麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

2020年最後の旅<神奈川県>

(投稿した日は2021年ですが、この旅行は2020年です。)

今年の年末年始、私の勤務先のカレンダーは12連休ですが、今年我が家は喪中でお正月ができないため暇な12日間になるのは嫌なので、go toトラベルキャンペーンをフルに活用して関東近辺の旅行三昧を楽しもうと、早くから高級宿を予約していました。

予定では、年末は静岡~南関東の高級宿を楽しむ3泊4日、年始は(高級宿ではないけれど料理中心の宿選びで)千葉の海鮮を楽しむ4日間を計画、宿代が高くなる大晦日~正月以外は文字通り関東を満喫する計画でした…
ところが、ご存知の通りコロナ感染が再拡大し、12/28~1/11の間はgo to トラベルキャンペーンも適用除外になり、今のうちに分不相応に高級宿三昧を楽しもうという目論見は脆くも崩れてしまいました。とりあえず「静かなお正月を」という政府の方針に従うことにして、一旦は6泊全ての予約と関連して取っておいた交通機関等の全ての予約をキャンセルしたのですが、そうするとこの旅行に備えて大掃除も12月の前半から徐々に済ませておいた我々は、やはり正月を含めて何もやることがない12連休は苦痛で、まだ仕事をしている方がましなくらいです。(とはいえ、仕事もできませんが…)
ということで、政府の推奨に従い2021年の正月は「静かなお正月」を送ることにしますが、せめて2020年中に日程を短くして2泊3日の旅くらいは楽しもうと、改めてプランを練り直します。出発は当初の予定と同じ12/27(日)、行き先は南関東周遊を諦め、神奈川県に絞ることにしました。11月に箱根に行ったばかりなのですが、その時にも「もっといろいろな美術館・ミュージアムが見たい!」という自分と妻の希望が珍しく一致し、もともとの予定でも「箱根のミュージアム巡り」をメインイベントと考えていたため、メインイベントだけは前回同様のプランニングです。
1泊目の27日はまだgo toキャンペーンがギリギリで適用できるのですが、この状況で宿も少しはキャンセルが出始めたようなので、第一希望だった湯河原の高級温泉宿にも僅かに空室が出来、幸運にもgo to価格で予約することができました。go toから外れた2泊目はその影響でかなりの旅館で大量キャンセルがでた様子で、観光地はどこも皆ガラガラ。旅館の経営が心配になるほどの状況でしたが、価格はともかく宿は選び放題だったので、凄く久しぶりに箱根の王道である箱根湯本に宿を取ります。この2泊の前後に神奈川のややマイナーな観光地(失礼!)を組み合わせて、3日間の神奈川の旅の日程が出来上がりました。

 

1日目:12月27日(日)

 

いつも通り朝の8時には埼玉県北部の家を出て、自宅近くから圏央道に乗ります。本当なら、この日あたりは帰省ラッシュで渋滞情報を心配しながらのドライブの筈なのですが、圏央道を走る車の数は異様に少なく、日本経済を考えると大いに不安ではあるのですが、ドライバー的には超快適なドライブ。運転に余裕があるからか富士山がとても大きくきれいに見えます。いつもは余裕がないからなのか、圏央道からの富士山がこんなにきれいに見えるのは私的には初めての経験です。僅かに渋滞情報が出ていた海老名ジャンクションでも少しだけブレーキを踏んだだけで済み、小田原厚木道路へ。ここでも渋滞に巻き込まれることもなく、あっという間に小田原を通過、予定以上に順調なドライブ。
今日の最初の目的地は真鶴。真鶴は三浦半島伊豆半島に挟まれた相模湾に少しだけ突き出た小さな半島。でも真鶴に来た最大の目的は、半島の景色よりも相模湾で取れる新鮮な海の幸のランチ。でも、予定より早く真鶴半島に着いたので、まずは真鶴半島の突端まで行ってみます。
ケープ真鶴という観光施設に車を停め、突端まで行ってみようとも思いましたが、手すりのない下り階段が続くので、最初の観光から下に降りるのを諦め、上から景色を満喫することに。
雄大相模湾の眺望

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これが、真鶴のシンボル(?)三ツ石 干潮時には、陸続きになるのだとか…

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右には、熱海の町並みに続いて伊豆半島が見えます。

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車に戻り、まだ時間があったのでgoogle地図にあった「モアイ像」を探してドライブしてみたのですが、案内もなく見つからず、そろそろ空腹になった妻に促され、諦めて予約していた食堂に向かいます。
昔から真鶴は海鮮が美味しいことで有名で、神奈川の友人の多くから「美味しい海鮮が食べたければ真鶴に行け!」と言われたことを思い出します。今回、目を付けた食堂は、さほど有名ではなく大型店ではないので団体は入れそうもない「丸入水産」という小さな食堂。食堂に向かう途中、真鶴で一番有名な海鮮店の前を通ると、そこには既に人だかりが…(車の中からチラッと見ただけなので、開店前だからか待ちの人たちかは不明ですが、混んでいたことは確かです。)
でも、この「丸入水産」には我々が一番乗り!

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「丸入水産」入口(私の車が邪魔ですね!)

妻はとにかく刺身が好きなので、刺身を存分に楽しめるという「まるいり定食」@3400円×2と、時価@4000円の伊勢海老をオーダー。今回も酒が飲めないのが悲しいところ。

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突き出しの自家製イカの塩辛 まいう~!

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伊勢海老の刺身!

舟盛で出された10種類を超える刺身はどれもとびっきり新鮮で美味!

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ビジュアルは兎も角、10種類もの新鮮な刺身が満載!

最後には、伊勢海老の味噌汁と呼子で食べたイカを彷彿とさせるイカの刺身&サザエ!

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満足はしましたが、期待度が高すぎたのでその期待を上回ることはできなかったのと、やっぱり自分的にはサザエのつぼ焼きや焼き魚も食べたかったなぁ~

(と、贅沢な愚痴)

食事が終わったのは1時過ぎ、このまま湯河原の高級宿に向かうのは早すぎるのでどこかで時間を潰す必要があります。当初は湯河原の「西村京太郎記念館」にでも行こうと思っていたのですが、妻は全く興味がなさそう。そこで、今日は天気がいいのですが明日の天気予報はあまり良くないので、明日行くつもりだった「箱根駒ヶ岳ロープウェイ」に乗ることを思いつき、湯河原を超えて芦ノ湖畔まで山を登ります。
箱根駒ヶ岳ロープウェイには、2015年2月に前の会社の退職直前に来たことがあるのですが、その時は霧で全く何も見えなかったので、今回はそのリベンジです。

芦ノ湖畔から眺めると、富士山は雲に隠れていたのですが、ロープウェイの途中からはその雄姿を存分に見せてくれます。正に、「頭を雲の上に出し」の風景です。

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本当に、この時までは雪がほとんどない富士

それにしても、今年の富士山は本当に雪が少ないですね! (この日までは)

ロープウェイ終点からは、芦ノ湖は綺麗に見えますが、富士山はまた雲に隠れてしまっています。

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帰りも、富士の雄姿を存分に楽しみ、約6年前のリベンジ無事に果たしました!

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本日の宿泊、湯河原の高級宿は昔から名前だけは知っている奥湯河原にある海石榴(つばき)。近年、北海道の大型ホテルチェーンに買収されてサービスが落ちたという声を聞いたこともあり若干危惧していました。エントランスに車を付けても誰も出てこなかった時にはちょっと嫌な予感もしましたが、その時以外にサービスに手抜かりはなく、価格相応のサービスをしてくれて、満足させていただきました。
唯一の注文を付けるとすると、部屋食の夕食の次を持ってくるのが遅いこと。仲居さんは一生懸命でしたが、恐らく多数の部屋を担当しているのか、美味しい食事の一品一品の間が空きすぎて間延びしてしまい少し残念でした。でも、部屋にはサービスのビールが4本も置いてあったので、ビールを飲んで次を待つことができましたので、文句を言うレベルまでは行きませんでしたが…

 

2日目:12月28日(月)

 

いつでも入れる快適なお風呂で誰もいない朝風呂を楽しみ、部屋食の朝食にも満足し、快適な湯河原の高級宿をすっかり満喫しました。2020年の高級宿の締めくくりとしては、大満足でした。
この朝の湯河原の天気は小雨。でも1週間前の天気予報ではこの日の箱根の天気は雪予報で、雪が降ると車で箱根の山を上るのは無理かな?と危惧していたのですが、やがて予報が雪から雨に変わってくれたので、雨であれば御の字です。どうせ今日は美術館巡りの1日で、雨ぐらいであれば問題はありません。
昨日同様に湯河原パークウェイを上って箱根まで、昨日走った芦ノ湖の反対側の「芦ノ湖スカイライン」をドライブして本日の目的地である箱根仙石原を目指します。どうやら雨は止んだようで、ドライブしながら時折富士山が見えます。今日の富士山は雪をたっぷり抱いていて、昨日ロープウェイから見た山とは別の山のように見えます。昨晩~今朝にかけてかなりの降雪があったようです。この雪がここ箱根に降らなくて本当に良かった!
今日の箱根ミュージアム巡りの1番目は「星の王子さまミュージアム」。11月に箱根に来た時、妻がこのミュージアムの存在を知り、その時はスケジュールの都合で行けなかったために「12月に連れて行く!」という約束を果たすべく、今回の旅行を神奈川県にしたのは、正にこのミュージアムが目的だったのです!
童話「星の王子さま」と作者サン=テグジュペリの関連の展示が中心のミュージアムなのだろうと想像しますが、星の王子様は昔読んだことがあるのにその内容等は完全に忘れていたので、改めてamazonで童話を読んでからミュージアムに向かいました。
雨が止んだミュージアムは、まずはパリの町並みを彷彿とさせる風景から始まります。

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次はストーリーに従って登場人物が登場。(読んでおいて良かった!)

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フランスらしく教会もあります。

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展示は、予想通りストーリー以外にはサン=テグジュペリの生涯関連が多かったのですが、サン=テグジュペリパイロットで世界中で活躍して40代で帰らぬ人となったことは知りませんでした。

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クリスマスイルミネーション?

ミュージアム巡りその2は、箱根ガラスの森美術館

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外にあるガラスのモニュメントはきらきら光って綺麗なのですが、写真に撮るとそのキラキラが撮れずに、その綺麗さは伝わりません。

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ベネチアングラス博物館などは、私にとってはやや期待外れでした。

ランチは、仙石原の有名寿司店に狙いを定めていましたが、何故かお休み。仕方がないので再び星の王子様のあたりまで戻り、何となくネットでお店を探した時に店名を覚えていたお店に入ります。大エビフライが名物らしく海老好きの妻に勧めましたが、朝食をたっぷり食べていた我々は二人ともうどん一杯だけがちょうどいいボリューム。

ミュージアム巡りその3は「ポーラ美術館」。モネ、セザンヌピカソシャガールなど私でも知った有名画家の作品がたくさんあり、観甲斐があるある素晴らしい美術館でした。ちょっと遅くなってからの入場だったため、駆け足での見学となってしまい、ちょっと残念。「これなら、箱根ガラスの森をカットして、星の王子様とポーラ美術館の2つにすればよかったね。」と後悔しても後の祭りです。
西洋美術以外にも焼き物などのコレクションもあり、かの北王子魯山人と私が昔から気になっている河井寛次郎のコレクションをゆっくり眺めたのは、2015年に行った足立美術館以来かもしれません。

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今晩の宿がある箱根湯本までのルートは、箱根駅伝6区の山下りのルートを走ります。景色を満喫するため、「少し、ゆっくり走りたい」と思っていたら、神様の思し召しか、思いもかけない大渋滞に巻き込まれ函嶺洞門あたりの風景は本当にゆっくり見ることができました。
本日の宿は箱根湯本でも私が知らなかった宿「ホテルマイユクール祥月」。女性目線で宿を運営している旅館らしく、ロビーも狭く団体向きではないので旅行会社時代の私の知識外でした。
でもこの旅館、予想以上に快適でした。この8月以降go toトラベルキャンペーンで高級旅館に慣れきっていたのですが、サービス等は比ぶべきもありませんが、食事等は遜色がありません。
食事は17:30と19:45の2回制で、遅くチェックインした我々はちょっと遅い19:45~のスタート。まずは彩り豊かな前菜の盛り合わせから始まります。

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前菜盛り合わせ(2人分)

その後は、和洋折衷のメニューが続き、どれも満足度が高いクオリティ。何より、周囲の人と全員同時に食事をスタートしているので、下膳・配膳のサービスもとてもスピーディで気持ちがいい! また、バックにはピアノの生演奏が流れて、我々が知った曲の美しい旋律が優雅に流れ、周囲のお客さんの話し声も気にならずに、騒がしい旅館の食事のイメージはありません。
そして、一番感動したのはデザート。ハイティー形式で一人10種類のデザートがサーブされ、希望者はお代わりも出来るのです!

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デザート(2人分) 私は完食してしましました!

それまでで満腹になったにも拘わらずに、ついつい10種類のデザート、完食してしまいました!(さすがに、お代わりはしませんでしたが…)
この日からgo to キャンペーンは適用外となったものの、この日のこの宿は満館。今日は3つの美術館共にかなりの混雑だったし、宿は満室だし… go toキャンペーンを止めてもあまり効果が出ていないように感じられた1日でした。

 

3日目:12月29日(火)

 

このホテルの唯一の欠点(我々が気に入らないところ)は朝食が我々が大嫌いなバイキングであること。ただ、バイキングの朝食以外はとても気に入ったので、そのうちにまた行きたいと思います。
朝食時間が7時しか選べなかったので、8時半には宿を出て、まずは正月を前に有名な小田原蒲鉾の鈴廣本店でお買い物。鈴廣本店は箱根駅伝で6区から7区への小田原中継所があるあの場所です。今年は喪中なので紅白の蒲鉾は食べずに、白一色の蒲鉾とつまみの竹輪等を年始用に仕入れます。
この日の神奈川県最後の観光は大山阿夫利神社。神奈川県伊勢原市の大山には、小学校時代に遠足で来て以来なのでおよそ50年振りです。2015年・2017年に鳥取県の大山(だいせん)に行くたびに、「そういえば、神奈川の大山(おおやま)には小学生の時以来行っていないなぁ~!」と思い、「いつかは行かねば!」と思っていたためです。
大山阿夫利神社まではケーブルカーで登るのですが、一番上の駐車場からでもケーブルカーの駅までは普通の人でも15分は階段を登る必要があるようです。この日は10時頃にはその最上部に着いたにもかかわらず、駐車場は周囲の民間駐車場を含めてすべて満車で、駐車場待ちの車も数台。徐々に山を下りながら駐車場を探したところ、ずっと下にある無料駐車場まで空きはありません。

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この下の駐車場から歩いてケーブルカー駅に行くことは考えられないので、周囲にバス停を探したところ、近くに先ほどの最上部まで行くバス停があり、10分後に来た超満員のバスに乗って、再び最上部まで行き、改めてここからこの「こま参道」を登ることにします。

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参道にはお土産屋と食堂などが並び、観光地としてはそれなりに賑わっている感じ。それにしても今年は分散初詣を推奨している故か、凄い混雑です。大山って、こんな人気観光地だったっけ?? 
でも、ありがたいことに大半の階段に手すりがあるため、私の足では約25分でようやくケーブル駅に到着。駅にもすごい行列です。

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蜜状態のケーブルカーで阿夫利神社駅に着き、また階段を大山阿夫利神社まで。

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晴れていれば三浦半島はおろか房総まで見えるそうですが、この日は江の島さえ見えません。

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初詣ができない喪中の我々も初詣とは言えない参拝を済ませて、再びケーブルカーで下山します。

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再び「こま参道」ですが、今度は下りなのでやや余裕を持って下山することが出来ました。

そろそろ昼食の時間で、大山といえば豆腐とイノシシ料理が名物のようですが、二人ともどうもその気になれずに「ファミレスの方がいいよね!」ということになりましたが、ファミレスと言った瞬間に懐かしい神奈川のファミレスチェーンのことを思い出し、帰りのバスの中でそのファミレスが近くの海老名のららぽーとにあることを発見して、向かうことにしました。
その懐かしのファミレスとは、「ハングリータイガー」。我々が横浜に住んでいた頃(約20~30年前)にたまに行ったハンバーグが名物のファミレスです。妻にはあまり記憶がないようでしたが、当時車で営業することも多かった私はよく行った大好きなレストランだったのです。

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目の前でハンバーグを割ってくれるシステムは昔と同じで、神奈川県の観光の締め&2020年の旅行の締めとしては最高のアレンジでした。(と、自己満足)

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2021年は、go toキャンペーンはともかく、コロナを気にせず存分に旅行が楽しめますように!、