導されるままに車を停めます。
車を降りると係員さんが寄ってきて、「船乗るの?」と聞いてきますのでとりあえず「はい、その予定です。」と言うとすぐ横の案内所に案内されます。
なのでまずはその案内所で「こんな身障者ですが、船に乗れるでしょうか?」と聞いてみると、「大丈夫ですよ。乗り場までは車で送りますから。」とのことだったので、それではとお世話になることにしてお金を払います。
船代の定価は1,500円で、ネットの割引券を持って行くと1400円になるようなので、事前にプリントした割引券を見せたのですが、どうも割引券とは会社が違うようです。でもここでも身障者割引があり1500円が1200円になりました。
どうも長瀞のライン下りを運行している会社は3社以上はあるようで、各社ごとに駐車場と案内所があるようです。あちこちで客引きまがいの客取り合戦が展開されていることも納得できますね、

我々が申し込んだ案内所にも次から次へと乗船客が来て、20人一組ぐらいでマイクロバスが来て船着き場まで案内していきます。30分ぐらいでようやく我々の順番になりましたが、我々はバスには乗らずに、船頭さんと乗用車に乗って凄い急坂を車でゆっくりと下って船の目の前までご案内いただきます。「この急坂、バスには無理だぁ!」と思っていましたが、やはりバスの一般客は坂の上から歩いて船着き場まで降りてきますので、我々だけ身障者ゆえのVIP待遇です。
これで300円引きの乗船料とは本当に申し訳ないと思ってしまいます。「身障者割増」でも文句は言えないのに…
船は20人乗りで、左右に座れる段のようなスペースがありますので、足の悪い私でも何とか乗れます。乗船の時に船を跨がないといけませんが、端に腰を下ろすことで足を上げて何とか乗船できます。先に乗せていただいた後、満席になった船は前後に船頭さんが乗り静かにスタートします。
満員の船はこんな感じでした。
IMG_0493.JPG
肝心な紅葉ですが、正直ライン下りから見える紅葉は「今一歩」という色づき具合です。
 IMG_0494.JPG
IMG_0494.JPG
川下りは流れが激しい場所とそうでない場所があり、たった20分強の船下りでも全く退屈せずに楽しめます。身障者の私でも十分に楽しめるような乗り心地とスリルでした。
IMG_0486_adobe.jpg
IMG_0512.JPG
川の流れは結構激しく、「回送、大変そうだなぁ~? だから二人いるのかな?」と思っていましたが、回送は人間二人でも無理で、船は陸揚げしてトラックで運ぶのだそうです。(どうりで回送の風景を見ないと思った!)
IMG_0518.JPG
船を降りた場所にはすぐ近くにマイクロバスが迎えに来ており、帰りはVIP待遇ではなくみんなとバスに乗って再び長瀞駅前まで戻ります。
IMG_0521.JPG
その後、駅の横にある観光案内所のおススメにより、近くの「宝登山」のロープウエイに乗ってみようと、駅からのシャトルバスを待っていましたが、ロープウエイに不具合が発生したとのことでしばらく運行停止とのこと。元気があれば歩いて登っても良いのですが、今の私にはできることではありません。
結局この日はその後もこのロープウエイは復旧せずに、私と煙の好きな「高いところにのぼる」ことは叶いませんでした。

次に行ったのは上長瀞駅近くの紅葉の名所「月の石もみじ公園」。
「月の石?アポロ11号を思い出すなぁ~!?」1970年の大阪万博ではアポロ11号の持ち帰った月の石を見るのに4時間の行列だったことを思い出し、4時間並ぶ根性がなかった当時5年生だった私は、当然のごとくアメリカ館の見学を諦めたのですが、行列の全くなかった「国連館」で思いがけず「月の石のかけら」を行列なしでゆっくりと見られ、友達に自慢したことを懐かしく思い出しましたが、どうもその「月の石」とは関係ないようです。
満車の駐車場に何とか車を停めると、高浜虚子の句碑というか看板がありました。
IMG_0528.JPG
でもさすがに紅葉名所の紅葉は綺麗です。
IMG_0527.JPG
たくさんの観光客がそれぞれ思いを込めて写真を撮って、紅葉を満喫しています。
IMG_0530.JPG
川沿いには遊歩道があって、散歩すれば長瀞を満喫できるのでしょうが、手すりのない遊歩道はアップダウンが激しく、それなりにリスクが高そうでとっても私が散歩できるような状況にはなさそうでこれ以上の散策は断念しました。

ちょっと早いけれど長瀞駅前よりはまだ空いていそうな上長瀞駅前の蕎麦屋でお昼をいただきます。「蕎麦は長瀞名物っぽいから、昼はそばにしよう!」と妻に言っておきながら、蕎麦屋に座って頼んだメニューは「天ぷらうどん」。「午後、どうしようか」などの考え事をしていたので完全に私のうっかりミスです。数分後に自分の間違いに気づいて慌てて訂正しようと思っても、時すでに遅し… です。
11時半前なのに、蕎麦屋さんにはもう行列ができていました。

昼食後、上長瀞駅を散歩。長瀞駅はすごい混雑でしたが、隣駅の上長瀞駅は静かなものです。あと20分待てばSLが通過するダイアなのでこのまま待つことも考えましたが、先日も新潟までSLに乗りに行ったばかりでしたので、先を急ぐことにして上長瀞駅を後にしました。
IMG_0548.JPG
でも実は、残念ながらすごい偶然のチャンスをほんの少しのタイミングで逃していたのです。翌日Facebookを見ていると、何と凄い偶然にも友人がこの上長瀞駅からのSL写真を投稿しているではありませんか!? この駅であと20分待っていたら、東京でもめったに逢うことがない友人とこの長瀞の地で偶然に再開できたことになります!! 本当に惜しかった!!

その後は「温泉に入りたい」という妻のリクエストもあり近くの日帰り温泉「満願の湯」へ。昨日の「アド街」でも見た記憶がありましたが、アド街秩父第15位にランクインしていた日帰り温泉です。
放送翌日なので凄い混雑で、巨大な駐車場がほぼ満車状態でした。手すりなどの状況もわからなかったため、妻のみ入浴を楽しみ私は駐車場で休憩していました。
妻曰く、やはり「凄い混雑で芋の子を洗うような日帰り温泉」だったようです。
さすがにアド街の威力はすごいものがありますね。
IMG_0551.JPG
近くに「秩父華厳の滝」という看板があったので名前に釣られて向かってみます。道路はどんどん細くなり、四国の山奥でしか経験したことがないような滅茶苦茶細い道になり、たまにある少し広くなった場所でないと対向車が来てもすれ違うことができず、結構プレッシャーがかかります。でも何とか往復5回のすれ違いも無事にクリアすることができました。
駐車場から滝までの道も私には厳しい道でしたが、何とか滝までたどり着くことができました。
ようやくたどり着いた滝を見た感想は… 「華厳の滝!? 名前負けだろっ!」
IMG_0561.JPG

その後もう一度長瀞駅まで戻り、運休中のロープウエイをチェックしてみましたが、相変わらず停止中のまま。その後の駅周辺も更にすごい混雑で、車を停めることすら大変そうなので、これ以上の観光を諦めて帰宅の途につきました。

途中、花園IC付近では凄い人出があり、何かを待っています。誰か芸能人でも来るのでしょうか?
でも芸能人の追っかけだとすると、異常に年齢層が高いと感じます。
「何だろう…??」と運転しながら見てみると、何人かのご老人の手には日の丸の旗が…
妻「これは天皇陛下が来るに違いない!」
私「でも、天皇にしては(私の経験では)警備が緩い。恐らくこの警備を見る限り皇太子だろう!」

家についてネットをチェック。私の予想通り、やっぱり皇太子殿下でした。