麻痺からの脱却~日本二周目挑戦中!~

2010年に脳卒中で右半身麻痺に。でも、「絶対に諦めない」をモットーに現在は『日本2周目』に取り組んでいます。

2023年九州ドライブ紀行<その2:福岡、佐賀+ちょっとだけ長崎>

4日目:8月5日(土)

 

この日はいよいよ九州上陸の日。でも、我々がいるのはまだ鳥取県なので、終日高速道路を走る長~い1日になります。
高級宿なのに私が嫌いなビュフェの朝食でしたが、我慢してお腹いっぱい食べてから出発。早速自動車専用道路に乗り、あっという間に島根県に突入。その後も有料区間と無料区間を何度も行き来して、片側一車線で前の車が遅いと本当にイライラするドライブを2時間強繰り返して、ようやく中国地区の大動脈である中国自動車道に入ります。時刻は間もなくお昼。今日のランチは中国道インターから近い広島のお好み焼きに目星をつけていました。山間部とは言えここも紛うことなく広島県ですから、お好み焼きがまずいことは絶対に無い筈です! 確かに、食べログの評価ではそれなりにハイレベルで、久々の本場のお好み焼きを楽しみにしていたのですが、まずいことにお昼の時間になっても、全くお腹が空かないのです! 朝を食べ過ぎて、その後はひたすらドライブしていたので、お腹が空くわけありませんよね!?
過去の経験からお好み焼きは意外と胃もたれするし、今晩は九州の初日かつ最大のグルメ夕食を楽しむ日なので、胃もたれして九州に上陸するのは絶対に避けなければいけないということで、結果途中のインターで降りることはせず昼食も抜くことに。午後にはおやつ代わりにアイスを食べて、空腹を凌ぎます。
お昼の時間も休まずに走り続けたため、予定より1時間以上早く2時過ぎには関門大橋を渡り九州に無事上陸。今日の宿小倉の東横インにはチェックインできる3時ギリギリに到着。
今日の東横イン、随分前に予約していたにもかかわらずツインが満室で、予約は2018年のねぶたの日の青森以来の「シングル×2部屋」で、当然現地でもツインに変更する要望は叶わずです。この日が小倉ではお祭りなのだそうで、どうやらこれが混雑の原因。
妻は一人の部屋で絵葉書を書くというので、妻をホテルに残して私は一人で周辺の観光に出掛けます。私一人の観光といえば… 勿論、鉄ちゃんつまり電車に乗りに行く!です。
東横インから数分歩くと、博多に次ぐ巨大ターミナルの小倉駅

小倉駅

小倉駅からは行きたいところが2つあったのですが、早く着いたお陰でどうやらこの3時間でどちらも行けそうなので、鉄ちゃん的にはとてもエキサイティング。
最初は憧れの終着駅門司港駅を目指すべくホームに降ります。すぐに博多方面から特急列車が来て、ここ小倉駅で進行方向を逆にして大分方面に向けて走り出します。そういえば子供時代に鉄道雑誌でこの小倉駅の方向転換の記事を読んで、猛烈に憧れていた事を突然思い出しました。

憧れの終着駅門司港駅。ここには2015年に門司港レトロの観光で車で来たのですが、残念ながら主役の門司港駅は全面改装工事中でした。なのでホームにも行かなかったのですが、遂に何度も写真などで見た憧れの行き止まりのホームとご対面です。

憧れだった門司港駅

無人のホームでゆっくり写真でも撮ろうとしましたが、同じようにホームが無人になるのを待っているプロらしきカメラマンとモデルの邪魔になりそうなので、諦めて改札を出て、前回工事中だった憧れの駅の外観とご対面。

この駅舎、8年前は工事中でした!

雰囲気のあるコンコースも満喫して、小倉駅に戻ります。

2つ目は北九州モノレールの乗車。鉄ちゃん的というよりは、北九州市内に来るのは実は初めてなのに、今回小倉や北九州の観光をしないということで、せめてモノレールで上から街の風景を眺めたいため、片側約30分の北九州空中散歩。

最初の途中駅で、モノレールがいきなり右側通行になり度肝を抜かれましたが、初めての路線に乗る時の気持ちは本当にワクワク。旦過市場などの観光地の途中下車は、次のお楽しみに取って置きましょう。終着駅企救丘(きくがおか)のそばにはJR日田彦山線の駅もあるようで、これに乗り換えても小倉駅には戻れるようなのですが、間もなくタイムアップなので、改札を出て(料金だけを払って)このままモノレールで小倉に戻ります。

終着駅

でも、帰りは運転席の後に立って、子供時代に帰ったような時間を過ごせました。

今日の夕食は小倉の超高級店を予約していて、この夕食のために広島のお好み焼きを我慢してまでお腹を空かせたのです。名店「お料理佐藤」は小倉の駅前にあり、東横インから徒歩3分程度。

このお店、完全予約制でメニューがなく、コース料理は@25,000円のコースのみ。我々は7時の予約だったので7時前に店に向かうと、カウンターには6時予約の先客3組が美味しそうな松茸と伊勢海老を満面の笑みで食べています。毎日メニューは変わるもののメニューは全員同じ筈なので、このメニュー、我々も間もなく頂けそうです。
さて、そのメニューですが、本当に凄かった!! 萩産の生うにから始まり、すっぽん、松茸、伊勢海老etc… 兎に角出てくるメニューが全て高級食材で、その全てがみんな旨いのなんの…

生うに

8月前半なのに… 香り高い松茸!

イセエビ!

最後に、個人毎に炊いてくれた炊き立てのご飯をじゃこご飯にしていただきます。本当にこれも絶品で、それまであれだけの食事を食べたのについついお替りしてしまいました!

このご飯が… 旨いのなんの!

食事だけで25,000円とは我々貧乏人にはちょっと度胸が必要な金額で、予約をするのに「清水の舞台から飛び降りる」気持ちで予約したのですが、結果は大正解! 次にまた小倉に来た時には絶対また来たいと思わせるお店で、早速いろいろな人に宣伝しまくってしまいました!

 

5日目:8月6日(日)

 

この日は午前中の福岡県の宗像市の観光だけで、午後は3カ月前にも行った福岡市内の友人宅に行く予定。この日のお昼にはまたも贅沢なランチを予定しているので、東横インの無料朝食はごく軽めに済ませ、車で宗像に向かいます。
でも、我々のこの頃最大の心配事は、迷走台風6号。沖縄あたりでウロウロしていたこの大型台風ですが、ようやく進路が定まってきてどうやら明後日9日頃に我々のいる九州を直撃の模様になってきました。我々の8日の宿は雲仙の高級宿。翌9日には雲仙(長崎県)~天草(熊本県)~長島(鹿児島県)とフェリーを乗り継いで鹿児島県の出水市まで行くルートを組んでいたのですが、9日に台風が来るのではフェリーの乗り継ぎなんて絶望的。

当初、我々が計画していたフェリー乗り継ぎルート

勿論雲仙から陸路で鹿児島の出水まで行けないことはないけれど、佐賀までぐるっと戻らなくてはいけないし、高速が止まったら果たして何時間かかることやら… 熟考の結果、雲仙の高級宿を諦める決断をして宗像の最初の観光スポットの駐車場で、高級宿に泣く泣くキャンセルの電話を。本来ならもうキャンセル料の期間に入っているので、やや不本意な交渉のやり取りがあったものの、台風事由で何とか免除していただけました。
でも、この高級宿には本当に泊まりたかった! 実は2000年頃に一度泊まったことのある宿で、あの時は仕事だったので高級宿を十分に楽しめなかったので、今度こそ満喫したかったのにぃ~!
宿との電話のやり取りで、最後に「今度は、必ず行きます!」と申し上げたことを、宿は社交辞令と受け取ったのでしょうが、本音なのです! いつか、必ず!

 

宗像市といえば、先日世界遺産に登録された沖ノ島。でも一般人は沖ノ島には行けないので、姉妹神社がある宗像大社辺津宮がこの日の観光のメイン。でも、近くにある「海の道むなかた館」のHP に「最初にここに来てから、宗像大社に行く方がいい」と書いてあったので、素直に信じて最初に開館直後の誰もいない施設に入場。学芸員の方が早速案内してくれます。「宗像大社辺津宮に行く前に来た。」と言ったら、訝しげに「何で?」と聞くので、「だって最初にこっち来いってHPに書いてあるじゃん!」との言葉がどうやら信じられない様子。でも世界遺産と宗像がよく分かるビデオや宝物館のお宝のエピソードなど興味深い説明をたくさん聞くことが出来て満足。もっとも、この段階では高級宿とキャンセル料の折り合いがついておらず、何度も宿からの電話で説明を中断させられましたが…

そして、満を持して宗像大社辺津宮へ。

海の道むなかた館で事前にいろんな話を聞いていたので、とっても興味深い訪問になりました。

事前のレクチャーの影響と、例によって無茶苦茶暑いので涼みに行こうと、入るつもりのなかった宝物館にも入場。レプリカで説明された本物を見ると、やはり趣がありますね。

でも、いつか世界遺産沖ノ島には行ってみたいものです!


宗像に来たもう一つの目的はあなご。宗像は海産物特にあなごが名物で、この時期には「むなかたあなごちゃん祭り」というイベントを各レストランでやっているとのこと。中でも「アナゴの刺身」には興味津津。あなご好きな私ですが、あなごの刺身は食べたことがなく、「絶対食べたい!」とさまざまリサーチして刺身が食べられる地元の寿司屋を予約しています。

お店に入ると、奥の部屋に案内され、予約した@4000円のコースが始まります。

アナゴの刺身です。でも、一度は食べる価値あり!

あなご好きな私なので、どれを食べてもとっても美味しかったのですが… 一番楽しみにしていたアナゴの刺身はと言えば… やはりあなごは無理して刺身で食べなくてもいいかな…?? というのが偽らざる結論。でも、全体的には大満足で、「宗像に来て本当に良かった!」と思えたランチタイムでした。

その後、九州最大級と言われる宗像の道の駅で今晩の友人宅で食べる弁当などを仕入れます。前回は友人夫妻行きつけの高級料亭でご馳走になったのですが、現在奥さまが腰を手術して入院中とのこと。友人は目の病気があり奥さまがいないと何もできないので、今晩は我々が夕食を買って行く段取りにしていたのです。宗像なのでしっかりアナゴの刺身も買い、我々は食べませんが友人に振る舞うつもりです。
福岡市郊外のビジネスホテルに車を停め、タクシーで友人宅まで。友人の一人暮らしは大変なのでしょうが、日に3回ヘルパーさんが来てくれているのだそうです。4月に行ったばかりで数か月ぶりの再訪ですが、10年以上仲良くさせていただいた友人との昔話は尽きることがなく、宗像で買ったお弁当を楽しくいただきました。
でも、ここでの問題は帰りのタクシー。友人曰く、「このあたりのタクシー、呼んでもなかなか来ないので、予約しておいたほうが安心。」とのことなので、友人に聞いたタクシー会社+行きに乗ったタクシーの電話番号に何度か電話しても出ず。30分以上トライしてやっとつながっても「無理ですねぇ~!」と、つれない返事。まぁ何とかなるだろうと高を括って話に夢中になっていましたが、友人は我々の帰りを結構心配してくれて、気が気じゃなさそう。そういえば少し前に念のためスマホにインストールしておいたタクシーアプリ「GO」の存在を思い出し、試しに初めて使ってみたところ、瞬時に「あと5分で来ます!」。 本当はあと1時間位は話していたかったのですが、こうなると仕方がありません。すぐにお別れの挨拶をして、急ぎ配車場所に行くと、我々とタクシーがドンピシャのタイミングで到着!
今回はちょっと早すぎたけど、タクシーGO 大ファンになりました!

 

6日目:8月7日(月)

 

この日は佐賀に行く予定ですが、その前にもう一つだけ福岡の観光を。目指したのは島ではなく、海の中道で繋がっている志賀島。福岡市内の人たちには、この志賀島とすぐ近くの島である能古島には馴染みがあるようで、私も小さい頃に両親に連れられて来たことがあるらしいのですが、豪華な舟盛りが小5の私には感動的に美味しかった能古島の記憶は鮮明なのですが、反対に志賀島の記憶は全くありません。写真で見る海の中道はもっと両サイドが海の絶景が続くと勝手に思い込んでいたのですが、実際の両サイドが海の区間はあっという間で、車も停められないので写真もありません。
最初の見どころは金印公園。あの有名な金印が見つかった場所ですが、少し高台にあるので、昇った先には福岡市内や能古島の絶景が見られました。

勿論レプリカですが、金印も展示されていました。

志賀島を突端まで走り、次は潮見公園展望台。

これで今回の福岡県の観光を終えて次は佐賀県呼子に向かいます。でも前回(2015年)は呼子に宿泊してから唐津や虹の松原を観光して福岡に向かった、つまり今回の逆コースをしっかり観光した(記事はこちら)ので、今回は呼子までの観光地はスルー。「じゃぁ、呼子も行かなくてもいいじゃん!」と思われそうですが、食いしん坊の我々はやっぱり「呼子イカ」が食べたかったのです! 呼子にはイカを食べられる有名店や海中を見ながら食べられるというレストランもあるのですが、我々としては行列するのが嫌なので、「呼子イカ」が食べられるのならば有名店じゃなくても… とばかりにいくつかあるお店の中から予約のできる店をチョイス。

でも、流石は呼子イカ。とっても美味でした。

呼子イカ

午後には佐賀を走り、前回も行った「浜野浦の棚田」

初めて行く「いろは島展望台」も楽しみます。

絶景ですね! いる場所は佐賀県ですが、見えているのは長崎県です。

今日の宿泊は、佐賀県の憧れの温泉「嬉野温泉」。嬉野温泉には高級旅館がたくさんあり選ぶのに結構迷いましたが、宿そのものはともかく宿泊プランをちょっとケチったばかりに、イマイチの滞在に。
夕食は「焼肉プラン」だったので、シェフが焼いてくれる”高級焼肉”を期待していたのですが、旅館の食事というより中央にロースターがある焼肉屋さんでの食事のようでした。

また、お風呂もそんなに大きくなくお湯もかなりぬるめで、少し残念な嬉野温泉有名旅館の宿泊でした。

 

7日目:8月8日(火)

 

この日ですが、私の不手際というかチョンボにより、近くの長崎県波佐見町に行かなければいけない用事が出来て、その波佐見町で少し滞在をしなくてはいけない事態になりました。詳細は省きますが、数時間時間が出来たので、その間にコインランドリーで溜まっていた洗濯を済ませたりの雑事を片付けます。
波佐見町長崎県ですが、隣町佐賀県の有田同様焼き物が有名で、時間と余裕があれば波佐見焼の工房などの見どころもいくつかあるようですが、事情によりあまり余裕のなかった我々はそのような観光地にも行かずに、ひたすら用事が終わるのを待っていました。昼食は近所の寿司屋さんに行きます。流石は長崎で、ランチの寿司ランチも寿司+ちゃんぽん。「流石は長崎県!」という感じでちゃんぽんも寿司もとっても美味でしたよ!

流石長崎のランチ 両方とも美味しかった!

雲仙の宿泊を諦めたので、今回の旅では長崎県には行かないと思っていたのですが、意外にもちょっとだけ長崎県に立ち寄れて名物ちゃんぽんも食べられたので、とりあえず満足です。

雲仙の高級温泉旅館の宿泊を諦めたので、この日の宿泊は台風でも対応できるように熊本や翌日の宿泊地である鹿児島の出水市にも出やすい佐賀のホテルにしました。高級旅館をキャンセルしたので予算にやや余裕が出来たのでホテルはニューオータニを奮発。(でも、地方のニューオータニなので紀尾井町ほど高くはありません。)この日は台風の前日なのにまだ雨は降リ始めていなかったので、1つだけ佐賀市内を観光。訪ねた場所は「佐賀バルーンミュージアム。」
本番の「佐賀バルーンフェスティバル」にはいつかは行ってみたいものです。

ニューオータニ佐賀

この日の夕食はまだ雨は降っていないものの、外に出るのも面倒になり、ニューオータニ内の中華レストランにて。東京より安い値段に安心して結構あれこれと頼んでしまった結果、結構な金額になってしまいました。

頼みすぎたことをやや後悔していると、「宿泊者割引」が適用されることを知り、嬉しい気分で床に就きました。


明日はいよいよ鹿児島県。今回の旅行のメイン甑島と、その前に大型台風が待ち構えています!