麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

【2017年夏の旅 山陽・山陰PARTⅡ】<最終回> 中国地方山間部と”寅さん”

 
13日目:8月16日(水)

昨晩の宿は七類港に一番近い鳥取県の境港。この旅の投稿の最初に”鳥取県には行かない。”と言っていたのは嘘というか文脈上の都合で、この日だけはちょっとだけ鳥取県を旅します。

今日はまず隠岐で溜まりに溜まった洗濯物を処理するため、事前にチェックしていた境港のコインランドリーへ。隠岐4日分の洗濯物を大きな機械に放り込んでから、境港唯一の楽しみである漁港近くの食堂に向かいます。
日本海側でも有数の漁港境港にある食堂”かいがん”は朝7時からオープン。”お盆休み”が気になっていましたが、隠岐に渡る前に電話で営業を確認していました。とにかく朝から新鮮な海産物のメニューが豊富という情報でしたが、メニューはその噂通り。妻はまだ寝起き顔の朝から”ウニ丼”をがっつり食べる気満々のようですが、私は何故か朝から単品のウニやカニには行く気にはなれず、定番というかありきたりの海鮮丼を注文。でも二人共大満足の朝ごはんでした。
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乾燥機が終わるまでにはまだ20分あるので、2年前に行って感動した”ベタ踏み坂”まで往復。2年振りでしたが、坂を登る高揚感は初めての時と同じくエキサイティング! 2年前に車を停めて写真を撮りに行った懐かしのファミマも健在でしたが、今回はそこで折り返すだけで写真は撮りませんでした。その他の境港のみどころである”水木しげるロード”等も2年前に訪ねているので、今回はスルーします。(2年前の記事はこちら

この日はこの旅唯一の予備日。隠岐で船が出ないリスク等を考えた時、その後の日程をギチギチに決めておくと、万一の際にリカバリーするのが大変になると考えたため、ここで1日だけ日程に余裕を持たせた日なのです。とは言え、半年余りに渡って綿密に計画を練る私のことですから、順調に旅が進んだ時の観光プランも勿論ちゃんと考えていました。今日のオプションは「晴天コース」と「曇天・雨天コース」の2つが用意されており、”鳥取県=晴れ”の天気予報と、ここ境港に広がる青い空を見れば迷うことはなく”晴れコース⇒鳥取県を代表する名峰大山”を目指します。

大山も2年前に訪ねていますが、勿論全てのみどころを制覇出来たわけではありません。今回は、まだ見ぬ観光スポットを制覇しつつ、素晴らしい眺めだった”伯耆富士”をもう一度満喫する目論見でした。でも、鳥取県は全域晴天予報なのに、近づくにつれ大山だけは何故か雲に覆われているのです!

2年前にも通った筈の道を上って行き、見覚えのある大山リゾートの中心となる見晴らしの良い場所へ。ここからは前回は聳える大山の勇姿が見えたのですが、今日は雲で全く見えません。
気を取り直して前回はスルーした大山寺を目指します。参道をえっちら登っていくと山門と私の苦手な階段があり、最初の階段には手すりはありません。先の急そうに見える階段には手すりがあるようですが、丁度降りて来た年配のご夫婦や、参道のお土産屋さんにこの先の状況を訊ねるとかなり厳しそう… ということで、軟弱な私は参拝を断念して、とりあえず山門だけを胸に刻むことにします。
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妻は前回訪ねた”大山まきばみるくの里”の美味しかったソフトだけは忘れずに覚えているようで、今回も食べたそう。私はソフトよりあの辺りからが”伯耆富士”が一番綺麗に見えた記憶が鮮明… というお互いに違う目的を持って訪ねますが、やはり雲は切れず全く山容は見えません。仕方なく大混雑の売店のソフトで2年前を懐かしみます。

前回はこの先のリフトに乗り、境港辺りまでが本当に地図の通り見えただけでなく、珍しく隠岐まで見えたくらいの絶好の天気でしたが、今日は全く無理そうなので、リフト乗場には見向きもせずに先に進みます。
前回はここで引き返した鍵掛峠からも眺望は全く期待出来ずに先に進み、鳥取県を抜けて約10日振りの岡山県に入り、岡山側の眺望スポット"鬼女台展望台で小休止。標高が少し低くなったからでしょうか、少しは眺望がきくように。
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岡山側の蒜山(ひるぜん)高原でのお昼といえば、有名なB級グルメの「ひるぜん焼きそば」。有名店なのかお店の選択肢が少ないからなのかは不詳ですが、開店前から少しだけ行列があるお店に開店と同時に入ることができ、2年前には断念した待望のひるぜん焼きそばを食します。
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とは言え、所詮「焼きそば」ですからびっくりする程に美味しい焼きそばではなく、まぁ” ちょっと美味しい”程度のごく普通の普通の焼きそばでした。

蒜山高原を代表する景観を見ようと、ファミリー向けの施設だとは分かっていながらも”ひるぜんジャージーランド”に立ち寄ってみます。隠岐では初日のフェリーを除いては満車や行列とは縁遠かったのですっかり忘れていましたが、 まだまだお盆休み期間中なので車を停めるのにも一苦労。ようやく車を降りてはみたものの、見たい景色はどうもここでは無さそうです。また車で景色の良い場所を探すのも面倒なので、結局ここでも有名なソフトクリームを食べるだけにします。
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(この先をずっと歩いていけば、目指す”いい景色”が見えそうなのですが…)

大山など山の観光は今日は楽しめそうにないので、予定を変えることにします。今回の岡山県山間部の旅のテーマの一つは、「寅さん最後の作品ゆかりの地を訪ねる」。寅さん第48作の前半の舞台は津山など岡山県の山間部で、このあたりの観光は明後日の予定でしたが、その日は結構ハードスケジュールになりそうな予感もしたので、その”寅さん観光”の一つ勝山の町並みだけを今日中に見てしまうことにします。
寅さん48作に出てくる勝山の町は、作品の主題歌が流れている時に、寅さんとポンシュウが造り酒屋から酔って出てくるシーンと、タイトルバックに出てくる川沿いのすごく良さそうな町の様子。たったこれだけ時間にすれば僅か十数秒で、(少なくとも)私の心を完全に鷲掴みにしてしまうのですから、やっぱり山田監督は凄いと思います。勝山の町並みも凄く良い感じでしたが、やっぱり寅さんのロケ地には感無量です。
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寅さんロケ地にはちゃんと記念碑も。
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川沿いの風景も26年前とおんなじでした。
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再び島根県に戻って、今回の旅の温泉部門(?)のハイライトである玉造温泉へ。
今日の宿”湯之助の宿 長楽園”は、日本最大級の露天風呂が自慢。このような宿には珍しく日帰り客を一切取らないので、巨大露天風呂は宿泊客だけですから、チェックイン直後に行けば”巨大露天風呂を独占出来るかも?”と考えたため、普段より早いチェックインです。

混浴の大露天風呂には女性には湯あみ着、男性には紙パンツの用意があるので、妻と露天風呂のど真ん中で待ち合わせ。貸切ではありませんでしたが、とにかく広いので全く他の人が気にならない本当に快適な露天風呂で、私の露天風呂体験でも間違いなくベスト3には入る”美人の湯”でした。
(写真がないのが本当に残念!)

夕食も超豪華。刺身は舟盛りで供されてウニやアワビなどが豪勢に。
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その後も、お品書き通りの料理が運ばれて来て、それでも十分に満足していたのですが、後半になってお品書きにないノドグロの塩焼きが運ばれて来ます。「お客様のコースのスペシャルメニューなので、お品書きには書いてないんですよ!」とのこと。ネット予約時にこの料理のことが書いてあった記憶はないのですが、とにかくこういったサプライズは本当に嬉しい!ましてやその特典が今回の旅では最後になるノドグロなのですから…
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間違いなく、今回の旅最高の宿でした。

14日目:8月17日(木)

最高の宿だった長楽園、良いのは混浴大露天風呂だけではなく、普通のお風呂も朝食もとってもGood! チェックアウトの時、妻は「必ず、また来ます!」と高らかに宣言しており、妻史上ではダントツのNO1だったのだそうです。

今日は島根県最後に山間部を観光してから、広島県山間部に行きます。最初に訪ねたのは島根県では有名な山である三瓶山。(さんべさん)
恥ずかしながら旅行業界に身を置いている時にはその存在すら全く知らずに、一昨年山陰の”るるぶ”を買って初めて知った山。大山のような標高が高い山ではなく、数百メートルの規模の山がいくつか連なっているようで、三瓶山といっても男三瓶山、女三瓶山、子三瓶山、孫三瓶山などと家族のような名前がつけられています。

まずは出来るだけ上から眺めたいと思い、三瓶観光リフトで上を目指します。冬はスキー場になるらしいこのリフト、夏の観光にはあまり力を入れていないのでしょうか? 天気は悪くないものの夏休みにしてはお客さんの少なさがいささか気になります。
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リフトからは少し階段を上って展望台へ。女三瓶山や子三瓶山の頂上は案内があるのですが、最高峰(といっても1000メートル未満ですが)の男三瓶山の頂上は見えません。6日間に渡って楽しませてくれた島根県ともあと数時間でお別れなので、島根県代表として三瓶連山に謝意を表します。本当に素晴らしい今回の旅&島根県でした!
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とはいいながら島根県の旅はもう少し続きます。次は同じ三瓶山が池越しに見えるというビュースポット。ここまで来る観光客は他にはいないようで、ようやく見つけたビュースポットは我々の貸切状態。三瓶山の2つの峰と、池に映る2つの”逆さ三瓶山”が見えて、私的にはとっても気に入った眺めでした!
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島根県最後の観光は、来年4月に廃止が決まっているJR三江線江の川雄大な流れに沿って走るローカル線は、鉄ちゃんとしては昔からの憧れであったものの結局乗車する夢は叶わずに来年の廃止を迎えます。「せめて区間乗車だけでも実現できないか?」とプランニングの段階で再三検討してみたのですが、車(と妻)との関係で結局実現できませんでしたので、やむを得ず三江線に沿ってドライブするだけで我慢することにします。
とはいえ、全ての区間が素晴らしいといわれる三江線の全路線沿いをドライブするにはあまりにも長距離なので、三江線途中の主要駅「石見川本」から終点の広島県の三次付近までとドライブの日程を決め、まずは石見川本へ。石見川本駅では三江線の乗り換え時間が丁度昼を挟んで1時間半以上空くため、鉄ちゃん用に地元の商工会がランチマップを配布しているという情報を得て、マップで人気という”広島風お好み焼き”のお店に。結局、広島県内ではなく島根県内での”広島風お好み焼き”でしたが、こちらもさすがに本場に近いだけあってかなり美味でした。
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三江線が着いたと思われる時間には、あっという間にお好み焼き屋さんのカウンターは一人旅の鉄ちゃんで満席に。三江線の景色を満喫しているであろう彼らが、とても羨ましく見えてしまいます。

私のエセ三江線の旅のスタート地点は石見川本駅。この駅が、あと半年余りで無くなってしまうと考えると、無性にやりきれなくなります。
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入場券を買い、ホームに停車中の列車にご挨拶。硬券ではないので、やっぱり雰囲気は出ませんね…
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お好み焼き屋さんにも行かずに列車にずっと寄り添っている熱心な鉄道ファンもやっぱり多数。私の大好きな曲「ホームにて」を葬送曲として口ずさみながら、叶わなかった三江線の夢を見ることにします。
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三江線の醍醐味は常に江の川に沿って走ること。国道も江の川三江線と並走して走るので、運転しながらですがすっかり列車に乗った気になっています。
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当分列車が来ないのは分かっていたのですが、それでも踏切を渡る時には警報器が鳴るのを密かに期待してしまいます。
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江の川の流れは雄大。この流れをずっと見ていたい気持ちが溢れます。
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この風景に列車が加われば最高なのですが…
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「天空の駅」と呼ばれ鉄道ファンの間では名高い宇都井駅にも立ち寄ってみます。知人の人気ブログでは、写真映りを狙って夜列車が来るまで辛抱強く待っていたとのことですが、私にはそんな根気はありません。
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私同様に根気のないエセ鉄ちゃんが二組、車で来て写真だけ撮って先を急いで行きました。

三江線の終点は広島県の三次。三次に来て何も見なかったら、”足跡を残した”とは言えないので、どこかには行っておきたいところ。三次の観光地としてはワイナリーが有名なようですが、試飲ができない運転手としてはワイナリーに興味はありません。その代わりという訳ではありませんが、三次の町並みを見下ろせる高谷山の展望台へ。”霧の海ができる展望台”と地元では盛んに喧伝しているようですが、もちろん霧の海なんぞには出会える筈はありません。
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でも、三次市にも足跡をしっかりと残しました。

今日最後の観光&宿泊地は帝釈峡。風光明媚な人工湖には遊覧船もあるのですが、もう5時近くなので船も終わってます。とはいえ湖の周辺を散策するような良い場所も見当たらずに、帝釈峡にもとりあえず足跡だけを残して近くの休暇村にチェックイン。
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休暇村の夕食はバイキングなのであまり期待していません。広島県山間部の名物料理と言えば、ワニ=鮫が有名なので、”ワニだけは食べよう!”と考えていましたが、バイキングに並んでいたワニは、本当に小さな唐揚げみたいな料理だけでした。

15日目:8月18日(金)

長かったこの旅も1日観光が出来るのはこの日が最後。今日は岡山県に戻って山間部の町の観光です。今日のテーマはズバリ”古い町並みと寅さん”。

広島県の宿を出て、最初に向かったのは岡山県の吹屋。ここは、ベンガラ色の町で有名です。駐車場に車を停めて、ベンガラ色の町をとぼとぼと散策。足の影響であまり歩きたくない妻には開き始めたお店でのショッピングを楽しんでもらい、私は通りの終点までをのんびりと散策。
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妻が親しく話させてもらった関東出身のお店の店主さんから、さまざま吹屋の情報を収集。何故か懐かしく感じる小学校などは改装中とのことで、メインである一本の通りを満喫したことで満足することにします。
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ベンガラのあの赤の秘密を探りに近くのベンガラ館を訪ねてみますが、純文科系で理科系に全く造詣のない私に、あの赤い色の秘密が理解できる筈はありません。
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次のみどころは今日のメインともいえる”備中高梁の町”。備中高梁では3つの観光プランを計画していました。

その①:石火矢町の武家屋敷

高梁に残る武家屋敷の町並みを散策。風情ある武家屋敷のある通りにはロマンを感じます。
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公開されている武家屋敷に入ってみますが、靴を脱いでの見学は面倒なので、庭からの見学にとどめます。
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でも、実はここの場所の個人的メイン目的は別にあります。ここなのです。
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この道の先の方で線路は近いこの場所( 因みに、今も一般宅らしいのですが…)は、寅さんに何回か登場した博(さくらの旦那)の実家として描かれた家(玄関)。 記憶にあるシーンでは、この門の前に出演者が佇み、丁度線路をSLが通るという鉄ちゃんにはとっても印象的なシーン。今では勿論SLが通ることはありませんが、偶然列車が通ることを期待したものの、そんな都合の良い偶然はありませんでした。

その②:美観地区と鮎

高梁中心部に美観地区と名付けられた川沿いの道があるので期待していました。美観地区と言えば同じ岡山県の倉敷のイメージが強いのですが、散策してみると残念ながら倉敷と比べるのは… です。
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みどころの一つには古い教会もあるのですが、プロテスタントの教会なのでカトリックの妻は全く関心を示しません。
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今日の昼食は高梁名物の鮎。天然鮎もあるようなのですが、天然鮎は”時価”で、ランチメニューには登場しません。2200円也の”鮎御膳”は天然鮎ではないようですが、これでも我々には十分贅沢なランチ。
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天然と養殖の違いがわかるかどうかも?? でしたが、鮎はやっぱり美味でした。

その③:天空の城 備中松山城

備中高梁と言えば、最近では何と言っても”天空の城”。但しその備中松山城は山城で、「天守閣に行くには階段がとてもきついので、私にはちょっと無理そう。」ということで、「気候条件によっては天空の城が見える展望台なら、何とかなるのでは?」という観光局のおすすめに従い、車とちょっとだけ階段を使えば行ける展望台を目指します。何とか展望台にはたどり着けましたが、正直な感想としては、「あれ? お城、どこ?」。よくよく目を凝らすとようやくお城らしきものが見えます。勝手な幻想を抱いていた我々が悪いのですが、正直ちょっとガッカリでした。

おまけに晴れなのに雨が降って来て、我々二人はいきなりびしょ濡れ。天空の城の写真ような雲海が見える筈もなく、散々な思いだけが残った備中松山城でした。
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(カメラの望遠機能のお陰の写真です)

津山に向かう前に行きたかった駅があります。美作滝尾という昔ながらの駅舎がちゃんと残るその駅こそが、寅さん最終作(第48作)のオープニングシーンのロケに使われた駅。忘れもしない尋ね人の新聞広告のシーンの時と同じ雰囲気の駅がしっかりそのまま残っていて、何とも嬉しい限りです。
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ここにも寅さんロケ地の碑が建っています。
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丁度良いタイミングで列車が来て、寅さんファンとおぼしき子連れ三人組が何もないこの駅に降り立ち、パチパチと写真を撮っています。20年以上経った今でもこれだけの人たちに愛されている寅さんはやっぱり偉大だ!と改めて思わせてくれました。
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津山の街中の観光はやはり寅さんメインなので、妻を寅さん48作のロケにも使われた津山国際ホテルに残して、徒歩で古い町並みの観光に出掛けます。
観光局で案内された場所に「寅さんロケ地」の碑を見つけましたが、正直このロケ地のシーンはあまり印象にありません。
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(寅さんが商売をしていたシーンのようですが…)
それよりも期待した昔の町並みが風情たっぷりで、結構感情移入しながら散策していました。
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津山市内での寅さん観光の個人的なメインは、観光客が多くいるこの通りの一本裏側。48作の前半のハイライトシーンである寅さんのおいの満男(吉岡秀隆)が、泉ちゃん(後藤久美子)の結婚式を妨害するために、花嫁が乗ったタクシーをレンタカーで押し、下がらせるシーンを撮影した狭い道がこのあたりの筈なのです。
観光局で教えてもらったのは間違いなくこのあたり。確かにこの家の階段と玄関には微かな記憶があります。
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ロケ地らしき場所も見られて、満足してホテルに戻りました。

夕食は津山にもあるB級グルメの”津山ホルモンうどん”。鉄板焼きもできる居酒屋風のお店で、中国地方最後の夜も暮れてゆきました。
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16日目:8月19日(土)

今日は悲しいことにもう中国地方に別れを告げる日です。初日は埼玉の自宅から1日で兵庫県赤穂までドライブしたのですが、ここ岡山県津山はいくら中国道沿いとはいえ、この日1日で自宅まで帰る気にはならないので、帰り道の真ん中あたりの温泉にでも泊ってゆっくり帰るプランです。

ということで、午前中にちょっとだけ津山を見ようと、まずは朝チェックアウト前にホテルのすぐ隣の津山城へ。ホテルの隣の階段下からは津山城の上の方だけが辛うじて見えています。
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ところが階段を登ってみると、その偉容は角度的に全く見えなくなってしまいます。どこかに見える場所はないか歩き回って探してみるのですが、どうやらこの中途半端な高さから津山城の観光は無理なようです。お城の入口がオープンするのはまだ1時間以上後なので、諦めてホテルに戻ります。

この旅最後の観光は、”津山まなびの鉄道館”。大きな転車台と機関車や列車が展示されている施設です。9時オープンに合わせて入場しますが、鉄ちゃんには垂涎ものの施設なのでしょうが、エセ鉄ちゃんにはちょっとだけ見られれば十分。
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鉄ちゃんに育って欲しい(?)1歳の孫への土産だけ仕入れて、帰ることにします。
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中国道、最初は順調でしたが大阪が近づくにつれて渋滞が激しくなります。もう先を急ぐ旅で もないので、渋滞に身を任せてのんびりと走ります。「この先も、この渋滞が続けば、太陽の塔の写真が撮れるかも?」なんてちょっと期待するとすぐに渋滞は動き始めて、結局太陽の塔の近くで車が止まることはありませんでした。

名神に入ってからも京都まではずっと渋滞。このあたりについてはドラプラの事前予想は完全に外れです。京都を過ぎるとようやく渋滞は収まり、大混雑の草津のフードコートでようやく遅いごく平凡なカツ丼のお昼にありつきます。

今日の宿は岐阜県下呂温泉。日本有数の有名温泉なのに、私が行ったことがない温泉だったので、ちょっと帰り道からは逸れるのを承知で選んだ温泉。泊ったホテルは前職時代からさまざまな形でお世話になっていた超巨大ホテル。大浴場だけでも何と3つもあり、中国語らしき大きな声が四方八方からエコーして響いてきます。中国人は静かにお風呂には入れないのでしょうか? 「このあたりのマナー取得を、ビザ発給の条件には出来ないのだろうか?」などと、結構真剣に考えこんで長湯してしまいました。

夕食(と朝食)会場も驚く程に大きく、まるで巨大なビアホールのよう。お酒のおかわりを頼みたくても、係員は遠くにいて我々には全く気づいてはくれません。
部屋までも異常に遠いホテルで、妻からも「何でこんなホテルに?」と言われてしまいましたが、実は何度もお世話になった元業界人として、個人的に一度は泊まってみたかっただけなのです。
とりあえず泊まれたことで私だけは満足しました。

17日目:8月20日(日)

日曜日の夕方に埼玉県に帰ると、かなりの確率で高速道路の渋滞に巻き込まれます。ましてや今回の帰路は中央道。渋滞ポイントとして日本有数の小仏トンネルは午後から混み始めるのは確実と思ったので、下呂から中津川までは下道を走り休憩も取らずにひたすら関東を目指します。
唯一の休憩は観光も兼ねた諏訪湖SA。2年前の山陽・山陰の旅の往路で反対側に立ち寄って以来です。
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諏訪湖の眺めは、やはりこちら 上りに軍配)

その後も渋滞にはまることもなく、1時過ぎには自宅近くまで到着。最後の昼食はいつもの”がってん寿司”でした。今回運転の総キロ数は3172.4キロ
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これで2017年夏の旅のレポートを終わることにします。
今回の旅の費用が予定通り過去最高まで嵩み、当分次の旅に出る余裕がないので、来年の春までしばらくは旅行自粛となりそうです。
心は早くも2018年のGWに跳んでいます!