麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

10.南関東周遊(神奈川~千葉)の旅(その3:千葉県後篇)


前回の投稿からほぼ一か月ブランクを作ってしまいました。これだけ投稿を怠ったのは、5年前にブログを始めてからはじめてのような気がします。このところ土日に何かしらの用事があり、土曜日の午後に疲れを取って日曜日の朝にパソコンに向かってポツポツとブログを打つ… というここ数年続いた土日のお決まりのパターンが出来なかったのが原因です。

ところで、1年前の今頃を振り返ってみると、1年前の3月には32年間務めた会社を辞めて、4月から晴れて憧れのニートになりました。昨年の4月1日には会社を辞めたことを実感するために皇居に行き、その後千鳥ヶ淵靖国神社の桜を楽しんだものです。1年前のこの日のランチは靖国神社近くの飯田橋駅前の蕎麦屋でいただいたのですが、1年後の今その飯田橋で働いていることが何だかとても不思議な気分です。1年前のあの日、1年後の自分の姿なんて全く想像もしていなかったのですが、まさか飯田橋で学校職員として働いているなんて…

因みに昨年の4月の今頃は、まだハローワークでの失業手続きもできず健康保険証も届かないうちに、4月3日から紀伊半島一周の旅に出たことを思い出します。(投稿はこちらから)この紀伊半島の旅、今までに類を見ないほどの悪天候の旅で、「この日本一周、一体どうなっちゃうんだろう?」と暗雲立ち込めた旅でした。1年前の今日4月10日は、高野山を朝早く出て、雨の中満開の吉野の桜を見に行ったその日だったことを思い出しました。折角吉野の桜に合わせて日程を組んだのに… と、後醍醐天皇を恨んだ(??)ことを思い出しました

とりあえず、正月の旅紀行を書き上げてしまわなければなりません。GWには、また新たな旅に出るのですから…

3日目:1月5日(火)

昨晩の嫌な思い出をいつまでも引きずっていても仕方がないので、気を取り直して房総の旅を楽しむことにします。ホテルを出てまず向かったのは、房総半島の突端。まだ朝早かったので、お店などはまだみんな閉まっていて、駐車場も開いていないようなので、ロータリーのような場所に路駐している他の車に倣って(!?)ちょっとだけ車を停めさせて貰って、房総半島の突端を目指します。5分ほどの散歩で「房総半島最南端の碑」に辿り着きます。
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房総半島には何度となく来てはいるのですが、ここ半島最南端到達は初めてです。この旅では、一体どのくらい”最○端”に辿り着くことが出来たのでしょうか? 日本一周完遂後にゆっくりと振り返ってみたいと考えています。
灯台は野島崎灯台。前日、前々日と灯台のふもとには縁のない旅ですが、今回もすぐ下まで行くことはしませんでした。
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房総半島の向こう側はアメリカの筈ですが、勿論見える筈もありません。
でもちょっとだけ、久し振りにアメリカに行きたくなりました。
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最南端からは外房を北上してゆくことにしますが、まずはちょっと内陸部に寄り道して、この日本一周の”棚田シリーズ”の一環として「大山千枚田」に向かいます。昨日行った、内房からちょっと内陸部に入った「をくずれ水仙郷」とはほんの目と鼻の先なので、「房総半島って、やっぱりそんなに広くはないなぁ…」と何となく実感します。
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勿論、まだ棚田に水が張られている時期ではないので、棚田としてはシーズンオフではあります。この近辺には、都内在住の人たちが趣味で稲作を楽しんでいる人が多いそうで、以前友人から毎年秋になると、「今年のお米!」とプレゼントをいただいたことを思い出しました。この棚田にそういった人たちの田んぼがあるのかどうかは知りませんが、まだ1月のはじめなのにもうかなりの方が田んぼの周辺で動き始めていますので、「もう、春が始まるの?」という不思議な気分になります。この日も、前日同様の好天気なので、そんな錯覚をしてしまいそうです。
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次に向かったのは安房小湊。小湊と言えば、日蓮上人の生誕の地であると言われる誕生寺で有名ですが、実は私にとっては33年振りの懐かしの地なのです。昭和58年(1983年)の6月、会社に入って初めての添乗員としてここ小湊の地に来たのですが、初めての添乗員として来たそのツアータイトルは、忘れもしない「東京ディズニーランド島倉千代子ショー」。その年の4月にオープンした東京ディズニーランド新宿コマ劇場でのショーがメインの仙台発の2泊3日の旅でしたが、バス5台約200名の参加者はディズニーランドには似つかわしくないご年配層の方々で、ここ小湊での大宴会も懐かしい想い出です。
ここ小湊では誕生寺に行くだけのつもりだったのですが、小湊に近づくにつれて「鯛の浦」という看板が増えてきます。「何だろう?」と思いながら小湊に入り、駐車場に車を停めて、「鯛の浦」の看板に操られるかのように近づいてみると、”鯛の浦”のその名の通り天然の鯛が泳いでいる不思議な場所への遊覧船なのだそうです。今回の旅では横須賀の軍港クルーズ以外に遊覧船に乗る気はなかったのですが、「次の船は間もなく出航しますよ~!」というセールストークに釣られて、ついつい乗船券を購入してしまいます。

この船、乗船時間は短かったのですが、それなりに楽しい遊覧船でした。船は外洋には行かず、港近くの景色をさまざまに眺めさせてくれます。
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メインの鯛ですが、鯛の大群が見える場所に着くと案内と共にほぼ満員の乗客は全員下のキャビンから海中を眺めるのですが、外の景色を楽しみ下に降り遅れた私は、混雑と階段の関係で下のキャビンから生きた鯛を眺めることは出来なかったのですが、上から眺めるだけでも鯛がたくさんいてピチピチと泳いでいるのがわかります。
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船に乗って私が一番よかった!と感動したのは、極めて個人的ですが船から間近に見えた「ホテル三日月」。そうです、33年前の初めての添乗員の時に大宴会をしたのがあのホテルなのです! 懐かしぃ~!!
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その後、誕生寺にも行きましたが、仏教にも日蓮にも特別に興味のない我々は、とりあえず”初詣”として参拝します。33年前には勿論訪ねている筈なのですが、正直記憶は全くありませんでした。
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この日の昼食は勝浦。勝浦と言えば最近有名なB級グルメ「勝浦タンタンメン」を食べたいところですが、タンタンメンがあんまり好きではなさそうな妻も満足する場所はないかしら?と探していたところ、勝浦市郊外に”勝浦タンタンメンを出すイタリアン”のお店を発見していたので、迷わずナビをセットします。
海に面した抜群のロケーションのお店で、私はタンタンメンで妻はパスタをオーダー。
勝浦タンタンメンの味を1軒のお店だけで論じることは避けますが、辛いもの好きの私を満足させる十分な辛さでしたので、次来る時にはタンタンメンの専門店で改めて食べてみたいと思いました。
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午後は九十九里浜に沿ってずっとドライブ。「この、九十九里の凄く長い海岸線を感じられるスポットはないかしらん?」と走りながらずっと考えていましたが、とりあえず九十九里を代表する国民宿舎として名高い「サンライズ九十九里」の近くに「九十九里ビーチタワー」という施設があるようなので向かってみます。
九十九里海岸はシーズンオフらしく誰もいない感じで、ビーチタワー近くに有料駐車場の看板はたくさんあるものの駐車場には管理人も料金箱も何もありません。とりあえず車を停めてビーチタワーらしきものに向かってみますが、入り口には低い柵があり、一応「入るな!」と言いたそうな森田健作(知事)の意志が感じられます。とは言え、少ない人たちはその低い柵を乗り越えて海岸に出ていますので、足が悪い私でもようやく何とか乗り越えられる程度の柵なので、乗り越えて夏は海水浴場になりそうな砂浜に向かいます。

砂浜では子連れファミリーが凧揚げをしていたり散歩したりしています。
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ビーチタワーには今度は見事に「入るな!」的な柵がされています。上に上がって、「九十九里は広い!」と感じたかったのですが、オフシーズンにはそれすらも叶わないようです。
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九十九里の海岸線、「日本とは思えないくらい、長いんだぞぉ~!」という写真を撮りたいと思っていましたが、どうも無理なようですね。
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本日の目的地は銚子。千葉県最北端の港町で、坂東太郎利根川が太平洋にそそぐ地でもあります。銚子では、まず最初にお土産を調達することにします。銚子のお土産と言えば、超ローカル線の銚子電鉄が経営再建のために売り出して一躍有名になった”ぬれせんべい”なので、まずは地図で気になった「ぬれ煎餅駅」に向かってみます。
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前回、銚子に来たのは2012年の3月。(投稿はこちら)あの時は列車の旅だったのでお土産を持って帰れない私は、泣く泣くぬれ煎餅を買わずに帰って来たので、今回は職場や近所にぬれ煎餅を配って、僅かながら電鉄の売り上げに貢献しようと考えた次第です。
しっかりとお土産を仕入れた後に、店員さんに素朴な疑問をぶつけてみました。
「ところで、ここも銚子市内とは言え、銚子電鉄の沿線からはかなり遠いのに、なんでここが”ぬれ煎餅駅”なのですか?」
「煎餅工場が、このすぐ近くなんですよ…」
鉄ちゃんの興味とは違った大人の事情があったようでした。

今日の宿に入る前に、4年振りに犬吠埼灯台に向かってみます。灯台に登ってみようかとも考えたのですが、時間はもう4時を過ぎていて入場券売り場の方々は帰り支度を始めていました。この旅最後の灯台で、ようやく灯台の真下に立つことが出来たは出来たのですが…
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この日の泊りは犬吠埼にすぐ近い犬吠埼温泉。豪華な船盛がウリの宿でしたが、確かに船盛は食べられないぐらいの凄いボリューム。
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魚の種類の豊富さだけでいえば昨晩の方が上なのかも知れませんが、ここの夕食は部屋で食べられるので、それだけでもう大満足でした。

4日目:1月6日(水)

お正月休みもこの日が最終日なので、今日中には埼玉に戻って明日からの出社に備えなくてはなりません。とは言え今日の午前中はまだまだ千葉県を満喫したいと思い、まず向かったのは「銚子ポートタワー」。まだ朝早いので殆ど誰もいないタワーに登り、太平洋及び利根川の河口を眺めます。この日はあんまり天気は良くないようでしたが、あちらに臨める工業地帯は鹿島臨海工業地帯でしょうか?
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利根川は本当に雄大で、まさに”関東地方を代表する河川”ですね。
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その後、本日の晩御飯を隣の市場”ウオッセ21”で仕入れ、銚子の町を後にします。今回はぬれ煎餅は買ったものの銚子電鉄には乗れませんでしたが、新たな「電鉄おこし」では今度は駅名の命名権を販売してまたまた話題になりましたので、。今度はもう一度駅名を楽しみながら、のんびりと旅してみたいと思いました。

次の観光は”水郷”佐原。今は香取市となったので佐原の名前は駅名などにしか残っていないのですが、私的には友人の何人かが佐原高校出身ということもあり、香取より佐原の方が圧倒的に親近感はあるのですが、とは言いながらこの街に来るのは実は初めてだったりします。
近年関東の水郷として有名になったので、有料駐車場にて駐車料と引き換えに観光地図を受け取り、川沿いの散策をします。
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この日本一周でこのような川沿いの町にはいくつか行きましたが、残念ながらシーズンオフの1月の平日なので、風情がない時期と言えばまさにその通りだろうと思われます。
これが春以降ならばもう少しは風情が楽しめそうなのですが…
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川には遊覧船もあるようですが、乗り場は階段が急で手すりもなく、リスクを冒してまでも乗りたいという気にはなれません。
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佐原出身の有名人と言えば伊能忠敬。記念館もあるようですが、何となく入る気にはなれず、代わりにお正月らしくお汁粉を食べて満足をすることにしました。
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この旅の最後は初詣。本当は香取神宮に行ってから成田山に行こうと思っていたのですが、香取神宮に行く道は途中からすごい渋滞です。これらの車が、みんな「香取神宮の駐車場待ち」ということを周囲の人たちから聞き、これは両方行くのはどうも無理らしいと考え、香取神宮は諦めて今回の旅のフィナーレに決めていた成田山に向かうことにしました。

香取神宮の渋滞で成田山の渋滞は覚悟したのですが… 予想通り、成田市内に入ってからは俄かに車が動かなくなります。とは言え、今年千葉県で出産予定の娘の安産祈願のためにも、成田山だけにはどうしても参拝しなければと思い、辛抱強く駐車場が空くのを待ちます。

ようやくやや遠い民間駐車場に空きを見つけて、成田山まで歩きます。ここ成田山には、昭和の時代には数えきれないほど来ています。当時、仙台から貸切バスで成田空港まで来てそこから海外旅行に行くのが常だったのですが、年齢層の高い団体の多くは、少し(2時間程度)早めに宮城県を出て、成田山で旅の無事を祈願してから海外旅行に旅立つのが定番だったのです。なので、昭和の時代には毎年5回以上は来ていて、平成になって私が仙台を離れてからは一度も来ていない成田山は、27年振りでしょうか?
成田山の基本的なところは、27年ぐらいですから変わっている筈もありません。しっかり初詣して、勿論真っ先に娘の安産を祈願して安産のお守りを購入します。
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成田と言えば鰻が有名で、この日のランチ=この旅最後の食事は成田山参道での鰻と早くから決めていたのですが、1時を過ぎたのに参道のうなぎ屋さんの各店の混雑振りは凄く、待ち時間を聞いても、「1時間半から2時間待ち」なのだそうです。この時既に1時半を回っていたので、2時間待つとお昼ご飯にありつけるのが3時半を過ぎてしまいます。
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ということで、泣く泣く成田の鰻を諦め、裏道を通って駐車場に戻りますが、裏道にひっそりとあるごく普通の食堂でとりあえず空腹を満たそうと入りますが、メニューを見るとそのお店にも一応”うなぎ”はあるようなので、体中が鰻モードになっていた妻のためにうな丼を注文してみます。(そこまで鰻好きではない私は、無難なカツ丼にしてみました。)
店を出た後、妻はひとこと、「あぁ~、不味かった!」。やっぱり、いくら鰻が名物の成田とは言え、うなぎ屋さんではない食堂でうなぎを食べるのは×ということが教訓ですね。随分と高い授業料でしたが…

全ての観光を終え、成田を出て自宅までドライブです。成田からは圏央道に乗れば4日前に旅をスタートした白岡菖蒲ICまで1時間以内で行ける筈なのですが、途中のつくば~境の間の茨城県区間がまだ未開通ですが、今回圏央道を全て通ってみたくてこのルートで帰ることにしました。
圏央道茨城県部分は片側1車線であることが判明して、ちょっとがっかりさせられましたが、今年中に全通すると本当に成田まであっという間に来られることになり、楽しみがまた増えました。

日本一周も、これで関東も全て終わり、残すは北東北と関西エリアだけになり、ゴールがはっきりと見えてきました!