麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

12.東北一周の旅<その5:青森県>


7日目:8月13日(土)続き

午後、秋田県を出ていよいよ青森県に入ります。この日本一周で青森県には、昨年7月の北海道一周の帰りにフェリーで下北半島の大間に降り立ち、本州最北端の大間崎と恐山を訪ねて以来二度目になります。(投稿はこちら)

今日は日本海側を海に沿ってドライブし、鉄ちゃんとしては日本で恐らく一番か二番に好きだった五能線(因みに対抗馬は、こっちも毎年冬には必ず乗りに行っていた大好きだった只見線です。)の車窓風景を(車からですが)楽しんで、五能線の中心であり昔は五能線の乗り継ぎ時間に何度かブラブラした深浦の町に泊まります。五能線津軽地方には、5年前の病気後初の旅(投稿はこちら)でリゾートしらかみに乗りに28年振りに来ています。その時、リゾートしらかみの車窓から「そのうち運転にも復帰して、次はあの道路を思う存分走ってやるぞぉ~!」と誓った地でもあるので、五年後しの宿願達成です!

また五能線は、生前母が「人生最後の旅は五能線に乗ってみたい!」と病気になってから常々言っていた地なので、ここに来るとどうしてもその事を思い出してしまいます。前回同様位牌を持って来ようかとも随分と悩みましたが、今回も写真を持って来るだけにとどめます。元気だった頃、私の勤める旅行会社以外の会社の安いパックツアーで、しょっちゅう日本全国を旅していた母、今度会ったらきっとお互いの日本全国の旅の話が尽きないでしょう!

海岸線と五能線に沿ったこの道を走るのは初めてですが、五能線の車窓から何度となく眺めたイメージでは、線路と国道が競うように常に海岸線を走るイメージだったのですが、なかなかそのようなイメージの場所にはたどり着けません。時折見える線路に、「今ここでリゾートしらかみが来たら、最高に絵になるんだけど…」と願いますが、列車のダイヤも調べて来ていないので、運転本数の極めて少ない五能線ですので、列車に巡り会うことは翌日も含めてついぞありませんでした。

このルートの内陸側には世界遺産である白神山地が広がっています。白神山地を代表するお手軽な観光地としては十二湖なのでしょうが、十二湖の青池には5年前に来ていますので、それ以外に足が悪い私でも気軽に世界遺産を味わえる場所がないかと散々探して見ましたが、ネットやガイドブックをいくらみてもそんな都合の良いところは見つかりません。思い余ってネットの掲示板に”教えて!?”と投稿してみたのですが、驚いたことに初めての”回答ゼロ”… やっぱり白神山地は私にとってはハードルが高い世界遺産のようですね?

今晩の宿泊が民宿のようなところなので、私が入れる風呂があるかどうかが不明だったこともあり、チェックイン前に日帰り温泉でスッキリしてから宿に向かうことにします。五能線沿いの温泉と言えば、何と言っても「不老ふ死温泉」の海のすぐそばの露天風呂が超有名ですが、有名な海沿いの露天風呂にはどう見ても手すりはないので、早々に諦めて近くの「ウェスパ椿山」の日帰り温泉を選びます。写真で見る限り窓が大きくて開放的なお風呂に見えましたが、入って見ると大きな窓どころか半露天で、日本海が見渡せる最高のお風呂でした!

この日宿泊したのは、ペンションと名が付いた洋風民宿。ベッドの部屋が今の私にはとてもありがたいのです。とにかく海産物中心の食事がたっぷり新鮮で美味しいというクチコミで選んだ宿でしたが、夕食の豪華さは温泉旅館と比べても決して劣らず…というより妻はずっと「あのペンションの夕食が今回の旅で一番だった!」と言い続けていたほどの豪華な食事でした。この旅では、この日の倍の料金を払った温泉旅館にも泊まったのに… です。

でも私が何より感動したのは、食堂から見えた日本海に沈む夕陽。元々深浦は夕陽スポットとしても名高い地ですが、高台の上に建つペンションからの夕陽は最高!美味しい海産物を食べながら、徐々に日本海に沈む夕陽は超感動的でした。二階の部屋にカメラを置いてきた事を心から後悔しました。雲などに邪魔されずに、日本海に沈む夕陽をじっくりと眺められたのはもの凄く久し振りな気がします。
初めて日本海に沈む夕陽を見たのは高2の夏、忘れもしない北海道礼文島ユースホステルでのことです。あの時、沈む夕陽を見ながらユースホステルのみんなで大声で歌った曲が吉田拓郎の「落陽」。あの時から、私の夕陽の生涯のテーマソングになったその「落陽」が、この日も私の頭の中で何度となく繰り返し流れていたのです。

8日目:8月14日(日)

この日は津軽半島突端の龍飛崎まで行くなど走行距離だけでもそれなりにある上に、見たい場所もたくさんあるこの旅で最も忙しいことが予想される1日です。おまけに今日はお盆期間中の日曜日ですから、観光地と名がつく場所ならどこも大混雑が予想されます。
それに加えて貪欲な私は、弘前近くの田舎館村の名高い田んぼアートを見に行こうかをずっと迷っていました。人気の田舎館村の田んぼアートはピーク時には1時間以上の待ち時間があるということですから、行くのならば深浦の宿を6時前には出て、田んぼアートオープンの8時半前には行列に並んでいる必要があります。結局。田舎館村の田んぼアートは次回の楽しみに取っておくことにして、普通通りの時間に大満足のペンションを出発しました。
五能線の線路には相変わらず列車の姿はありません。でも海岸線の景色は”この辺りが、五能線車窓風景のハイライト!”と言わんばかりの素晴らしい風景が続きます。列車でも写真停車がある千畳敷などでダイナミックな日本海を満喫します。
IMG_1015.JPG
今日最初のみどころは、「鶴の舞橋」。前から絶対に来たいと願っていた場所でしたが、タイミングよく旅の1ヶ月ほど前から、JR東日本の「大人の休日倶楽部」のCMの舞台となり、吉永小百合さんとここの風景の映像が何度となく流れています。毎回、そのCMを見ながら、「この場所、天気が悪くってバックの岩木山が見えなければ、行く意味なさそうじゃん?」と危惧していたのですが、今日も朝から晴天でそんな心配はどうやら杞憂のようです。実際の風景もCM以上で、思わず自分のFacebookページのカバー写真を、1年振り変えてしまうほどの最高の景色でした!
IMG_1047.JPG
いよいよ津軽半島に入ります。津軽半島と言えば、高校生時代の数年間に、異常と言っていいほどに心酔した太宰治の故郷金木があります。初めて東北に来た1979年には金木やそれ以外の小説「津軽」に書かれていた津軽半島各地を貪欲なほどに見て回り、太宰治の生家「斜陽館」が当時は旅館をやっていたので、「次は、何としても太宰治の家に泊まるぞぉ~!」と固く誓ったのですが、いつのまにか旅館ではなくなり、太宰への強い思いも徐々に風化してゆきます。とはいえ、金木に行って今では記念館になった生家斜陽館を見れば、きっと当時の思いが甦り、今日のスケジュールが滅茶苦茶になるかもしれないという自分の弱さには十分に気づいていたので、今回の旅では金木をルートから外していました。次に金木に来る時には、日程に丸1日以上余裕を持たせて来るようにしようと思います。

津軽半島最大の湖十三湖十三湖駐車場は意外にも満車で、「流石はお盆!」とちょっと驚きましたが、よく見ると殆どが地元ナンバーのファミリーカー。どうも有名な十三湖しじみの潮干狩りに来ている人たちの車のようです。
IMG_1058.JPG
十三湖越しにも岩木山が眺められます)
十三湖の散歩を楽しんだ後、お店で名物のしじみ汁を味わいます。濃いしじみの味が大変美味でしたが、しじみなのでその小さい実を食べるのには大いに苦労しました。
IMG_1065.JPG
津軽半島突端の地と言えば龍飛崎。実はこの龍飛崎には、以前から(仕事以外で)結構な頻度で訪れています。私が中学生の頃に吉田拓郎ムッシュかまやつのデュエット曲に「竜飛崎」という曲(確か「シンシア」というシングルのB面だったような記憶が…)があってよく聞いていたため、その曲の影響で行きたくなった故だからでしょうか?
「竜飛崎」の作詞は岡本おさみさん。サビの「竜飛崎よ、どてっ腹をぶち抜かれちゃったね。」という歌詞が、中学生の私に不思議な衝撃を与えた曲でした。おさみさんの歌詞では「秋にあじさい咲くという」とありましたが、真夏のこの日もすでにあじさいが咲いています。
IMG_1079.JPG
竜飛崎の何がそんなに好きなのかとよく聞かれますが、好きなのは昔からすぐにも手が届きそうに近い北海道です。毎回、ここから北海道を眺めて、無性に行ってみたい気になるのです。
IMG_1095.JPG
岬にいる間には、いつもその「竜飛崎」と「ご覧あれが竜飛岬北のはずれと~」と夏なのに津軽海峡冬景色を口ずさむのもいつも通りです。
IMG_1093.JPG
ランチの目星はつけていたものの、あらゆる場所が大混雑していたので、とにかく空腹を満たすこと優先で待ち時間が少なそうな観光地の食堂へ。味は全く期待して
いなかったのですが、観光地の食堂にしては出色の刺身定食でした。
昼食後は、すっかり有名観光地になった「階段国道」を見てから青函トンネル記念館へ向かいます。
IMG_1074.JPG
青函トンネル記念館には来たことがあったのですが、妻が見てみたいというので斜坑線に乗って実際に海底にあるトンネルを見学します。
IMG_1102.JPG
前回も見ていて、「こんなもんか…」というイメージでしたが、約10年振りでも同じような感想でした。それにしてもすごい観光客とちびっこの数でした!
IMG_1103.JPG
その青函トンネルの新幹線が通る本物の(?)トンネルの出入口が見たいと、青函トンネル入口公園にナビをセットしたのですが、龍飛崎から随分と遠く離れているようです。確かに鉄道が海の底より更に深くまで潜るのですから、出入口が岬のすぐ近くではないとは思っていましたが、「それにしても…」という感じで「また、ナビ間違ったかな?」と疑い始めた頃に、ようやく公園に着きます。念のため、列車の予想通過時間をメモしてきたのですが、ラッキーなことに10分後にトンネルから北海道から来た新幹線が長い長いトンネルを抜けて出て来るとのこと。
ここにもたくさんいた鉄ちゃんに混じって、トンネルの出口がよく見える展望スポットに何とか割り込んで新幹線を待ちます。トンネルの奥から列車の通過音が聞こえて来たと思った直後に、すごい勢いでトンネルから飛び出してきた新幹線は、あっという間に青森駅に向かって瞬時に消え去ってゆきました。
IMG_1114.JPG
新幹線がトンネルを出た直後に慌ててシャッターを切ったので、ちょっと姿を表した新幹線は何とか撮影できたものの、連写機能のない二枚目の写真では、もう一番後ろの景色でした!
IMG_1116.JPG
さすがに新幹線は早い!!

青森県と言えば、私の大好きな日本酒のブランド”田酒”が有名です。ネットで田酒を買おうとすると、プレミアがついて一升瓶だと5000円近くもします。とはいえ、青森に来ても買えろお店はかなり限られているらしく、そんな田酒を置いていることが多いという有名な酒屋さんがこの近くにあるというので向かって見ます。私の記憶では、漫画”美味しんぼ”にも登場したその酒屋の外観は、記憶にある美味しんのカットそのまんまでした。店に入ると美味しんぼでは旦那さんが登場したように記憶していましたが、この日は奥様が店番をされています。「田酒、ありますか?」と聞くとカウンターの裏に隠してあるかの如くの田酒を、勿体ぶるように出してくれます。この田酒は知人への土産ではなく自分用で、今でもチビチビと味わって晩酌で楽しんでいます。
DSC_0652.JPG
因みに一升瓶で2700円ぐらいでした。

昔、青函連絡船で何度も通った陸奥湾の風景。あちらに見えるのは下北半島ではなく浅虫温泉近辺でしょうか。
IMG_1119.JPG
今日の宿泊は十和田湖に行く途中にある酸ヶ湯温泉。今日の日程では青森市内に行く時間は全くないことは判ってはいたのですが、出来れば三内丸山遺跡には行きたかったのですが、さすがに日暮れまでに酸ヶ湯温泉に着くのが精一杯でした。
IMG_1124.JPG
千人風呂で名高い酸ヶ湯温泉は、もう日が暮れるというのにまだ日帰り入浴の人たちでごった返しています。我々はチェックインして、まだ大混雑らしいお風呂には入らずに、すぐに夕食を楽しみます。千人風呂は8時からは女性専用タイムになるので、妻は早速テレビの旅番組でずっと憧れていた千人風呂の初入浴を果たして満足そうでした。

9日目:8月15日(月)

昨晩、千人風呂にも入らず9時前には床についた私の作戦は、「明日、4時頃に起きて人の少ない時間に千人風呂に入る!」。9時に寝ると4時頃には目が覚めてしまう年取った自分の習慣を十分に理解しているので、目覚ましは掛けません。予定通りほぼちょうど4時に目覚めて、暗い通路を千人風呂へと向かいます。脱衣場には人の姿はなく、「よし、千人風呂貸切だぁ~!」と勇んで風呂に入ると、貸切ではなく人の姿があります。よく見たら女性で、湯浴着を着ているようです。勿論、ジロジロ眺めることはせずに、慌てて大きな浴槽の正反対の方に入ります。その女性は5分ほどで出て行きましたので、それからは念願の「千人風呂貸切状態」を10分以上も楽しむことができました!
千人風呂に手すりがあるのは、「熱湯」という一番大きな湯船だけなのは判っていたので、私は入れるのはその湯舟だけなのですが、その名の通り熱いお湯だと、猫舌ならぬ「猫肌」の私は長湯できないなぁ~と思っていましたが、その名とは違って丁度良い適温で、4時から30分以上もほぼ独占状態で千人風呂を満喫しました! 熱湯以外の湯船には… やっぱり入れませんでしたので、温度は不明です!

この日は十和田湖近辺を観光して、昨年に続いて八戸に泊まる予定です。朝から酸ヶ湯を大満喫した私は、まずはすぐ近くの城ヶ倉大橋の風景を楽しみます。
IMG_1128.JPG
本日もいい天気です。この旅に出てから9日間… 見事なほどの晴天が続いている最高の天気でしたが、どうやらこの晴天続きも今日が最後らしく、明日以降は台風も近づいていますので、最後の晴れ間を十分に満喫することにします。

次に八甲田のロープウェイに登り、八甲田山のハイキングコースの散策を楽しもうと思います。八甲田のハイキングコースの階段の度合いは確認できていなかったのですが、八幡平での成功体験の影響で、「まぁ、大丈夫だろう。」と甘く考えていました。ロープウェイの山頂駅に現地の方がいたので、聞いてみようかとも一瞬思ったのですが、「まぁ、大丈夫だろう…」と、甘く考えて歩き出しました。
IMG_1156.JPG
ところが、そのハイキングコースの階段が思いの外キツく、私には異常に大変だったのです。最初、階段は緩やかでしたが、徐々に急な階段が増え、上がるのにも苦労をする段差が大きい階段も登場します。登りより下りが苦手な私的には、登るのにこれだけ苦労すると、下りを考えたら空恐ろしくなります、一周コースも中間に差し掛かり、予想通りの急な下り階段が待っていましたが、何度も階段に腰かけて一歩一歩降りるというとても恥ずかしい状況が続きます。
天気も良く景色も良いのですが、景色を楽しむ余裕は全くありません。十年以上前の映画八甲田山の名セリフ、「天は、我々を見はなしたぁ~!」と私一人で叫びたいくらいでした。
IMG_1141.JPG
所要30分のハイキングコースにたっぷり1時間以上掛かって、ようやくロープウェイ駅に戻ることが出来ました。このハイキングコースの状況を調べていたら、「止めとけ」と言われることは間違いないのでしょうが、結果的に何とか言って帰ってこれたのですから、「結果オーライ」としなければいけないのかもしれませんね!?
IMG_1148.JPG
本日のメイン観光スポットである、奥入瀬渓流から十和田湖を目指します。奥入瀬渓流十和田湖には、30年以上前に妻と結婚する前の初めての旅行で来ていて、妻はそれ以来なのでとても懐かしそうです。本来なら奥入瀬渓流をのんびりと散策したいところですが、渋滞ではないものの車の流れは非常に激しく、滅多に車を停めて景色を眺めることも出来ず、とりあえずノロノロと進みながら車窓風景を楽しむだけなので、私には写真も撮れませんが、何とか少しだけ停車して滝と渓流の風景を楽しむことが出来ました。
IMG_1167.JPG
IMG_1164.JPG
十和田湖観光の中心地休屋。何とか駐車場に車を停めて、湖畔まで散歩します。本来なら十和田のB級グルメ「十和田バラ焼き」をこの日の昼食にしたかったのですが、店の混雑具合に圧倒され、やや早く食べられそうなお店で「稲庭うどん」をいただきます。そう、ここは青森と秋田の県境近くなので、稲庭うどん以外にも秋田名物もたくさん置いてありました。遊覧船に乗ることも考えていましたが、何となくその気も失せたので湖岸を乙女の像まで散歩します。
IMG_1186.JPG
やはり、田沢湖辰子姫よりも観光客はたくさんいます。
IMG_1180.JPG
十和田湖の全景を眺めたいと、秋田県側の展望台である「発荷峠」に向かい、久々の発荷峠からの眺望を楽しみます。
IMG_1197.JPG
昭和の時代、10月の連休に仕事でここに来た時、ものすごく鮮やかな紅葉に文字通り言葉を失って立ちすくんだ記憶があります。紅葉の時期にもう一度ここに来たいものです。

次に私がどうしても来たかった場所が、「キリストの墓」。初めて東北旅行に行く1979年に、旅のプランを立てるために買ったガイドブックが「ブルーガイドパック東北」で、ネットもない時代なので、東北旅行の情報を集めるために毎晩貪るようにそのガイドブックを何度も何度も読んだので、ガイドブックの文言はすっかり覚えてしまう程でした。そのガイドブックの忘れもしない最終ページに、「青森県の戸来(へらい)という地には、キリストの墓がある!」という小さな紹介記事があり、大いに興味をそそられたものの、鉄道旅行で行くにはあまりにも僻地(失礼!)で、その後はすっかり忘れていました。

今回のプランニング中に突如その記憶が蘇ります。「そういえば、あのキリストの墓って、まだあるのかしら…?」早速ネットを調べて、その墓が十和田湖から八戸に行く途中にあることを知ったので、その結果今回の旅のプランが決まったと言っても誇張ではない程です。
クリスチャンの妻に、「次は、キリストの墓に行くよ!」というと、「??」と何の事だか訳が分からないという状況のようです。当然と言えば当然ですが、クリスチャンの世界では全く話題に上ってはいないようです。
国道に「キリストの墓」という看板が現れると、「遂に、キター!!!」という高揚した気分になります。
IMG_1211.JPG
墓はキリストと弟(聖書には登場しない)イスキリの2つの墓があります。十字架にキリストのかわりに掛けられたのは弟のイスキリで、難を逃れたキリストはその後2度目の来日を果たし、この地で100年に及ぶ天寿を全うしたのだとか…
IMG_1200.JPG
すぐ横には「キリストの里伝承館」とう施設があり、まことしやかに日本に渡ってきたキリストのことを伝えています。
IMG_1208.JPG
妻は熱心に見ていますが、相変わらず「???」という感じです。クリスチャンの友人にもこの話はするのでしょうか?しないのでしょうか?
東北には「義経=チンギスハン伝説」もありますが、キリストですから少なくともそれより千年以上前のことです。伝承館によると、「キリストは2回も日本に来ている。」とのことですが、航海技術が発達していない2千年も前のことですから、普通に考えたらリアリティゼロの話ではあります。とは言え、毎年6月には地元では「キリスト祭り」も開催されているようです。今度は、このお祭りにも来てみたいなぁ~!?

夜は八戸市内で昨年7月にも同じ八戸市内で呑んだ旧友と一献。旧友から、「〆に、せんべい汁食べに行こう!」という誘いは、B級グルメ好きとしては大歓迎です! B級グルメがいくつかある青森県ですが、呑んだ後の〆に食べるラーメンのようなポジションを地元で得ているのであれば、何より嬉しいことです。
せんべい汁も前に食べたものより美味しいような気がしました。

10日目:8月16日(火)

この日は、お昼前には岩手県三陸に入る予定です。朝食は、この旅2度目の朝食イベントとして、市場に朝ごはんを食べに行く日です。ホテルを早めに出て、盛岡の時同様コインランドリーに洗濯物を放り込んだ後に市場に向かいます。
市場そのものは特に大きいわけではありませんが、最近この「市場の朝ごはん」がTV等にも取り上げられていて、観光客にも人気のようです。市場での朝食と言えば、釧路の和商市場がその発祥の「勝手丼」などの丼物が有名ですが、ここはあくまで「刺身定食」が基本のようです。この内容で朝食代は、ごはん・味噌汁を合わせて二人でちょうど2000円。新鮮な刺身は、食べ切れないくらいにたくさんあり満足の朝ごはんでした。
IMG_1215.JPG
市場には「明日からお盆休みです。」の看板が… 我々はここでもラッキーだったようです。

八戸の海岸線の観光は、まずはウミネコの島である蕪島。とは言え、季節柄なのか以前に来た時のように「ミャーミャー」といううるさい鳴き声は聞こえず物静かです。以前来た時は何度もフンを掛けられましたが、残念ながらその被害も今日はありません。
IMG_1218.JPG
次の観光地は緑が広がる海岸線が珍しい種差海岸。ここも20年振りぐらいの訪問です。初めて八戸線の車窓からこの景色を見た時のワクワク感は、いまだに忘れることができません。
IMG_1241.JPG
ここで青森県の観光を終了して岩手県に向かうつもりでしたが、昨晩八戸在住の旧友から「田子町のタッコーラ」の話を聞いて妻が興味を示したので寄り道してみることにします。田子町(たっこまち)と言えば、にんにく生産量日本一の青森の中でも、その中心地として有名ですが、「その田子町には、『タッコーラ』というガーリック味のコーラがあり、『にんにく×コーラなんて絶対に合わないだろう!?』と思っていると、これが意外と合うんだよね…!?」というレア現地情報です。
田子町のにんにく観光の中心がガーリックセンター。レストランはかなり有名らしく12時前なのに観光客の行列が凄いようですが、我々はレストランには見向きもせっずに売店へ行き、「コーラ2本!」。
IMG_1249.JPG
肝心な味ですが、思ったよりニンニク味が強くなく、合うというか…
続いて「にんにくソフトクリーム」もいただきましたが、個人的にはソフトの方がお気に入りでした。

次はいよいよ三陸へ向かいます。